電話、FAX、書面での情報伝達はタイムラグが課題だった

御社がチャットワークを導入したきっかけから教えていただけますか。

杉山 : 弊社は西日本に105店舗を展開しているのですが、店舗とのやりとりには電話、FAX、書面を使っていました。店舗には年配の方も多く、PCのスキルにも差があるため、メールも使っていない状況だったのです。

しかし、電話やFAX、書面ではやはり情報伝達が遅くなりがちで、タイムラグに悩んでいました。そこで「無料」かつ「インターネット環境」があれば始められる手軽さから、チャットワークの導入を考えたのです。

今回は、経理課の杉山様(左)、原様(右)に話を伺った。

PCが苦手な人でもわかりやすいシンプルさが決め手

導入の際に他のソフトと比較しましたか。

杉山 : サイボウズのチャットやEvernoteのワークチャットなどの候補がありましたが、シンプルで使いやすくチャットに特化したチャットワークに決めました。

具体的にどのあたりが使いやすいと感じましたか。

原 : 各社の画面デザインを見比べたのですが、チャットワークが一番よかったですね。というのも、チャット画面を展開したとき、最初からどこに書き込めばいいのかわかりやすいのです。

こういったソフトを使い慣れている人であれば、画面を切り替えながら使うのにも抵抗がないのですが、紙に慣れている人にとっては「画面を切り替える=いくつも重なっている紙の中から目当ての書類を見つける」という感覚に近いので、苦手な人には大変な作業なんです。

70歳以上の社員でも活用

なるほど。そういったことも含め、導入にあたっての懸念点は解消されましたか。

杉山 : はい、問題ありませんでした。70歳以上の方もいらっしゃるのですが、LINEだと思って使ってくださいというとわかりやすいようです。 まったくPCを触れないという方もチャットワークの利便性については理解しているので、使える社員に「これを打っておいて」と頼んだりして使っています。

原 : チャットワークには既読機能がないので、本当に読んだのかわからないのではと懸念をしていましたが、これについては返信がなければ電話して確認するという方法をとっています。

杉山 : 社長などは多数のグループチャットに入っていますから、既読を気にし始めると、むしろ大変でしょうね。

商品陳列を写真と動画で共有

使い方についても伺っていきたいと思います。御社の業界ならではの活用はありますか。

原 : そうですね、店舗での商品陳列や飾り付けなどを現場から直接、写真と動画を使って他の店舗に発信していることでしょうか。売り場を作ったら30秒間ほど撮影してチャットワークで共有しています。

写真はわかりますが、動画はどのようなメリットがあるのでしょうか。

原 :実際に店内を歩きながら動画を撮ることで、お客様の目線を再現できます。写真ですと何十枚も撮影しないといけませんが、動画なら1カットで済みますし、連続性もあるのでわかりやすいのです。

杉山 : 今後はネットワークカメラとも連携したいと考えています。たとえば1時間に1回、店舗内を撮影して、それがチャットワークに入ってくるようなAPI連携をしていきたいですね。

動画を使ってチャットワーク上で売り場の商品陳列状況を共有。実際に売り場に行かずとも、動画を見れば売り場の状況を目視できる。

取引先ともチャットワークを活用

面白い試みですね。チャットワークは社内でだけ使用しているのですか。

原 : 一つの売り場を作るためには複数の商品取引先との情報共有が必要なので、その方々を含めたグループチャットを作って運用しています。

取引先はどのような方々ですか。

原 : ベンダーさんと言われる商品の供給元の方です。最近は取引条件に「チャットワークを使うこと」を入れてお仕事させていただいています。

チャットワークで商品の発送事故が激減

それは嬉しいですね! チャットワークの効果は見えてきていますか。

杉山 :商品を運ぶ際のトラブルが減りました。たとえば出荷指示は東京でも、商品は川崎にあるという場合があります。このとき、川崎から宮崎に運んでいる途中で何かしらのトラブルが発生すると、三者の場所がばらばらなので情報の伝達がうまくいかないことがあるのです。「自分は聞いてない」という人が出てくるのですね。

