中小企業向けのオンラインストレージ6選!比較ポイントや注意点

目次

オンラインストレージとは?
オンラインストレージとは、その名の通りインターネット上にあるストレージサービスのことを指します。PCのエクスプローラーと同じようにデータを保存できますが、PC本体や外付けHDDではなくオンライン上のクラウドストレージにデータを保存するのが特徴です。
そのため、基本的には会員登録を行うだけで使用できるので、個人利用だけでなくビジネス用として利用する例も増えてきています。
オンラインストレージの基本機能
オンラインストレージの基本機能としては、次の3つが挙げられます。
- ファイルのバックアップ
- ファイル転送
- ファイル共有
オンラインストレージは、ファイルのバックアップすることができ、保存したデータのURLを発行することで簡単にメールやチャットツールからファイルを転送できます。
さらに、オンラインストレージ上で保存したファイルを複数人で共有し、編集作業などを行うことも可能です。
中小企業向けオンラインストレージの選び方
中小企業向けのオンラインストレージといっても幅広く、どのような選定基準に基づいて選ぶべきか悩む方も多いと思います。ここでは、オンラインストレージを選ぶ際のポイントをみていきましょう。
データ容量が十分にあるか
オンラインストレージを検討する際はデータ容量に注意しましょう。中小企業であれば、必要なデータ容量と今後必要になるデータ容量を試算し、不足の無いサービスを契約することが重要です。少人数の企業でストレージを使用する場合は、一人当たりの使用量がどの程度になるか、平均を算出してから決めるのもよいでしょう。
導入・運用にどの程度費用がかかるか
予算の限られる中小企業の場合、はじめに導入と運用にかかるコストの計算を行いましょう。
サービス導入時の初期費用や月額料金、何人規模で運用するのかを明確にし、年単位でかかる運用コストを算出しておくのが大切です。その数字に応じて、予算に合ったサービスを契約しましょう。
中小企業で利用する上で必要な機能は備わっているか
オンラインストレージを選ぶ際は、自社に必要な機能が備わっているかについても確認しておく必要があります。中小企業でオンラインストレージを活用する場合に、必要となる機能は以下の3つです。
- ファイル共有機能
- 検索機能
- セキュリティ機能
URLでのファイル共有機能は、少人数チャットなどで使うと便利です。また、ファイル数がかさんできた際、検索機能が充実していれば必要なデータにすぐ辿り着くことができます。運用人数が少ない場合でも、大切なデータを取り扱う以上セキュリティ面の充実度もチェックしておきましょう。
使い勝手が良いか
機能面はもちろん、操作感や使い勝手の良さもみるべきポイントです。特に人数の限られる中小企業では、全員の好みをすり合わせることも難しくありません。そのため、ストレスなく操作できる使い勝手の良さでサービスを選定するのもよいでしょう。
ベンダーによるサポート体制は整っているか
電話やメール、フォームなどによるサポート体制が整っているかも重要なポイントです。特に不具合やトラブルの発生時に、中小企業では解決に充てられる人員が限られている場合も多いと思います。そのため、ベンダー側でのサポート体制が手厚いサービスを選ぶのがおすすめです。
中小企業向けのおすすめオンラインストレージ6選
ここでは、中小企業におすすめのオンラインストレージサービスを6つ紹介します。
1.セキュアSAMBA
セキュアSAMBAは豊富なプランから選べる中小企業向けのオンラインストレージです。基本的なファイルの保管はもちろん、暗号化にも対応しています。また、アクセス権限の設定や端末認証といったセキュリティ対策も万全です。そのため、中小規模で安全に運用していきたい場合に相性の良いオンラインストレージといえるでしょう。
提供元 | 株式会社kubellストレージ |
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国 | 日本 |
課金タイプ | データ容量課金 |
容量・料金 | フリー 月額料金:¥0、容量:1GB スタンダード 月額料金:¥25,000、容量:300GB ビジネス 月額料金:¥35,000、容量:500GB エンタープライズ 月額料金:¥48,000、容量:1TB エンタープライズ 月額料金:¥88,000、容量:3TB エンタープライズ 月額料金:¥128,000、容量:5TB エンタープライズ 月額料金:¥178,000、容量:10TB エンタープライズ 月額料金:¥298,000、容量:30TB |
利用可能ID数 | 無料のみ2IDまで、有料版は無制限 |
導入実績 | 8000社以上 |
特徴 | 操作性・サポート体制・料金プラン・専門性に優れ、中小企業を中心に導入実績あり |
URL | 公式サイト |
2.Dropbox
Dropboxでは豊富な料金プランが設定されていため、中小企業も自社に合ったプランを選択できるのが魅力です。また、ファイルの更新などもリアルタイムに通知でき、少人数のプロジェクトも常に進捗確認しながら進められる点も大きなメリットといえます。提供元 | Dropbox Japan株式会社 |
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国 | アメリカ |
課金タイプ | ID課金 |
容量・料金 | Basic 月額料金:¥0、容量:2GB Plus 月額料金:¥1,500、容量:2TB Professional 月額料金:¥2,400、容量:3TB Standard 月額料金:¥1,800、容量:5TB Advanced 月額料金:¥2,880、容量:15TB Enterprise 月額料金:要問合せ、容量:要問合せ |
利用可能ID数 | 法人向けプランは最低3ID以上 |
特徴 | オンラインストレージの先駆者的存在。法人利用向けにアップグレード |
3.GoogleDrive
GoogleDriveはBusiness Standardというプランを展開しており、1ユーザーあたり2TBのストレージを利用できるのが特徴です。そのため、一人の作業量が多い中小企業向けのオンラインストレージといえるでしょう。また、GoogleDriveでは共同編集機能もあり、リアルタイムでシートやドキュメントを複数人で編集できます。
