「いってらっしゃい」の敬語表現とは?ビジネスでの使い方を例文付きで解説
目次
日常会話でも使う機会が多い「いってらっしゃい」は、相手を中から外に送り出すという意味があります。
「いってらっしゃい」を、ビジネスシーンで活用してもいいのか、また目上の人に使ってもいいのか、悩んだことがある方は多いのではないでしょうか。
今回は、「いってらっしゃい」の意味や敬語表現、ビジネスシーンにおける使い方や注意点を、例文を交えて解説します。
「いってらっしゃい」の意味
「いってらっしゃい」は、相手を中から外へ送り出すときに使用される言葉で、「安全に出かけて、無事に帰ってきてください」という意味があります。
言葉のもともとの成り立ちとしては、「行く」の意味をもつ「いって」と、「来る」という意味の「いらっしゃい」があわさってできた言葉です。
また、「いってらっしゃい」は、それ自体で意味をもつ自立語とされ、感動詞に分類されます。
「いってらっしゃい」は、明治時代以降から使用されていると言われている、日本独自の言葉です。
相手を思いやり、人との結びつきを大事にする言葉は、長きに渡って引き継がれ、現代社会でも使われています。
「いってらっしゃい」の敬語表現
日常会話でも使うことが多い「いってらっしゃい」を、ビジネスシーンで使ってもいいか悩んだことがある方もいると思いますが、「いってらっしゃい」は、敬語として用いることができる表現です。
なぜなら、前述した、「来る」の意味をもつ「いらっしゃい」は、尊敬語の「いらっしゃる」 がもとの形であるからです。
「いってらっしゃい」という言葉は、家族や友達など、日常生活でも広く使われている言葉のため、ビジネスシーンで使用することが不自然に感じる方も多いでしょう。
しかし、言葉の成り立ちをみると、尊敬語をもちいていて、相手を敬った表現であるため、問題なく使用することができるでしょう。
ビジネスシーンにおける「いってらっしゃい」の使い方
「いってらっしゃい」は、上司や目上の人、同僚やお客様など、さまざまな立場の人に幅広く使える表現です。
ここでは、立場別のビジネスシーンにおける「いってらっしゃい」の使い方を、例文を交えてみていきましょう。
目上の人への「いってらっしゃい」
目上の人への「いってらっしゃい」は、敬意をもちながら、外出先でのその人の活躍を祈ったり、激励したりする言葉として使うようにしましょう。
目上の人に対して「いってらっしゃい」を使うことが憚られる場合は、「いってらっしゃいませ」という表現にすると、より丁寧な印象にすることができます。
- 気をつけていってらっしゃいませ。
- ご活躍をお祈りしています。いってらっしゃいませ。
同僚への「いってらっしゃい」
同僚や部下に対して「いってらっしゃい」を使う際は、目上の人よりフランクに声かけをすることができます。
- 今日は天気がよくて絶好のイベント日和ですね。いってらっしゃい。
- 社外イベントを楽しんできてくださいね。いってらっしゃい。
お客様への「いってらっしゃい」
お客様に対して「いってらっしゃい」は、主に接客業の人が使う場面が多いでしょう。
お客様に対して使う際は、目上の人に対して使用するのと同じように、「いってらっしゃいませ」と丁寧にすることが適切です。
- 本日は一段と気温が高く、猛暑日となりそうです。どうぞ気をつけていってらっしゃいませ。
- このたびは、当館をご利用いただき、誠にありがとうございます。どうぞ気をつけていってらっしゃいませ。
「いってらっしゃい」の注意点
上司や取引先などの目上の人に対して「いってらっしゃい」を用いるのは、表現として問題ありませんが、ややカジュアルな印象を与える可能性があるため、使うことが憚られる方もいるでしょう。
より敬意を込めた表現をしたい場合は、「いってらっしゃい」の丁寧語である「いってらっしゃいませ」を使用するとよいです。
接客業などの声掛けで耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
言葉をうけた相手も丁寧さを感じ、好印象に感じるでしょう。
「いってらっしゃい」の言い換え表現
相手を外に送り出す際、「いってらっしゃい」以外のバリエーションをもっておくと、状況に応じて使いわけることができます。
「いってらっしゃい」の言い換え表現としては、「お気をつけて」「どうぞお気をつけて」などが適切です。
「どうぞ」は、人に丁寧に頼むときに活用でき、「お気をつけて」で、外出に用心して欲しいことを伝えることができます。
また、「お気をつけていってらっしゃい(ませ)」などと、あわせて使用することもできます。
- 商談の成功をお祈りしています。どうぞお気をつけて。
- 本日はよい天気ですね。お気をつけていってらっしゃいませ。
ビジネスシーンにおける「ただいま」「おかえり」の使い方
「いってらっしゃい」と送り出されて 、再び元の場所に戻ったときには「ただいま」と表現し、戻ってきた相手を迎えるときは「おかえり」という表現をすることが定型となっています。
それぞれどのように表現すればよいのか、例文を交えて紹介します。
ビジネスシーンにおける「ただいま」の使い方
ビジネスシーンで「ただいま」と表現したいときには、 「ただいま戻りました」や「ただいま帰りました」とすることが一般的です。
また、「ただいま」とともに、外出先でおこなった業務の進捗状況などを一言付け加えることもできます。
たとえば、「無事完了いたしました」「無事終わりました」などということができるでしょう。
- ただいま戻りました。電話や来客応対などをご対応いただきありがとうございました。
- ただいま帰りました。本日の商談も無事に終えることができました。ありがとうございました。
ビジネスシーンで「いってらっしゃい」と送り出された場合、ぜひ「ただいま戻りました」と声がけをおこない、円滑なコミュニケーションを実現してください。
ビジネスシーンにおける「おかえり」の使い方
相手が外出から戻ったときの表現である「ただいま」に対する、「おかえり」という声掛けは、ビジネスシーンではどのように表現するのでしょうか。
ビジネスシーンでは、相手に「おかえりなさい」「おかえりなさいませ」と使用することができます。
また、相手を労ったり、思いやったりする言葉を一言付け加えると、 さらに気持ちが伝わりやすいでしょう。
- おかえりなさい。新規の取引先との商談をお疲れ様でした。
- おかえりなさいませ。指示いただきました案件があと少しで終わるため、どうぞ一服なさってください。
なお、「おかえり」という表現は、相手を敬う敬語が含まれていないため、ビジネスシーンでは控えるようにしましょう。
円滑なコミュニケーションに「Chatwork」
テレワークやリモートワークなどの働き方が拡大し、「いってらっしゃい」を、直接伝え、コミュニケーションをとる機会が少なくなっています。
しかし、ビジネスは、人と人とが助け合いながら、進めるものです。
そのため、コミュニケーションをとることは、ビジネスシーンで重要な意味をもちます。
働き方が変化するなかで、離れた場所にいても、円滑なコミュニケーションを実現するためには、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。
「Chatwork」は、チャット形式のやりとりで、会話のように迅速なコミュニケーションが実現できるため、離れていても対面のように、相手に寄り添ったやりとりができます。
また、メッセージを読んだことをすぐにリアクション機能で伝えたり、需要に応じて音声やビデオ通話もできたりするため、相手との意思疎通や伝達のミスコミュニケーションを削減することができます。
「Chatwork」は、無料で使いはじめることができます。
下部の「今すぐChatworkを始める(無料)」よりすぐに、手軽さを体験いただけます。
ビジネスシーンのコミュニケーション円滑化に、「Chatwork」をぜひご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。