コミュニケーションが効率化し、コールセンター業務の生産性が向上

BPO、コールセンター業務、メディア運用等を担うマイナビBX。2022年に4社が統合したことをきっかけに、新たなコミュニケーションツールとしてChatworkを導入。その結果、コミュニケーションの活性化だけでなく、大幅な業務効率化も実現したといいます。

規模
101〜300名
業種
その他
目的・効果
業務効率化 コミュニケーションツールの統合

株式会社マイナビBX

2022年1月に4社が統合し生まれた株式会社マイナビBX。BPO、コールセンター業務、メディア運用等を担い、デジタル技術を活用しながら既存事業の効率化・新規事業の合理的な実現(ビジネストランスフォーメーション『BX』)を支援している。(取材:2023年7月)

企画推進統括部
チャットワーク推進担当
勝見 真 様

コンタクトセンター第1統括部
BPO第1部
DX推進担当
梅津 優子 様

  • 4社が統合したことでコミュニケーションを活性化させる必要があった
  • メールチェックなどに時間が取られ、コア業務の生産性に課題があった
  • 報告する際、上司を通してから関係者に共有しており手間がかかっていた
  • 「社員の融和」を目的にChatworkを導入
  • API連携で各種通知をChatworkに集約
  • 報告用のグループチャットを活用して関係者に一斉共有
  • コミュニケーションが活性化し、上司と部下の距離も縮まった
  • データ更新の有無を能動的に確認する必要がなくなり無駄な時間を大幅に削減
  • 報告における手間が短縮されエスカレーションフローが大きく効率化

課題

  • 4社が統合したことでコミュニケーションを活性化させる必要があった
  • メールチェックなどに時間が取られ、コア業務の生産性に課題があった
  • 報告する際、上司を通してから関係者に共有しており手間がかかっていた

解決策

  • 「社員の融和」を目的にChatworkを導入
  • API連携で各種通知をChatworkに集約
  • 報告用のグループチャットを活用して関係者に一斉共有

効果

  • コミュニケーションが活性化し、上司と部下の距離も縮まった
  • データ更新の有無を能動的に確認する必要がなくなり無駄な時間を大幅に削減
  • 報告における手間が短縮されエスカレーションフローが大きく効率化

4社統合をきっかけにコミュニケーションツールを見直し

Chatworkを導入するきっかけとなった組織課題について教えてください。

勝見さん:当社は2022年1月に4社が統合し、拠点数も増えました。その際に経営層が打ち出した方針が「社員の融和」です。当時はコロナ禍だったこともあり、どのようなコミュニケーションをどんな場でとっていくのが最良かを検討しました。

それまでオンラインの連絡手段としてはメールを使っていたのですが、4社が統合して規模が拡大したこともあって、メールは誤送信などのリスクが大きくなると判断したのです。

ではメールに代わるコミュニケーション手段はなんだろうというところから検討を行い、チャットをメインコミュニケーションツールとして使うことを決めました。

Chatworkと比較検討したツールやサービスはありましたか。その際、Chatworkを選んだ決め手は何だったのでしょうか。

勝見さん:まずは、社外とのやりとりで利用していた他社のビジネスチャットの検討をしました。ただ、そのサービスはその時すでにお客様との利用が多くなっており、社内でも使用した場合に混同する恐れがありました。社内と社外で使用するチャットツールがまったく同じだと、社内の機密情報を誤ってお客様に送ってしまう可能性もゼロではありません。そうした事情もあり、それ以外で何かいいチャットツールはないかと考えていたところ、別の社員からChatworkを紹介してもらったのです。

その社員によると、Chatworkは導入がしやすく、汎用性も高くメリットがあるということでした。また、Chatworkがはっきりと「ビジネスチャット」をうたっていることも大きかったです。コミュニケーションだけならLINEなども考えられますが、やはりLINEは個人向けのツールなので、仕事とは切り離すべきと考えました。

