営業報告やクレーム対応の遅れが改善、コスト削減やDXへの意識付けにも効果

ホテルアメニティ事業や包装資材事業などを展開するVC工業株式会社。同社は、拠点や部署をまたいだ情報共有に課題を抱えており、経営判断やクレーム対応の遅れが発生していたといいます。課題解決のために導入したChatworkの効果について伺いました。

VC工業株式会社

福岡県久留米市に本社を置く、創業60年、設立50年の企業。ホテルのアメニティ用品を調達するホテルアメニティ事業、ショッパーや展示会で使用する不織布のバッグなどを調達する包装資材事業、創業以来の自社商品べリカバー(ラーメン出前用ゴム付きラップ)を取り扱うべリカバー事業、地域の感染拡大防止に貢献するクリーンリフレ(電解水)事業などを展開している。(取材:2022年07月)

常務取締役
國分 拓諭 様

  • 離れた拠点の情報がリアルタイムに共有できず、経営判断に時間がかかっていた
  • 電話では営業と生産の連携が取りにくく、クレーム対応が遅くなることも
  • デジタルに不慣れな年配社員もいた
  • Chatworkで営業報告をリアルタイムに上げるようにした
  • 営業と生産をつなぐグループチャットを作成した
  • 若手が中心になってChatworkを導入
  • 営業の状況がリアルタイムに把握でき、すばやい経営判断ができるように
  • 営業と生産の情報共有速度が向上し、すばやいクレーム対応につながった
  • Chatworkを使い慣れたことでDXの意識も高まった

課題

  • 離れた拠点の情報がリアルタイムに共有できず、経営判断に時間がかかっていた
  • 電話では営業と生産の連携が取りにくく、クレーム対応が遅くなることも
  • デジタルに不慣れな年配社員もいた

解決策

  • Chatworkで営業報告をリアルタイムに上げるようにした
  • 営業と生産をつなぐグループチャットを作成した
  • 若手が中心になってChatworkを導入

効果

  • 営業の状況がリアルタイムに把握でき、すばやい経営判断ができるように
  • 営業と生産の情報共有速度が向上し、すばやいクレーム対応につながった
  • Chatworkを使い慣れたことでDXの意識も高まった

部署や拠点をまたいだ情報共有に課題

國分:当社は、ホテルのアメニティ用品を調達するホテルアメニティ事業、ショッパーや展示会で使用する不織布のバッグなどを調達する包装資材事業、創業以来の自社商品べリカバー(ラーメン出前用ゴム付きラップ)を取り扱うべリカバー事業、地域の感染拡大防止に貢献するクリーンリフレ(電解水)事業などを行っています。福岡県久留米市に本社を置き、創業から60年になります。

Chatwork導入のきっかけとなった組織課題は何だったのでしょうか。

國分:当社は本社がある福岡県のほか、東京や大阪にも拠点を構えています。各拠点の営業がお客様と商談を行い、情報を本社に上げてくるのですが、これまではその情報がタイムリーに共有できないという課題がありました。というのも、営業担当者によって報告を上げるタイミングがまちまちだったり、「これは報告しなくていいだろう」と営業担当者自身が判断したりしていたのです。

そのため、経営判断をするのに時間がかかったり、反対に報告が急にきて、時間がないなかで判断を迫られたりすることが度々ありました。そこで、すばやく情報共有を行えるようなソリューションとしてChatworkを導入したのです。

セキュリティの高さやビジネスへの適性からChatworkを選択

他社ツールとの比較検討はされましたか。また、Chatworkを選んでいただいた決め手は何だったのでしょうか。

國分:日本製のプライベートチャットが候補で、中国とも取引があるので中国製のチャットも検討しました。そのうち、プライベート向けのツールはビジネスには仕事との使い分けが難しいと判断し、中国製のツールはセキュリティ面にが不安あり導入に至りませんでした。最終的に私が共に学ばせていただいている経営者仲間の方々から勧められたこともあり、Chatworkを選びました。

Chatwork以前は、何かコミュニケーションや情報管理ツールを導入されていたのでしょうか。

國分:グループウェアを導入していました。ただ、利用していたグループウェアはテーマごとに情報が散らばるので、情報を入れてもうまく全体に行き渡らなかったり、どこに情報があるのかわからなかったりすることがありました。結果、「言った言わない」や「見た見てない」などの社内でのコミュニケーションエラーにつながることも少なくありませんでした。なかには、大事なデータを自分のPCにローカル保存している社員もいました。ツールも重要ですが、会社として情報管理のルールが整備できていなかったことも課題でした。そこで、Chatwork導入と同時に、情報管理のルール整備をはじめとしたDXを進めていきました。

