Chatwork導入でコスト&労働時間削減に成功!円滑な人間関係構築にも貢献

昭和52年3月創立の加藤学園は千葉県北西部にある乳幼児保育に特化した学校教育法人。現在は3つの保育施設に120名の職員が勤務し550名の児童が通園中。Chatworkの導入で成功した運営コスト&労働時間の削減および円滑な人間関係の構築について伺いました。

規模
101〜300名
業種
教育機関
目的・効果
情報共有の効率化 他部署との連携

学校法人加藤学園

昭和52年3月野田北部幼稚園を立ち上げた(現在も運営継続中)学校法人の加藤学園は今年で創立から46年目。地域の実態、園児の特性、小学校との連携などを考慮した幼児教育を提供する中「子ども中心の文化」を紡ぐ活動に取り組む学校法人。系列園の認可保育所(Kanade流山セントラルパーク保育園)と認定こども園(のだのこども園)をあわせて3園を運営中。(取材:2023年1月)

代表
加藤裕希 様

  • 口頭や紙のコミュニケーションによって情報が散らかり時間がかかる
  • 保護者間でのプライベートチャット利用によってトラブルが生じる
  • 紙や対人でのやりとりによって運営費や労働時間が増える
  • 情報をChatworkに集約し情報の一元管理を推進
  • 園主導でグループチャットを作成し、保護者同士の円滑なやりとりを促進
  • 資料のPDF化や携帯電話を活用しスピーディに情報共有
  • 検索機能の活用により情報取得への時間が短縮され生産性が向上
  • トラブルが起こらなくなり、円滑な人間関係が構築できるように
  • 大幅なコスト削減と労働時間の削減を実現

課題

  • 口頭や紙のコミュニケーションによって情報が散らかり時間がかかる
  • 保護者間でのプライベートチャット利用によってトラブルが生じる
  • 紙や対人でのやりとりによって運営費や労働時間が増える

解決策

  • 情報をChatworkに集約し情報の一元管理を推進
  • 園主導でグループチャットを作成し、保護者同士の円滑なやりとりを促進
  • 資料のPDF化や携帯電話を活用しスピーディに情報共有

効果

  • 検索機能の活用により情報取得への時間が短縮され生産性が向上
  • トラブルが起こらなくなり、円滑な人間関係が構築できるように
  • 大幅なコスト削減と労働時間の削減を実現

施設数の増加に伴い、園全体の情報共有が困難に

貴社の事業内容について教えてください。

加藤:昭和52年3月に創立した「野田北部幼稚園」と5年前に開園した認可保育所の「Kanade流山セントラルパーク保育園」、そして4年前に開園した認定こども園の「のだのこども園」の3つを運営している千葉県北部にある学校法人です。
私の父が創立した学校法人で、私が7年前に2代目として理事長職を引き継ぎました。

職員は各園に40名程度の保育者が勤務しており、全体で120名程度の職員がいる事業規模となっております。

Chatworkを導入される前にどういった課題がありましたか?

加藤:以下の6つ課題がありました。

  1. 園全体で情報共有すべき事項が即時的に共有できない
  2. 勤務時間の異なる、朝礼、終礼に参加できない職員に即時的に情報共有ができない
  3. 夕方~夜にかけて発生した共有すべきことが翌朝まで伝わらない
  4. 過去に知らせた内容が埋もれてしまう
  5. 紙の使用量が膨大
  6. 保護者・職員との連絡も全て電話か口頭で対応するため工数を要していた

特に、一つ目の園全体の情報共有には非常に困っていました。
4年前と5年前に新しい保育所を立ち上げる時に、私は学校法人全体の経理や労務管理を行い、また、一つの保育所の園長を任されていたのですが、やることがとても多く、施設がそれぞれ離れているものですから、全職員と情報を共有することが大変でとても苦労していました。

一つの施設だけだと、紙を回したり対人によるコミュニケーションで何とか情報を共有することができていたのですが、施設が複数になり、さらに保護者や職員の数も増えるとこれまでの方法ではやりとりが困難になりました。

また、当時はプライベートチャットを使っていましたが、連絡先が増えて、個人情報が漏えいする事故を防止するために、公私で使用するコミュニケーションツールの切り分けの必要性を強く感じるようになっていました。

そこで、新しくチャットツールを導入することにしたのです。

具体的にはどのような問題が生じていましたか?