しかし、チャットワークでしたら出荷担当がトラブルになりそうな点をあらかじめ書き込んでおくだけで、全員がそれを見て意識を共有することができます。伝言ゲームになりがちな現場でのチャットの効果は大きいと実感しています。

原 : 商品の発送についても、まずは取引先や直営店舗と写真で確認してから送るようにしたことで、無駄な商品発送が減りました。

伝言ゲームがなくなり、確実な情報共有が可能に

杉山 :伝言ゲームをなくすことができたのは、社内でも同じです。弊社では同じ建物内でも部署が点在しているため、何かを伝達するときは各部署のリーダーを一箇所に集めて発表し、それをリーダーが持ち帰って自部署に伝えるというやりかたをしていました。まさに伝言ゲームになっていたのです。

現在は全社員が入るグループチャットを作成し、伝えたいことがある人が自分の言葉で発表しています。わざわざリーダーを集めることもなくなりましたし、伝達ミスもなくなりましたね。

災害時の状況把握と連絡にチャットワークが活躍

その他、チャットワークを使ってみてよかったことはありますか。

杉山 :災害時に役立ちました。九州では先日の震災の前に局地的なゲリラ豪雨があり、その地域の店舗が浸水したという報告があったのです。これまでは対策本部が立ち上がってから電話を中心に情報を集めていたのですが、今は店長が全員参加しているグループチャットに被害報告や指示がどんどん書き込まれていくので、半日かかっていた被害状況の確認が1〜2時間で終わりました。

原 : 現場の状況を写真に撮って送ってくれるので、状況が把握しやすくなりました。看板が傾いたとか、シャッターがゆがんでしまったとか、そういった被害を目で見て確認できると、工事の手配などもやりやすいのです。

杉山 : 実は被災した店舗の店長が何より嫌がるのは、電話をかけてこられることなんです。携帯のバッテリーも消耗してしまいますし、できるだけ電話は自分のタイミングで使いたい場合が多いんですね。その点でもチャットは便利でした。

原 :大雨や震災といった災害時に役立ったことで、社員の中でもチャットワークが本当に必要なツールなんだという認識が生まれたと思います。

半日かかっていた被害状況の確認を2時間以内で完了。被災時に電話を使うと、つながらないことや、お互いの不安から長電話になってしまうことにより、状況確認に時間がかかってしまっていた。

チャットワーク効果でコミュニケーション量がアップ

使う前は想定していなかった活用例などはありますか。

杉山 :社全体としてのコミュニケーションアップにつながりました。たとえば誕生日について全社員のグループチャットで発信すると、それが会話にきっかけになったりします。

原 : 探し物や落し物があったとき、気軽に全体チャットで聞けるのもメリットですね。

杉山 : マイチャットやタスクを備忘録として使うやり方も、最初は想定していなかった活用方法です。

報告書の提出をチャットに変更、提出率も向上

杉山 : 業務日報を紙での提出からチャットへの書き込みに変えました。

原 : それまでは夜に業務日報をFAXしてもらってから、翌朝スキャンしてメールで関係者に配信していたのです。そのため、店舗で何があったのかが関係者に伝わるまでに半日はかかっていました。そのタイムラグがなくなったのは大きいですね。

杉山 : ある社員が言っていたのですが、紙を出して書くのってけっこう疲れる作業なんですね。外で書こうとしたときに紙もペンも持っていなかったということもあります。チャットでしたらいつでも書けるので、心理的なハードルはかなり下がったのだと思います。実際、報告書の提出率もかなり上がりました。

チャットワークの導入を検討している企業へメッセージをお願いします。

杉山 : 最初は戸惑うこともありましたが、情報伝達と共有の効率が上がり、今では欠かせないツールになりました。ネット環境さえあれば初期投資もなく始められますので、まずは試してみることをおすすめします。