一般的な事業者の2倍以上の売上を達成
成長の理由は現場の情報共有効率化
大阪や兵庫を中心に訪問介護事業を展開する「ながいき」。設立から5年、急成長を遂げる同社の売上は一般的な事業者の2倍以上。そんな同社の躍進を支えているのが、Chatworkによる情報共有の効率化です。Chatworkがもたらす効果について伺いました。
「大好きな場所で『ながいき』しよう」というスローガンのもとに、大阪や兵庫、京都を中心に訪問介護事業を展開。登録ヘルパーではなく、正社員・常勤スタッフのみで少数精鋭のチームを構成し、夜勤なしでも介護職が安心・安定して働ける環境を作るべく、近畿一円から全国展開を目指し、日々奔走中。(取材:2023年6月)
代表取締役
藤川 一弘 様
総務部
田月 俊次 様
- 訪問介護ではヘルパー同士の連携が難しく情報共有が非効率
- 多店舗展開するにあたり拠点間の情報共有を円滑にする必要があった
- 一般的に介護スタッフは残業が多く、労働時間が長くなりがち
- 利用者ごとのグループチャットでヘルパー同士が直接やりとり
- グループチャットで他店舗の状況を把握
- 対面の必要のない連絡事項はChatworkを活用して共有速度をアップ
- 情報共有の円滑化により高品質サービスを提供、利用者の満足度も向上
- 他店舗の効果的な施策などを共有し、全体のサービスの質を向上
- 申し送りの手間がなくなり、残業時間が削減
課題
- 訪問介護ではヘルパー同士の連携が難しく情報共有が非効率
- 多店舗展開するにあたり拠点間の情報共有を円滑にする必要があった
- 一般的に介護スタッフは残業が多く、労働時間が長くなりがち
解決策
- 利用者ごとのグループチャットでヘルパー同士が直接やりとり
- グループチャットで他店舗の状況を把握
- 対面の必要のない連絡事項はChatworkを活用して共有速度をアップ
効果
- 情報共有の円滑化により高品質サービスを提供、利用者の満足度も向上
- 他店舗の効果的な施策などを共有し、全体のサービスの質を向上
- 申し送りの手間がなくなり、残業時間が削減
煩雑な手書き記録をチャットに置き換えたかった
- まず、貴社の事業について教えてください。
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藤川:株式会社ながいきは身体介助や家事のサポートを行う「訪問介護」に特化した、全国でも珍しい介護企業です。登録ヘルパーを使わず正社員・常勤のみでチーム構成し、夜勤を行わない形で近畿一円から全国展開を目指しています。
- 正社員・常勤のみで夜勤も行わないという形式は介護業界では珍しいですね。
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藤川:同様の事業者も一部ありますが、たしかに珍しいと思います。もともと私が介護職の待遇改善を目指して起業したという背景もあり、意識的に実践しています。
- Chatworkを導入した経緯について教えてください。
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藤川:独立前に介護業界で営業職をしていたとき、Chatworkと出会いました。利用者情報や会議録など、介護現場での煩雑な手書き記録をチャットに置き換えることにメリットを感じ、前職となる介護ベンチャーでも導入していました。
Chatworkにはカイポケにはないメリットがある
- Chatworkと他のビジネスチャットとの比較検討はされましたか。
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藤川:他社ツールも検討はしました。ただ、Chatwork以外のツールは自由度が高すぎて、デジタルに慣れていない介護現場のスタッフには使いこなすのが難しいのではと思いました。Chatworkは操作が簡単で、SNSが使える世代であれば問題なく使用できます。
- 介護業界向けのツールはなにか使用されていますか。
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藤川:「カイポケ」も導入しており、Chatworkと併用しています。カイポケは訪問記録などのレセプトに関する情報を共有していますが、それ以外の情報、たとえばサービス提供責任者やヘルパーさんへの申し送り、会議録、各種委員会、売上、国保連の書類などについては、すべてChatworkを使用して共有しています。
- Chatwork導入時に心配・懸念された点はありましたか。