加藤:当学園にはフルタイムで勤務する者がいれば、パートタイムの者もいます。

Chatworkを使う前は、紙に書いて情報を回覧していましたが、この方法だと、どうしてもタイムラグが発生してしまいます。

例えば、園児がけがをしたり病気になったりすれば、翌日、受け入れ時に配慮が必要になることがあります。

緊急性の高い情報ですから、すぐに職員全員と情報共有することが必要ですが、紙で情報が回覧される仕組みですと、パートタイムの職員が帰宅後に事故が発生して、翌日(朝の通園時間前までにその職員に紙が回覧されておらず)その職員が事故のことを知らずに、不適切な形で受け入れをおこなってしまう可能性がありえます。

でもChatworkの導入後は職員全員と素早く情報を共有できるようになりましたので、上記のようなケースが発生しても、きめ細やかな対応が出来るようになりました。

Chatworkを導入する際に他のツールと比較検討されましたか?

加藤:複数のビジネスチャットツールを使って検討しました。

米国産のチャットツールは、私が新設の園の立ち上げ当初、建物がないため保育士の方達とリモートでコミュニケーションを取るのに使っていたのですが、皆がITツールの取り扱いに慣れていない部分もあり、運用が大変難しかったです。

ですから、労務関係で取引がある企業からChatworkを教えてもらい、自身が試してみた結果とても使いやすかったので、当社でオフィシャルのコミュニケーションツールとして採用することにしました。

プライベートチャットからChatworkに切り替えることで円満な保護者間のつながりが実現

Chatworkを社内に導入するにあたり、ご苦労された点があれば教えてください。

加藤:テキストでのやりとりによる情報伝達の難しさ、不慣れな職員における重要情報の管理、職員レイヤーごとの情報アクセス権限の管理、残業時間の増加などの懸念がありました。

もう少し詳しく教えていただいてもよろしいですか?

加藤:はい。幼稚園の運営では、どうしても児童の個人情報を扱わなければなりません。

例えば、児童が虐待を受けていれば、それを把握するのが幼稚園の役割ですが、そういった情報は徹底した管理が求められます。

外部にそのような情報が流れてしまっては大ごとですので、チャットツールでそういった情報を扱っても良いのか、記録として残ってしまうのは問題がないのかなどどの情報までを取り扱うべきかChatworkを導入する前に非常に気になりました。

また、マネジメント層だけが知っていれば良い情報と職員全体が知るべき情報があるのですが、それらをどのように切り分けてグループチャットを運営していけば良いのか当初は悩みました。

カテゴリーごとにたくさんのグループチャットを用意すれば煩雑になりますし、一方で、ザックリしすぎた切り口で少数のグループチャットを用意すると情報の管理が大変になりますし、こういった視点でChatworkを導入する前に少しだけ悩みました。

グループチャットはどのように分けて運用されていますか?

加藤:園全体、役職、部門、グループ、プロジェクト・連絡種別ごとにグループチャットを分けて運用しています。

例えば、園全体向けのグループチャットでは幼稚園での実施行事についての運営方法を説明する資料を共有したり、会議で使う資料を事前に送ったり、事務連絡などを行っております。

また、コロナウィルスがはやり出してから職員および園児の欠席が増えましたので、これまでだと電話でやりとりしていたものがChatworkで全職員が出欠情報を共有するようになりました。

その他に、「野田北部幼稚園」で用いる事務連絡用、遅刻・欠席確認用、病気・けが・コロナ確認用、預かり(延長)確認用、隣接する「Kanade流山セントラルパーク保育園」と「のだのこども園」との情報共有をするものがあります。

社外とのやりとりで活用されているケースはありますか?

