拠点、部署、新人教育、部署をまたいだプロジェクトでグループチャットを作成

ITサービスを駆使して24時間対応の訪問介護などを可能にしている御社ですが、チャットワークをどのようにお使いですか。

池原:チャットワークを導入したのは2011年6月です。

それまではメールと口頭で連絡をおこなっていたのですが、チャットの方が効率が良いということを薄々感じていました。実際、口頭連絡やミーティングは、関係者がそろうまで話が進まないという悩みがありました。

そこで、チャットワーク、Salesforceの Chatter(チャター)、Googleチャットなど、いくつかのチャットツールを比較しました。当社は介護業界ではITを活用している方ですが、スタッフ全員がITに通じているわけではありません。ですから「一番みんなが使えそうなツール」と感じたチャットワークを導入することに決めました。

同社でSalesforceとチャットワークのAPI連携などを手がけているIT推進担当 三谷様。

三谷:チャットワークを導入して5年が経ったいまでは、スマートフォンが普及したおかげもあり、スタッフがチャットワークを使いこなすようになって、たくさんのグループチャットができています。

具体的には、まず3つある各拠点ごとのチャット、介護やケアマネージャー、同行訪問など部署ごとのチャット、それから新人教育のための育成チャットなどです。さらに部署をまたいだプロジェクトがあるときは、プロジェクト用のグループチャットを別に作ります。

(左)グッドライフケアは訪問介護・訪問看護を手がける。/(中央・右)介護業界で最もIT活用が進んでいる。

SalesforceとチャットワークをAPI連携

それぞれの使い方や使い分けについて詳しく教えていただけますでしょうか。

三谷:弊社では患者さんや外部の業者さんの情報をSalesforceで管理しています。スタッフが患者さんを訪問して情報がアップデートされるとSalesforceからメールが送信されるのですが、訪問件数分のメールが飛んでくると数が多すぎて他のメールも埋もれてしまいますし、自分に関係するメールを探すのに時間をロスしてしまいます。

そこでSalesforceとチャットワークをAPI連携させ、Salesforceから送信されたメールをグループチャットに流すようにしています。ただし、自分に関係のない別拠点の情報まで流れてくると煩雑になるので、内容に応じて自動で各グループチャットに振り分けられるようにしています。

たとえばAという拠点で担当しているBという患者さんの情報がSalesforceでアップデートされた場合、Bさんの情報が流れてくるのはA拠点で勤務する介護士、看護師、ケアマネージャー、リハビリスタッフ、福祉用具相談員といったグループチャットだけです。他拠点のスタッフのグループチャットには流れません。 ※ケアマネジャーには担当している利用者様の情報のみ配信

池原:訪問介護は1日で1人あたり8〜10件も扱うので、患者さんの情報は全体でものすごい数になります。関係する情報だけをピンポイントで拾えることで、情報も整理できますし、必要な情報を見落とすこともなくなりました。

つねに最新の情報を共有してサービスの質を向上

Salesforceからはどういった情報がチャットワークに流れてくるのでしょうか。

池原:患者さんの容態や、ケガをされていたなら、その写真も共有しています。ただ、写真はSalesforceからは入ってこないので、担当者が直接アップしています。

患者さんの情報を正確に共有することが重要なのですね。

池原:はい。訪問介護では、毎回同じスタッフが入るわけではありません。そのため、つねに最新の情報を共有しておかないと、お客様に合ったサービスが提供できないのです。チャットワークで患者さんの情報を共有することは、サービスの質の向上にもつながっています。

三谷:また、容態が安定しないなど、特に気をつけて見ておかないといけない患者さんについては、個別にグループチャットを作り、そこにご家族も参加していただいてやりとりしています。

患者さんのご家族はチャットワークについてどんな反応をしていらっしゃいましたか。

池原:ご家族の方からはLINEで患者さんの状態について連絡を取り合いたいというご要望があったのですが、弊社から「チャットワークでやりとりしましょう」とご提案しました。使い方も特に問題なく、便利にお使いいただいています。

サービス提供責任者や事務の業務でもチャットワークが活躍

患者さん以外ではどんな情報の共有をしているのでしょうか。

三谷:たとえばサービス責任者だけのグループチャットがあり、そこではシフトの作成についてやりとりしています。「〇〇さんと〇〇さんのシフトどうしようか」など、ヘルパーさんに落とす前の情報交換です。

