顧問先70社とチャットワークで業務連絡

社会保険労務士法人スマイングは、IT業界に強い事務所で、顧問先の80%がIT企業。代表の成澤様は元SE。著書は『IT業界 人事労務の教科書』。
チャットワークの利用状況を教えてください。

成澤 : 現在、 当社の顧問先のうち約70社とチャットワークで業務連絡をしています。利用のきっかけは、お客様からの「チャットワークで連絡をしましょう。」という提案でした。2013年の末のことでした。

当社の顧問先の80%はIT企業です。そのため、その後も色々なお客様から「チャットを使いましょう」と提案を受けました。そのほとんどがチャットワークユーザーだったので、いつの間にか約50社の顧問先とチャットワークで連絡するようになってました。

2014年10月頃から、 新規のお客様との連絡は基本的にチャットワークに一本化しました。契約時にチャットワークについて説明するのですが、経営者も社員も若い方が多いせいか導入はスムーズです。ここでも先方から「チャットワークで連絡できますか?」と言われることがあります。

さらに、「既存顧客でメール連絡をしている会社」に「チャットワーク利用の案内」を送ると、約40社が応じてくれました。 IT以外の業種のお客様についても、導入はスムーズでした。

こうして約70社の顧問先とチャットワークで業務連絡をするようになりました。

「社内コミュニケーション」・「顧問先とのコミュニケーション」に利用

チャットワークの具体的な使い方を教えてください。

成澤 : チャットワークでおこなうのは、 「社内コミュニケーション」と、「顧問先とのコミュニケーション」の2つです。

用途に応じてグループチャットを作っており、社内では「オールスタッフ」という、 全社員が入っているグループチャットと、「給与計算」・「手続き関係」・「人事コンサル」・「助成金」・「販促マーケティング」など、 業務ごとのグループチャットがあります。

社外では、 顧問先と1つのグループチャットを作り業務連絡をしています。グループの参加者は、双方の担当者、顧問先の社長、弊社の担当社員です。また、「社員の問題行動」「緊急での相談」など、時間に制限があったり、込み入った相談がある場合は、 社長や人事部長と私の2名でやり取りができる「ダイレクトチャット」を利用します。

顧問先と業務連絡をするためのグループチャット。チャット名は「顧問先名/スマイング(取引のカテゴリ)」としており、ひと目でグループの目的が分かるようになっている。図の左側がグループチャット一覧。中央は顧問先からの相談に応じている様子。労務に関する相談から、必要ファイルの授受(ワード・エクセル・PDFなど)まであらゆるやり取りをおこなっており、全ての仕事が一画面で完結する。

「1日3時間時短」・「地方顧客増加」など効果多数

「社内」でのチャットワークの導入効果について教えてください。

移動時間を有効に使える

成澤 : 私はパソコンを持ち歩きません。そのため、外出先でタイムリーにメールの返信をするのが難しかったのですが、チャットワークはメールに比べてiPadやiPhoneアプリが使いやすく、 隙間時間にちょこちょこと返事ができるので、移動時間を有効利用できるようになりました。

会話のように一つ一つ返答でき、処理が速い

成澤 : メールは最初から最後まで考えて書く必要があります。また、複数の要件が1セットになっている場合が多いです。返信も、いくつかの用件に全て答える必要があり、返答を終えるまでに時間がかかります。一方、チャットワークは、1つの用件に対して「これはこうなの?」「こうです」という具合に、会話するように返事をします。このやり方にしてから 処理がとても速くなりました。

「返答業務」を持ち越すことなく、スッキリ終わる

成澤 : 「社内稟議」や「顧問先からの相談」などに返答する業務を持ち越すことがなくなりました。 メール中心の時は、私が「返答業務に当てている日中」だけでは終わらず、このためにまとまった時間を確保していましたが、チャットワークでは、一つ一つにテンポよく返していけるので、決めた時間内にスッキリ終わるようになりました。

決裁スピードが上がった

成澤 : 返答スピードが速いことで、社内決裁も早くなりました。以前は、私がメールを処理する時か、面会した時に決裁をしていましたが、チャットワークでは、相談がきた時にパソコンかモバイル端末を使える状態なら即答できることから、瞬間的に決裁できることが増えました。おかげで、翌日返答になっていたものを即日返答でき、お客様対応のスピードもより早くなりました。また、私自身も動きやすくなりました。

1日3時間時短

成澤 : 先述の効果により、会社全体の仕事のスピードが上がりました。感覚的にはメールの半分の時間で同じ内容を処理できます。トータルで、1日3時間ほどの違いがあるように感じています。

