「正確な情報」をもとに仕事を進められる体制ができ、生産性が1.5倍に上がりました
オンライン英会話のレアジョブ社では、誰もが「正確な情報」をもとに仕事ができるようになり、コミュニケーション量は増加し、伝達ミスは激減した。結果、生産性は1.5倍、開発クオリティも向上。その詳細を伺った。
株式会社レアジョブ
オンライン英会話学習サービス『レアジョブ英会話』を運営する会社。サービスミッションに「日本人1,000万人を英語を話せるようにする。」を掲げ、英語に長く触れる環境、手が届く価格、英語にハードルを感じさせない雰囲気作りを大切にサービス提供している。東証マザーズ上場企業。(取材:2015年7月)
システム開発部
山田雅人 様
「Skypeより業務効率が上がる!」と、社内連絡をChatworkに切り替え
- Chatworkを使い始めたきっかけを教えてください。
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山田 :Skypeの不便な点を、Chatworkで改善できると考えたことです。当社では、これまで業務連絡はSkypeでおこなっており、「Skypeはグループ内のやり取りが不便」と感じていました。私は過去にChatworkを利用した経験がありSkypeの不便さを解決できると考えて「Chatworkを使おう!」と呼びかけました。
- Skypeに感じた不便さについて教えてください。
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山田 : まず、SkypeはChatworkの「グループチャット」にあたる、「業務グループ」を作るのに手間がかかります。SkypeはメンバーのIDを知らないと、グループに仲間を追加できないからです。次に、業務グループに「メンション機能(プッシュ通知)」がなく、誰に語りかけているのかわかりません。そのため、グループ内のすべてのメッセージに目を通す必要があり、情報の把握に時間がかかります。また当初Skypeには「検索機能」が無かったので、誰かの発言を探すには目で履歴を追うしかなく、議事録として致命的でした。Chatworkはこれらをすべて解決できます。
Chatwork(チャットワーク)の通知の種類と通知設定のポイント | ビジネスチャットならChatworkChatwork(チャットワーク)では、各ユーザーが必要なタイミングで必要な通知を受け取る設定をすることができます。Chatworkの通知には、グループチャット名の表示変化のほか、デスクトップ通知、プッシュ通知、メール通知の三種類があり、それぞれ通知設定の方法が異なります。
部署ごと・目的ごと・プロジェクトごとにグループチャットを作成
- Chatworkの利用法を教えてください。
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山田 : Chatworkは、2015年1月にシステム開発部25人で使い始め、現在は複数の部署で、社員72人が利用しています。使い方については、部署・目的・プロジェクトごとにグループチャットを作成し、業務に必要な人を入れて、業務連絡や議論をおこなっています。システム部では、ChatworkAPIを利用したBotで、システムテストの結果を把握できる仕組みも作りました。
「正確な情報」をもとに仕事ができる体制になり、生産性1.5倍
- Chatworkの導入効果について教えてください。
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会話が増え、コミュニケーションが円滑に
山田 :Chatworkを入れると、チャットでの会話も増えましたし、リアルでのコミュニケーションも増えました。明らかに違います。グループを作りやすいので、目的別にどんどん作り、その中で議論を深めることで、みんなが同じ情報をもとに仕事を進められるようになったからです。
「この情報はあの人も知っておいたほうがいいのでは?」という時も、途中でメンバーを追加すれば、途中参加の人も過去の履歴を全部閲覧できます。
Skypeでは、システム部全体のグループはあったものの、とても会話が少なかったです。リアルの会話も少なく、コミュニケーションが少ないことで起こる問題がたくさんありました。伝達ミス、情報が伝わっていない、間違った情報が伝わるなどです。たとえば、「情報をもらっていないから待ちの状態です。」という人がいる一方で、情報提供者側は「もう言ったつもり」というケースもあり、コミュニケーションが少ないことで事業のスピードが遅くなっていました。Chatworkがすべてを解決したわけではありませんが、コミュニケーションが少ないことで起こっていた問題解決の一端を担いました。
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会議が減少
山田 : 会議も減りました。以前は、会議がたくさんありました。会議では、お互いが知らない情報を聞き合っており、コミュニケーションが少ないことを補う手段のひとつでした。会議は時間と場所を固定して集まる割に、その場で必要な情報がうまく出てこないことも多々あるので、情報共有が中途半端に終わるケースもありました。Chatworkの場合は、思いついた時に「これ何だったっけ?」と質問できます。ポストしておけば誰かが拾ってくれるので、「Chatworkで聞けば、あらゆる情報をうまく拾える。」と皆が気付き、その結果、会議の数は激減しました。
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情報のやり取りが1/3に減少
菊地 :「この仕様で合っていますか?」といった、仕様確認などのやり取りが1/3に減りました。以前は、文章を作ってSkypeでファイルを送って確認してもらったり、ノートPCで画面を見せながら確認したり、口頭で確認するなどでやり取りをしていました。ひとつの作業の問い合わせには3往復ぐらい必要でした。今は仕様書を共有ファイルに入れて、更新したので見てくださいと、Chatworkで連絡しています。この方法で、確認作業は1回ほどに減りました。
開発クオリティアップ。スケジュール通りの進行が可能に
菊地 :システム部では、開発クオリティが上がりました。これまでは、開発が始まってから「あれどうでしたっけ?」と仕様について聞かなければいけないことも多く、開発は始まっているのに先が読めませんでした。一方、Chatworkでは、気付いた時にいつでも仕様の確認ができるので、上流の設計がきめ細やかになりました。結果、開発中に迷うことがなくなり、スムーズに作業ができるので、スケジュール通りに仕事が進みます。これはChatworkの恩恵です。
