他社のチャットツールから乗り換えた結果、情報共有コストが削減し競争力が向上
福島県にて菓子食品卸売業を展開する渋谷レックス株式会社。以前活用していたチャットツールの課題を解消するためにChatworkを導入した結果、コスト削減による競争力の向上、意見交換しやすい組織文化の醸成、社員のDXへの意識の高まりなど多くの効果が表れています。
福島県福島市にて70年以上、菓子食品卸売業を営む。全国の菓子メーカーの商品を取り扱う一方で、職人さんの商品を集め自社ブランドとして展開している「なつ菓子屋」や、ベビー向け商品を自社企画。中国などの東アジアや東南アジアを中心に海外向けの販路も展開中。EC各モールへの出店や越境EC、自社独自サービスなども進めている。(取材:2022年11月)
代表取締役社長
渋谷裕司 様
- 既存チャットツールでは案件をグループで整理する活用法が浸透しなかった
- 顔を合わせての会議や打ち合わせでは社員から意見が出にくいこともあった
- 既読機能で社員がプレッシャーを感じ、休日に返信することがあった
- Chatworkで事業や案件ごとに細かくグループチャットを作成し業務管理
- 文字だけのChatworkはフラットな空間であり上下関係が緩和
- Chatworkでは既読がなくなり、リアクション機能が任意の既読代わりに
- 各案件の内容が整理され、話題が乱雑になったり流れることがなくなった
- 社員からも意見が出やすくなり、新規案件を進めるスピードがアップ
- 既読機能により受ける社員のプレッシャーがなくなった
課題
- 既存チャットツールでは案件をグループで整理する活用法が浸透しなかった
- 顔を合わせての会議や打ち合わせでは社員から意見が出にくいこともあった
- 既読機能で社員がプレッシャーを感じ、休日に返信することがあった
解決策
- Chatworkで事業や案件ごとに細かくグループチャットを作成し業務管理
- 文字だけのChatworkはフラットな空間であり上下関係が緩和
- Chatworkでは既読がなくなり、リアクション機能が任意の既読代わりに
効果
- 各案件の内容が整理され、話題が乱雑になったり流れることがなくなった
- 社員からも意見が出やすくなり、新規案件を進めるスピードがアップ
- 既読機能により受ける社員のプレッシャーがなくなった
以前使っていたチャットツールでの案件管理に不満
- まず、御社の事業について教えてください。
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渋谷:福島県福島市にて70年以上、菓子食品卸売業を営んでおります。全国のお菓子メーカーさんの商品を取り扱う一方で、職人さんの商品を集め自社ブランドとして展開している「なつ菓子屋」や、ベビー向け商品を自社企画し、中国などの東アジアや東南アジアを中心に海外向けの販路も展開中です。昨今では、EC市場への展開として各モールへの出店や、自社独自サービスを自社サイトにて展開、また海外向け販路開拓のノウハウから、越境ECなどにも力を入れております。
- Chatwork導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。
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渋谷:チャットツール自体は以前、別のものを導入済みでした。ただ、他社のチャットツールはコミュニケーションをとるために設計されている印象があり、案件別の業務管理にはあまり向いていないと感じていました。たとえば、1つのグループのなかで多数の案件のチャットが入り混じってしまい、そのせいで個別の案件の話が流れてしまったり、やりとりした資料の保存期間が短かったり、あとからグループに参加したメンバーが以前のやりとりをさかのぼって見れなかったりと、ビジネスで使用するのに不満がありました。
個人ツールの延長線上ではなく、ビジネス用途であることのメリット
- なぜ他社のチャットツールではビジネス的な運用が難しかったのでしょうか。
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渋谷:他社のチャットツールは便利ではあったのですが、どうしても個人ツールの延長線上というイメージがあったのだと思います。そのため、社員が「会社での使用なのだから、会社としての管理体制をしっかりするためにも、あまり自由に使うのはよくない」と感じてしまい、グループを自由に作るなどのフレキシブルな運用ができなかったのです。
- 興味深いお話です。本来、自由に使っていいツールのはずが、「会社で使うのだから」と逆に捉えてしまって、フレキシブルな運用を阻害してしまったのですね。
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渋谷:はい。逆にChatworkは最初からビジネスで使うツールというイメージから入ることができたので、「会社として管理しているビジネスツールなのだから、そのなかで自由に活用していこう」という意識が生まれやすかったのでしょう。
- ほかにも課題はありましたか。
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渋谷:もう1つの不満点は、既存チャットツールの「既読」機能でした。たとえば、週末に出勤している人が送ったチャットを休日中の社員がスマホで見てしまった場合、既読がついてしまうので、なんとなく返信しなきゃいけないようなプレッシャーがかかってしまうことがあったのです。Chatworkは既読機能がなく、代わりにリアクション機能が任意の既読機能として使えるのもメリットでした。
Chatworkは使い勝手がよく、ビジネスライクに活用できるツール
- その他のチャットツールと比較検討はされましたか。その中でChatworkを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
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渋谷:他に比較したのは海外のビジネスチャットです。ただ、海外のビジネスチャットはなぜか私のPCでアプリの動作が重く、また使い勝手もあまりなじみませんでした。Chatworkはそもそも自社に本格導入する前から、取引先で使っている会社が多く、そこから「使いましょう」となった経緯があります。そのような事情からChatworkを選択しました。
- Chatworkの導入について、社内外の反響はいかがでしたか。導入する際の懸念点などはありましたか。
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渋谷:すでにチャット自体は活用していたこともあり、社員からは特に不安の声などはありませんでした。しいて言えば、導入の目的でもあった「案件ごとにグループを分類し、タスクも細分化して業務を管理する運用」が、果たしてツールを変更することで実現できるのかを懸念しました。