無料版ではなく有料版を選んだ理由を教えてください。

勝見さん:主にセキュリティ面ですね。アカウント管理等を一括で行い、セキュリティの強化を図るために有料版を導入しました。

カスタマーサクセスのサポートで導入の懸念を払拭

Chatworkの導入にあたって懸念点はありましたか。

勝見さん:どんなコミュニケーションツールでも、導入後の定着が課題になるものです。特に上のレイヤーから言われて導入するとなるとなおさらです。Chatworkという新しいツールを継続して使用してもらうにはどうすればいいのか、本当に導入目的である「社員の融和」につながるのか、当初は懸念を持っていました。

その懸念はどのように解消されたのでしょうか。

勝見さん:Chatworkのカスタマーサクセス(CS)の方にいただいたアドバイスを実行しました。まず、2つのグループチャットを作成します。1つは限られたメンバーとCSとのグループチャット、2つめはマネージャー職以上とCSが参加するグループチャットです。

1つめのグループチャットには、CSから毎月の使用状況などを記載した活用レポートを共有していただき、内容を確認した上で質問や相談を行いました。活用レポートには、たとえば投稿数に対するリアクション率や、その数字が高いのか低いのかといった情報が記載されています。こうした数字は、いわばChatworkを運用する上での"健康診断"のようなものです。この活用レポートを私含め、限られたメンバーで一旦確認した上で、2つめのグループチャットに共有しました。

このやり方により、マネージャー職以上のメンバーがChatworkの使用状況を俯瞰して把握し、「皆で利用しているツール」であることを理解できたので、その上でマネージャー職以上が率先してChatworkを使用してくれる状況が生まれました

また、活用レポートの中にはAPIの使用回数といったAPI連携に関する情報も記載されています。もともとAPI連携による自動化はChatwork導入の狙いの1つでもありましたから、レポートをマネージャー職以上に共有することで、APIの機能や効果について興味を持ってもらうきっかけになったと思います。

勝見さん:CSの方には1つめのグループチャットだけでなく、2つめのグループチャットにも入っていただいていました。マネージャー職以上への情報共有だけが目的ならCSの方に入っていただく必要はないかもしれませんが、上の人間である私だけが投稿するとなると、メンバーも気軽に質問やリアクションをしづらいかもしれません。そこでCSの方に入っていただき、何かわからないことがあれば私だけでなくCSの方にもメンションをつけて投稿しても構わないということにしたのです。

CSとも密に連携しながら導入浸透を進められたのですね。

勝見さん:そうですね。活用レポートを定期的にいただけることや、その内容に関していろいろと質問に答えていただけることは非常に助かりました。活用レポートの数字だけを見ても、私たちにはそれがいいのか悪いのかがわからないんですよね。そこでCSの方に「このリアクション率は導入企業の中でもいいほうですよ」と教えていただけたことで、その後の活用における1つの指針になったと感じています。

他にも機能の追加や変更などに関しても情報をいただけたり、導入事例の中で当社に似た企業の事例をご紹介いただいたりと、手厚いサポートをしていただきました。

API連携を積極的に活用し通知をChatworkに集約

Chatworkの活用方法について教えてください。

勝見さん:業務や役職、報告内容ごとに区分けしてグループチャットを作成しています。業務用のグループチャットはある程度自由度を持たせて運用しており、役職ごとのグループチャットはレイヤーごとにルールを設けて運用しています。たとえば私が参加している統括部長以上のグループチャットですと経営に近い会話がメインで、業務や社員に関するような話題は、また違ったレイヤーのグループチャットを用意しています。

こうした運用や投稿のルールなどは、各グループチャットの概要欄に記載しています。概要欄は見やすい場所にあるのでとても便利ですね。Web会議のURLなど、すぐに参照したい情報も載せています。

次に報告用のグループチャットですが、たとえば勤怠の報告やトラブルの報告などを行うのに活用しています。これまでは何かあった場合、まず上の人間が報告を受け、それをメール等で関係者に一斉配信するといった手順で共有していたのですが、Chatworkを活用することでそのフローが一気に短縮できました。Chatworkに投稿すればそれだけで関係者全員に共有が完了しますから、エスカレーションフローは劇的に効率化できましたね。