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他部署との共同プロジェクトがスムーズに
山田 : 他部署との横断プロジェクトがスムーズになりつつあります。Chatworkで部署を超えてグループチャットを作り、企画の段階(開発フェーズ以前の段階)から関係者を入れて話すことによって、作業のやり直しが減りつつあります。以前は、上流で話が決まった後に、システム部に情報が渡ってきて、初めて「システム的に厳しい」であるとか、「この作り方は工数がかかるから見なおしてほしい」といったやり取りをしていました。これをなくすために、システム設計者など、関係者が早い段階でChatworkに参加することを推進中です。
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「正確な情報」をもとに仕事を進められる体制になり、生産性1.5倍
山田 :Skypeに比べると、Chatworkの生産性は1.5倍です。
情報は1次情報、2次情報、3次情報という流れで伝わっていくものですが、できるだけ「正確な情報」である1次情報に触れるほうが良いです。Chatworkは、すべての情報が「正確な情報」であり、全員これに触れることができます。Skype・会議・口頭確認の時には、「正確な情報」にあたる1次情報に触れる人がごくわずかで、多くの人が、伝言や又聞きにあたる2次情報・3次情報に触れていました。そして、3次情報に触れた人に認識のズレが生じていました。まずこの問題がなくなりました。
次に、Chatworkでは、メンション機能(TO)を使うことで、誰に話しかけているのか分かるので、注意して読むべき情報と、知っておけば良い情報が分かりやすく、情報把握のスピードも上がりました。Skypeと比べると、1回あたり2〜3分かかっていたものが、30秒ぐらいで済んでいる感覚です。塵も積もれば山となります。これらの結果、生産性は約1.5倍に上がりました。
Chatwork(チャットワーク)の「TO」と「返信」の使い方と機能の違いとは? | ビジネスチャットならChatworkChatwork(チャットワーク)のグループチャットでは、誰宛のメッセージであるのかを明確にする「TO」と「返信」機能があります。「TO」は返信元のメッセージがなくても利用できますが、「返信」はそうではありません。両者の違いをふまえて使いこなしましょう。
導入ハードル、会社を動かしたのはスタッフの「便利になった!」という声
- たくさんの成果が出ていますね。導入時にハードルはありませんでしたか?
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山田 : ありました!何度もChatworkの人に来てもらおうと考えました。
一番は、セキュリティの問題でした。当社では、PマークとISMSを取得しており、これに影響してはいけません。クラウドサービスは第三者に情報を預けるので、「セキュリティは大丈夫なのか?」、「情報が漏洩したらどうなるのか?」、「責任をおえるのか?」と、会社はおよび腰でした。Skypeは、マイクロソフトが運用しているサービスという点や、長く提供されている実績のあるサービスという点でOKだったのですが、Chatworkの実績は数年のため、会社を説得するのが大変でした。
Chatwork(チャットワーク)のセキュリティ内容とセキュリティを高める方法 | ビジネスチャットならChatworkChatwork(チャットワーク)は、セキュリティを最大限に強化したビジネスチャットです。高度なセキュリティ基準であるISMSに則ってデータを管理しているだけではなく、ユーザー自身がセキュリティを高められる機能も搭載しています。
- 導入ハードルは、どのように乗り越えましたか?
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PマークやISMSを取得している他社の導入実績を提示
山田 : まずは、PマークやISMSを取得している会社のChatwork導入事例を示し、「こういう風に使っている会社があります。」と、具体的な利用例を紹介しました。
利用シーンを限定してスタート
山田 : 次に、利用条件を絞っての試用を許可してもらいました。重要度の低い案件から使い始めること、システム部内でトライアル的に使い始めること、システムのコアになる情報は載せないことが条件でした。
みんなの「便利になった!」という声が会社を説得
山田 : 一番の説得材料になったのは、スタッフの声でした。会社の説得で一番難しかったのは、「同じようなことができるツールでも、ユーザーエクスペリエンスが良いと、コミュニケーションが活発になる」ということの説明でした。「Skypeで良いよね、なぜ変えるの?」という疑問にうまく答えられなかったのです。これを分かってもらうには使ってもらうしかありません。システム部で使い始めて、少しずつ同僚や上司を巻き込んでいきました。するとSkypeに戻れない人が出できました。業務効率が上がったという人も出ました。こういう声があがってきたことが会社を動かし、今ではChatworkを使うことに納得いただけるようになりました。
- 導入時、スタッフのみなさんに、Chatworkをどう説明しましたか?
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「効果的な使い方」を地道に説明し、社内にバイラル波及
山田 : 良かったと思うのは、「重要なアナウンスを絶対に見てもらえる方法」など、具体的な活用方法を地道に伝えたことでした。説明会や自作の資料はなく、Chatworkのサイトや、開発者ブログを活用しました。最初はシステム部内のChatwork未経験者と、これらのやり取りをしました。部内で「便利!」と分かってからの他部署への横展開は早かったです。他部署にもChatwork経験者がおり、その人を巻き込んで、その周囲にすすめてくれて、バイラル的に広まっていきました。
Chatworkは「情報のハブになるツール」
- 最後にメッセージをお願いします。
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山田 : Chatworkを導入して一番良かったことは、グループチャットを使うことで、スタッフ全員があらゆる議論に参加できるようになったことです。決定シーンがクローズドになりがちだったものがオープンになり、議論段階でみんなが発言できる環境が整いました。 Chatworkは、コミュニケーションが円滑化するだけではなく、誰もが「正確な情報」にアクセスできるようになる「情報のハブになるツール」です!
- 業種
- 利用規模
- 目的・効果