些細な情報共有と業務別のチャットで、生産性は高く、かつ助け合える組織に

北海道でデイサービスやショートステイ、ヘルパーステーション、有料老人ホームなどを運営する株式会社青山。
これまで電話とメールが社内の主な連絡手段だったという同社は、主なコミュニケーションをChatworkに移行しました。その結果、些細な情報共有・相談などができ、職員が問題を一人で抱え込むことがなくなったり、長電話が減少して、情報共有が目に見えて速くなったりと、様々なメリットが生まれたそうです。
Chatworkがどのように介護事業に貢献できているのか。同社代表取締役の青山央明様に伺いました。

規模
101〜300名
業種
医療・介護・福祉
目的・効果
情報共有の効率化 業務の見える化

株式会社青山

「希望のつぼみグループ」として、北海道にデイサービス18事業所(フランチャイズ含む)、ショートステイ1事業所、ヘルパーステーション2事業所、有料老人ホーム5事業所を運営。通所介護(デイサービス)を中心に、在宅生活において求められるサービスを追及し、リハビリ専門職の配置や多種多様な機器の導入等により、様々な病気や後遺症にチャレンジできる『場所』創りをおこなっている。(取材:2022年2月)

代表取締役
青山 央明

  • 電話での情報伝達だと、話がまとまらず長電話になってしまう
  • 情報共有が上手くいかず、一人で課題を抱え込む職員がいた
  • メールは定型文が面倒で、情報伝達の効率が落ちてしまう
  • 業務別にグループチャットを作成し、課題をすぐに共有できるようにした
  • チャットを活用することで職員の文章作成・言語化能力が高まった
  • Chatworkではメールのような定型文を禁止するルールを設けた
  • 情報の整理が上手くなり、無駄な長電話が減少した
  • 課題を抱え込む職員が減り、心理的な負担も減少した
  • 定型文がなくなったことで、情報共有の速度が上がった

課題

  • 電話での情報伝達だと、話がまとまらず長電話になってしまう
  • 情報共有が上手くいかず、一人で課題を抱え込む職員がいた
  • メールは定型文が面倒で、情報伝達の効率が落ちてしまう

解決策

  • 業務別にグループチャットを作成し、課題をすぐに共有できるようにした
  • チャットを活用することで職員の文章作成・言語化能力が高まった
  • Chatworkではメールのような定型文を禁止するルールを設けた

効果

  • 情報の整理が上手くなり、無駄な長電話が減少した
  • 課題を抱え込む職員が減り、心理的な負担も減少した
  • 定型文がなくなったことで、情報共有の速度が上がった

使っていくうちに、情報共有の円滑化や会議効率化に効果を実感

まず、貴社の事業について教えてください。

青山:介護事業を運営しており、「希望のつぼみグループ」として、北海道にデイサービス18事業所(フランチャイズ含む)、ショートステイ1事業所、ヘルパーステーション2事業所、有料老人ホーム5事業所を運営しております。

Chatworkを導入したきっかけは何だったのでしょうか。

青山:Chatwork社の役員の方からご紹介を受けて知りました。その時は、Chatworkがどんな効果をもたらしてくれるのか、実はよく分かっていませんでした。せっかくご紹介いただいたのでまずは使ってみるか、というのが正直なところでした。ただ、使っていくうちに情報共有の円滑化や情報共有漏れの防止、会議や打ち合わせの回数削減に効果があることが分かってきました。

『~あきらめない介護へ~』をスローガンにサービスを提供する同社では、
現場のコミュニケーションツールとしてChatworkを活用

導入には反発の声も......実際にメリットを感じてもらうことで次第に定着

Chatworkの導入を決めたときの職員の方の反応はいかがでしたか。

青山:最初は正直、反発の方が大きかったです。忙しいのに新しいツールの使い方を覚えたくないとか、もっと忙しくなってしまうんじゃないかとか、指示命令が増えて自分たちの仕事のやり方ができなくなるんじゃないかとか、そういった懸念の声が上がりました。

