ChatworkをきっかけにDXを推進
約1年半で売上が12倍に成長し組織文化も醸成

1995年創業のヴィンテージ時計専門店「FIRE KIDS」は、2022年の事業承継を機にDXを推進。その一環として、デジタルに不慣れな社員でも簡単に使えるChatworkを導入しました。その結果、売上が12倍にまで成長し、組織文化の醸成にもつながったといいます。

株式会社ファイアーキッズ

1995年に横浜の白楽で創業した、横浜エリアでは店頭在庫数No.1を誇るヴィンテージ時計専門店。「高品質で永く使えるヴィンテージ時計をお届けしたい」という想いで、四半世紀以上に渡り“1点ものとの出会い”を提供している。(取材:2023年10月)

横浜本店/中野ブロードウェイ店
店長 野村 一成 様

  • 連絡手段が口頭、メール、LINEなどに分散しており抜け漏れが発生していた
  • 情報がブラックボックス化しており、連携がとりにくかった
  • デジタルに不慣れな社員が多く、DXの推進が難しかった
  • 連絡手段をChatworkに統一し、情報の一元管理を徹底
  • Chatworkを使うことで組織内のすべての情報を可視化し、社員に公開
  • 簡単で使いやすいChatworkをまずは導入
  • 情報の抜け漏れがなくなり、コミュニケーションの効率がアップ
  • 組織間での連携が活発化し、売上にも好影響
  • デジタルツールに抵抗感がなくなりDXが推進、売上も12倍に

課題

  • 連絡手段が口頭、メール、LINEなどに分散しており抜け漏れが発生していた
  • 情報がブラックボックス化しており、連携がとりにくかった
  • デジタルに不慣れな社員が多く、DXの推進が難しかった

解決策

  • 連絡手段をChatworkに統一し、情報の一元管理を徹底
  • Chatworkを使うことで組織内のすべての情報を可視化し、社員に公開
  • 簡単で使いやすいChatworkをまずは導入

効果

  • 情報の抜け漏れがなくなり、コミュニケーションの効率がアップ
  • 組織間での連携が活発化し、売上にも好影響
  • デジタルツールに抵抗感がなくなりDXが推進、売上も12倍に

事業承継を機にDXを推進

Chatworkを導入いただくきっかけになった組織課題について教えてください。

野村さん:ファイアーキッズは1995年に横浜の白楽で創業したヴィンテージ時計専門店です。私が入社した2022年3月と同じくらいのタイミングでちょうど事業承継がおこなわれ、創業者が顧問に退いて新体制を発足しました。そこから関わるメンバーも増え、今年3月には2号店として「中野ブロードウェイ店」をオープンするなど急速に事業成長しています。

ただ、以前の当社は、よくある"街の時計専門店"のひとつでした。「高品質で永く使えるヴィンテージ時計をお届けしたい」という想いは創業当時も今も変わらないものですが、たとえばデジタルの活用などはまったくできていなかったのです。

そこで、私の入社を機にスタートしたのがDXによる大改革です。各専門分野のプロフェッショナルに業務委託という形で参画いただき、Webサイトの刷新、SNS等を活用したデジタルマーケティング、様々なツールによるDXなどを推進していきました。正直、事業承継の前後でもはや別の会社になったといっても過言ではないくらいの変革です。

社員はもちろん、様々な形で関わってもらっている外部メンバーとのやりとりを効率化し、バーチャルな組織づくりをすることを目的に導入したのがChatworkでした。

デジタルに不慣れなメンバーでも簡単に使えた

Chatworkと比較検討したツールやサービスはありましたか。その中でChatworkを選んだ決め手についても教えてください。

野村さん:海外製のビジネスチャットとの比較検討をおこないました。特にポイントになったのは使いやすさです。時計業界の出身者にはITに苦手意識がある者も多く、それがこれまでなかなかデジタル化に踏み切れなかった原因でもありました。そうしたメンバーに使ってもらうためには、ITリテラシーが高くなくても簡単に使えるツールであることが重要です。Chatworkは日本で開発されたツールということもあり、デバイスに文字を入力するのに慣れていない人でも使いやすかったようです。

