電話やメールの欠点を解消し、業績にも好影響
麹菌や麹サプリの製造販売をおこなうビオック。全国に営業網を持つ同社は営業の長期出張が多く、その間の連絡手段が課題でした。解決策としてChatworkを導入した結果、社内の連携がスムーズになり、生産性が向上したことで業績にも好影響が出ているといいます。
室町時代創業の『糀屋三左衛門』をルーツとし、種麹、酵母、乳酸菌、その他微生物を利用した製品の製造・販売をおこなっている株式会社ビオック。積み重ねてきた麹の技術革新により、醸造だけでなく食を中心とした多くの分野へ麹菌の可能性を広げている。(取材:2023年12月)
代表取締役社長
村井 裕一郎 様
- 電話ではログが残せず、メールではリアルタイム性がないという欠点があった
- LINEではファイル送信や検索がやりにくく、公私混同のリスクも
- 電話では1対1のやりとりになるため、業務が属人化しがちだった
- リアルタイム性が高くテキストでログを残せるChatworkを導入
- LINEの課題を解消できるビジネスチャットとしてChatworkを選択
- グループチャットでやりとりすることで情報を関係者全員に共有
- 電話やメールの課題が解消され、社内の連携がスムーズになった
- ファイル送信のやりやすさや検索性の高さで業務が円滑化
- 情報が全体に共有できるようになったことで属人化を防ぎ、業績にも好影響
課題
- 電話ではログが残せず、メールではリアルタイム性がないという欠点があった
- LINEではファイル送信や検索がやりにくく、公私混同のリスクも
- 電話では1対1のやりとりになるため、業務が属人化しがちだった
解決策
- リアルタイム性が高くテキストでログを残せるChatworkを導入
- LINEの課題を解消できるビジネスチャットとしてChatworkを選択
- グループチャットでやりとりすることで情報を関係者全員に共有
効果
- 電話やメールの課題が解消され、社内の連携がスムーズになった
- ファイル送信のやりやすさや検索性の高さで業務が円滑化
- 情報が全体に共有できるようになったことで属人化を防ぎ、業績にも好影響
リアルタイム性が高く、ログを残せる連絡手段を探していた
- まず、御社の事業について教えてください。
-
村井さん:ビオックは室町時代創業の『糀屋三左衛門』にルーツを持つフードテクノロジーカンパニーです。事業としては味噌や醤油、清酒などの原料になる『麹』をつくるための麹菌の製造販売、および麹を使ったサプリメントなどの原料の製造販売もおこなっています。
- Chatworkを導入いただいたきっかけについて教えてください。
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村井さん:Chatworkを導入したのは2013年なので、もう10年以上前の話になります。もともと、当社は営業エリアが全国にあり、数泊にわたる出張も少なくありませんでした。営業担当者が長期間いなくなるため、その間の連絡手段が課題として挙がっていました。
- 当時の主な連絡手段は何だったのでしょう。
-
村井さん:主に電話でした。ただ、電話だとどうしても出られないことが多くなります。事務所にお客様から問い合わせが入り、それを受けた事務担当者が営業担当者に電話するも商談中でつながらず、終わった後に不在着信の通知を見た営業担当者が事務所にかけ直すも、今度は事務担当者が離席中で......といった非効率的なやりとりが頻繁に発生していたのです。また、記録が文字で残らないため、言った言わないが起きるリスクもありました。
ではメールはどうかというと、電話と違って好きな時間には見られるものの、いちいちノートパソコンを開いてメールソフトを立ち上げるのが億劫でつい後回しにしがちです。そのため電話ほどのリアルタイム性が確保できなかったのです。また、当時はまだスマートフォンが流通し始めた時期で添付ファイル操作が洗練されておらず、込み入った対応にはノートパソコンが必須でした。
- 電話のようにリアルタイム性を持ってスピーディーにやりとりができ、なおかつメールのように文字で記録を残しながら自分のタイミングで確認や返信ができるツールがなかったわけですね。
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村井さん:はい。私自身も当時はよく営業に回っていたので、そうした課題を実感していました。それでも東京なら電車での移動中にノートパソコンを開けるかもしれませんが、私たちの営業は基本的に皆、車移動です。運転中は電話もできないし、ノートパソコンも開けません。ちょっとコンビニの駐車場に寄ろうにも、地方によってはそのコンビニがなかなか見つからないですから(笑)。この問題はもう、私にとって積年の課題といえるものでした。
ファイル送信のしやすさや検索性の良さが魅力
- 他にもチャットツールがある中でChatworkを選んだ理由を教えてください。
-
村井さん:Chatworkを導入した2013年は、ちょうどLINEが一般にも普及してきた頃でした。そのため、最初は社内連絡にLINEを使うことも検討していたのですが、ビジネス用途で使うにはいくつも問題があることが分かりました。
- 問題とは何でしょうか。
-
村井さん:ファイルを添付して送信するのがやりにくいことや、ログの検索性が良くないこと、パソコンとモバイルでの併用が難しいことなどです。また、LINEは1つの端末につき1つのアカウントが紐づくため、プライベートとビジネスのやりとりが混在してしまいます。かといって、そのためだけに工場の現場スタッフに会社支給で端末を持たせるのも現場の動きとしては使いづらいと感じていました。そこでビジネス上で使いやすいチャットツールを探した結果、Chatworkにたどり着いたのです。
ChatworkはLINEに感じていた問題がなく、UIも日本人になじみやすくて、とても使いやすいと感じました。Chatworkって、私が使い始めた10年前から今まで大きなUIの変更ってないですよね。つまり、それだけUIが最初から完成されていたということだと思います。
- Chatworkの導入にあたって、懸念点はありましたか。
-
村井さん:特に不安や懸念点はなかったです。最初に自分で使ってみて、直感的に使えるUIだと感じました。当社は50代以上のベテラン社員も多いのですが、Chatworkなら問題なく使えるだろうと判断しました。
実際、導入してみると特に工夫する必要もなく自然と定着していきました。運用面でも特にルールは定めていませんし、むしろルールで縛ってしまうと使いにくいと思います。しいていえば、テキストはそっけない雰囲気になりがちなので、感情的な情報を意識してのせようということは伝えています。
