介護業界の多職種連携におけるコミュニケーション課題をChatworkで解決

東京都、千葉県で居宅介護支援事業所を営む株式会社マロー・サウンズ・カンパニー。多職種連携を図る上で発生する間接業務の煩雑さを解決するためにChatworkを導入し、ケアマネージャーを介さずに利用者様の情報連携が可能に。その秘訣を伺いました。

規模
1〜50名
業種
医療・介護・福祉
目的・効果
情報共有の効率化 社外関係者との連携

株式会社マロー・サウンズ・カンパニー

東京都、千葉県で居宅介護支援事業所を営む株式会社マロー・サウンズ・カンパニー。多職種連携を図る上で発生する間接業務の煩雑さを解決するためにChatworkを導入し、ケアマネージャーを介さずに利用者様の情報連携が可能に。その秘訣を伺いました。

代表取締役社長 田中紘太

  • 多職種連携における情報共有が非効率だった
  • 必要なファイルをやりとりするのに毎回要望を出していた
  • 電話連絡などの間接業務に時間をとられ、本来の業務に集中できなかった
  • グループチャットで情報共有をおこなうことにした
  • 必要なファイルをGoogle Driveに集約し、ChatworkでURLを共有
  • Chatworkで連絡するよう徹底
  • 情報がすばやく正確に伝わるようになり多職種連携の効率が上がった
  • すばやく目的のファイルにアクセスできるようになった
  • ケアマネージャーが間接業務から解放され、サービスの質が向上

課題

  • 多職種連携における情報共有が非効率だった
  • 必要なファイルをやりとりするのに毎回要望を出していた
  • 電話連絡などの間接業務に時間をとられ、本来の業務に集中できなかった

解決策

  • グループチャットで情報共有をおこなうことにした
  • 必要なファイルをGoogle Driveに集約し、ChatworkでURLを共有
  • Chatworkで連絡するよう徹底

効果

  • 情報がすばやく正確に伝わるようになり多職種連携の効率が上がった
  • すばやく目的のファイルにアクセスできるようになった
  • ケアマネージャーが間接業務から解放され、サービスの質が向上

他職種連携では、本業である利用者様へのケアに時間が割けないほどの間接業務が発生

まず、貴社の事業について教えてください。

田中:東京都、千葉県にて、単独型の居宅介護支援事業所を運営しております。実は単独型の居宅介護支援事業所は全国的にも珍しく、ほとんどの事業者はデイサービスや訪問介護事業と併設していることが多いです。私自身は浦安市ケアマネ連絡会事務局長や、市川市ケアマネ協会理事も務めております。

Chatworkを導入した経緯について教えてください。

田中:約10年ほど前に、当社とエス・エム・エスさんとのやりとりで利用したことが導入のきっかけです。

  • 情報漏洩のイメージがなく、行政からも業務利用が認められやすい
  • プライベートチャットのように既読がつかない
  • スマートフォンでもパソコンでも使える

といった点で、自社内でも導入することを決めました。

Chatworkで解決したい課題があったということでしょうか。

田中:そうですね。ケアマネージャーが「多職種連携」をする上での、間接業務の煩雑さが課題でした。多職種連携とは、1人の利用者さんに対して様々な職種が連携して対応することです。具体的には、ケアマネージャー以外に、訪問看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、ヘルパーさん、医師、薬剤師などが挙げられます。

本当に多くの方々が連携されていらっしゃるのですね。

田中:そういった方々とタッグを組んでケアをおこなうためには、円滑に情報を共有することが重要です。しかし、介護業界は長らく電話とFAXが主な連絡手段として用いられており、本業も利用者様へのケアに時間が割けないくらい連絡や調整業務に無駄が生じていました。

たとえば、「郵送の方が親切」という業界特有の文化があったり、FAXを確認するためだけに事務所に戻ったり、電話対応に時間が取られて本来の業務に集中できなかったり。病院での退院前カンファレンスでも、移動時間に加えてカンファレンス前の待ち時間があり、1~2時間ほどの余計な時間が発生していました。病院から受け取った医療情報を手入力で自社ツールに打ち直すのも無駄な時間です。デジタルでやりとりできれば、手入力しなくていいのですから。

これらの間接業務がスムーズになることで、ケアの質も高くなると考え、Chatworkを導入したのです。

介護業界では珍しい併設の介護サービスを持たない単独型の居宅介護支援事業所を展開することで、ケアマネジャーに特化した質の高いケアマネジメントを実現する同社

ICTツールは「使って当たり前」という認識を作ることで、苦手意識の壁を乗り越えた

マロー・サウンズ・カンパニー様のように、ICTツールを導入する介護事業者は増えているのでしょうか。

田中:令和3年以降、厚労省は介護業界におけるICT活用を推進しています。書類の電子データ保管やクラウドサービス等での情報共有が推奨されるようになり、業界でも少しずつICT活用が進み始めています。とはいえ、介護業界におけるICT活用はまだ十分できているとはいえないのが現状です。ケアマネージャーの90%近くがICTツールを活用できていないという話もあるほどです。

多くの場合、連絡手段は今でも電話、FAX、郵送が主流ですし、情報を集約して多職種連携のハブになるケアマネージャーのほとんどがICT機器を使えていません。そもそもスマホやタブレットも持っておらず、連絡手段は固定電話やガラケーが多いのです。

業界慣習としてそういった現状にも関わらず、マロー・サウンズ・カンパニー様でICT化が進んだ要因はなんだったのでしょうか。

田中:まずは慣れてもらえるようにしています。「ICTツールはよくわからないから使いたくない」という人が少なくありません。

当社では、標準装備として、入社時に貸与するパソコンやスマートフォンにChatworkをインストールしておき、業務で使用するツールとしてオリエンテーションで説明をしています。