そういった声に対してどのように対応されましたか。

青山:それまで、職員同士は個人のチャットアプリでやりとりをすることが多かったのですが、まずそれを禁止しました。プライベートなやりとりは問題ありませんが、仕事に関するやりとりを個人のチャットアプリでするのはセキュリティの観点でも問題があるからです。

何より、こちらから状況が見えないので、何が起こっているか把握することができません。ですので、個人アプリの利用を禁止し、その代わりにChatworkを使ってくださいと伝えました。実際に使ってもらったところ、情報共有が格段に楽になり、情報の抜け漏れが少なくなるなどのメリットを職員にも感じてもらえたようで、だんだん根付いていきました。

もう一つ、職員にとってメリットになったのが、仕事における心理的な負担の軽減です。Chatwork導入前はちょっとした情報共有の手段がなかったので、仕事の問題を職員個人が抱えることが多かったようなのです。すると、自宅に帰っても仕事のことを思い出して憂鬱になってしまいますよね。これでは仕事にいい影響が出るとは言えません。

Chatworkを導入してからは、一人で解決できないことや些細な共有でも気軽に投稿できるため、一人で抱え込まなくて済むようになりました。情報を共有したことで、気持ちが楽になりますし、実際に相互で助け合いができます。Chatworkが定着したのは、そういったメリットに気づいてもらえたのが大きかったと思います。

Chatworkで長電話が減り、情報共有がスムーズに。職員のマインドも変わった

Chatwork導入前まではどのように情報共有されていたのでしょうか。

青山:主に電話とメール、それから会議ですね。ただ、電話は相手の時間をとってしまいますし、不在であれば折り返してもらったり、かけ直したりする必要があり、決して情報共有面で効率的とはいえません。それに、電話は"脳のメモリを食う"というデメリットがあります。

例えば、電話をかけてもつながらなかった場合、「後からまた電話をしなければならない」というタスクを頭の片隅に残す必要がありますよね。現場で目の前の仕事に集中しなければいけないときに、そのような些細なタスクを覚えておかずに済むというのは、大きなメリットです。

また、メールはPCでしか確認できないのですが、現場にPCは持っていかないので、メールチェックも遅れてしまいます。また、メールでは慣習的に「○○様 お世話になっております」という一文をつけることが多いです。これも非効率的だし、無駄だと思っています。

会議も同様に、情報共有の効率は良くありません。対面するにはスケジュールを調整しないといけませんし、そもそも会議の時間も限られていますから、全員が発言できるわけでもありません。にも関わらず、わざわざ集まって会議をするのは無駄が多いと言わざるを得ません。

そういった課題をChatworkでどう解決できたのでしょうか。

青山:現在、電話は緊急時のみで、それ以外の連絡はChatworkを使うようにしています。そのため、電話時間そのものが削減されるとともに、顕著に減ったと感じているのが長電話です。

Chatworkを導入する前は、電話で上手く用件をまとめられず、長々と電話してしまう職員が多かったように思います。Chatworkを導入してからは、チャットで用件を文章化したり言語化する癖がついたことで、要点をまとめる力や伝える力が明らかに向上したと思います。結果として長電話が減り、生産性高く働くことができています。

また、Chatworkでは「○○様 お世話になっております」のような定型文は書かないことをルールとして決めています。そのため、メールと違って情報共有がシンプルでスピーディーになりました。さらに、Chatworkで情報を見える化したことにより、情報共有のために集まる必要がなくなって無駄な会議が削減されました。

現場の皆さんにとっても大きな変化ですね。

青山:Chatworkを導入したことで、何よりも職員のマインドが変わったと感じていますね。これまで職員は、自分一人でがんばらないといけないという考えが強かったのですが、Chatworkで情報共有するようになり、皆で一枚岩になってがんばろうという考えが生まれてきたように思います。

