チャットワークは労働集約型ビジネスの業績を上げるツールです
人材紹介業のクックビズ藪ノ社長は「労働集約型ビジネスにおいて、チャットワークは業績を伸ばす効果がある。」と語る。その理由を詳しく伺った。
クックビズ株式会社
飲食に特化した人材紹介サービスと求人広告の運営をおこなう会社。強みは、紹介した人材の定着率が高いことです。飲食業界の定着率が年間50〜60%なのに比べ、当社は90%以上です。この数字は、自社の求人サイトで求職者の9割を集客することで実現しています。サイトのおかげで求職者を募るための広告費が少ないぶん経営にゆとりがあり、求職者と飲食店のマッチングを丁寧におこなえるからです。(取材:2013年8月)
代表取締役
藪ノ賢次 様
社員が増えコミュニケーションが課題に。Skypeで解決を図るが...
- Chatwork導入前にかかえていた課題を教えてください
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藪ノ : 問題は2つありました。
ひとつ目は、社員が増えたことで、コミュニケーションが難しくなったことです。2011年7月の従業員は6人で、オフィスにすし詰めで仕事をしており、情報共有は口頭やメールでできました。しかし、人が増えるにつれて情報共有が難しくなっていきました。
2つ目は、「求職者管理用の業務システム」の中では「人材マッチングの進捗を把握するためのコミュニケーション」ができないことです。決定事項の登録はできますが、「今すぐA社に電話をして、Bさんの面談日の相談をしてください。」といった連絡ができませんでした。
人材紹介は、求職者と求人企業との面談日程や利害を調整するのが主な仕事です。その業務連絡がうまくいかないことは大きな問題でした。
- これらの課題をどう解決しようとしましたか?
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藪ノ : 2011年前半にSkypeチャットを導入し、いったん解決しました。「営業部」「経営企画室」などのグループを作って運用し、社内外のコミュニケーションが活発になりました。いくつか不便な点もありましたがうまく機能し、すぐに社内に定着しました。
- 定着していたSkypeからChatworkに乗換えたきっかけは?
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藪ノ : きっかけは、「Skypeより業務を効率化できる」と知合いの社長にChatworkをすすめられたことでした。しかしSkypeは社内にすっかり定着していましたし、Skypeよりも無名のサービスで今より業務が改善されるのか疑問でした。
そこで、営業部の意見を聞くことにしました。私は、彼らが反対したらChatworkへの乗り換えはおこなわないつもりでしたが、皆は思いのほか前向きで「やりましょう!」と言いました。Skype導入から半年後の2011年後半にChatworkを使い始めました。
- 営業部 生田本部長、Chatwork乗り換えに賛成した理由を教えてください
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生田 : Skypeは不便な点がありました。その不便な点をChatworkは解決できるので賛成しました。
【営業部にとってSkypeが不便だった点】
Skypeはクラウドツールではありません。そのため、自宅のPCから会社と同じアカウントでチャットのメッセージを確認すると(メッセージは自宅PCのソフトにあるため)その後、会社でログインすると自宅で見た部分のメッセージがゴッソリ抜けていることがありました。
また、部署ごと・仕事の工程ごとに「グループチャット」を作るのですが、そのグループでの発言は、複数人がログインしていないとメッセージが受信できないことがあり、受信するタイミングが遅れることが多々ありました。
【Skypeの不便な点を解決できたChatworkの機能】
一方、Chatworkはクラウドツールなので、アカウントがひとつあれば、いつログインしてもすべてのメッセージをあらゆるデバイス(会社PC・自宅PC・スマートフォン)で見ることができます。それで、Chatwork乗り換えに賛成しました。
グループチャットで日々の業務・サイト運営・新規事業を進行
- Chatworkの使い方を教えてください
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藪ノ : 部署・プロジェクト・人材紹介など、チームや目的別にグループチャットを作っています。特に、営業部の「人材紹介」を進めるためのグループや、サイトを運営するためのグループは収益の柱となる重要な業務グループです。
人材紹介業務を他社の2〜3倍早く進められる凄い活用術
