納期遅延のお詫びメールを送るタイミングと書き方の注意点を解説
目次
仕事で納品をおこなう際、取引先との信頼関係を崩さないために納期を守ることは、ビジネスマナーの基本ともいえます。
しかし、自らの確認ミスなど、やむを得ない事情により、納期が遅れてしまうこともあるでしょう。
納期遅れが発覚した際、メールで納期が遅れてしまう事実や納期遅れの原因を迅速に伝え、丁寧に謝罪することで、取引先との信頼関係の低下や被害を最小限に抑えることが可能です。
納期遅れのメールを送るタイミングや書き方、納期遅れメールを送る際の注意点について解説します。
納期遅れメールとは
納期遅れメールとは、約束していた期日に納品することができないときに送るメールのことです。
納期遅れのメールでは、期日を守れなかったことをお詫びすることは当然ですが、納期遅れが起こった原因や、いつまでに納品されるのかをできるだけ詳しく記述します。
また、納期遅れによる影響が広範囲の場合や、重大な過失につながる場合は、すべての関係各所にメールを送ります。
なお、メールの文末では、メールでの連絡になってしまったことへのお詫びも忘れずに記述しましょう。
納期遅れメールを送るタイミング
納期遅れが生じてしまった場合に、どのタイミングで納期遅れメールを送るべきなのでしょうか。
納期遅れメールを送るタイミングやポイントについて見ていきましょう。
予想以上の注文数を受けた場合
商品が予想以上の売れ行きとなったことで納期遅れが発生する場合、納期遅れが予想される段階で早めにメールを送ります。
予想以上の注文数を受けた場合、工場での生産が追いつかない、または、部品調達ができないなどの原因も記述しましょう。
また、現在の稼働状況や納期予定日を記述することで、相手も今後のスケジュールの見通しを立てることができます。
予想以上の売れ行きや注文を受けたことによる納期遅れは、すべての非が自分にあるわけではありませんが、相手に迷惑をかけている以上、丁寧なお詫びの言葉を添えてメールを送りましょう。
ミスがあった場合
商品やサービス自体の不備や発送手続きのミス、資材調達の不手際など、人的ミスが原因で納期が遅れる場合は、丁寧なお詫びの言葉とともに、二度と同じミスを繰り返さないという再発防止策を提示します。
人的ミスによる納期遅れの場合も、いつ納品できるのかを明確に記載しましょう。
また、取り急ぎメールでの報告になってしまったことや、あらためてお詫びに伺うなど、今できる精一杯の誠意を見せることが大切です。
自然災害や事故があった場合
自然災害や事故、大規模な感染症など不測の事態により納期遅れが発生する際は、自分や社員の身の安全を確保したうえで、なるべく早く相手に納期遅れのメールを送ります。
自然災害などの場合、誰にも予測できず、自らに非があるわけではないので、「ご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどお願いいたします」など、納期遅れに対して理解を求める文章を書きましょう。
ストライキがあった場合
海外に工場をもつ企業にときどき見られる納期遅れのケースとして、海外にある工場でストライキが発生したことが挙げられます。
ストライキが発生している現状を伝え、国内製造をフル稼働させて対応している、状況が好転する見通しを報告するなどして、納品予定日をできるだけ具体的に提示しましょう。
ストライキによる納期遅れメールでは、相手に迷惑をかけてしまっているので、丁寧にお詫びし、いち早く納品できるよう最大限努力している姿勢を見せることも重要です。
納期遅れメールの送り方
納期遅れメールの適切な送り方について確認してみましょう。
どのような理由だとしても、納期が遅れたことについては真摯にお詫びの気持ちを伝えることが重要です。
遅延がわかり次第メールする
納期遅れは、直接取引をしている相手だけではなく、その先にいる相手にまで迷惑をかけてしまいます。
仮に、納品する予定の製品が取引先から販売する商品の部品であった場合は、取引先も販売延期や納品遅れなどの告知をしなければならず、納期遅れが納期遅れを呼ぶという負の連鎖が生じます。
取引先の販売計画を狂わせてしまう被害をできるだけ抑えるためにも、遅延がわかり次第、迅速にメールを送りましょう。
誠意をもって謝罪する
納期遅れの原因がやむを得ない事情だったとしても、自分たちの責任の範囲である場合には、誠意をもって謝罪しましょう。
しかし、謝罪の仕方を間違えたり、後手に回る対応をしたりすると、さらに相手の怒りを倍増させてしまいます。
一度失いかけた信頼を取り戻すことができれば、以前よりも深い関係を深めることにつながるかもしれません。
納期遅れの原因と現状を説明する
納期遅れが起こった際は、遅延が発生した原因を具体的に相手に伝えましょう。
自然災害や事故など相手にとって納得のいく事情であれば、納期が遅れても容認してくれる可能性もあります。