チャットに形式的な挨拶は不要だとは思いますが、顔が見えないだけに「少し負担になりますががんばりましょう」とか、「これは、そこまで急ぎじゃないので」といった言葉を添えることでニュアンスが伝わりやすくなるからです。
口頭のコミュニケーションならそうしたニュアンスは口調や雰囲気でなんとなく伝わるのですが、テキストだと難しいですからね。チャットの場合は、ちゃんと感情を文字化することが大事だと思います。
「部署×部署」の活用で業務の流れが円滑化
- Chatworkをどのように活用しているか、教えていただけますか。
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村井さん:Chatworkのアカウントは社員全員に配布しています。そのうえで、部門ごとのグループチャットや「営業×総務」「研究×営業」といったように、「部門×部門」の組み合わせでグループチャットを作成しています。また「出荷業務の関係者」や「規格書の発行」など業務のパート割ごとのグループチャットもあります。だいたい、社員1人あたり10個程度のグループチャットに参加しているようなイメージです。
- 具体的にChatworkではどのようなやりとりがあるのでしょうか。
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村井さん:たとえば、お客様からの問い合わせを電話やFAXで総務が受けたとします。すると、総務はそのお客様の担当営業に伝えるわけですが、このときに「営業×総務」のグループチャットを使います。そこで問い合わせを把握した営業担当者が必要に応じて「研究×営業」グループチャットを活用し、研究開発の担当者とやりとりをおこなうといった流れです。
あるいは、どの部署の誰が担当すればいいか分からないような問い合わせがきたときは、社員全員が入っている全社チャットを活用します。電話を受けた総務担当者が「こんな問い合わせがきましたが、誰が担当ですか?」といったメッセージを投稿すると、「これは研究室で巻き取りますね」や「一旦営業の方で対応します」といったようにすばやく対応できるのです。
こんなふうに、誰が担当するのか判断つかない案件がきたとき、全員が見られる場所にポンと放り込める環境というのはChatworkを導入するまでは無かったですね。電話をとった人の判断で担当者と思われる社員に連絡するとか、近くにいた人が担当するとか、そんな感じでしか対応できなかったと思います。
- そうなると、本来の担当者とは別の人が担当する事態にもなりそうですね。
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村井さん:そうですね。ボールが行ったり来たりして、本来の担当じゃない人が対応した結果、後から「そんな対応しちゃったの!?」みたいになってしまうこともありえますからね。
- 社内だけでなく社外との活用はされていますか。
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村井さん:社外とも活用しています。経理業務の一部をアウトソーシングしているのですが、委託パートナーさんとのやりとりにChatworkを使っています。
- API連携については活用されていますか。
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村井さん:活用しています。顧客管理システムとAPI連携しており、出張報告をChatworkで確認できるようにしています。いちいちアプリを開くことなく、Chatworkだけで確認できるのは便利ですね。Chatworkに情報を集約することで、とりあえずグループチャットを上から見ていけばいいので楽です。また、出張の報告を社内システムと日報の2箇所に書く必要もなくなりました。
社内の連携がスムーズになり、業績にも貢献
- Chatworkの導入効果について教えてください。
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村井さん:手書きで紙に書いて渡していたメモや内線での連絡が一気に減りました。特にログが残るのがありがたいです。これまでだと、内線などで1対1だった指示がグループチャットに書き込まれるため、他の人にも共有できます。すると、案件や担当者を越えた連携がとりやすくなり、チームの生産性が大きく高まりました。
- Chatworkを導入する以前は、情報共有がうまくいかないこともあったということでしょうか。
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村井さん:はい。たとえば出荷の調整です。仮にお客様から営業が注文を受けたけれど、在庫的に出荷が厳しいということで生産担当がNGを出し、お客様にお断りの連絡をするというシチュエーションがあったとします。Chatworkがなければ、この一連の流れは担当営業と生産担当のやりとりで終わってしまいます。
しかし、Chatworkであれば一連のやりとりを他の人も見れるので、たとえば、他の担当が「交渉すれば他の出荷分を調整できるから、そっちに回せるよ」といった判断ができたりもするわけです。また、検査部門も注文の入り方がリアルタイムに分かるので、先んじて準備ができるようになり業務の流れがスムーズになりました。
- たしかに、そうしたフローをChatworkなしで確立するのは大変そうですね。
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村井さん:さらに、Chatworkを導入したことで「内線がつながらないので相手がいる現場までわざわざ行く」といった無駄な時間の削減につながり、結果として本質的な業務に時間をあてられるようになったと感じています。それが業績に好影響を与えています。また、Chatworkで情報を共有できるようになり、業務の属人化も防げるようになりました。
- Chatworkの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。
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村井さん:Chatworkはリーズナブルかつ少人数で始められて、小回りがきくツールです。簡単で使いやすいですし、それでいて十分に多機能です。専任のIT担当者を配置できないことの多い中小企業に特におすすめしたいですね。
- ありがとうございました。
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