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藤川:当社では設立時からChatworkを使用していますし、幹部層がもともとChatworkのヘビーユーザーということもあって、Chatworkで情報を共有する文化が根付いています。現場スタッフもChatworkを使ってさえくれれば便利さを実感できますから、導入することに対する懸念はありませんでした。また、現在では採用面接時にChatworkで情報共有していることを伝え、そのやり方で問題のないスタッフのみを雇用しています。
結果としてスタッフが主体的かつ創造的にChatworkを活用するようになり、日々使用方法も進化しています。たとえば、料理の内容が重要な利用者様については料理メニューを写真で共有したり、バイタル・血圧情報の情報が重要な利用者様については訪問時、真っ先に計測してChatworkに書き込むようにしたりしています。これらは社内のカンファレンスで決まった方針をベースに現場スタッフが考えだした活用法です。
600以上のグループチャットで利用者の情報を管理
- Chatworkの具体的な活用方法について教えてください。
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田月:まず、ご利用者様に関する情報共有グループチャットです。ご利用者様お一人ずつグループチャットを作成しているので、それだけで約600のグループチャットが存在します。
このグループチャットは基本的に社内連携用なので、サービス提供責任者、ヘルパーさん、事務員がメンバーとして入っており、ご利用者様に関する日々の情報共有を行っています。社外の方は通常参加していませんが、もしケアマネさんから連携のご希望があった場合などはグループチャットに入っていただいています。またご利用者様のご家族とChatworkでやりとりする際は、別途グループチャットを作成しています。
ご利用者様の情報についてはカイポケにも記録しているので、同じ内容がカイポケとChatworkの両方に記録されることになります。ただ、先ほども藤川が申し上げたようにカイポケはレセプト的な視点での使用であり、Chatworkはサービス提供責任者やヘルパーさんへの申し送り的な視点での記録なので明確に使い分けができています。もちろん、カイポケでも前のサービスの記録などは閲覧できますが、サービス時の状況、申し送り事項が時系列で追いにくいなど弱点もあるので、Chatworkは必須のツールになっています。
他にも「相談受付簿」グループチャットを各店舗ごとに作成しており、営業管理のような使い方をしています。具体的には、ケアマネさんへの営業活動の成果や、実際にそこから売上に結びついたかどうかの結果を共有しています。相談受付簿グループチャットは他店舗の管理者も閲覧できるので、うまくいっている施策の共有や、店舗間での競争意識の高まりにもつながっています。
この他、店舗をまたいで行っている委員会活動の運用グループチャットや、外部の士業の方とのやりとりを行っているグループチャット、キャンセルや変更連絡専用のグループチャット、週次で売上報告を行う報告用のグループチャットなど、目的に応じて細分化したグループチャットを運用しています。
- Chatworkの運用ルールなどは決めていますか。
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田月:ご利用者様の情報共有グループチャットについては、担当していないスタッフは入れないこと。ご利用者様やご家族に後で共有できるよう、内容は簡潔かつ正確に書くことにより「物語を紡ぐ」を徹底しています。
また、会議用のグループチャットについては議事録担当者が都度作成し、なるべく当日には共有することを心がけています。
こうしたルールについては社内のカンファレンスで伝えるか、Chatworkの概要欄を活用して周知しています。概要欄はChatworkを開くと目に入るので、ヘルパーさんに周知する際にも便利ですね。
ヘルパー同士の連携による高品質なサービスで利用者の満足度も向上
- Chatworkの導入効果について教えてください。
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藤川:立ち上げ当初からChatworkを活用しており、Chatwork導入前との比較が難しいので、仮にChatworkを使っていなかったらという想定でお話します。
