病院内のコロナ対応に真価を発揮!通常1ヶ月かかる対応も2週間で収束に成功
泌尿器科をはじめ、複数科を併設する中津第一病院。同院では、電話やメール、FAXといった連絡手段の課題を解消するため、Chatworkを採用。院内にコロナ感染者や濃厚接触者が出た際の情報共有体制を構築し、導入前と比べて収束までの期間が半減したといいます。
大分県中津市の病院。泌尿器科をはじめ、内科、消化器科、腎臓内科(人工透析)、糖尿病内科、外科、形成外科、リハビリテーション科などさまざまな診療を行う。訪問リハビリや訪問看護、在宅医療も提供している。(取材実施:2022年3月)
法人副理事長 兼
法人本部長
久下 充子 様
- 情報共有を効率化するためイントラネットの構築を考えていたが停滞していた
- 主に電話、メール、FAXでやりとりしていたが、それぞれ課題があった
- 特にコロナ対応など緊急時の情報量や共有スピードに課題があった
- イントラネットの代わりにChatworkを導入
- Chatworkで代替できる連絡はChatworkに置き換えた
- コロナ専用グループチャットを作成し、緊急時のやりとりを実施した
- デジタルに不慣れなスタッフでも問題なく使用でき、院内の情報共有の効率UP
- 電話、メール、FAXの課題がChatworkで解消できた
- 情報対応がスムーズになり、クラスター発生における収束期間が半減した
課題
- 情報共有を効率化するためイントラネットの構築を考えていたが停滞していた
- 主に電話、メール、FAXでやりとりしていたが、それぞれ課題があった
- 特にコロナ対応など緊急時の情報量や共有スピードに課題があった
解決策
- イントラネットの代わりにChatworkを導入
- Chatworkで代替できる連絡はChatworkに置き換えた
- コロナ専用グループチャットを作成し、緊急時のやりとりを実施した
効果
- デジタルに不慣れなスタッフでも問題なく使用でき、院内の情報共有の効率UP
- 電話、メール、FAXの課題がChatworkで解消できた
- 情報対応がスムーズになり、クラスター発生における収束期間が半減した
「大企業や官公庁も導入できるセキュリティ水準」と「日本企業ならではの信頼性」が導入の決め手
- まずは、中津第一病院様について教えていただけますか。
-
久下:中津第一病院は大分県中津市の病院です。泌尿器科をはじめ、内科、消化器科、腎臓内科(人工透析)、糖尿病内科、外科、形成外科、リハビリテーション科など様々な診療を行っております。地域のニーズに応えるため、訪問リハビリや訪問看護、在宅医療も始めております。「思いやりを真ん中に」をモットーに、患者さん中心の地域医療を進めています。
- Chatworkを導入した経緯について教えてください。
-
久下:以前から院内での情報共有をデジタル化したいと思っており、イントラネットの導入を考えていたのですが、停滞していました。そんな折、新たに管理部長として着任した池田がChatworkを勧めてくれました。イントラネットの代替ツールとして非常に便利だと感じ、導入することにしました。
- 他のビジネスチャットツールとの比較検討はされましたか。その場合、Chatworkを選んだ決め手は何だったのでしょうか。
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久下:外資系のツールやその他にもビジネスチャットがあるのは知っていました。その上で、Chatworkを選んだのはセキュリティの高さが一番の理由です。患者さんの名前など直接的な個人情報はやりとりしませんが、間接的な個人情報はどうしても書かざるを得ません。ですから、セキュリティは何よりも重要です。Chatworkは大企業や官公庁も導入できるセキュリティ水準を備えており、開発しているのも日本企業ということで信頼できると思いました。
もう1つの理由は、操作性の良さです。院内で働くスタッフはデジタルに慣れていない者も多く、操作が少しでも複雑だと抵抗感を覚えてしまいます。その点、Chatworkはスタッフがプライベートで使っているアプリにも近く、馴染みやすいインターフェースですし、タイムラインの概念は電子カルテに近いので、現場でも使いやすかったのではないでしょうか。
シンプルで難しくなく、それでいて使いこなすと奥が深いツール
- スタッフの皆様は、実際にChatworkをお使いになって印象はいかがでしたか。
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園:たしかに、導入した直後は操作に慣れることができるか不安はありました。でも、使ってみると普段利用しているアプリと同じ感覚で利用できるのでスムーズに入っていけました。
山口:私もPCの操作が苦手なこともあり、最初は心配していました。でも、他のスタッフに教わりながら使い方を覚えて、今は問題なく活用できています。
北角:私も不安はありましたが、使ってみると思ったよりも簡単でした。まだまだ使いこなしているとはいえないですが、自分なりに情報共有に活用できていると思います。
