Chatworkの導入で生産性が1.2倍に!5年で売り上げ倍増した秘訣とは

株式会社田中旗店は大正元年創業の110年の歴史を持つ大阪にあるメーカー。元々は卸売業だった同社が、ITを活用することで事業転換に成功し、5年で売り上げが倍増。短時間で目覚ましい結果を出した方法を4代目社長に話を伺いました。

株式会社田中旗店

大正元年創業の110年の歴史を持つ大阪にあるメーカー。ITをうまく活用することで、広告から事業転換に成功し、現在はメーカー直販事業をメイン事業としています。(取材:2022年07月)

代表取締役社長
田中 哲 様

  • 紙やメールを使った情報共有は時間がかかり過ぎた
  • 拠点をまたぐ調整を電話でする際、どうしても時間がかかり無駄話も発生
  • 社長のメッセージが社員全員に浸透させるのが困難。風通しが悪い組織に
  • 情報共有がスムーズになるツールを採用
  • 音声の代わりに文字で簡潔にやりとりができるツールを使用
  • 社長のメッセージが直接全社員に届けられる仕組みを採用
  • Chatworkを利用して短時間に情報共有を実現
  • 短時間で文字を使って調整できるようになり生産性が1.2倍に拡大
  • Chatworkで社長のメッセージを全社員と共有し良好な労使関係を実現

課題

  • 紙やメールを使った情報共有は時間がかかり過ぎた
  • 拠点をまたぐ調整を電話でする際、どうしても時間がかかり無駄話も発生
  • 社長のメッセージが社員全員に浸透させるのが困難。風通しが悪い組織に

解決策

  • 情報共有がスムーズになるツールを採用
  • 音声の代わりに文字で簡潔にやりとりができるツールを使用
  • 社長のメッセージが直接全社員に届けられる仕組みを採用

効果

  • Chatworkを利用して短時間に情報共有を実現
  • 短時間で文字を使って調整できるようになり生産性が1.2倍に拡大
  • Chatworkで社長のメッセージを全社員と共有し良好な労使関係を実現

卸売業から製造業への業態変更を見据えて、Chatworkを採用

貴社の事業内容について教えてください。

田中:当社は大正元年創業の企業です。社名に"旗店"とありますが、これまでは、コンビニエンスストアやスーパーなどで使うのぼりやバナーをメイン商材として取り扱ってきました。しかし、5年前に製造設備を大規模導入し、業態を変えています。現在では、製造業としてメーカー直販がメイン事業です。

ビジネスモデルを変えられたと言うことですね。Chatworkを導入したのもその頃でしょうか?

田中:はい。卸売業から製造業に業態を変える中で、これまでと同じ方法でやりとりをすると仕事が上手く回らなくなると考えました。そのため、業態の変更、製造設備の導入、Chatworkの導入を全て同じタイミングで実施しました。

社員の皆様は目まぐるしい変化を同時に経験されたのですね。Chatworkの導入でご苦労されませんでしたか?

田中:特に大変な思いはしませんでしたが、Chatworkがオフィシャルツールとして定着するには少し時間がかかりました。

最初は、社員全員にiPadを配りChatworkを使うようにさせたのですが失敗しました。iPadは手軽にあちこちに運んで情報をやりとりするには少し大きすぎたようです。

その後、思い切って紙での社内情報の共有を禁止し、iPhoneを配ることで皆がChatworkを使うようになりました。

製造業へ業態を変更するにあたり、Chatworkはどのような形で貢献できましたか?

田中:Chatworkを使うことで製造部門と営業が、生産できるキャパシティを互いに把握した上で生産計画が組めました。

生産ラインは限られた時間で限られた数しか商品を製造することができません。ですから、受注数が多過ぎるとダメ。一方で、少な過ぎるとラインを休ませることになり非効率なのでこれもダメ。予め定められた数量での生産になるように調整が必要です。

卸売業だった時は、商材を他社に外注し、お客様に販売する形式だったので、こういった調整は必要ありませんでした。Chatworkを導入したからこそ、当社がメーカーになるのに成功したと思います。おかげで、地理的に離れた場所にいる社員やグループ会社のスタッフとも簡単に情報共有ができています。

大規模な設備投資をし、卸売業から製造業に業態を変えた同社

Chatworkの導入で社員の情報共有に対する意識が受け身から能動的に大きく変わった

Chatwork以外の導入検討はされましたか?

田中:米国製のコミュニケーションツールを2つ試しましたが、私自身、英語が苦手で、当時は日本語のマニュアルが完備されていなかったのでChatworkを選びました。

Chatworkを導入する前は、どのようなことでお困りになられていましたか?

