営業と製造部門の連携が大幅に強化!DXの一歩目として高く評価

鋼板の加工・販売を行う鉄鋼一次指定商社の古賀オール。同社は東京の本社・工場に加えて3つの拠点を構えており、営業部門・生産部門・間接部門が連携しながら企業活動を行っています。 コロナ禍を機にDXを推進中で、Chatworkの導入により各部門の連携が強化され、情報共有や業務効率化の面で大きな成果が出ました。

規模
101〜300名
業種
流通・卸売・小売
目的・効果
メール・電話の削減 業務の見える化

古賀オール株式会社

1951年設立。鋼板の加工・販売を行う鉄鋼一次指定商社。自社でコイルセンターを保有し、様々な業界へ鋼板を納入している。東京に本社と工場を置き、群馬、長野、宮城に支店と工場を配置。会社のモットーは「鉄を通じて社会を豊かに」。独立系商社と製販一体であることが強み。(取材:2022年07月)

専務取締役
阿部 成男 様

  • メールや電話では情報共有のスピード感に課題があった
  • 不具合情報の共有に時間が掛かることがあり、ラインを止めることがあった
  • 話をするためだけに工場内を移動しており時間がかかっていた
  • 情報共有や質問をChatworkで行うことにした
  • 目的や部門で分類したグループチャットを活用
  • 営業が不具合情報を写真つきでグループチャットに共有
  • 情報が整理され抜け漏れもなくなった
  • 不具合情報の共有速度や正確さが増した
  • 移動する手間がなくなった時間短縮により、効率アップを実現

課題

  • メールや電話では情報共有のスピード感に課題があった
  • 不具合情報の共有に時間が掛かることがあり、ラインを止めることがあった
  • 話をするためだけに工場内を移動しており時間がかかっていた

解決策

  • 情報共有や質問をChatworkで行うことにした
  • 目的や部門で分類したグループチャットを活用
  • 営業が不具合情報を写真つきでグループチャットに共有

効果

  • 情報が整理され抜け漏れもなくなった
  • 不具合情報の共有速度や正確さが増した
  • 移動する手間がなくなった時間短縮により、効率アップを実現

コロナ禍でテキストベースのコミュニケーションがより重要に

まず、御社の事業について教えてください。

蛯名:古賀オールは、1951年設立の鉄鋼一次指定商社です。鉄鋼、鉄鋼関連製品の加工および販売を行っており、自社でコイルセンターを保有しております。東京に本社と工場を構え、群馬、長野、宮城に支店と工場を配置。「鉄を通じて社会を豊かに」をモットーに独立系商社と製販一体の強みを活かして事業を展開しています。

Chatwork導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

蛯名:コロナ禍で対面での会話がしにくくなり、よりテキストベースでの会話が重要になりました。しかし、それまでの社内の連絡ツールといえばメールしかなく、スピード感に課題がありました。

メールだとスピード感が落ちると感じられていたのは具体的にどういった点でしょうか。

蛯名:メールは毎回、作成するたびに「お世話になっております」や「お疲れ様です」などの定型文を入力する時間がかかります。その時間が積み重なって、全体のスピード感を落としてしまうのです。定型文を入れなければいい話ではあるのですが、やはり慣習的に入れてしまう人は多いものです。

鉄鋼、鉄鋼関連商品の販売および加工を行っている同社

部署間の連絡が課題。レスポンスが遅く、翌日になることも

谷田部:コロナ禍以前から、製造部門と他部門はコミュニケーションに課題を抱えていました。というのも、製造部門のライン作業者のほとんどは、そもそもメールアドレスを持っていないのです。そのため、社内の連絡手段は電話しかない状態でした。

たとえば、お客様に確認したい事項がある場合、製造部門のライン作業者は工場間接部門に問い合わせ、工場間接部門が営業担当者へ連絡するフローが必要でした。営業担当者が外出などで不在の場合は、営業アシスタントがその内容を取次ぎ、外出中の営業担当者へ連絡。商談中や運転中などで電話に出られない場合などは折り返しを待たなくてはなりません。場合によっては翌日まで現場作業者に回答ができない場合もありました。

製造部門から営業担当者の携帯電話に直接かけることはできないのでしょうか。

蛯名:製造部門には社用携帯がなく、外線の電話も各工場に1台しかない為、担当者へ直接かけるにも折り返しを受けられない場合があったり、そもそも昔からずっとそのやり方だったこともあり、抜本的にシステムを変えるのは難しい状況でした。

