税理士の独立・開業で、チャットワークが「事務所の強み」になる理由
「チャットワーク」と「MFクラウドシリーズ」。2つのクラウドツールを「事務所の強み」として独立・開業し、事業を成長させ続けている三宅税理士に、事務所を軌道にのせたクラウドツールの活用法と、その効果を伺った。
三宅伸 税理士事務所
2014年11月創業の税理士事務所。大阪堂島に事務所を構え、その後肥後橋に移転。「クラウド会計専門」を強みにゼロから顧客を開拓。開業後わずか1年半で数十社の取引先を開拓。その実績を買われて「士業ITアドバイザー協会」のDVDに出演するなど、周囲の評価は高い。(取材:2016年7月)
税理士
三宅 伸 様
「クラウド型会計ソフト」「クラウドサポート」が売りの、女性税理士2名の事務所
大阪の税理士 三宅伸先生は2014年に税理士事務所を開業。「企業の会計顧問」として顧客をサポートしている。 独立時から「クラウド会計・クラウドサポート」を売りに事務所を経営。起業時の顧客数「ゼロ」から顧問先を増やし続け、わずか1年半で顧問先は約20社、単発案件を含めると数十件の業務を進行するようになった。業務量が増えたので、法人に移行し、増員・オフィスの増床を計画している。
全顧客にChatworkを案内。9割以上で導入され、日々の業務を進行
- Chatwork導入のきっかけを教えてください。
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三宅 : 独立の準備中に「士業ITアドバイザー協会」のセミナーに参加したことです。「顧客とのコミュニケーションにチャットを活用する方法」や「社内の業務連絡をチャットでおこなう方法」を聞いて、その効果に共感、すぐに導入を決めました。2014年11月、当事務所は「クラウドツールを活用している点が強みの事務所」として開業し、「顧客ゼロ」からのスタートを切りました。
- Chatworkの活用法を教えてください。
- お客様のChatworkに対する反応はいかがでしょうか。
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三宅 : クラウド会計に興味のあるお客様は「チャットの活用」にさほど抵抗がありません。また 業務効率を上げるツールを紹介することで、「新しい情報を提供してくれる税理士」と感じていただけるようで、事務所の印象を良くしています。Chatworkは無料から始められるのでお勧めしやすいこともあり、 約9割のお客様に導入いただいています。
Chatwork案内時にお客様に伝えること
- TKCと同等のセキュリティ基盤があり安心
- 業務効率が格段に上がる(メールよりラク)
- 容量を気にせず大きなファイルを授受できる
- タブレットやスマートフォンで使える
- 場所を選ばず仕事ができる
- 無料から始められる
三宅 : Chatworkは、顧問先との業務コミュニケーション、相続案件のプロジェクト進行、事務所内の業務連絡などに利用しています。会計を承ったお客様にはご契約いただく時に、Chatworkとクラウド会計ソフトをセットで導入いただきます。相続の場合は、司法書士・ファイナンシャルプランナーなどの紹介者・当事務所の関係者による「業務グループチャット」を作り、プロジェクトを進めます。
「クラウド会計ソフトの設定サポート」がとても快適になるなど、効果続々
- 「会計の顧問先」におけるChatworkの効果を教えてください。
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三宅 : ひとつめは、 クラウド会計ソフト「MFクラウド会計」の最初のセッティングを、メールや電話で進める場合に比べて、格段に効率化できることです。すべての顧客が新規の取引であること、クラウド会計ソフトの使用感が従来の会計ソフトとはまったく違うことなどから、設定を完全に終えるまでに約3ヶ月必要です。この時、勘定科目に関する質疑応答や、操作方法の説明、エクセルデータの授受をChatworkでおこないます。 細かい説明が何度も必要かつ「大量のファイル交換」が発生するので、チャットで「会話をするように話せて議事録も残る」点が助かっています。これら一連のサポートを、もしもメールと電話でおこなった場合、チャットほどの細やかなサポートはできません。やり取りは複雑になり手間が増えるため、お客様の満足度は低くなり、自分達のストレスも増すでしょう。 クラウド会計ソフトの導入に、Chatworkは欠かせません。
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2つめは、 「会計に携わる方が多い会社」とのコミュニケーションが円滑に・正確になる点です。
介護事業をされているお客様のケースでは、社長・管理者・経理・マネージャーの4名の方と、税理士2名の、合計6名が「ひとつのグループチャット」で会計業務を進めています。ここでは経理従事者が主に発言し、社長など責任者は業務の進捗を見守ります。そのため 直接作業をしない方も「会計がどのように進んでいるのか」を把握できて良いと感じられています。また、女性マネージャーはご自宅でも仕事をしており、 場所を選ばず作業できる点が好評です。当方も、ご質問をいただいた時に、早く対応できる者が応じるため、 2人体制のサポートをうまく回せます。お客様には「Chatworkはいいね!」と喜んでいただいています。