田中:社内へのお知らせが口頭や紙ベースで行われており、情報の伝達スピードが遅くて困っていました。

Chatworkを導入する前は、「外出中だったから知らなくて当たり前」といったおかしな理屈で情報が共有されていないことを正当化する者も少なからずいました。今では、社員の情報共有に対する受け身な姿勢が能動的に変わっています。

意識の変化がすごいですね。今はどのようにChatworkを活用されていますか?

田中:社内では、全社、グループ会社、部門、プロジェクトで分けたグループチャットを作っていて、例えば「なんでも全員共有」、「プロジェクト」、「忠岡工場」といったグループチャットがあります。

「なんでも全員共有」は全社的な通達・回覧板以外にも私個人の活動や考えも定期的に発信しています。社員全員に考えを共有しているので、疎外感が生まれなくなり社内の風通しも良くなったと感じています。また、「私は聞いてない」、「知らない」と責任を回避する発言をする者が減りました。

次に「プロジェクト」では、社内プロジェクトに関係するメンバー全員で情報を共有しています。最近では東京支社の引越しや新製品立ち上げなどのプロジェクトで活用しており、メンバーの連携が取りやすくなったと聞いております。

「忠岡工場」は当社の製造拠点ですが、本社からは離れた場所にあります。今まで電話やメールで営業スタッフやデザイナーと調整することが多かったのですが、チャットの利用で情報共有がスムーズになり、効率的に時間が使えるようになりました。

社外の方ともChatworkを使っていますか?

田中:当社では、外注が可能な業務については全てITを使って外注化しています。Chatworkは、外注している経理・総務、社労士、産業医とパートナー企業とのやりとりに使っています。

また、当社の商品に必要な構成部品や時には商品そのものを製造していただいている企業様との出荷情報のやりとりにも使っています。現在は、協力会社の半数の6社ほどにChatworkを使って出荷を連絡しています。

Chatworkで実現したテレワークで優秀な社員の離職を防止

Chatworkを使うことで予期せぬ効果などがあれば教えてください。

田中:コロナ禍の影響で社員3名が退職やテレワークを希望されました。

中には会社がある大阪から離れて地元の鹿児島に戻って親と同居するために、会社を辞めることを希望された方もおられます。

社歴3〜4年の優秀な社員ばかりでしたので、当社としては、辞められたら大きな痛手となります。新たに社員を雇っても育つのに時間がかかりますから。

そこでChatworkを使ってテレワークを実現できるか検証し、その結果、その3名に対してはテレワークが実現することになりました。

事業を持続させるにも、採用コストの面を考えても、Chatworkでテレワークが実現したのは非常に助かりました。

素晴らしいですね。導入効果に関してはいかがでしょうか?

田中:導入前と比較して、人数当たりの受注できる案件数と対応できる顧客数が1.2倍程度になりました。

これは、営業とデザイン、製造現場の伝達スピードが向上したことによる効果です。電話だとどうしてもやりとりに時間がかかってしまいがちなのに加えて雑談が発生します。

チャットの場合、無駄なやりとりは一切発生しませんし、関係者に対する指示が明確かつ簡潔になったことが要因に思います。

Chatworkがあったから年商倍増が実現した

他に貴社ならではの方法や、同業の方に紹介したいChatworkの使い方があれば教えてください。

田中:私は全社員が閲覧しているグループチャットや、それ以外のチャットでも可能な限り目を通して、社員に包み隠さずに情報を発信するようにも心がけています。

決算報告書や会社の経営事情なども全て正直に全社員にチャットで伝えていますが、それが良好な労使関係につながり社員のモチベーション維持につながっていると感じています。

最後になりましたが、これからChatworkを使おうと思っている企業へ一言、お願いします。

田中:私はChatworkを導入したからビジネスモデルの変更に成功したと思っています。

先頭に立って組織を変えることを宣言し、毎日のように自分の考えを社員に発信し続けて、ついてきてもらえたのは、Chatworkがあったからだと思います。

製造設備の導入に数億円かかりましたが、以前は年商が6〜7億円だったのが13億円に伸び、また、社員の数も20名増えました。

直接的な売り上げが伸びた理由がChatworkの導入ではありませんが、Chatworkの導入がなければ、まずこの売り上げ増は実現していませんでした。

ですから、Chatworkを採用されるならば、「社長が率先してChatworkを使い社員全員に自分の考えを訴え続けること」と「どんな小さなことでも誰かが発言すれば、それに対してリアクションが起きる社内の風土作り」を実行してければ、大きな成果となり返ってくると思います。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。