Chatworkを導入してから半年ほどたちますが、現状そのようなビジネスライクな活用が問題なくできているので安心しております。
事業や案件ごとに細かくグループチャットを分類
- ここからは、Chatworkの具体的な活用法についてお聞きします。どのようなグループチャットを作成されているのでしょうか。
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渋谷:現在は全社導入していますが、最初は無料プランでスモールスタートしました。導入当初に作成したグループチャットは、社内における情報共有チャットや、EC事業における新規事業チャットなどです。その他に、すでにやりとりしていた取引先様とのグループチャットも多数ありました。
その後、有料プランに切り替えて全社導入してからは、部署、役職レイヤー、事業ごとに多数のグループチャットを作成しました。たとえば、役職でいうと「社長・専務・部長」や「【幹部】社長・専務・部長・課長」「【幹部】部長・課長」と細かく分けて情報共有に活用しています。
また、事業ごとのグループチャットは、さらに案件やタスクで細かく分類しています。たとえば、EC事業であれば事業部全体での情報共有に使用する「【EC】全体」グループのほかに、「【EC】AmazonUSA」や「【EC】カストマー楽天市場」「【EC】越境EC」などがあります。ECではデピックという屋号で事業を展開しているのですが、デピックに関しては「【EC】デピック(スポット)」と「【EC】デピック(サブスク)」で分けています。これは、スポットとサブスクでビジネスの形態が異なるので、グループチャットを分けた方が業務を進めやすいからです。
- 事業で1つのグループチャットというのではなく、さらに詳細にグループチャットを分類して整理されているのですね。
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渋谷:はい。これこそが、私がChatworkで実現したかったことなのです。実際、「【EC】カストマーAmazon」や「【EC】カストマー楽天市場」といったグループチャットは活発に動いていますが、比較すると「【EC】全体」グループは動きが控えめです。しかし、それでいいのです。以前使用していた他社のチャットツールでは、「【EC】全体」しかグループがない状態で、その中で「【EC】カストマーAmazon」の話も「【EC】カストマー楽天市場」の話も行われているような状況でした。本来、分けて行うべきやりとりが1つのグループに統合されてしまっていたわけです。
もし、Chatworkに切り替えても「【EC】全体」しか使われないようだと問題でしたが、しっかりと各グループチャットが活用されているので、目的は果たせていると感じています。
この他にも、海外の取引先ごとのグループチャット、電話代行サービスの受電記録が入ってくるグループチャット、社員が休暇連絡をするためのグループチャットなど、様々なグループチャットが活用されています。
- Chatwork導入前は、社員の方があまり自由にチャットを使う雰囲気がなかったとのことですが、Chatwork導入後はいかがでしょうか。
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渋谷:その点も改善できていると思います。すでに私が入っていないグループチャットもいくつもありますし、今後追加されるグループチャットが数多く予定されています。「忘年会2022幹事」など、限定的にグループチャットを作成して活用する事例も出てきました。想定していた使い方をしてくれていると実感しています。
コスト削減が競争力に直結する販売会社に欠かせないツール
- Chatworkを導入した効果について教えてください。
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渋谷:当社はものづくりの会社ではなく販売会社です。販売会社が他社に対して価格競争力を持つためには、コストの削減が欠かせません。ここでいうコストとは、人やモノの動きに対して発生する手間のことです。そういった手間を削減するために、情報共有のスピードを上げてくれるChatworkは大いに寄与してくれています。
また、新規案件などについて話し合う場合にもChatworkが役立っています。なぜなら、Chatworkはある意味で、顔が見えずに文字だけでフラットに意見交換できる空間だからです。これが、顔を突き合わせての会議だったり、私と社員との1対1のやりとりだったりすると、なかなか意見を出せなかったり、萎縮したりする部分があるかもしれません。Chatworkには上下関係を緩和してくれる効果があり、自由に意見を出し合えることで新規案件のスピードを高めてくれると感じています。
また、情報の不平等性がないのもメリットです。社員のなかには、「自分が知らない」ということに対して不満を持つ者もいるからです。「オレが知らないところで何をやっているんだ」ということですね。
その点、Chatworkは情報共有に長けたツールですから、一度の共有で公平に情報を行き渡らせることができます。不満もなくなりますし、手間の削減にもつながるというわけです。
- 複合的な効果が得られるというわけですね。
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渋谷:加えて、DXの推進面でも効果があると感じています。当社では会社全体をフリーアドレス化し、自由な働き方を推進しています。そのために、電話代行サービスや受付システム、RPAなどのテクノロジーを導入しているわけですが、以前であればそうしたDXに抵抗を持つ社員もいたと思います。しかし、Chatworkを導入して使いこなすことで、そうしたITへの抵抗感もなくなるのです。デジタルに慣れるための入り口として、Chatworkを導入してよかったと思っています。
人とのやりとりが多い会社には特にメリットが大きい
- Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。
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渋谷:チャットツールを利用されていない企業様にとっては、大きな時間削減につながるサービスです。特に人とのやりとりが多い会社ほど効果は大きいでしょう。電話やメールが完全になくなるわけではなく、目的に応じて使い分けることが重要ですが、少なくとも社内における日常的なやりとりにはチャットがベストだと思います。
中小企業は特に、1つの仕事を繰り返すことが多いと思います。Chatworkなら、電話で5分かかっていた情報共有がものの5秒で終わったりします。ルーチンワークでは特にChatworkは威力を発揮してくれますよ。
- ありがとうございました。
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