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3つめは、 Chatworkは使い方が簡単なので、誰でも使えることです。ある 70代の家族経営をしている社長とは、それまでメールができず、奥様の携帯メールでやり取りをしていました。そこで、思い切って訪問した時にChatworkを案内。店舗運営に唯一必要なソフトが入っているPCにChatworkアカウントを作っていただきました。すると、すぐに社長からメッセージが届き、それからは何でもご相談いただけるようになりました。私も相談に応じて的確なご提案ができるようになり、より良いサポートにつながっています。この時、 「Chatworkはメールが苦手な方でも、ご高齢でも使える」ことに気づきましたし、これらの方とのコミュニケーションを活性化できることも実感しました。
Chatwork(チャットワーク)初心者が知っておくべき操作と始め方 | ビジネスチャットならChatworkChatwork(チャットワーク)の初心者や、まだChatworkを使ったことがない方向けに、Chatworkの始め方と、最低限覚えておくべき基本機能と操作方法を紹介します。Chatworkの基本機能である、メッセージの送信、音声/ビデオ通話、タスク管理、ファイル管理を最低限使えるようにしておくと活用できるでしょう。 -
4つ目は、 訪問サポートよりも、ビデオ通話機能「Chatwork Live」による打ち合わせの方が満足度の高いケースがあることです。お互いPCの前に座り、ビデオ通話をしながら会計ソフトを操作してもらうことで、打ち合わせの最中に必要な業務が終わります。先日も、東京のお客様と決算打ち合わせをビデオ通話でおこない、仕事が早く終わったと喜ばれました。「訪問+紙資料」よりも効率が良いうえ、踏み込んだサポートができました。
Chatwork(チャットワーク)の通話機能「Chatwork Live」の使い方 | ビジネスチャットならChatworkChatwork(チャットワーク)では、Chatwork Liveという機能を使って、ビデオ/音声通話機能を使うことができます。Chatwork Liveは、通話したい相手のいるグループチャット内ですぐに起動させることが可能です。 -
5つ目は、 お客様のレスポンスが高速化し、1日の電話本数が激減することです。メールで1日以上お返事がないことはよくありますが、 Chatworkでは1〜2時間といわず、すぐに返信をいただけるケースが多いです。また、近ごろは Chatworkでほとんどの業務連絡が完結するようになり、電話の本数が激減しています。電話がまったくかかってこない日はありませんが、自分が発信しない日はかなりあります。 以前は1日に20件程度の電話をしていましたが、今は5本もすれば多い方です。打ち合わせで電話を受けられないタイミングは多いものです。独立開業時に「いつも電話がつながらない」と言われるのは致命的なので、Chatworkでいつでも連絡が取れることには助けられています。
導入のコツは「都合の良い時」に返信してくれれば良いと伝えること
- お客様にChatworkをすすめるコツはありますか?
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三宅 : あります。 お客様に「ご自身の都合の良い時に返信をしてください」と最初から案内することです。これは失敗から学びました。私は深夜であっても、気付きがあればメッセージを送るタイプです。そのため、ある「即レス」をモットーとされているお客様に「夜中にチャットが入ると、すぐに返せなくてストレスだ!」とお叱りを受けたのです。これは申し訳ないことをしたと反省しました。お客様にとっては会計がその方の中心的なお仕事でない場合も多いものです。今では、新規のお客様には「Chatworkは既読がつかないツール」、「忙しい時には無理に見なくてOK」、「都合の良い時間に返信してほしい」とお伝えしています。
Chatworkは「開業時こそ使うべきツール」
- 最後に、独立を計画中の税理士の方にメッセージをお願いします。
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三宅 : 当事務所は 「ITを積極的に活用していること」が強みになっています。「クラウド会計に乗り換えたい」というニーズはわれわれのチャンスです。特に「クラウド会計ソフトの導入サポート」にはChatworkは欠かせません。また、商圏を広げる効果もあります。遠方のお客様とお取引できるのもChatworkがあるからです。このツールを皆が使い始めたら、私も差別化ができなくなるので、できれば他の税理士さんには教えたくないほどです。Chatworkは 「開業時こそ使うべきツール」です!
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- 利用規模
- 目的・効果