コロナ禍でのコミュニケーション不足が解消し個人売上も増加

神奈川県内で11ヶ所のガソリンスタンドを運営するほか、中古車販売や自動車整備修理点検などを行っている神奈川石油。多数の拠点を有するがゆえ、従業員同士のコミュニケーションに課題を抱えていた同社は、社内コミュニケーションの活性化と、電話の削減を目的にChatworkを導入。その結果、従業員同士のコミュニケーション活発化から、売上アップにもつながるなど大きな効果が出ているといいます。

神奈川石油株式会社

1949年創業。ガソリンスタンドの運営をはじめ、中古車販売や自動車整備修理車検、自動車買取などを事業として展開している。(取材:2022年7月)

取締役営業部長
井上磨 様

  • 営業所同士のコミュニケーションが不足していた
  • 本社から現場への電話が多く、現場の業務効率を下げていた
  • 全社員が気軽に成果報告を共有できる場がなかった
  • 雑談用グループチャットで気軽なコミュニケーションを促進
  • 緊急の連絡以外はChatworkで連絡することを徹底
  • 成果報告用のグループチャットを作成
  • 営業所をまたいだスタッフのコミュニケーションが促進
  • 電話の回数が劇的に減り、業務効率も向上
  • 成果報告を共有することで従業員の切磋琢磨につながり売上もアップ

課題

  • 営業所同士のコミュニケーションが不足していた
  • 本社から現場への電話が多く、現場の業務効率を下げていた
  • 全社員が気軽に成果報告を共有できる場がなかった

解決策

  • 雑談用グループチャットで気軽なコミュニケーションを促進
  • 緊急の連絡以外はChatworkで連絡することを徹底
  • 成果報告用のグループチャットを作成

効果

  • 営業所をまたいだスタッフのコミュニケーションが促進
  • 電話の回数が劇的に減り、業務効率も向上
  • 成果報告を共有することで従業員の切磋琢磨につながり売上もアップ

コロナ禍でコミュニケーション不足が加速

まず、御社の事業について教えてください。

井上:神奈川石油はガソリンスタンドの運営をはじめ、中古車販売や自動車整備修理車検、自動車買取などを事業として展開しています。1949年の創業以来、神奈川県と共に歩んできました。

2020年5月よりChatworkをご導入いただいています。Chatwork導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

井上:当社は直営のサービスステーションが11ヶ所あり、従業員の大半がそこで勤務しています。それ以外に修理工場や本社スタッフ、お客様を訪問する営業スタッフなどもいます。

拠点が多数あり、職種によってよく滞在する場所も異なるため、以前から従業員同士のコミュニケーションが不足している状態でした。さらに追い打ちとなったのがコロナ禍です。本社スタッフは全員が在宅になり、店長会議やNo.2会議といった対面での集まりの場も一切なくなってしまいました。以前から課題に感じていたコミュニケーションが、コロナ禍によりさらになくなってしまったのです。

そこで、コミュニケーションを活性化するために導入したのがChatworkです。

使い勝手がプライベートチャットやSNSに近いので抵抗感はなかった

Chatworkを導入する前はどんなコミュニケーションツールを活用されていたのでしょう。

井上:いわゆるビジネスチャットは使っていませんでした。従業員間の連絡は主に電話で、あとはプライベートチャットを使っている従業員もいました。ただ、プライベートチャットはあくまでプライベート向けのツールですから、ビジネスで使うのはちょっと難しいです。よく社長とも「ビジネスでも安心して使えるツールはないものか」という話をしていました。

Chatworkを使ってみて、印象はいかがでしたか。

井上:プライベートチャットやSNSに近い使い勝手のコミュニケーションツールだと感じました。私はもともとSNSも個人的に使っているので、特に抵抗感なく使うことができましたね。

そこから社内に本格導入いただいたわけですが、全社導入するうえでの懸念はありましたか。

井上:ありましたね。従業員全員がちゃんと参加して、書き込んでくれるかどうかは懸念点でした。抵抗なく受け入れてくれる従業員がいる一方で、「今まで電話で間に合っていたんだから電話でいいじゃないか」とか、「電話の方が早いでしょ」とか、口に出さないまでも内心では思っていた従業員も少なくなかったのではと思います。

そういった方に対して、どのように働きかけられたのでしょうか。

井上:導入時はまず、営業所の責任者である店長一人ひとりに対して私からChatworkの説明を行いました。そのうえで、各営業所の従業員への導入浸透を店長にお願いしました。

また、最初はChatworkを「気軽なコミュニケーションツール」として位置づけました。会社としての正式な通達などはメール、重要度や緊急度が高い連絡は電話で行うことにして、それ以外の連絡やコミュニケーションにChatworkを使うよう呼びかけたのです。

加えて、雑談用のグループチャットを作成し、「くだらないことをどんどん書いてほしい」と伝えました。私自身も、どんな書き込みに対しても絶対に否定的なコメントをしないよう心がけました。そうやってChatworkに書き込むハードルを下げたことで定着できたのだと思います。

結果として、最近では連絡のほとんどがChatworkで行われるようになりました。そろそろ、メールの立ち位置もChatworkに担わせようかと考えています。

ほとんどの連絡を電話からChatworkに切り替えた

緊急度が高い連絡は電話、それ以外はChatworkという棲み分けですね。

井上:そうですね。ただ、私個人は電話はもういらないと思っています。実はコロナ禍の少し前に、本社の代表電話も外したんですよ。

それは大きな変化ですね。なぜ電話をやめようと考えたのですか?