そこで、導入したのがChatworkです。誰でもいつでも・どこでもつながれる社内ネットワークを構築し、業務効率化やレスポンスの高速化、部署やプロジェクトの連携強化などにつなげたいと考えました。

本取材では、営業部の久嶋様(左)、導入推進者の蛯名様(左中央)、桐山様(右中央)、北嶋様(右)にもお話を伺いました

誰もが使えるシンプルな設計と、手厚いサポートが決め手

他社のビジネスチャットと比較検討はされましたか。そのなかでChatworkを選んだ決め手は何だったのでしょう。

蛯名:Chatwork以外にもビジネスチャットツールをいくつか比較検討しました。その結果、Chatworkはデジタルが苦手な社員でも扱えるシンプルな設計であることに加えて、Chatwork社によるサポートが契約期間中は無料でつくことが決め手となりました。他社さんだとサポートが有料だったり、あまり熱心にサポートしていただけなかったりするのが不安でした。

導入浸透しやすいことを重視されたのですね。

蛯名:そうですね。当社にはスマホを使いこなしておらず、デジタルに不慣れなベテラン社員も多いですから。

そうした懸念のなか、どのように導入を進めていったのでしょうか。

蛯名:まずは、私を含む社長室の7名でビジネスプラン版の無料トライアルからスタートしました。その結果、目に見えてメールが減り、短期間でChatwork内に情報が蓄積されていきました。操作も簡単で、これなら社内のコミュニケーション課題を解決できると考え、本格的に導入を進めていきました。

導入にあたり、各部署や拠点に協力者を募りました。その際、意識したのは、デジタルが得意な者や管理者だけではなく、あえてデジタルに苦手意識を持っている者やデジタル慣れしている若手世代を中心に協力してもらうことです。デジタルが苦手な者や、若手世代が説明会に参加して学び、内容を現場に持ち帰ることで、本人のプロジェクト参加意欲や当事者意識も高まります。また、20代の女性社員に40代以上の男性社員が教わるといった、これまでになかったコミュニケーションも生まれました。

経営層としては、Chatworkをどのように評価されましたか。

阿部:仕事の効率化については、これまでにも様々な打ち手を考え実施してきました。ただ、システムやツールを導入しても、アナログな世代が使いこなせるのかといった不安は常にありました。とはいえ、時代の変化は止まりません。動かずして変化はない、と考え導入提案を承認しました。

Chatworkについては、連携強化、業務効率化はもちろん、コミュニケーションが増えることによる社内の雰囲気改善も期待しました。

各部署におけるグループチャットの活用法

Chatworkの活用方法についてお聞きします。どのようなグループチャットを作成され、どのようにご活用いただいているのでしょうか。

蛯名:グループチャットは、目的や部門、プロジェクトなどで分類しています。たとえば、「戦略会議グループチャット」には管理者、「各拠点のグループチャット」には各拠点の社員がメンバーとして加わっています。さらに、「通達関連&全社情報共有のグループチャット」には全社員、「既存システム不具合対応グループチャット」にはシステム関係者、「工場の副資材管理のグループチャット」には工場関係者が参加しています。

最初は1つのグループチャットに何でも情報を入れていたのですが、それだと情報がすぐ流れてしまい追いきれなくなるので、枝分かれする形で専用のグループチャットに切り分けていきました。

谷田部:私は北関東支店で品質管理を担当しています。Chatworkは支店内の連絡事項の共有や、部署をまたいで作業に関わるメンバー間の情報共有、異なる部署との連絡に活用しています。

Chatworkの便利さを実感するのは、お客様に不具合が発生した場合です。不具合情報が入ると、工場としては詳細な内容を確認できるまで一旦生産ラインをストップすることになります。その間に営業担当者がお客様にヒアリングを行うのですが、先ほど申し上げたように情報共有が遅れることも多いのです。結果として生産ラインがなかなか稼働できず、生産の遅れにもつながってしまいます。

不具合情報の確認と対応は時間との勝負なのですね。

谷田部:当社は5拠点あり、営業担当者は東京にいるけれど、加工する工場は北関東ということも珍しくありません。この場合、営業担当者と直接顔を合わせて話すことは難しいので、電話での連絡になります。