具体的には、どのような取り組みをされたのでしょうか。

國分:たとえば、社内にiPadを配布したことです。それまでは、連絡といえば電話が多かったのですが、外出していることが多い営業はなかなかつかまりません。そのため、伝言ゲームになったり、伝えもれが出てしまったりしていました。また、オフィスで働いている社員はPCに触れる機会が多いのですが、製造部門はPCに触れることがあまりありません。そのような課題を解決するためには、せっかく導入したChatworkをいつでもどこでも使えるような端末の導入が必要だと考えました。そこで、Chatworkと同時期にiPadを導入し、活用を進めていきました。

若手社員が導入の"先生"として活躍!クレーム対応のスピードが大幅向上

Chatworkを社内に導入する際、懸念点や苦労などはありましたか。

國分:導入するうえで、社内ルールをどの程度まで設定するのかは苦慮しました。

最終的には、

  • 1対1でのダイレクトチャットは他の人に情報が共有できないためしないこと
  • 管理者権限を持つ人以外はグループチャットを作成しないこと
  • 自分宛てのチャットを確認したらリアクションすること
をルールとして定めました。

導入に対する反対意見などはありませんでしたか。

國分:一部の営業は、これまでのやり方が変わることに不安を覚えたようです。ただ、わからないことがあればデジタルに慣れている若手社員に教わったり、実際にChatworkの便利さを実感したりしたことで、そうした不安も解消されたようです。

Chatworkの具体的な活用方法についてもお聞きします。

國分:グループチャットは、全社、幹部、部門、プロジェクト、内定者、採用、社外とのプロジェクト、セミナーといった分類で作成しています。「仕入課×営業」「営業×本社」「大阪×営業」のように、部門や拠点をまたいだグループチャットも作成し、情報共有を行っています。

部門や拠点をまたいだグループチャットでは、どのようなやりとりがあるのでしょうか。

國分:一例を挙げると、「生産部×東京(営)」グループチャットでは、生産部署と東京の営業チームがやりとりを行っています。たとえば、お客様から在庫確認のお問い合わせを受けた営業がChatworkで質問し、生産部署のメンバーが在庫数について回答する。その回答をもとに営業がお客様に回答するといった流れです。

一応、営業メンバーも基幹システムの生産管理ツールはさわれるのですが、他部門の基幹システムは正直、慣れていないこともあってあまり使いたがらない人が多いです。それよりも、直接生産部に確認した方が早いですからね。

Chatwork導入以前は、この確認をチャットではなく電話で行っていました。営業担当が生産部に電話をして、内線で担当者を呼び出してもらい、お客様からの質問を伝えて、確認後折り返すわけです。これでは担当者がつかまらなければスピードも遅くなりますし、電話だと1対1のやりとりなので、当事者以外が事情を把握できません。製造業は何よりもお客様からの問い合わせやクレームにすばやく対応することが重要です。Chatworkであればやりとりのスピードも上がりますし、当事者以外のメンバーも事態を把握してフォローできます。

Chatworkを活用した内定者フォローや、API連携による自動化も

内定者向けのグループチャットがユニークです。どのように活用されているのでしょうか。

國分:新卒採用の際、内定が決まったら内定者フォローを行います。その際に、連絡手段としてChatworkを使ってもらっています。学生との連絡にプライベートチャットツールを使う会社が多いと思いますが、社会人になればビジネス用のツールとしてChatworkを使うわけですから、早くから慣れてもらいたいと思っています。

その他、御社ならではの使い方はありますか。

國分:ChatworkをほかのアプリとAPIで連携して活用しています。たとえば、基幹システムとの連携です。当社ではSFAを導入し、ワークフローの処理申請を行っているのですが、その申請をChatworkに自動で飛ばすようにしています。以前は、申請がたまった頃合いを見て、自分からSFAにアクセスしていたのですが、Chatworkと連携してからはリアルタイムに申請が来ていることがわかるので、スピーディーに承認できるようになりました。

Chatwork導入で様々なコストが削減、社内のDXへの意識も高まった

Chatworkを導入した効果はいかがでしょうか。

國分:定量的な効果でいうと、グループウェアからChatworkに完全移行したので、月額費用の差額分のコストが削減できています。また、情報共有のためにプリントアウトしたりスキャンしたりしていた資料が、Chatworkを活用したPDF添付に置き換わったので、その分の紙・印刷代の削減にもつながっています。

定性的な効果でいうと、社員のDXに対する意識付けに役立っていると感じています。若手はともかく、年配の社員はデジタルへの抵抗感を持つ者もいたと思います。しかし、Chatworkを導入したことでデジタルに慣れ、DXの意識も高まってきました。

Chatworkの導入を検討されている企業へメッセージをお願いします。

國分:Chatworkを導入することで、社内外問わず仕事がリアルタイムかつスピーディーに進むようになります。また、情報も整理され「あのデータどこにあったかな」といったトラブルが起きにくくなります。1つのツールに情報を集約できることは、非常に便利で快適です。Chatworkは当社にとって情報のインフラともいえる存在です。

※記載の内容は取材時点の情報です。現在のChatworkの機能や料金プランとは異なる可能性がございますのでご了承ください。