まず、ご利用者様の満足度の向上です。通常、ご利用者様には1人あたりヘルパーさんが3~4人つきます。もしChatworkを使っていなければ、ヘルパーさんがサービスを通して得た気づきなどはサービス提供責任者を通して共有することが基本になります。つまり、ヘルパーさん同士が直接連携するわけではないのです。
Chatworkを導入することにより、ヘルパーさん同士がサービス提供責任者を経由せずに情報を共有できるようになりました。前のヘルパーさんがどんなサービスを提供したのか、次にどんなサービスを提供してほしいのかといった要望まで、時系列で正確に把握できるのです。
ご利用者様にしても、わざわざ依頼事項をサービス提供責任者に連絡したり、訪問してきたヘルパーさんに何度も同じことを言ったりする手間が減らせます。結果として、ご利用者様の満足度を大きく高められました。ケアマネさんからも、ヘルパーさんの質や業務のスピードについてお褒めいただくことが増えました。
次に社内の効果ですが、現場での出来事をChatworkで共有することで、ヘルパーさんは「自分の活躍や仕事ぶりを知ってもらえている」と感じていると思います。その想いが仕事へのやりがいにつながるのです。
また、Chatworkで情報を共有することで、対面での申し送り業務は基本的に不要になります。業務連絡はChatworkで済ませられるので、ヘルパーさんへは「気をつけてね」とか「雨が降りそうだよ」といった気づかいの声がけを多くできるようになりました。
申し送りがないことで、残業時間も削減できています。現在、残業時間はヘルパーさんで月に8時間程度、管理者で20時間程度です。この数字は同業他社と比べてかなり少ない数字だと思います。仮に残業するとしても、それは申し送りなどの生産性の低い残業ではなく、もう1件追加で訪問サービスを実施するなど売上につながる生産性の高い残業です。
Chatworkによる情報共有効率化で一般的な事業者の2倍以上の売上を達成
- Chatworkの導入が売上にも好影響を与えているということでしょうか。
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藤川:はい。当社の1つの店舗での売上は月額400万円に達しています。一般的に、介護保険の在宅での訪問介護における平均的な売上は月額150万円程度の店舗が多いと思いますので、その違いは明白です。また、新規店舗も次々に出店していますが、月々20万円程度のペースで売上が伸びています。
当社がこれほど成長できているのは、介護事業の売上を増やすのに必要な3つの要素である「利用者様の人数を増やす」「1人あたりの回数を増やす」「サービスの単価を上げる」を実践できているからです。
たとえばヘルパーさんがご利用者様にサービスを提供していると、どこかのタイミングで新しいニーズに気づくことがあります。「こんなところに困っていらっしゃるんだな、こんなサービスをご提供できたらいいな」と思ったら、それをケアマネさんに提案することで売上アップにつながるわけです。先ほどの3つの要素でいえば、「1人あたりの回数を増やす」「サービスの単価を上げる」です。こうしたご提案については、サービス提供責任者や管理者ではなく現場のヘルパーさんが行うからこそ、ケアマネさんやご家族にもご納得いただけるのです。
一方で、「利用者様の人数を増やす」についてはサービス提供責任者や管理者がしっかりと営業する必要があります。Chatworkで店舗ごとの数字を確認することにより、エリアごとの相場や市場感、マーケティングの規模感なども見えてきます。たとえば、当社は都市部よりも郊外型の店舗の方が得意であるということもわかってきました。Chatworkがあれば、全国どこでも事業ができると思います。
- これからChatworkの導入を検討されている企業にメッセージをお願いします。
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藤川:当社はChatworkの導入で生産性向上や売上増を実現しています。従業員数も2022年1月には17人でしたが、2023年5月現在では50人と急成長しています。将来は店舗の全国展開を目指しており、各地への出店をどんどん進めています。今後は本部機能を強化し、事務作業やシフト作成を本部にて管理する「セントラルキッチン方式」を確立する予定です。そのためにもより一層のICT化を進めており、Chatworkでチームを加速させていきたいと思います。
- ありがとうございました。
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