ただ、電話だとどうしても不具合の原因がわかりにくいという問題があります。たとえば製品に傷があったとしても、その傷の大きさや深さの程度は口頭ではなかなか伝えられません。間接部門を通しての伝言になるとなおさらで、間に人を挟むたびにニュアンスは変わってしまう恐れがあります。

Chatworkなら、現場で写真を撮ってグループチャットですぐに共有できますから、電話よりもよほど情報が正確かつダイレクトに共有できるのです。

Chatworkを使うことで間に人を挟むことなく、関係者に対して正確にニュアンスを伝えられるようになった

桐山:私は工場でライン作業を行っています。Chatworkは間接部門や現場の他部署とのコミュニケーションに使用しています。グループチャットに参加していることで、間接部門や他部署の動きが見えるところは非常に役立っています。

また、隣の工場や工場内の離れた場所まで、連絡のためにわざわざ足を運ぶ必要がなくなったのも大きいです。同じ工場であっても、別の作業場所まではそれなりの距離がありますからね。たとえば、質問しに行ったのに相手が不在で、「あそこにいると思うよ」と教えてもらった場所に行ったら「ちょっと待って」と待たされて・・・とやっていると、それだけで時間をかなり消費してしまいます。Chatworkを導入したことで、そういった事態が起きにくくなったのは非常に良かったです。

北嶋:私は間接部門で社内の各種調整を行っています。Chatworkでは、主に加工日の連絡や納期の確認などについて、営業や工場とやりとりをしています。以前はこれらの連絡をメールでしていました。ただ、メールは社外のお客様からも毎日たくさん届きます。すると、大事なメールがすぐに流れてしまって、後から探すのが大変になることもあります。Chatworkを導入してからは、連絡がグループチャットごとに分類されるので、情報が整理され、抜け漏れなどもなくなりました。

久嶋:私は営業部でChatworkを活用しています。お客様ごとにグループチャットを作成し、営業担当者やアシスタント、製造部門担当者、間接部門担当者など関係者が参加して情報共有を行っています。電話と違って、運転中でもチャットを受信できるのはありがたいですね。電話だと運転中はとれないし、用件もわからないので、後からかけ直すことになりますが、Chatworkなら自分のタイミングでアプリを開いて見ればいいだけですから。

阿部:一番の成果は情報の共有スピードが上がったことです。判断や対応が早くなり、効率アップや連携強化が実現できました。それにより、お客様へのサービス向上にもつながったと思います。

Chatworkは製造業のDXの一歩目に最適

Chatworkを導入した効果や、使ってみてよかったことを教えてください。

蛯名:Chatworkで定量的な情報共有が可能になりました。たとえば、製造現場の副資材管理のグループチャットでは、使用量や在庫量、注文量などが共有されており、関係者が常に同じレベルで情報を把握できるようになりました。システムの不具合対応についても、以前は個別の電話で受け付けていましたが、今はChatworkを活用しています。電話はつながらない場合もありましたが、Chatworkならシステムグループで気づいた人が対応できるので、早期復旧が可能になりました。

谷田部:Chatworkはやりとりしている相手だけでなく、グループチャットに参加しているメンバー全員がチャットを確認できます。ですから、お客様に関する情報を若手社員が見て、情報収集や知識の習得にもつながるメリットがあります。

桐山:Chatworkは質問しやすいからか、コミュニケーションが増えたように感じます。営業とのつながりも強化され、連携がさらにとれるようになりました。

北嶋:送ったチャットを見てもらえたか、リアクション機能でわかるのが便利です。先輩が絵文字を使っていたりすると親しみやすく感じ、以前よりも距離が縮まったように思います。メールと違って修正機能があるのもいいですね。

久嶋:以前は商談内容の報告を口頭か社内日報で行っていました。外出中の報告が難しかったので、金曜日の営業報告を月曜日に上げることもあり、記憶が曖昧になってしまっていました。今は商談後すぐにChatworkで簡易的な報告ができますし、自分のメモとしても使えています。

Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。

阿部:働き方改革やDXなどが求められるなか、Chatworkでこれからの会社づくりの一歩目を踏み出せたことは当社にとって大きな成果です。製造業の中小企業においては、まだDXが進んでいない、何から手をつけたら良いかわからないというケースも多いはずです。当社もかつてはそうでした。DXの一歩目として、まずは社内の連携を高めるためにChatworkを導入してみてはいかがでしょうか。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。