また、最初は無料でトライアルできたことや、導入サポートも無料だったのはかなりありがたかったです。Chatworkのカスタマーサクセスチームには、とてもお世話になりました。導入についても担当者の方に言われたことを実行してうまくいきました。特に、当社の活用状況を数字で示していただいた上で、担当の方と一緒に議論ができたことは、とてもありがたく感じました。まさに"サクセス"に導いてもらえたと感謝しています。他社ツールですと、こうしたサポートは別途料金が発生することが多いですからね。

Chatworkの導入にあたり、心配していたことはありましたか。

野村さん:Chatworkを使用したことのないメンバーが多く、コミュニケーションツールとしてしっかり定着するのかが心配でした。導入前はメンバー同士のやりとりにLINEを使っている者もいて、Chatworkを導入してもLINEと併用してしまって情報の抜け漏れが発生しないかが懸念事項でした。

そうした懸念点にどのように対処されたのでしょうか。

野村さん:Chatworkの導入を機に、そうしたLINEでのやりとりやメール、口頭、メモ書きなどを使用した業務連絡を一切禁止しました。日常の細かい伝言や経営情報などの重要事項もすべてChatworkでおこなうよう取り決め、Chatworkでの一元管理を徹底しました。

また、そうしたトップダウンでの決定に加えて、社員向けの定例会議で何度も繰り返しChatworkを使う方針について伝え続けました。その結果、だんだんChatworkだけで業務連絡が成り立つようになっていきました。

現在ではデジタルへの抵抗感もすっかりなくなり、Web会議やSNS、オンラインストレージなどデジタルツールの活用も一気に進みました。

お客様の声を共有することで組織間の連携を強化

Chatworkの活用法についても教えてください。

野村さん:組織ごとのグループに加えて、日々のお客様の声を共有するグループなどを作成し、活用しています。お客様からはお褒めの言葉をいただくこともあれば、厳しい言葉をいただくこともあります。そうした声に対して、私たちがどのように感じ取り、改善に生かしていくのかが重要です。社員からはお客様からの声をどんどん上げてもらえるよう、私がすべてのチャットに目を通し、返信しています。

お客様からの声が商品開発につながった例もあります。「ベルトのバリエーションがもう少しほしい」というお声をいただいたことをきっかけに、新しい種類のベルトを追加で制作することになったのです。

これまで、こうしたお客様の声を組織全体で共有できていませんでした。いわばブラックボックス化していたのです。Chatworkを導入してからは、良いことも悪いこともグループチャットで共有することで、より社内外のメンバーが連携して力をフルに発揮できるようになったと感じています。お客様からのお褒めの言葉などは、特にお客様と直接接するわけではない裏方のスタッフにとっては嬉しいものですからね。

「お客様の声」を共有するためのチャット
社員からの発言に対し、野村さんはすべてに目を通し返信をおこなう
他には具体的にどのようなやりとりがあるのでしょうか。

野村さん:たとえばECと店舗の連携です。ECでも店舗でも同じ商品を扱っているため、商品が売れた場合はもう片方の在庫も調整する必要があります。そこで、商品が売れたらすぐにChatworkで報告し、スタッフ全員の最新の情報を共有するようにしています。

こうしたChatworkの活用をはじめとするDXの推進を加速させるために、当社では原則として1人1台のPC支給をおこなっています。ただし、小売業の現場ではPCを確認できないことも多いので、横浜店では実験的に1人1台のスマホ支給を試しています。Chatworkはもはや当社にとっての生命線ともいえるツールですから、Chatworkを快適に活用するための環境はしっかりと整えるべきと考えています。