また、現状を詳しく説明することも重要です。情報量が少ないと状況を把握できず、相手は不安を感じてしまいます。
曖昧な表現を使わず5W1Hを意識して、正確で簡潔な情報を相手に伝えましょう。
納期予定日を明記する
納期遅れのメールでは、今後の納期予定日を必ず明記しましょう。
仮に、大規模な自然災害や部品調達の目途が立たないなど、納期予定日がわからない場合であっても、「納期予定日がわかり次第、すぐにメールにてご連絡いたします」と伝えます。
ただし、相手の怒りを静めようと、納期予定の見通しが立っていないにも関わらず、確実ではない納期予定日を記述することは避けましょう。
万が一、納期予定日に納品ができなかった場合は、再度納期遅れのメールを送ることになり、一気に信頼関係が崩れてしまう恐れもあります。
納品が終わるまでフォローを継続する
納期遅れのメールを送り、あとは納品されるのを待つだけと安心してはいけません。
納期遅れのメールを送っても、まだ納品が完了されたわけではないことを認識しておきましょう。
そのため、納品が完了するまではしっかりとフォローを継続します。
商品の進捗状況を常に把握し、発送予定や発送完了などを速やかに相手に連絡しましょう。
納品が無事に完了した際には、あらためてお詫びの言葉を添え、取引をキャンセルせずに納品を待ってくれたことに対する感謝の気持ちを、十分に伝えることも忘れてはいけません。
納期遅れメールを送るときの注意点
納期遅れのメールは、自社の信用問題にもつながるため、慎重に送る必要があります。
納期遅れのメールで注意したい点について確認していきましょう。
言い訳や自己弁護をしない
納期遅れは、やむを得ない事情により引き起こされる場合もあります。
また、他部署のミスにより、窓口となっている自分が納期遅れメールを送らなければならないこともあるでしょう。
自分に非がない場合や、自分たちの力ではどうしようもないときであっても、言い訳や自己弁護の表現をすることは避けるべきです。
メールの文章では、「〇〇するつもりはなかった」「致し方ない」という言葉は使わないでおきましょう。
納期が遅れることによって謝罪や対応に追われているのは、メールを送る相手も同じかもしれません。
迷惑をかけてしまったお詫びとして、誠意ある対応をすれば、相手にも真摯な姿勢が伝わることでしょう。
再発防止を約束する
取引先が今後もつきあいを継続してくれるかどうかは、再発防止策にかかっています。
再発防止策では、起こってしまったことへのお詫びと同様に、今後は同じミスを繰り返さないことを納得させるための根拠が必要となります。
「今後は十分に注意します」では、対策が曖昧なため、取引先はまた同じミスを繰り返すのではないかと不安を感じます。
そのため、「納品スケジュールの管理体制を見直す」「事前のマーケティング調査を綿密におこない予想される注文数に余裕をもたせる」など、具体的な再発防止策を提示しましょう。
やりとりはスムーズかつこまめにする
迷惑をかけてしまった相手からのメールには、できるだけ早く返信するように心がけましょう。
メールの返信がなかなか来ないと、相手は不安を感じてしまいます。
また、納期遅れに対する今後の計画の見通しが立てにくくなります。
こまめにメールをチェックして、返信の必要があるメールは後回しにせず、すぐに返していきましょう。
相手からの問い合わせに対し迅速に応えることで、相手は「大切にしてくれている」と実感できるので、失いかけた信用を取り戻せるかもしれません。
緊急時はメール以外の手段も
メールは丁寧な言葉選びができる反面、迅速さに欠けるというデメリットがあります。
そのため、緊急を要する場合はメールは不向きであることを認識しておきましょう。
迅速な対応が求められる場合は、電話を使って取り急ぎ伝えなければいけない用件を話しましょう。
長時間の電話は、相手の時間や行動を拘束してしまうので、詳細はあとからメールで伝えるという方法でもよいでしょう。
納期遅れを伝えるならメールよりChatwork
納期遅れが起こった場合、相手に納期遅れの事実を伝え、丁寧にお詫びをすることが大事です。
しかし、納期遅れのメールを送って終わりではなく、そのあとのフォローを継続することも重要です。
こまめに状況を伝えたり、相手の希望に添った対応を迅速におこなうためには、メールよりもビジネスチャット「Chatwork」の利用が効果的です。
Chatworkはスマートフォンやタブレットにも対応しているので、普段PCの前に座らず工場で作業をしている人も使いやすく、工場の稼働状況を社内で共有することもできます。
次の納品予定日を把握しやすくなるので、相手に進捗状況を伝える際にも役立ちます。
納期遅れに関するやりとりに不便を感じているのであれば、ぜひChatworkの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。