お悔やみの言葉をメールで送る際のマナーとは?【文例付き】で解説
目次
お悔やみの言葉は、人の死を悼み、相手の感情に寄り添うことができるものです。
マナーや注意点をきちんと把握し、相手の気持ちを推し量る適切な声かけができるようになりましょう。
お悔やみの言葉の例や、メールで送る際のマナーや注意点を文例付きで紹介します。
お悔やみの言葉とは
お悔やみの言葉は、取引先や同僚などから、訃報をうけたときにかける言葉です。
一般的に、お通夜や葬儀の際に使用されます。
そのため、メールや電話などの非対面で、お悔やみの言葉の声をかけるのは、一般的にはマナー違反です。
しかし、 取引先や社内では、訃報を書面で受け取る状況も考えられるため、 受け取った事実に対して、急ぎ、お悔やみの言葉をメールや電話で送るケースもあるでしょう。
その際に、適切な声かけができるように、マナーや注意点に関する知識の把握が大切です。
お悔やみの言葉を送る際のマナー・注意点
本来、お悔やみの言葉をメールで伝える行為は避けるべきです。
しかし、時と場合に応じては、書面で送らなければいけない場面もあるため、お悔やみの言葉を書面で送る際のマナーや注意点について確認しておきましょう。
忌み言葉を使わない
日常生活で使っている言葉が、葬儀や通夜の場面では忌み言葉となり、マナー違反となる場合があります。
たとえば、以下のような「重ね言葉」は、不幸が重なることを連想させてしまうため、不適切です。
- 重ね重ね
- いよいよ
- 次々
- 再三
日常会話では問題のない表現でも、お悔やみの言葉が必要になるシーンでは、周囲に不快感を与える表現のため、使用を慎むようにしましょう。
宗派によってお悔やみの言葉は異なる
所属している宗派によってお悔やみの言葉が異なる場合があるため、声をかける際は、注意が必要です。
たとえば仏教でも、浄土真宗と浄土宗は、死に対する考え方が異なります。
浄土真宗は、 死後の世界に極楽浄土にいくと考えられるため、死を辛いことと考えません。
そのため、相手が浄土真宗に属している場合は、「ご冥福をお祈りします」という言葉の使用は不適切です。
また、キリスト教やそのほかの宗教など、死に対する考え方はさまざまであるため、その人の宗派によって、適切なお悔やみの言葉を選択する必要があるでしょう。
安易に励ましの言葉を使わない
葬儀や通夜の場では、人々は悲しみや苦しみのなかにいる可能性もあるため、安易な励ましの言葉の使用は不適切です。
いち早く元気な気持ちを取り戻してほしいと考えがちですが、励ますのではなく、気持ちに寄り添った言葉をかけることが、その人にとっては支えになるはずです。
故人を思い、悲しみの気持ちを表すなどに留め、寄り添いの気持ちをもって接するようにしましょう。
メールを送る際は相手を見極める
メールを送る際は、対象が適切かどうか、相手を見極めるようにしましょう。
日ごろからメールなどでやりとりをしていて、深い結びつきがある人には、知らせを受けたらすぐにメールでお悔やみの言葉を送っても問題ないでしょう。
反対に、普段メールや電話などでやりとりをほとんどしないのに、メールでお悔やみの言葉を送るのは失礼にあたると考えられます。
メールでお悔やみの言葉を送るのか、通夜や葬儀で直接会う機会があった際に言葉を送るのかは、相手との関係性によって、変えるようにしましょう。
内容は簡潔にまとめる
メールを送る際は、だらだらと書かずに、内容を簡潔にまとめるようにしましょう。
相手は、悲しみのなかにいるとともに、諸々の準備で忙しい状況にある場合が多いです。
相手の気持ちを汲み取り、読みやすい工夫を施したメールの作成が適切です。
なお、一般的に、お悔やみの言葉をメールで送る場合は、句読点を使用しない方がよいとされています。
お悔やみの言葉の意味と使い方
実際にお悔やみの言葉をかける際は、どのような言葉を用いればいいのでしょうか。
お悔やみの言葉の意味と使い方について、一例をみていきましょう。
お悔やみ申しあげます
「お悔やみ申し上げます」は、死を弔うことを意味する「お悔やみ」に、「言う」の謙譲語の「申す」を用いた言葉であり、「死を悲しむことを伝える」意味を指します。