久下:今、皆さんが申し上げた点が、まさにChatworkの良さだと感じています。使いこなすと本当にいろいろな可能性を秘めた奥の深いツールでありながら、入り口はシンプルで決して難しくないんです。 - 費用対効果についてはどのような印象をお持ちでしょうか。
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久下:もちろん、安いに越したことはありませんが、イントラネットやグループウェアの導入費用を考えればずっと安価です。必要経費として、妥当な費用だと捉えています。
Chatworkが電話、メール、FAXの課題を解決してくれた
- Chatwork以前の情報共有手段は何だったのでしょうか。また、以前の情報共有手段とChatworkとの違いについてどのように感じているでしょうか。
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久下:以前までの情報共有手段は主に電話、メール、FAXでした。電話はリアルタイムで情報を伝えられますが、相手の時間を奪ってしまいます。メールは自分のタイミングで情報共有でき、自分のタイミングで確認できますが、情報が整理されていないので重要な連絡が埋もれてしまうことがあります。FAXは対象の人が受け取るとは限らず、情報が伝わるまでにタイムラグが生じます。また、間に入った人が情報の重要度を把握していないと、早急に届けるべき情報だったのになかなか届かなかったという事態にもなりかねません。
このような課題を解決できるのがChatworkです。相手の時間を奪うことなく情報共有でき、グループチャットごとに情報が整理されているので、他の情報に埋もれることもありません。届けるべき人にダイレクトに届くので、情報伝達のミスも起きないのです。
部署やプロジェクト、委員会ごとにグループチャットを分けて活用
- 活用法についてもお聞きします。グループチャットの種類や構成について教えてください。
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久下:部署別のグループチャットや幹部会のグループチャットなど、組織体制上のグループチャットに加えて、プロジェクトや委員会ごとのグループチャットも作っています。たとえばコロナ情報を共有するグループチャットや、褥瘡(じょくそう)委員会のグループチャットなどです。外部の医師がグループチャットに参加することもあります。
- グループチャットでは、具体的にどんなやりとりがあるのでしょうか。
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北角:私や中田、園は同じ総務部なので、部署内グループチャットでは日常業務に関するやりとりを行っています。口頭で伝えてもいいのですが、Chatworkなら履歴が残るので、なるべくChatworkを使うようにしています。
また、私は総務部の中でも給与を担当しています。お金まわりの話はメンバーを限定する必要があるので、総務部のグループチャットとは別のグループチャットで、上司など関係者とだけやりとりしています。これまで給与関係で上司と話すときは話を聞かれないよう別室に移動していたのですが、Chatworkならわざわざ移動する必要もなく助かっています。
上司は会議等で不在のことも多く、これまでは何か話をする場合は上司が帰ってくるのを待っていましたが、Chatworkならメッセージを投げておけばいいので、業務も効率化できたと感じています。
山口:私は看護師として現場を担当しています。Chatworkでは、現場対応の方向性について判断を仰いだり、具体的な対応の仕方を共有したりすることが多いです。Chatwork上で意見を出し合うことでスピーディーに課題解決が図れるので、以前なら日をまたいでいた対応もその日のうちに終わらせられるようになりました。
Chatworkは備忘録としても機能、ペーパーレス化にも期待
- 現場スタッフの皆様はChatworkのメリットをどのように感じていらっしゃいますか。
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中田:データ共有がスムーズになりましたね。これまでならUSBメモリを使ってデータの受け渡しをしていましたが、Chatworkでデータを送れるようになったのは大きなメリットです。Chatworkでのやりとり自体が、関係者にとっての備忘録になっていくところも便利だと思います。
園:グループチャット内を検索して過去の履歴を追いやすいのはメリットだと思います。たとえば来客対応や新入職員の対応など、過去に同じことがあったはずですから、Chatworkで履歴を見れば対応の仕方がわかるのです。
北角:メリットはペーパーレス化が進んだことですね。今までは書類を紙で回覧等をしていたので、どうしても紙を減らせなかったのです。Chatworkはデータでやりとりできるので、ペーパーレスに適したツールだと思います。
Chatworkがコロナ対応で力を発揮、収束までの期間が半分に
- Chatworkを使う前は想定していなかった予想外のメリットなどはありましたか。
