年間62万円コスト削減!Chatworkを軸にした、かねふくの業務フロー改善

辛子明太子を製造販売する食品メーカーのかねふく。魅力的な新商品を生み出す過程で、情報が複雑に行き来し、時には情報共有不足によるトラブルが発生することもあったといいます。そこで同社はChatworkを導入。効果について、研究室(研究開発部門) 舟越様に伺いました。

規模
101〜300名
業種
製造・メーカー
目的・効果
メール・電話の削減 業務の見える化

株式会社かねふく

創業50年を迎える食品メーカー。主に辛子明太子の製造販売事業のほか、明太マヨネーズやめんたいこドレッシング(オニオン味)等の調味料事業や、明太子を直接販売する店舗併設型工場・めんたいパーク事業、明太もつ鍋をメイン料理とする九州料理店「ふく竹」など外食事業も展開している。(取材:2022年06月)

研究室
舟越 徹 様

  • 製造工場が近隣に分散しており、社員・部門間の意思疎通が難しい
  • 多数あるプロジェクトチームの動きを把握しづらい
  • 業務分担の理解が不十分で、必要な情報が行き渡らないことがあった
  • Chatworkで部署間の連携を密にとることにした
  • チームごとにグループチャットをつくり、進捗状況を可視化
  • グループチャットに担当者を適正に配置し、情報を共有
  • 部署間の連携がスムーズになり、業務フローが改善した
  • 管理職が各チームの動きをすばやく正確に把握できるようになった
  • 業務分担が明確になり、情報の抜け漏れがなくなった

課題

  • 製造工場が近隣に分散しており、社員・部門間の意思疎通が難しい
  • 多数あるプロジェクトチームの動きを把握しづらい
  • 業務分担の理解が不十分で、必要な情報が行き渡らないことがあった

解決策

  • Chatworkで部署間の連携を密にとることにした
  • チームごとにグループチャットをつくり、進捗状況を可視化
  • グループチャットに担当者を適正に配置し、情報を共有

効果

  • 部署間の連携がスムーズになり、業務フローが改善した
  • 管理職が各チームの動きをすばやく正確に把握できるようになった
  • 業務分担が明確になり、情報の抜け漏れがなくなった

社員間のコミュニケーションと連携に課題を感じていた

まず、御社の事業について教えてください。

舟越:当社は辛子明太子を主に製造販売する食品メーカーです。2021年1月に創業50周年を迎えました。食の安全が叫ばれて久しいですが、当社は創業して間もない時期から品質管理部・商品開発室を設け、商品の品質・美味しさに徹底的にこだわってきました。明太子事業のほかにも、明太マヨネーズやめんたいこドレッシング等の調味料事業、めんたいパークの運営、外食事業などの事業を展開しております。

Chatwork導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

舟越:当社が製品を製造する工場は、近隣ではあるものの第一工場から第四工場までが点在する立地となっていました。物理的に建屋が離れていることもあり、以前から社員間のコミュニケーションに課題を感じていました。

具体的には、どのようなコミュニケーションでしょうか。

舟越:たとえば、新商品の製造では、製造課、生産管理課、開発課、品質管理課が情報を共有しながら業務を進める必要があります。

1. 営業によるお客様の要望の収集
2. 開発課によるレシピの作成
3. 営業によるお客様への提案と承認
4. 生産管理課による生産計画立案及び表示ラベルフォーマットと製品規格書の作成
5. それらを品質管理課が承認
6. 製造課によるラインテスト
7. 開発課および製造課による品質の検証 

といった業務を連携して行います。

各部署をまたいでキャッチボールが行われるような業務になりますが、ここで部署間の連携がうまくとれないと、フローの停滞による製造の遅れ、目標とする品質を満たせない等、様々なトラブルにつながってしまいます。

Chatworkで情報共有がスムーズになれば、そういった課題が解決できるのではと期待しました。

使いやすさとセキュリティの高さが決め手

ほかにもチャットツールがあるなかで、Chatworkを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。

舟越:そもそも、最初に知ったチャットツールがChatworkでした。というのも、当社は全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会という組織に所属しているのですが、その組織で公式に使っているチャットツールがChatworkでした。ちょうど、私も室長になったタイミングで、業務改善に取り組みたいと考えていたこともあり、Chatworkに注目しました。

とはいえ、導入にあたってはそのほかのチャットツールのことも調べて比較検討しました。その結果、使いやすさとセキュリティを重視してChatworkの導入を決めました。

使いやすさとセキュリティについて、具体的にどのような点が好印象でしたか。

舟越:Chatworkは、1つの画面の中に必要事項がすべて入っている点が非常に使いやすいと感じました。込み入った設定も必要なく、動画マニュアルも豊富にそろっているので、一度見ればすぐ操作できるくらい簡単でした。私もITに強いわけではなかったので、使いやすさは大事でした。