- 人材紹介業務をグループチャットで進めている点について詳しく教えてください
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生田 : 人材紹介では、求職者の面談をしてから入社するまで、逐一その方の状況を追っていかないと紹介成立に至りません。そこで、紹介のフェーズごとにグループチャットを作り、求職者の情報を常に把握しています。
また、紹介を進める時には求職者と求人企業の日程調整に追われます。調整のための社内連絡は、各フェーズのグループチャットでおこなっています。
たとえば、営業担当は飲食店を訪問後、すぐにスマートフォンから「Aさんの面接日、3日はNG・5日はOK」という具合にグループチャットにタスク登録をします。すると、コンサル担当者がすぐに求職者にアポ取りをおこないます。このやり方は、会社に持ち帰ってから調整を始めるのに比べ、調整がとても早く進みます。
この仕事の進め方で、飲食店に対し人材紹介をしている他の会社に比べ、2〜3倍のスピードで仕事を進められていると、飲食店のオーナーさんとの会話から実感しています。メールや電話などに比べてChatworkでの情報共有が一番スピーディーです。
サイト運営では、外注パートナーと快適なコミュニケーションを実現
- 自社メディアで求職者の90%を集客するなどの成果を上げていますが、サイト運営ではChatworkをどのように活用しているのですか?
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杉田 : サイトに関する社内の意見調整・外注パートナーとの連絡・成果物の社内回覧などをグループチャットで進めています。
Chatworkがサイト運営に良いのは、楽に仕事を進められる点です。たとえばプロジェクトの情報が「該当するプロジェクトのグループチャット」1箇所にまとまっているので、そこだけを見れば全情報にアクセスでき、楽に仕事を進められます。
メールは、何度もやり取りをすると「引用」が重なり見づらくなります。この違いから、新しく取引する外注パートナーさんにはできるだけChatworkでの取引をお願いしています。
止まりがちな「部署未満のプロジェクト」を動かす仕組みになる
- Chatworkが経営に役立っていると感じる点があれば教えてください
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藪ノ : ひとつ目は、プロジェクトを小さく産んで大きく育てることができる点です。仕事として稼ぎ頭になっている、紹介業務、それにまつわるWebの企画などは動きますが、それだけやっていたら会社は成長しません。
たとえば「広報プロジェクト」はスケールしていくとブランドイメージが上がり、業績インパクトがあります。しかしミーティングでやろうと決めたこともログが残らないと実際に行動に移っていけません。
これを、グループチャットで「広報グループ」を作り、そのグループチャットを動かそうとしていればそのプロジェクトが進んでいきます。最終的には広報部に昇格するわけです。グループチャットがないと絶対に止まってしまいます。これはありがたいです。
2つ目は、社長が社内にいなくても現場の状況を知ることができる点です。私は月の半分が東京、半分が大阪です。さらに、参加しているミーティングは3つだけです。この3つで社内のことを全部知るのは無理です。それでも社内の様子を知っているのはChatworkを見ているからです。
個人レベルの営業の好調・不調も把握できますし、Webの制作状況も上手く進行できているか把握しています。制作物もここにアップされるので、経営的におかしい時はすぐにストップできます。もしアナログで進めていたら見えません。「見える経営」をするのに役に立っています。
「労働集約型のビジネスの業績を伸ばす効果があります。」
- 最後に、読者にメッセージをお願いします
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藪ノ : Chatworkには労働集約型のビジネスでは業績を伸ばす効果があります。正直、競合会社には使ってほしくないです。業績を伸ばすという根拠は、Chatworkは人を増やしても業務を円滑に回せるからです。
人材紹介などの労働集約型ビジネスでは、社員が増え、業務がうまく回ると売上が増えます。実際、クックビズではこの1年に10人社員が増え、2013年の上半期には単月売上・サイト訪問者数・オフィス面積がこれまでの3倍になりました。
このようにスタッフが急激に増えたら普通コミュニケーションは破綻すると思います。それが破綻せずに業務が回っています。これらの成果は、スタッフとChatworkのおかげです。
- 業種
- 利用規模
- 目的・効果