大企業がベンチャーのようなスピードを手にできるツールです

パソナテックでは新規事業「Job-Hub」立上げに際しチャットワークを導入。「3倍速で仕事が進むようになった」と実感している。導入の経緯とその効果、「大企業が中小企業のスピードを手にできる仕事術」について詳しく伺った。

株式会社パソナテック

株式会社パソナテックは、Web上で仕事の発注や受託、契約、仕事の進捗管理や支払いが完結するクラウドソーシングサービス「Job-Hub」を運営。仕事を発注する会社は、業務単位で仕事を発注できる方との出会いを、仕事を受注するワーカーには、時間や場所を超えた新しいワークスタイルを提供している。

新規事業推進室
Job-Hubチーム マネージャー
野宮一生 様

新規事業「Job-Hub」の立ち上げで感じた「もっと速く仕事を進めたい!」という想い

パソナテックのクラウドソーシングサービス「Job-Hub」の立ち上げに際しChatworkを導入。
Chatwork導入のきっかけを教えてください。

野宮 : 2つあります。ひとつ目は、 仕事をもっと速いスピードで進めたかったこと、2つ目は、 本事業の外部パートナー(企業、ワーカー)とのコミュニケーションをもっと円滑にしたかったことです。

われわれは、クラウドソーシングサービス「Job-Hub」を新規事業として立ち上げたころ、自分たちが進めたい速さで仕事が進まず「仕事のスピードが遅い」ことで困っていました。当時はメールや電話で連絡をとっていました。たとえば、商談現場で解決できないことは持ち帰って社内会議で検討するのですが、打合せ日時の調整に時間がかかってしまい、議論の意思決定までにかなりの時間を要していました。

また、会議に呼ぶ人も「念のため」という理由で大人数になる傾向があり、議論が発散し、決定・決断までに時間がかかりました。 大企業によくありがちな非効率体質が、そこにありました。

外部パートナー(企業・ワーカー)ともっと効率的に連絡をとりたい!

野宮 : 「Job-Hub」は新規事業なので、最初からスキルのあるエンジニアやデザイナーを採用する時間と予算の余裕がありませんでした。そこで、外部パートナーさんに設計・開発を依頼しました。連携している外部パートナーさんには「Job-Hubのページデザイン」などを依頼するのですが、やり取りの中で、われわれと外部パートナーさんとが「特定のプロジェクトについて、異なる場所に居ながらしっかり意見交換できる方法」が必要と感じていました。

そこで、チャットツールなら「いつでも・どこでも・誰とでも」、「すぐに・じっくり」コミュニケーションできて「オフィス環境をクラウド化できる」と考え、いくつかのツールを比較検討しました。結果、Chatworkが最も機能性や操作性に優れており、プロジェクトを素早く進行できると感じて導入を決めました。

「チームで小さくはじめて社内に拡散」が導入のコツ

野宮 : Chatworkは、まずはJob-Hubチームだけで利用をはじめました。その後、「Job-Hub」事業を展開していく中で、マーケティング部門やアウトソーシング事業部門など、関係する部署においてプロジェクトごとでの利用が広がりました。今後も、他部署と協力する時などのきっかけを通じて、徐々に全社に拡散させたいと考えています。

パソナテック社『Job-Hub』チームのChatwork

「目的別のグループチャット」で3倍速・少予算のプロジェクト進行を実現

渋谷拠点・丸の内本社・パートナー企業・客先など、どこにいても、Chatworkを使うことで密な連絡が可能になった。
社内および外部のスキルワーカーさんとの使い方とその効果について教えてください。

野宮 : 主な利用方法は3つあります。

  • Job-Hubチーム10名での活用
  • 外部のスキルワーカーさんとのプロジェクト進行
  • お客様との案件進行
活動場所がバラバラでもチームとして機能

野宮 : Chatworkにより、それぞれの都合が良い場所で仕事ができるようになりました。Job-Hubチームの勤務地である丸の内本社・渋谷オフィス・客先・外部スキルワーカーさんの仕事場・発注先のベンダーさんのオフィス・パソナテックのお客様のオフィスなどです。

仕事環境はロケーションフリー(バラバラ)でもチームとして機能しています。

目的に応じてグループチャットを作り業務進行

野宮 : Chatworkは目的ごとにグループチャットを作って利用しています。たとえば、「システム開発を目的としたグループチャット」を作り、そこに関係者を招待して業務の連絡・相談・会議などをおこないます。このグループチャットを、社内案件、外注案件、お客様フォローなどの目的の数だけ作っています。

業務進行スピードは3倍に、会議の参加人数および開催頻度は半減

野宮 : Chatworkの導入で、業務進行スピードは以前の 3倍速く進むようになりました。たとえば、会議まで待たなければいけなかった 意思決定が瞬時に終わるようになりました。チャットで済む相談も多く、 会議の数も半減しました。

最小限のメンバーで企画の立ちあげが可能に

野宮 : グループチャットにはいつでも新メンバーを招待でき、後から参加した人は以前のログを読むことができます。そのため、プロジェクトを立ち上げる時は、最小の人数での立ち上げが可能になりました。「念のため、あの人も・この人も追加しておこう」といった無駄なことを考える必要がなくなり、必要なスキルが出てきたら技術を持った人にその都度参加してもらうように変更できました。