地方顧客の増加

成澤 : 地方の顧問先が増えました。地方のあるお客様が当事務所を選んだ理由は、「チャットワークと、ビデオ通話機能である「ChatWork Live」があるので、地方でも問題なくコミュニケーションできる。それなら地元にこだわらず、IT業界に強く情報量が豊富な事務所に頼みたい。」というものでした。

顧客数15%増加に対し、労働時間変化なし

成澤 : 顧客数は1年前に比べて約15%増加しており業務量は増えていますが、事務所全体の労働時間は、これまでと同じぐらいです。コミュニケーションコストが減り、時短できているからだと捉えています。単純に仕事量が増えると業務がスムーズに回らなくなりますので、業務を圧縮できたことはありがたいです。

決裁スピードが上がり、顧客への返事も早まった。成澤様自身の自由度も上がった。
グループチャットで「1日3時間」も時短に成功。人事労務コンサルティングなどの仕事で、上司に報告や相談をするためのグループチャット。この方法で社内コミュニケーションをおこなうことで、決裁スピードが早くなり、事務所全体では顧客数が15%増えている状況でも、労働時間は以前と変わりない。

「本音を引き出せ、よい解決策を導ける」など、社会保険労務士としていい仕事ができる

グループチャットを使い、チームでお客様からの相談に返答している。
「顧問先とのやり取り」でのチャットワークの導入効果について教えてください。

相談件数が1日30件増える一方、対応時間は減少

成澤 : チャットワークは気軽に声をかけやすいため、 お客様からの相談件数が1日30件程度増えました。一方で、 返答に必要な時間は増えていませんので、労働時間も増えていません。やり取りが多いほうが満足度は高いと思うので、その意味で相談が多いことは良いと思います。

送った・送らないがその場で分かる

成澤 : チャットワークは「送った・送らない」の問題がありません。メールは相手に届いているかどうか不安になる時がありますが、チャットワークはグループチャットで全てのやり取りを視認できるからです。

大問題が起こる前に相談がくる

成澤 : チャットは話しを切り出しやすいため、 お客様の担当の方と、うちのスタッフとのコミュニケーションがとりやすくなりました。結果、問題が起こる前に相談がくるようになりました。例えば、あるエンジニアでチームリーダーをしている方から「能力の低い部下を辞めさせたい」という相談がありました。状況を詳しく聞くと、部下の能力を誤解しており、良い面に気付いていただくことで解決できました。このように、予防であり炎上前の火消しができることは、チャットワークのメリットです。

本音が聞きやすく、より良い解決策を導ける

成澤 : 個人対個人で会話ができる「ダイレクトチャット」では、困った従業員がいる、社員を辞めさせたいといった「悩ましい問題の相談」をよく受けます。労使の問題で一番怖いのは、かしこまった状態で話しが進んでしまい、本音が語られず、ちょっとしたボタンの掛け違いから望む解決策を導けないことです。労使間の問題は、機微に触れる事柄や、労使双方の感情がどうしても出てきます。そこに対し チャットなら「法律論はこうだけれども、実際のやり方としてはこうしたいよね?こういう場をつくり、こういう言葉で伝えてはどうでしょう?」という本音をストレートに話せるので、杓子定規の回答になりません。また、「クビ!」など、不利になるので絶対に言ってはいけない言葉のアドバイスもしやすいです。結果、「下手をすれば弁護士行き」という案件を、未然に防げることが増えました。 ナーバスな問題を扱う社会保険労務士にとって、良い解決策を導きやすくなるという点でチャットワークは有効です。

お客様との距離が近くなり、顧客目線のサービスができる

社会保険労務士事務所を営むことに対し、チャットワークを導入するメリットがあれば教えてください。

お客様との距離が近くなる!

成澤 : チャットワークによりお客様との距離感は確実に縮まっています。先生業は固いイメージがありますし、「本当に自分の立場に立ってくれるの?」と不安に思っていらっしゃる方も多いものです。距離感を縮めるという意味では、チャットワークは有効なので、積極的に使う価値があります。

使っているだけで強みになる

成澤 : チャットワークなどのITツールを使っていることは事務所の売りになります。お客様の視点に立ったサービスができるし、会話量が増える=接点が増えるので顧客の満足度も上がるからです。その結果、顧客離れも減るでしょう。社会保険労務士業界はITリテラシーが高い方ではないので、うまく使えば強みにできます。

クラウドツールが「社会保険労務士事務所の強み」になる

最後に、メッセージをお願いします。

成澤 : チャットワークは、お客様との距離感を縮めることができるツールです。お客様の立場でより良い仕事ができるようになります。一方で、今後は「チャットワークをはじめ、クラウドツールを使えないこと」は他の先生方との差別化という意味で間違いなく不利になります。これらの意味でも、チャットワークをはじめ、クラウドツールをぜひ使ってください。