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久下:コロナ対応ですね。オミクロン株が出てからは感染者が爆発的に増え、当院でもスタッフに感染者が出始めました。患者さんには高齢の方もいらっしゃいますから、感染後の対応はしっかり行わなければなりません。
そこで、コロナ対応専用のグループチャットを作り、院内の感染情報を共有する体制をつくりました。あるスタッフの感染や濃厚接触が明らかになったら、そのスタッフが滞在した院内の場所や、院外での行動履歴をChatworkで共有し、濃厚接触者の洗い出しや検査体制の構築などを行うという流れです。また、感染者が自宅待機になった後も、体温や体調などの情報が逐一Chatworkで共有されるので、現場復帰までの流れもスムーズに行えました。
池田:院内でクラスターが発生した際には、私は遠方に帰省中だったのですが、Chatworkを利用してすぐさま連携をとることができました。普段からChatworkを利用していたことで、現場の状況もすぐに吸い上げることができ、それらを元に遠隔からでも指示・対応ができました。
このような事態を予期してChatworkを導入したわけではありませんでしたが、これほどまでに役に立つものなのかと、改めてその効果を感じましたね。本当に導入しておいてよかったと思いました。おかげさまで、収束まで通常1ヶ月かかると言われているところ、2週間で収束することができました。Chatworkがなければできなかったことです。
久下:これまでは部署内で情報が閉じがちだったので、院全体で連携をとることが簡単ではありませんでした。Chatworkで情報がオープンになったことで、コロナ対応が飛躍的に効率化できたと思います。 - 新型コロナウイルスがどんなルートで入ってくるかわからないからこそ、情報共有のスピードが重要なのですね。
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久下:そうですね。当院では濃厚接触や感染のルートを追うために、スタッフの家族や家族の勤務先、学校などの情報をリストにして幹部層が管理しています。Chatwork導入以前は、感染者や濃厚接触者が出た場合、仮に休日であっても幹部層はリストをチェックするために出勤せざるを得ませんでした。
コロナ禍が始まった当初は、誰もが休日を返上してがんばっていたのですが......もう2年です。人はそんなに長く緊張状態を保つことはできません。医療従事者は特に利他的な人が多いので、自分に負荷をかけ続けてがんばってしまいがちですが、それではバーンアウトしてしまいます。良い仕事をするために休むときはしっかり休むべきですし、それは幹部層も同じです。
そこで役立ったのがChatworkです。当院では幹部層のみ、勤務時間外でも使えるようにスマートフォンにChatworkアプリをインストールしています。そのおかげで、コロナ関連の情報やスタッフの関係者リストをチェックするためだけに休日出勤する必要がなくなりました。
平日昼間のシフトだけではない医療業界にChatworkは最適
- 今後の活用法など展望について教えてください。
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久下:今後は患者さんごとのカルテ情報など、個人情報のやりとりもChatworkで進めていきたいと考えています。これまでも、患者さんの名前を消した状態でFAXを使ってやりとりしていたわけですから、FAXと同じように個人情報の取り扱いには配慮すればChatworkでもやりとりできるはずです。
また、私は医療の地域連携にも携わっている立場なので、Chatworkを地域連携でも活かせるのではないかと期待しています。周りの医療機関にもChatworkが広まってくれると嬉しいですね。 - 最後に、Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。
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中田:導入時は操作できるかどうか不安もありましたが、使用してみるとシンプルでわかりやすく、今ではなくてはならないツールになりました。
園:誰でも使いやすいので、デジタルに慣れていない方にも使ってもらえると思います。情報共有が即座にできるようになり、業務の効率化が図れるツールです。
北角:相手の勤務状況を気にせず、情報共有できるのは大きなメリットです。難しい操作はないので、新しいスタッフが入ってきてもすぐに使えると思います。
久下:感染症などで現場に出られなかったり、逆に現場から離れられないなど、特殊な事情がある場合、Chatworkは情報共有のためのとても有効な手段になります。また、書類を急いでチェックしてもらいたいという場面でも、複数名のチェックが同時に入るため1人ずつ回覧するよりも時間的なロスが大幅に短縮できます。病院のように、平日昼間のシフトだけではない業種では特に重宝されると思いますよ。 - ありがとうございました。
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- 目的・効果