セキュリティに関しては、Chatwork様がうたっておられる「官公庁レベルのセキュリティ」という点と、実際にISO27001を取得しておられる点、そしてサーバが国内にあるという安心感が決め手になりました。セキュリティに関しては、やはり経営層も心配していたようですが、こうした点を説明すると「使う人が気をつければ大丈夫だね」と納得していただけました。

研究室と製造部門との連携や、プロジェクトチーム内の情報共有に活用

Chatworkをどのような業務でお使いいただいていますか。

舟越:まず、新商品開発の業務フロー管理です。Chatworkに「商品規格」というグループチャットを作成し、新商品の開発案件の情報を集約しています。「こういう商品の開発が決まりました。製造予定はこの日です」といった情報が入ってきたら、グループチャットに入っている製造課、生産管理課、開発課、品質管理課のメンバーが、スケジュールを逆算して各々の予定を立てていくといった流れです。

まさに、導入の理由に挙げていただいた課題を解決する使い方ですね。

舟越:そうですね。Chatworkに集約できたおかげで、どこで誰が何をやっているのかわからないという状態がなくなりました。自分のタスクをクリアにして、次の担当につなぐ作業がスムーズになっています。

また、当社では年間を通して、「今年達成すべき課題」を部門横断で10個くらい設定して取り組む活動を行っています。この重点課題に取り組むプロジェクトチーム内での情報共有にもChatworkを活用しています。

具体的には、メンバーを課題ごとに振り分けてチームをつくり、それぞれのチームがグループチャット内で議題や問題点、改善策などをやりとりしています。

たとえば、これから伸びることが予想される商品があったとして、当社の生産製造能力が需要に追いついていないとします。どうすれば、目標とする製造量を達成できるのか、新しい機械を導入したらどうか。そのような内容について意見を出し合います。

10チームもあるとマネージャーの方としても全体像を把握するのが大変そうですね。

舟越:たしかに、以前でしたら10チーム全部の進捗状況などはなかなか見えづらいところがありました。Chatworkを導入してからは、グループチャットに情報が集約されますし、各グループチャットに管理職も入っているので、どのチームがどんな動きをしているのかが非常に見やすくなったと感じます。

ほかにも、ミスやトラブルの情報共有や、製造計画の修正なども、専用のグループチャットをつくって共有しています。特に製造計画の修正は使用頻度が高いグループチャットですね。

新規で登録が必要な商品の規格についてやりとりするチャット

対面の朝礼がなくなり、予想外の効果も

Chatworkの導入がきっかけで起きた変化などはありますか。

舟越:研究室では、これまで毎朝朝礼を行っていました。しかし、もともと会議を減らしたいと思っていたこともあり、Chatworkを導入してからは「研究室朝礼」というグループチャットをつくって、朝礼はチャットで行うことにしました。その結果、予想外の効果も生まれました。研究室に勤務するパートさんの中に、耳に障がいをお持ちの方がいらっしゃるのですが、これまで朝礼をリアルで行っていたときは聴きにくいことがあったそうです。それが、Chatworkなら文字で読めますから、朝礼の内容がわかるようになったと喜んでくれました。

それは嬉しい出来事です。

舟越:あとは、社外とも活用しています。審査・公正マーク委員会用のグループチャットでは、公正競争規約の運営や改変を行うチームの情報共有を行っています。

また、HACCP推進勉強会のグループチャットでは、勉強会の運営について情報共有を行い、100人近くの方に参加していただくなど盛況でした。スムーズに運営できたのは、Chatworkで情報共有の精度が向上したからだと感じています。

年間62万円のコスト削減!メーカーとしての"あるべき姿"も実現できた

Chatworkを導入した効果について教えてください。

舟越:まずは、メールの使用頻度が下がったことで、年間62万円のコストを削減できたことです。この数字は、Chatworkさんからいただいた費用対効果表に基づく結果です。メールを作成するのにかかる時間からコストを割り出しました。

また、金額換算はできていませんが、導入前には情報共有不足でできていなかった「あるべき姿」を実現できたことが何よりも大きかったです。あるべき姿とは、SQF(食品安全システム)で規定されている要件を満たした状態です。当社はすでにSQFを取得していますが、Chatworkにより達成度がさらに向上しました。

業務分担の整理整頓もChatworkにより行えました。これまでは、たとえば「この人に情報をわたしておかなければならないのに、抜け漏れがあった」ということが発生してしまっていたのです。その原因は業務分担の理解が不十分だったことにあります。「この業務を担当しているのが誰なのか」が曖昧だから、情報が行き渡らないのです。

一方で、Chatworkなら、一度業務分担を決めてグループチャットに入れてしまえば、確実に漏れなく情報が共有できます。そのおかげで、業務の分担が明確になりました。

最後に、Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いいたします。

舟越:Chatworkの導入により、情報共有のレベルは確実に上がります。コミュニケーションに課題を感じている企業にとって、Chatworkは解決の柱になると思います。

ありがとうございました。
※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。