「お手すきの際に」は敬語？正しい使い方や意味、言い換え表現を例文付きで解説

ビジネスシーンでは、業務で忙しくしている相手に、物事を依頼しなければいけないような場面が多々あります。

「ご確認をお願いいたします」と依頼するだけでは、相手への配慮が足りません。

「お手すきの際に」を使うことで、相手の状況を配慮しながら依頼できるようになるため、お互いに気持ちのよいコミュニケーションを実現できるでしょう。

「お手すきの際に」の意味や正しい使い方を、例文つきで解説します。

「お手すきの際に」の意味とは

「お手すきの際に」は、「手が空いたときに」のような意味をもつ敬語表現（丁寧語）です。

「お手すき」とは、手が空いていることを意味する「手すき」に、「お」をつけて丁寧にした言葉です。

「際に」は、「場合」や「とき」という意味があるため、「お手すき」と「際に」をつなぐことで「手が空いているときに」の意味となります。

「お手すき」は、「お手隙」「お手透き」とも表記しますが、意味に違いはありません。

ビジネスシーンで「お手すきの際に」を使うときの注意点・ポイント

ビジネスシーンで「お手すきの際に」を使う際の注意点とポイントを3つ紹介します。

相手に失礼な印象や不快な印象を与えないために、それぞれ確認していきましょう。

上司や目上の人に使える表現

「お手すきの際に」は、上司や目上の人にも使える表現です。

たとえば、上司に資料を読んでもらいたいときは「先日の会議の内容を資料にまとめたので、お手すきの際にご確認をお願いいたします」のように使います。

自分に対しては使わない

「お手すきの際に」は、自分に対しては使いません。

「お手すきの際に」は相手を気遣う言葉なので、たとえば「お手すきの際に対応しておきます」「いま忙しいので、お手すきになったらとりかかります」のように、自分に対して使うことは不適切です。

「自分の手が空いたときに対応すること」を伝えたい場合は、「のちほど対応しておきます」「この案件が片付いたらとりかかります」のように伝えましょう。

急ぎの要件では使わない

「お手すきの際に」は、相手の手が空いたときに対応してもらえるよう、依頼する際に添える言葉なので、急ぎの要件で使うことは不適切です。

急ぎの要件の場合は「お手すきの際に」は使わず、急ぎであることを伝えるようにしましょう。

「お手すきの際に」の正しい使い方と例文

ビジネスシーンにおける「お手すきの際に」の使い方と例文を相手別に紹介します。

ぜひビジネスシーンのコミュニケーションに役立ててください。

上司に対する「お手すきの際に」

上司に対する「お手すきの際に」の使い方と例文は、以下のとおりです。

取引先に対する「お手すきの際に」

取引先に対する「お手すきの際に」の使い方と例文は、以下のとおりです。

「お手すきの際に」の言い換え表現・類語

「お手すきの際に」の言い換え表現と、それぞれの意味を解説します。

「お時間のあるときに」

「お時間のあるときに」は、「お手すきの際に」と比べて直接的な表現のため、相手により伝わりやすいです。

たとえば、「お時間のあるときにご確認をお願いいたします」「お時間のあるときにご覧ください」のように使います。

「ご都合のよいときに」

「ご都合のよいときに」は、「お手すきの際に」と同様に、相手に配慮しつつ物事を依頼するときに使います。

また、「〇〇様のご都合のよいときにお電話させていただきたいのですが、いつがよろしいでしょうか？」のように、相手との都合を合わせるときにも使える表現です。

「お手すきの際に」と言われた場合の返答

相手から「お手すきの際に」と物事を依頼された場合は、「のちほど対応します」と対応する意思を示したり、「いつまでに対応すればいいですか？」「明日対応でも大丈夫ですか？」と期日を確認したりしましょう。

「手が空いたらやります」「暇になったらやります」のような対応は、相手の依頼の優先順位が低く感じられ、相手に不快な思いをさせてしまう恐れがあります。

ビジネスシーンでも思いやりのあるコミュニケーションを

「お手すきの際に」は、相手の状況に配慮しつつ、物事を依頼する際に添える言葉です。

「お手すきの際に」は上司や目上の人、取引先、同僚などさまざまな相手に使える言葉ですが、急ぎの要件の際には不適切であるなど、注意点があるためきちんと把握しておきましょう。

なにか物事を依頼するときは、「お手すきの際に」を添えることを意識し、ビジネスシーンでも思いやりのあるコミュニケーションを大切にしましょう。

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