一般的に、相手に敬意を払う「謹んで」や「心より」をつけて、相手に丁寧な言葉遣いで表現する場合が多いです。
- ご逝去を悼み 心よりお悔やみ申し上げます
ご愁傷さまです
「ご愁傷さまです」は、 ある物事に対して、嘆き悲しむことを指す「愁傷」に、接頭語の「ご」をつけ、敬う気持ちを表した言葉で、 相手の思いや悲しみを思い、気の毒に思う気持ちを表現ができます。
通夜や葬儀で使用し、相手に大きな敬意を示す表現です。
- 突然のご訃報に深く悲しんでおります この度は誠にご愁傷様です
ご冥福をお祈りします
「ご冥福をお祈りします」は、死後の幸福な世界を意味する「冥福」に、接頭語の「ご」を添えて尊敬の意を表し、死後の幸せな世界にいくことを祈る表現です。
前述した通り、死に対する概念は宗派によって異なるため、相手が属する宗教や宗派によっては、使用を避けたほうがよい場合もあるので、注意しましょう。
また、「ご冥福をお祈りします」は言葉の意味合いとして、故人に伝えるべき表現となるため、一般的には葬儀などで、故人に伝える言葉です。
- 故人に伝える場合:突然のご逝去の報に接し茫然としております ご冥福を心よりお祈り申し上げます
- 遺族に伝える場合:突然の訃報に驚いております ○○様のご冥福をお祈りいたします
追悼の意を表します
「追悼の意を表します」は、その人の生前に思いをはせて悲しみ、懐かしむという意味がある表現です。
「意を表します」という言葉の意味から、主に弔電の際に使用されます。
- 生前のご活躍を偲びまして 謹んで追悼の意を表します
お悔やみの言葉をメールで送る際の文例
お悔やみの言葉をメールで送る際の文例を紹介します。
送る相手別に紹介するので、メールを作成する際の参考としてください。
取引先へのお悔やみの言葉
取引先にお悔やみの言葉のメールを送る際は、メールで送る行為による失礼をお詫びしたうえで、丁寧な表現で、悼む気持ちを伝えるようにしましょう。
○○株式会社 △△様
この度は○○様のご逝去を悼み 心よりお悔やみ申し上げます
突然のご訃報に驚愕しております
本来であれば直接申し上げたいところですが 略儀ながらメールにて謹んで追悼の意を表します
改めまして 心よりお悔やみ申し上げます
※本メールへの返信は不要でございます
上司へのお悔やみの言葉
上司にメールを送る際も、メールで送る行為をお詫びするようにしましょう。
また、相手にプレッシャーを与えないような声かけも大切です。
○○部長
この度は○○様のご逝去を悼み 心よりお悔やみ申し上げます
○○様の突然のご訃報にチームメンバー一同驚愕しております
本来であれば直接申し上げたいところですが 略儀ながらメールにて謹んで追悼の意を表します
業務に関しては 心配なさらないでください
なにかできることがありましたら お申し付けください
改めまして 心よりお悔やみ申し上げます
※本メールへの返信は不要です
同僚・部下へのお悔やみの言葉
同僚や部下にメールを送る際も、取引先や上司に送る際と同じく、丁寧な表現を心がけましょう。
また、業務に関するプレッシャーをかけないようにする気遣いも大切です。
○○さん
この度は ○○様のご逝去を悼み 心よりお悔やみ申し上げます
本来であれば直接お声掛けするところを 無礼とは存じますがメールで追悼の意を表します
わたしにできることがあれば 遠慮なく仰ってください
改めまして 心よりお悔やみ申し上げます
※返信はお気になさらないでください
送る言葉は状況や相手にあわせて選ぼう
お悔やみの言葉を送る際は、状況や相手にあわせて適切な手段を選ぶ必要があります。
本来は、メールでお悔やみの言葉を送る行為は適切な方法ではないため、相手との関係性や状況をみて、送るべきか考える必要があります。
メールを送る場合は、相手の心情や忙しさを推し計った、適切な言い回しの選択が大切です。
お悔やみの言葉を送る際のマナーや注意点を今一度確認し、正しい言葉遣いで、コミュニケーションをとるようにしましょう。
メールが1/3に減少!カンタン業務連絡なら「Chatwork」