提供元 | グーグル合同会社 |
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国 | アメリカ |
課金タイプ | ID課金 |
容量・料金 | Business Starter 月額料金:¥800、容量:30GB Business Standard 月額料金:¥1,600、容量:2TB Business Plus 月額料金:¥2,500、容量:5TB Enterprise 月額料金:要問合せ、容量:5TB |
利用可能ID数 | 1~300ID。それ以上は個別見積もり |
特徴 | 法人向けグループウェア「Google Workspace」向けオンラインストレージ |
4.One Drive for Business
OneDriveはMicrosoftが提供しているオンラインストレージです。ビジネスプランの選択肢が多く、人数の少ない中小企業も気軽に使えるのが特徴となっています。また、保存したファイルは自動でバックアップされるため、万が一元データを紛失した際にも安心です。
提供元 | 日本マイクロソフト株式会社 |
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国 | アメリカ |
課金タイプ | ID課金 |
容量・料金 | OneDrive for Business (Plan 1) 月額料金:¥749、容量:1TB Microsoft 365 Business Basic 月額料金:¥899、容量:1TB Microsoft 365 Business Standard 月額料金:¥1,874、容量:1TB |
利用可能ID数 | 1~300ID |
特徴 | Microsoft office、TeamsやSharepointから共有ファイルを追加可能 |
5.Box
Boxは、ファイルの保管や共有機能を備えた中小企業向けのオンラインストレージです。
複数のユーザーで共同作業が可能なBoxNotesという機能を利用すれば、離れた場所にいてもリアルタイムでメモや記録を残しつつ共同編集などが行えます。少人数で業務にあたる環境に適したサービスといえるでしょう。提供元 | 株式会社Box Japan |
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国 | アメリカ |
課金タイプ | ID課金 |
容量・料金 | Individual 月額料金:¥0、容量:10GB Personal Pro 月額料金:¥1,320、容量:100GB Business Starter 月額料金:¥605、容量:100GB Business 月額料金:¥1,980、容量:無制限 Business Plus 月額料金:¥3,300、容量:無制限 Enterprise 月額料金:¥4,620、容量:無制限 Enterprise Plus 月額料金:¥6,600、容量:無制限 |
利用可能ID数 | 法人向けプランは最低3ID以上 |
特徴 | アメリカのbox社が提供。容量・人数が無制限、セキュリティの高さが評判 |
6.DirectCloud
DirectCloudはセキュリティ面に優れたオンラインストレージです。管理者機能とユーザー機能で分かれているため、メリハリを付けて使用したい中小企業向けのオンラインストレージといえます。さまざまな方法で文書を検索でき、データ数の多い場合でも簡単に任意のファイルに辿り着けるのが魅力です。
提供元 | 株式会社ダイレクトクラウド |
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国 | 日本 |
課金タイプ | データ容量課金 |
容量・料金 | スタンダード 月額料金:¥36,000、容量:500GB アドバンスド 月額料金:¥60,000、容量:1TB ビジネス 月額料金:¥108,000、容量:4TB プレミアム 月額料金:¥216,000、容量:12TB エンタープライズ 月額料金:¥360,000、容量:35TB Enterprise Plus 50 月額料金:¥600,000、容量:50TB Enterprise Plus 100 月額料金:¥1,000,000、容量:100TB |
利用可能ID数 | 無制限 |
特徴 | 中小企業からエンタープライズまで幅広いニーズに対応した国産オンラインストレージ |
中小企業におけるオンラインストレージ導入の注意点
中小企業にとってもメリットの多いオンラインストレージですが、導入する際はいくつか注意したい点も。ここでは、オンラインストレージの導入を検討する中小企業が知っておきたい注意点をみていきましょう。
情報漏えいのリスク管理
オンラインでデータを管理する以上、情報漏洩などのセキュリティリスクには注意が必要です。オンラインストレージにデータを保存しているだけでは安心できません。リンクの誤送信や誤った場所へのファイル保存といった不測の事態が起きないよう、データ管理に関する作業フローを事前に決めておきましょう。
バックアップデータの移行時に問題が起きやすい
オンラインストレージのみにデータを保存するのはおすすめできません。
データの紛失に備えて、必ず他の場所へ格納しておく必要があるでしょう。オンラインストレージを過信してバックアップを怠ると、何らかのトラブルでデータが紛失した際、取り戻せなくなってしまう可能性があります。中小企業のオンラインストレージ導入事例
あるコンサルティング会社では、少人数でプロジェクトを効率よく回すためにオンラインストレージを使用しています。従業員が50人以下という規模で多くの案件を扱うため、情報の共有や管理方法に課題がありました。
そこで、オンラインストレージを活用して情報を一元管理することで、従業員がいつでも必要な情報にアクセスできるようになり、リアルタイムで簡単に情報共有することも可能になりました。情報の運用が効率化されたことで、会社全体の働き方についても変化が見えたようです。
オンラインストレージを導入し中小企業が抱える課題を解決しよう
本記事では、中小企業向けのオンラインストレージについて詳しく解説しました。少数精鋭の中小企業だからこそ、オンラインストレージを活用して業務効率の向上を図ることが可能です。導入を検討している場合は、今回紹介したサービスや選び方を参考にしてみてください。