また「テキストを打ち込んでみる」など簡単な操作からはじめてもらったり、分からない操作方法は先輩からサポートを受けられるような体制を整えています。

苦手意識を持っている方は、使う以前の初期設定でつまずいてしまうことも多いですよね。

そうですね。使って当たり前という認識を持ってもらえるような工夫が必要かと思います。

間接業務の削減により、利用者様に向き合う時間が作れ、ゆとりを持った働き方も可能に

ChatworkによるICT化が当たり前になったことで、どんな効果がありましたか。

田中:他職種連携にChatworkを活用することで、情報共有のスピードが格段にアップし、全体的な生産性向上につながりました。社内はもちろん、社外の関係者との情報共有もしやすくなるので、いまや「Chatworkなしでは仕事ができない」といえるほどです。

ケアマネージャーが関係者との連絡調整や、そのための移動時間などのいわば間接業務を効率化することで、本来時間を割くべき、利用者様に向き合う時間を作ることができます。

つまり、Chatworkで間接業務が削減できれば、その分をコア業務にあてられ、サービスの質の向上が期待できるのです。

ケアマネージャーさんがおこなっている関係者との連絡調整業務は、どれくらいの作業量になるのでしょうか。

田中:ケアマネージャー1人あたりが担当できる利用者様の数は35~45名です。そして、利用者様1名あたりに関わる事業所数は1~5社くらいですから、多いケアマネージャーだと200社近い関係者との連絡調整が日々発生する計算になります。

かなりの数ですね。

田中:そうですね。他職種連携で発生する連絡調整などの業務の効率化は、ケアマネージャーの働き方にも大きなメリットをもたらしてくれました。

ケアマネージャーは、時間単位で報酬が決まっている他の医療・介護職と違って一ヶ月単位で仕事を組み、月あたりの稼働で請求します。ですから、たとえば1ヶ月分の業務を半月で終わらせられたなら、あまった時間でプラスアルファの訪問や他のスタッフのサポートをしたりと、ゆとりを持った働き方が可能になるのです。

Chatworkで、ケアマネージャーを介さずとも職種間のコミュニケーションが可能に

具体的には、Chatworkをどのように活用されているのでしょうか。

田中:主に4種類のグループチャットを作成し、情報を共有しています。

  • 利用者様ごとのグループチャット
  • 拠点(事業所)ごとのグループチャット
  • 主任ケアマネ・管理者のみのグループチャット
  • 委員会活動用のグループチャット

利用者様ごとのグループチャットでは、様々な職種のメンバーが参加しており、利用者様に関する情報共有をおこなっています。一例を挙げると、クリニックの看護師さんが利用者様の体調について薬剤師さん向けにコメントを送り、そのコメントを受けて薬剤師さんが回答するといったやりとりです。

通常の多職種連携では、ケアマネージャーがハブとなっています。看護師さんはケアマネージャーに情報を共有し、ケアマネージャーがその情報を薬剤師に伝える――という流れで情報の伝達がおこなわれます。

しかし、Chatworkでしたらケアマネージャーを介することなく、看護師と薬剤師がダイレクトに情報を共有できます。これはコミュニケーションの大きな効率化につながります。

また、最大のメリットは、そうしたやりとりをグループチャットに入っている他の職種のメンバーも見られることです。一度のコミュニケーションで関係者全員に情報がリアルタイムかつ、正確に伝わるメリットはとても大きいものです。

伝言ゲームや「言った言わない」を防げますね。

田中:Google DriveとChatworkを組み合わせることで、必要な情報へのアクセスも早くなりました。ケアプランや個別のサービス計画書など、利用者様に関連するファイルをGoogle Driveにアップし、Google DriveのURLをChatworkで共有しておけば資料やファイルを探す必要もありません。結果として、「○○という書類をください」などの無駄なコミュニケーションも削減できました。

Chatworkの活用を進め、さらなる業務改革を

Chatworkやその他のICT活用についての展望を教えてください。

田中:さらにChatworkの活用を進めていきたいと考えています。たとえば、現在はまだ、訪問時に得た情報を利用者様のお宅で紙にメモし、それを事業所に持ち帰ってPCで入力しています。しかし、スマホやタブレットを使って現地で入力すれば、その場でアセスメントやケアプラン、担当者会議の要点モニタリング記録が完了できるため、さらなる時短につながります。入力については、音声入力なども活用していきたいですね。

また、利用者様の身体の動きや家屋状況など、目で見た情報は現在のところテキストに書き起こしているのですが、写真や動画で撮影し、クラウドにアップするようにすれば、情報共有がもっと効率化できます。いずれ、ケアプランの作成にはAIなども活用したいと思っています。

このような未来を実現するためにも、現場のITリテラシーをさらに向上したいと考えています。潜在化しているニーズをどんどん拾い上げ、ICTに転換していきたいですね。

究極的には、記録やケアプラン作成などは自動化して、スタッフはコミュニケーションに集中できる環境を作りたいと思います。

最後に、Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。

田中:介護業界はICT活用が進みにくい業界でありますが、当社では「使って当たり前」という認識を持ってもらえるようにしています。実際に業務で使いながら慣れていただき、わからない操作は先輩からサポートを受けられる体制も整えています。

これからChatworkを導入されるのであれば、まずはスタッフに使いやすさを実感してもらうことが大事です。グループチャットを作成するところから始めて、メッセージのやりとりやデータの添付など、簡単な操作からスタートしてみるといいのではないでしょうか。

そうすることで、日々の業務が円滑におこなえて、介護業界の生産性向上に繋がります!

ありがとうございました。