例えば、現場でトラブルが起きたときも、その情報がいち早くChatworkで共有されると「私が手伝います」と手を挙げてくれる職員が続出しました。もし、Chatworkがなければ、トラブルについてまず直属の上司に伝えて、その上司が別の人に伝えてサポートをお願いし、そこから会議をして......という流れで進んでいたはずです。はっきりいって、時間の無駄です。Chatworkなら、瞬時にチャットの中で動きを決められるのですから。

そういう意味で、Chatworkを活用することは事業所全体でのサービスの底上げにもつながりますね。これまではわからなかった他事業所の状況がわかるようになるので、業務のレベルが統一化されていきますし、お互いにフォローし合うこともできますからね。

現場と本部の業務別にグループチャットを作成。今後はビッグデータとしての活用も視野に

Chatworkは特にどのような方々が利用されていますか。

青山:現状では本部職員と各事業所の管理者に導入しています。今後、ヘルパーへの導入も検討していますが、休みの日にチャットが飛び交うのはストレスなのではないか、という視点もあります。仕事の効率化だけを考えると導入するべきだと思うのですが、その辺りのケアも考えた上で検討していきたいです。

使い方の詳細についてもお聞きします。グループチャットなどはどのように設定されていますか。

青山:当社は大きく「現場」と「本部」の2つに分かれます。そして、本部が担当する「物品」や「設備」「車両」といった各業務ごとにグループチャットを作り、その中に本部職員と現場の管理者が入っています。

例えば、現場で自動車のパンクが起きたとします。すると、管理者からその情報が「車両チャット」に書き込まれます。それを見た本部の担当者が、修理業者に連絡して対処するといった流れです。

また、「働き方事業部」という労務に関するグループチャットでは、休暇申請など労務に関する問い合わせが集約されています。「コンプライアンス事業部」チャットでは、コンプライアンスに関する質問が集まります。

このように、各業務ごとにグループチャットを用意することで、情報が整理され蓄積されていきます。いずれグループチャットの内容がビッグデータとして活用できるようになり、FAQとして役立つようになるのではないかと考えています。

たしかに、質問をするときは、まず検索してみると、過去の同じ質問と回答が見つかるかもしれませんね。

青山:そうですね。同じ例が見つかれば、同じ質問をしなくよくなりますし、質問をするにしても「過去のこういう事例と同じように対応しようと思いますが、よろしいですか」という質問の仕方ができます。回答する方としても答えやすくて効率が良いですよね。

質の高いサービスを提供するためにも情報の見える化が急務

チャットのデータが会社としての資産になっていくわけですね。介護業界は、Chatworkのようなデジタルツールの活用は進んでいるのでしょうか。

青山:業界的にはまだまだなのが現状だと思います。デジタルツールを導入しようとしても、多くの場合トップが先走りすぎて現場がついてこられないからです。

どんなにいいツールでも、使いこなせないなら宝の持ち腐れです。特に介護職員は60代や70代といった高齢者も多くいますから、できるだけシンプルに使えて分かりやすいツールを選ぶのは大事だと思っています。

最後に、Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。

青山:Chatworkを導入すると、会社や現場の情報を職員にオープンに共有することができます。もちろん内容によって誰に共有すべきかは精査が必要ですが、大前提として、会社は現場や職員にオープンに情報を開示して、皆で助け合って組織を運営していくのが、時代にあった組織のあり方ではないでしょうか。

当社には専務も常務もいません。役職があると情報のブラックボックス化が起きるからです。今後は今よりもっとフラットな組織を目指して、本部オペレーションチームと現場、その二つの役割しかない会社にしたいと思っています。

当社のやり方がたった一つの正解だとは思いません。しかし、介護事業はどうしてもお役所的な仕事になってしまいがちで、これから介護保険の自己負担率が増えてくると、国民や利用者からのサービスへの期待は自ずと大きくなるでしょう。

そんな時代に備えて、介護事業者は情報の見える化と業務の効率化をおこない、質の高いサービスを提供できるようにしなければならないと思います。そのために、組織の中で助け合える仕組みを用意するのは、経営において大事な要素ではないかと思っています。

ありがとうございました。