池原:事務でもチャットワークを使います。支店事務はホールディングス全体で4名いますが、支店ごとに回答が違わないよう、社員からの問い合わせについて情報を共有しています。また、支店事務が入っている「請求グループ」というグループチャットがあり、そこでは請求を出す時期を合わせたり、3拠点で別々に社外に問い合わせしてしまわないよう情報共有しています。

新人育成チャットで関係者が情報共有

新人教育についてはどのようにお使いですか。

池原:弊社ではチャットワークが業務に必須ですから、新人さんが入ったらまず新人用のグループチャットを作って自己紹介をしてもらいつつ、使い方をレクチャーしています。

また、それとは別に「新人さん育成チャット」を作って、そちらでは関係者が新人さんの教育方針などについて話し合うようにしています。たとえばCさんという新人さんが入ったら、「Cさん育成チャット」で「今日のCさんはこういう状況だった」というふうに情報をシェアするのです。

三谷:スタッフは決してITに明るい方ばかりではないのですが、そんな方でもチャットワークはすぐに慣れて使うことができています。ある程度、年齢の高い方でも問題ないようです。

池原:そうしたUIのわかりやすさも導入時のポイントでしたね。

部署をまたいだプロジェクトでの使い方

部署をまたいだプロジェクトでもチャットワークをご活用いただいているそうですね。

三谷:たとえば事務所を移転する場合などは、複数の職種のメンバーが参加して意見を出し合い相談する必要があります。そんなときは部署ごとのグループチャットとは別に、「事務所移転」グループチャットを作って関係するメンバーを集めるのです。

チャットワークを運用する上でルールなどを決めていますでしょうか。

池原:グループによってはテンプレートなどを決めて使っているようですが、全体としては特に決まりはありません。グループチャットを作るのも自由ですし、個別チャットも許可しています。ですので、同じようなグループチャットができたりもしているようですね。

三谷:たとえば飲み会好きな社員が集まってグループチャットを作ってもOKなんですよ。

チャットワークがないと仕事が進まない

チャットワークの効果についてはどう感じていますか。

池原:業界的に紙は必須なのですが、紙である必要がないものもたくさんあります。たとえば報告書などはPDFにしてチャットワークでやりとりすることで、ペーパーレス化が進みましたね。役所に提出書類やハンコ、サインなどが必要な書類はまだ紙ですが。

三谷:介護や看護など複数の職種に関わるやりとりや、別の訪問介護ステーションとのやりとりがスムーズになったと思います。

池原:正直、チャットワークがないと仕事が進まないというところまできていますね。

オフィスだけでなく、外出先でもチャットワークを使って情報を共有。

チャットワークならアナログな方でもすぐ使える

代表取締役 池上様にもお話を伺いました。
チャットワークのメリットを教えてください。

池上 : 良くなった点は、

  • Gmailより便利なので、社内連絡が効率的になったこと
  • 仕事の依頼内容と、その進捗が明確になったこと

以前使っていたGmailに比べ、チャットワークの方が簡単に入力でき、仕事が進めやすくなりました。その理由は、案件ごとにグループがはっきりしており、メンバーの顔写真(ユーザーアイコン)がついているからだと思います。

実は、私はIT推進担当の池原さんに「使ってください!」と言われ、しぶしぶチャットワークを使い始めました。使ってみると、僕はアナログな方なのですが、使い方で迷うことはありませんでした。そして、使い始めてわずか1か月で、社内連絡にGmailを使わなくなりました。

メールでは宛名をその都度入力する必要があったりと、送信まで時間がかかっていましたが、チャットワークでは「役員会」など目的のグループに用件を書くだけでOKというのが便利だったのです。

今後の介護業界はIT化が必須に

最後に介護業界の現状と今後についても教えてください。介護業界では法律改正があり、IT化を推進していかなければならなくなったと伺いました。

池原:たしかに2015年度に介護報酬の改定があり、介護報酬が引き下げられました。その代わりに介護職員処遇改善加算が増額されており、ITによる事務処理の軽減やスタッフへの研修の充実などが求められるようになったのです。

介護業界はまだまだIT化が遅れている状態ですが、これからはチャットワークなどを駆使して業務を効率化することが必須になるでしょう。それがお客様に良質なサービスを提供できることにもつながりますから。