本当に必要な人材のみをコアメンバーとして組織化できるので、 チーム内での情報共有やコンセンサスが早く、すべての行動が早くなりました。

グループチャットで顧客フォロー。ニーズを把握し追加受注も続々

お客様フォローの使い方とその効果について教えてください

野宮 : お客様の会社を訪問した際、何か要望をいただくと1〜2週間後のお返事ということもありましたが、今は 一瞬、または短時間で解決するようになりました。宿題をいただいた時にグループチャットにメッセージを送れば、返答できる人が「こうした方がいい」とすぐに回答をくれます。最短では、訪問先にいながらエンジニアから「できる」と回答をもらえることもあります。

お客様訪問頻度が3回から1回に減少

野宮 : お客様を訪問する回数が3回必要だったものが初回の1回だけで十分になりました。これまではメールでアポ取りをしており、日程調整にも手間がかかっていました。さらに、訪問で聞き漏らしたことをメールや電話で確認していました。それでも伝わらない時は再訪問でした。今は、名刺交換する際にチャットでやり取り可能かを聞き、Chatworkに招待します。

グループチャットは発注や事業提携など、お客様と進める企画の内容に沿ったものを作ります。これでお客様とリアルタイムに打合せをしているような状態になるので、より密に話ができますし、たびたび訪問する必要もなくなりました。営業が効率的になりとてもうれしいです。

チャットでお客様の新しいニーズが分かり受注続々

野宮 : 新規にお会いしたお客様をChatworkに招待し、営業担当がフォローします。

案件化されると、新しいグループチャットを作り、お客様・実務をおこなう人・営業担当が入ります。営業は受注後のフォローもChatworkでおこなうのですが、案件を進めるうちに新しいニーズが出るもので、追加で受注をいただくことも増えました。Chatworkはお客様とのコミュニケーションの効率化、接点や関係性の強化に大きな効果を発揮しています。

大企業もハイスピード・小規模な予算でプロジェクトを進めることができる時代

Job-HubにはChatworkの一部のプランを無料で使えるサービスがありますが、両サービスを併用することのメリットを教えてください
ベンチャー企業並みのスピードと、小規模な予算での業務進行が可能になる

野宮 : われわれは、Chatworkの導入で実現できた「 ある目的のために、必要なスキルを持った人が、必要な期間だけ集まりプロジェクトを進める」という仕事の進め方を「タスクフォース式(※)」と呼んでいます。この「タスクフォース式」の効果は、 仕事のスピードが3倍早くなるだけではありません

たとえば、当社が運営するクラウドソーシング「Job-Hub」を利用すると、スキルを持った人を1ヶ月フルに雇用せずとも優れた人財を確保でき、少ない予算でプロジェクトを回せるようになります。一定期間、必要なスキルとタレントを、必要な業務量でリソース活用する。タスクフォース式にすることで、 人材活用のパフォーマンスは大きく飛躍します。

また、この方法は法人に発注するよりもはるかに低コストです。われわれも、この方法でJob-Hubを立ちあげてみて、その 早さと効率の良さを実感しています。

大企業が安心してクラウドソーシングを利用できる仕組みがある

野宮 : Job-Hubには上述のタスクフォース式を機能化した、「マイチーム」という機能があります。「マイチーム」は、企業が信頼している個人ワーカーさんを自社のチームとして管理する機能です。その利用は、多岐に渡ります。

Job-Hubに登録済みのワーカーを組織化することもできますし、パソナやパソナテックから派遣されていた「ある業務に精通した人材」に仕事を発注することもできます。「時々発生する仕事」を「これまで派遣で来てくれていた人」や「いつもの人」に簡単に頼めるようになります。

特に、大企業には「簡単には見知らぬ個人に発注できない」という事情があります。しかし、実際に仕事をしたことがある方や、Job-Hubの運営側が直接面接をおこなった信頼できる方をコーディネートするサービスを通じ、大企業がクラウドソーシングを安心して利用できる仕組みを整えています。

人財を少ない予算で必要な期間だけ確保し、Chatworkで「タスクフォース式」の業務進行をおこなうことで、 大企業がベンチャー企業並みのスピードと予算でプロジェクトを回すことが可能になります。Job-HubとChatworkの組み合わせは、 人財リソースを柔軟かつ自由に組み合わせることができるひとつの解決策と考えています。

「ワーカーは複数の企業のチームに入ることが当たり前」の時代へ

野宮 : 個人ワーカーさんの働き方も変わりつつあります。複数の企業のチームに入り、いろいろな企業で活躍しながら収入を安定化させることが主流になります。シングルキャリアではなく、マルチキャリア・パラレルキャリアの時代です。

Job-Hubの「マイチーム」とChatworkを組み合わせて使うことで、企業と個人ワーカーさんは強力なチームを形成できます。

大企業がベンチャー企業並みのスピードを手にできるツール

最後にメッセージをお願いします
ベンチャー企業並みのスピードと、小規模な予算での業務進行が可能になる

野宮 : われわれもそうでしたが、われわれのお客様である大手の企業様も「ベンチャー企業のように事業を進めるスピードを出せない。」という悩みを持っていらっしゃいます。新規事業はスピードが命です。「何をするにも調整・ネゴシエーション」という風になりがちですが、これを極力減らし、「即相談・即決断の体制」を作れるのがChatworkです。

「Job-Hub」を通じて仕事を外部発注するときのコミュニケーションには最適です。多くの企業様に一度ご利用いただきたいですね。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。