井上:電話は、かける側の一方的な都合で相手の時間を奪ってしまうからです。実は私自身がそう思っていたんですよ。若い頃、現場の責任者だったとき、本社からかかってくる電話が大嫌いだったんです。電話がかかってくると仕事の手を止めないといけないし、それなのにほとんどの電話のないようはくだらないものばかりで。

そこから本社に異動して、電話をかけたがる本社スタッフの気持ちも少しはわかったのですが、やっぱり現場のスタッフは電話を嫌がりますからね。うちのような会社は何よりも現場が優先ですから。

ちなみに、どんな電話が多いのでしょう?

井上:たとえば、売上の数字にミスがあるから直してほしい、とかですね。その連絡、電話である必要はないですよね。今すぐでなくてもいいし、メールでもいい。本社スタッフからすれば、すぐに返答がほしいんでしょうけど。

そもそも電話ってそんなにスピーディな連絡手段ではないと思うんです。相手が出られないと、結局折り返したりで時間がかかりますからね。

日々の仕事について共有することで従業員のモチベーションが向上

Chatworkを導入された背景には、そういった想いもあったんですね。では、ここからは具体的なChatworkの活用法についてお聞きします。

井上:グループチャットには、全社用、役職別、部門別、担当別、報告関連、社外との連絡用などがあります。全社用は従業員が何でも書き込めるグループチャットで、先ほど申し上げた雑談の場です。

当社らしい使い方といえば、報告関連のグループチャットでしょうか。報告といっても堅苦しいものではなく、各営業所のスタッフが日々の気づきやちょっとした報告を行うためのグループチャットです。たとえば、「お客様にこんなふうにお声がけをしたら、商品を購入していただけました」のような軽い内容です。

当社は「お客様との会話を楽しむ」をミッションとしています。販売会社ではありますが、売ることばかりを重視するのではなく、まずはお客様とたくさん会話をする。そこから自然と売上にもつながっていくという考え方です。私は取締役営業部長という立場ですが、スタッフに対して営業の話はほぼしたことがありません。

「サービス」を売るのではなく、「顧客体験」を売るということですね。

井上:Chatworkでこうした日々のちょっとした話を共有できることは、従業員同士の切磋琢磨にもつながっています。自分がライバルだと思っている社員の書き込みを見て、自分もがんばろうと発奮する社員もいるでしょう。

こうした報告や交流の場は、Chatworkを導入する以前はありませんでした。Chatworkだからこそ生まれた場だといえます。

Chatworkで気に入っている点はありますか。

井上:チャットにデータがたまっていくと、自然とファイリングされた状態になることです。Chatworkは検索性も高いので、以前のデータをさかのぼって見たいときなどは検索で簡単に見つけ出せます。この点は非常に便利ですね。

Chatworkがきっかけで従業員の個人売上も増加

Chatworkを導入した効果について教えてください。

井上:先ほど申し上げたように、Chatworkでの成果報告チャットをきっかけに個人売上額が増えた従業員がいます。他の人の報告を聞くことがいい刺激にもなるし、自分の成果を報告する場ができたことでモチベーションが高まったのだと思います。

また、私自身のメリットでいえば、電話が減ったことが何よりのメリットですね。電話を減らしたいだけならスタッフに「電話をかけないように」といえばいいのですが、そうするとスタッフは気をつかって一切の電話をかけてこなくなります。でも、緊急の連絡などは電話を使ってほしいこともあるので、ゼロになるとそれはそれで困るんです。

理想は、「本当に緊急の連絡は電話で行うが、それ以外の連絡は電話以外の方法で届く」状態。Chatworkを導入したことで、自然と「ほとんどの連絡はChatworkでするが、緊急時だけは電話がくる」状態をつくることができました。

Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。

井上:Chatworkはどんな業種でも効果が期待できるソリューションです。特にデスクワークが多い業種・職種や、当社のように営業所をたくさん持っているような会社では大いに役立つでしょう。

導入したら、まずは従業員全員が参加して気軽に書き込みできる雰囲気をつくることが重要だと思います。なんでも自由に書き込んで、継続して活用できれば大きな効果につながるでしょう。

ありがとうございました。
※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。