DXによる可視化でブラックボックス化を防ぎ、売上が12倍に

Chatworkの導入効果について教えてください。

野村さん:事業承継後、組織の人数は8倍になりました。業務委託のメンバーも含めれば、関わる人数はさらにその倍以上になります。一方でChatworkを導入したことで生産性も向上しており、約1年半という短期間で、売上が月商で12倍となりました。

これだけの成長を遂げられた一番の要因は、Chatworkの導入で「あらゆるものの可視化」に成功したことが大きいです。日々のコミュニケーションやお客様の声、売上などはもちろん、多くの中小企業の経営者が隠したがる経営情報もすべて社員に公開しています。

たとえば、Chatworkを通じて会社の決算書などの財務諸表も全社員に公開しています。売上やコストの内訳が一目瞭然となり、利益を上げるためには何が必要かも見えてきます。そういった経営情報を社員それぞれの視点で読み解いてもらうことで、店舗運営の主体者意識を高めていきたいと考えています。

あらゆるものが可視化されることで、社員の方にとっても経営的な視点が身についたり、他部署のことがより理解できたりといったメリットがありそうですね。

野村さん:ブラックボックス化された組織はセクショナリズムに陥りがちですからね。組織内で気持ちにばらつきが生まれると、部署間の連携がやりにくくなり組織の成長は滞ってしまいます。当社はDXを進め、デジタルマーケティングやSNS活用、オウンドメディア、EC展開などを進めてきましたが、これらを実現できたのはChatworkでコミュニケーションを促進し、生産性を向上させたからこそだと感じています。

組織文化を醸成し、多店舗展開につなげる

野村さん:また、Chatworkでの活発なコミュニケーションは組織文化の醸成にも寄与しています。当社は創業以来「お客様にいかに楽しんでいただくか」をコンセプトに事業をおこなってきました。小売業はとかく"売ってなんぼ"の考え方になりがちですが、当社では売るでなく、お客様に最良の時計体験をお届けし、とにかく楽しんでもらうことにフォーカスしています。たとえるならば、時計業界のディズニーランドのようなお店になりたいと考えています。Webサイト上でプロカメラマンの手による写真を多数掲載しているのは、ヴィンテージ時計を様々な視点で楽しんでほしいという想いからです。

そうした組織文化というものは、組織が大きくなるにつれて継承が難しくなるものです。ですが、当社では新しい店舗においても創業時からの想いがしっかりと引き継がれています。それができるのは、Chatworkでコミュニケーションをとり、当社のDNAを浸透できているからだと思います。今後、さらに店舗を増やしていったとしても、Chatworkを活用することでDNAを受け継いでいけるはずです。

月次定例ミーティング資料に毎回添付される資料
組織文化を醸成させるためには、繰り返し伝えていくことが大切だという
コストや手間の削減などにChatworkが役立ったことはありますか。

野村さん:必要な情報を必要なグループチャットで発信することで、口頭で同じことを何人にも伝えるようなことがなくなり、情報発信の手間や抜け漏れは以前よりもかなり削減できたと感じています。また、Chatworkなら過去にさかのぼって会話を検索できるので、情報を探す時間も削減できています。

また、移動コストも見逃せません。もしChatworkがなかったら、私が各店舗をまわって情報共有や現場の声の吸い上げをおこなわなければならないでしょう。今後店舗が増えると、さらに大変です。Chatworkを活用することで店舗をまわる移動コストも削減でき、情報をキャッチアップする速度も上がっています

また、一部の必要な書類を除いてペーパーレスが進んだこともChatwork導入の効果です。

Chatworkの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。

野村さん:複数店舗を運営する小売店さんには、Chatworkの導入を強くおすすめします。Chatworkを導入することで、店舗の垣根を超えて現場の状況をすばやく共有し、的確な判断ができるようになります。小売店におけるDX化はまだまだ発展途上です。その第一歩として、シンプルに使えるChatworkは最適だと感じています。こうしたツールを導入することで、まずはDXに対する社員の意識改革をすることが重要だと思います。

ありがとうございました。
※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。