梅津さん:メールでの報告となると、ちょっと心理的にもハードルが高かった面があったんじゃないかと思います。その点、チャットであれば報告のハードルも下がりますから、情報共有も迅速かつ確実になったと感じています。

API連携の活用についてはいかがでしょうか。

梅津さん:様々なツールと連携し、通知をChatworkに飛ばすようにしています。たとえば、発熱して休むような場合、症状や体温をフォームに入力してもらっているのですが、そのフォームとChatworkをAPI連携することで、自動的に勤怠グループチャットに連絡が入るというイメージです。

こうした通知類についてはAPI連携でChatworkに集約しており、Chatworkさえ見ておけば必要な通知はすべて受け取れる状況を作っています。社員にとっても確認し忘れることがないため、とても効率化できています。

コミュニケーションが効率化し、業務の無駄も大幅に削減

Chatworkの導入効果について教えてください。

梅津さん:今のAPI連携の話ともつながりますが、メールやChatwork以外のチャットツールの通知、各種データベースツールの更新通知はすべてChatworkに集約されているため、いちいち各ツールにアクセスする必要がなくなりました。また、Chatworkに投稿された通知に対してリアクションを行うことで、その件に誰が対応するのかも明確になりました。これまではコールセンター業務の合間に手が空いている人がメールを確認して対応していたので、時には対応がバッティングしてしまうこともあったのですが、Chatworkのおかげでそれもなくなりました。

それにより、コールセンター業務の手を止めることがなくなったのは大きいですね。コールセンターなので、お客様との通話時間以外にスタッフが拘束される時間はなるべく削減したいのです。大事な会話なら電話回線を閉じて話しますが、それはその分の時間を拘束していることになります。ちょっとした会話であれば電話回線を開けたまま話しますが、そうすると今度は途中で電話が入って話が中断されることもあります。

違う拠点で勤務しているスタッフ同士であれば、なおさらコミュニケーションは大変です。内線しても不在だったり、かけ直したり、メールしたりと時間を浪費していましたが、Chatworkならチャットを投稿しておけばいいので、そうした時間がすべて削減できました。

かといって、コミュニケーションが減ったわけではありません。チャットでやりとりすることで、むしろ効率的にコミュニケーションできるようになったといえます。堅苦しい挨拶のないチャットならではの気軽なコミュニケーションにより、上司との距離も縮まったと感じています。当社は投稿へのリアクション率が50%を超えていて、CSの方によるとこれはとても高い数字だそうです。マネージャー職以上の管理者のほうから積極的にリアクションしてくれるので、他の社員も気兼ねなくリアクションを使用するようになり、リアクション文化が根づいたのだと思います。

もう1つ、意外な効果として、スタッフのアウトプットする能力が鍛えられている気がしています。メールよりも断然多い数のやりとりがあるので、自然と文章力が上がるのでしょう。

Chatworkの導入により削減できたコストなどはありますか。

梅津さん:メールチェックやスプレッドシートの更新チェックなどの時間が削減できました。具体的には、1つのチームメンバー20人が確認するメール業務が10案件あり、それを1時間に1回チェックすると仮定して計算すると、メールチェックだけで月間300時間も削減できています。

電話対応も同時におこなっていることが多いので、スムーズにいかない場合には対応がバッティングしたり、バッティングを防ぐために「●●は私やります」「××は自分が」と声をかけあったり、といった時間帯がけっこう発生していました。それらの無駄な時間帯がすべて削減できたというイメージです。ただし、これは複数の案件をシェアードで行っているコールセンターならではの数字なので一般化はできませんが。

Chatworkをこれから使おうと思っている企業へメッセージをお願いします。

勝見さん:Chatworkは直感的に操作できるので導入のハードルが低いのがメリットです。また、APIの活用や強固なセキュリティ面などビジネスのツールとして十分な機能を持っています。私たちもChatworkを活用して、さらなるコミュニケーションの活性化や業務効率化を図っていきます。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。