加藤:内定者というグループがあります。こちらは翌年職員になる方とのやりとりで使用しています。

新卒の内定が前年の10月くらいに出て翌年の4月から働いていただくのですが、以前はひとりずつとやりとりをしていたのですが、発信する情報が共通なものが多いことから、社外の内定者に対して内定が出てから実際に働いていただくまでの半年間、連絡事項があれば、一斉にこちらのグループチャットから発信しています。

他に保護者のグループというものがあります。こちらは、以前は保護者の方達が個人のプライベートチャットを用いてやりとりをされていたのですが、過去に何度かトラブルが起きてしまったことがあったようで、園主導で保護者同士が円滑なやりとりができるようにグループチャットを設けました。

プライベートチャットで保護者間のやりとりをするようにしてしまうと、どうしても個人のアカウントを使用しなければならず、これが個人情報にも該当するので、中には公にするのが嫌な方もいます。

そのため、保護者同士がプライベートチャットのアカウント名を公開せずにやりとりができるChatworkのグループチャットを設けることにしたのです。

この仕組みを導入することで保護者間のトラブルはおこらなくなり、円滑な人間関係が構築できるようになりました。

また、イベント名というグループチャットでは、保護者と職員との間で雑談ができるようにしています。

例えば、懇親を兼ねて市民参加のリレー大会への参加者を募ったり、意見を交換しあえるようにしていて、たわいない情報を気楽に共有できるようにすることが目的のグループチャットです。

たまたまイベント名という名前がついていますが、これは、そのグループチャットで話すトピックがイベント名に関連することが多いことからこのようなグループ名にしております。

そして最後に、関係会社というグループを設けていますが、このグループ内では、経理や会計、法律や税金といった分野でいわゆる士業のスペシャリストと当学園内の担当者がやりとりをするのに使用しています。

Chatworkを運営する上で何か御校特有のルールを設けられていますか?

加藤:特に意識したことはありませんが、各園ごとにロゴを使って識別が容易にできるようにしたり、利用者には確認したという意思表示についてリアクションマークを使うように推奨しています。

チャットツールの導入で運営コストや労働時間が大幅に削減

Chatworkの導入によって得られた効果があれば教えてください。

加藤:Chatworkを導入する前は、職員間での事務連絡から保護者へのイベントの案内まで、とにかく、紙を使って情報を回覧していました。

年間にすると、A4用紙数万枚レベルです。

そういった目的で使用していた紙を、PDF化した資料にしてChatworkを通して配信できるようになりましたので、印刷代・紙代を考えると相当なコストを削減することに成功しています。

また、これまで対面や印刷物で情報を共有していたことを考えると、瞬時で携帯電話を用いて一斉に情報共有ができるようになりましたので、人件費もかなり削減されています。

そして、幼稚園は残業が多くブラック企業のイメージが定着しやすい代表的な産業ですが、Chatworkの導入により効率的なやりとりができるようになり、職員の負荷が減り、無駄な残業時間がなくなりました。

また、情報共有の一元化ができたことでたくさんのメリットを感じています。

例えば、これまで園児の休みや職員の欠勤など基本的に全て電話で確認していしたが、それをグループチャットで一元管理することができるようになり、誰でもすぐに休みが分かり、これまでは上からの指示を待つ状態だったのが、職員同士でのシフトの調整などを自発的に行ってくれるようになりました。

さらに、口頭や紙だと情報が散らかりやすかったのですが、Chatworkを導入することで、役職単位・プロジェクト単位での情報共有がいつでもできるようになり、過去の情報も「検索」機能ですぐに追えるため、「情報がどこに載ってたか?」→「チャットワークから検索してみよう」で職員が情報を探す時間も大幅に減り、生産性が上がりました。

これまでは採用専用のアプリを使っていたのですが、その役割をChatworkに担ってもらうことで、かなり費用削減することが出来ましたので、これも助かっています。

最後になりましたが、これからChatworkを使おうと思っている企業へ一言、お願いします。

加藤:個人的に、チャットツールは普通に使う時代になりつつあると感じています。

Chatworkはリアルタイムでの情報共有や複数の社員と同時に連絡が取れるのが強みで、プライベートチャットと同じ感覚でITリテラシーが高くなくても使いやすいので、私たちがそうだったように、口頭での情報共有が中心になっている場合は、Chatworkを採用することで風通しの良い社風の醸成につながると思います。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。