業態とは?業種・職種・業界との違いを【例付き】でわかりやすく解説

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業態とは?業種・職種・業界との違いを【例付き】でわかりやすく解説

目次

「業態」とは、企業や店舗が提供する商品やサービスの種類などの営業形態を分類したものを指す言葉です。

小売業の場合、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、専門店などが例としてあげられ、同じ飲食料品を販売しているお店でも営業形態によって呼び方が変わります。

狙いたいターゲットのニーズに合わせ、競合優位性を確保するためにも、適切な業態を選択することが重要です。

本記事では、業態と業種、職種・業界との違いを詳しく解説します。

業態とは?

業態とは、営業形態(商品をどのように販売するのかという方法や経営方針のこと)を分類したものを指します。

たとえば、業態の具体例として、コンビニエンスストアやドラッグストア、ホームセンターなどがあげられます。

同じ商品を販売していたとしても、それぞれの営業形態によって呼び方が変わります。

売り場面積や販売方式など、さまざまな条件によって業態が区分されています。

業態の特徴と分類方法

各業態の特徴や違いを捉えるには、以下のような観点で見るとよいでしょう。

  • 収益モデル
  • サービス提供方法
  • 顧客ターゲット
  • 流通チャネル
  • 運営形態

それぞれの違いを詳しく解説します。

収益モデル

業態によって収益の上げ方が異なります。

代表的なモデルとして、以下があげられます。

  • 販売モデル:商品やサービスを直接販売して収益を得る
  • サブスクリプションモデル:定期的に料金を支払ってもらうことで収益を得る
  • 広告モデル:無料でサービスを提供し、広告収入で利益を得る
  • リースモデル:商品を貸し出すことで収益を得る

サービス提供方法

業態は、サービスや商品の提供方法にも大きく影響します。

  • セルフサービス:顧客が自分で商品を選び、購入する
  • フルサービス:スタッフが顧客に対して一貫したサービスを提供する
  • オンラインサービス:インターネットを通じて商品やサービスを提供する
  • オンデマンドサービス:顧客の要求に応じてサービスを提供する

顧客ターゲット

業態により、顧客層やターゲットが異なることも多いです。

  • 高級市場:富裕層をターゲットにした商品やサービスを提供する
  • 大衆市場:一般大衆向けの商品やサービスを提供する
  • ニッチ市場:特定の興味やニーズを持つ小規模な市場をターゲットにする

流通チャネル

業態によって、商品やサービスが顧客に届くまでの流通経路も異なります。

  • 直接販売:製造者が直接顧客に販売する
  • 間接販売:流通業者や小売店を通じて販売する
  • フランチャイズ:フランチャイザー(本部)がフランチャイジー(加盟店)を通じて事業を展開する

運営方法

企業の運営方法という観点でも、以下のような分類が可能です。

  • 単独運営:企業や個人が単独で事業を運営する
  • 提携運営:複数の企業が提携して事業を運営する
  • フランチャイズ運営:本部がブランドやノウハウを提供し、加盟店が運営する

運営形態によって業態や呼び名が異なることがあります。

業態と業種・職種・業界の違い

業態と関連する言葉として、以下があげられます。

  • 業種
  • 職種
  • 業界

どれもビジネスにおける概念のことですが、それぞれ別の観点から仕事や事業を分類します。

それぞれの違いと特徴について見ていきましょう。

業種とは

業種とは、事業内容を大まかに分類したもので、主に何を扱っているか、どのようなサービスを提供しているかを指します。

総務省の「日本標準産業分類」によると、業種の大分類は、以下の20種類に分けられます。

A.農業、林業

B.漁業

C.鉱業、採石業、砂利採取業

D.建設業

E.製造業

F.電気・ガス・熱供給・水道業

G.情報通信業

H.運輸業、郵便業

I.卸売業、小売業

J.金融業、保険業

K.不動産業、物品賃貸業

L.学術研究、専門・技術サービス業

M.宿泊業、飲食サービス業

N.生活関連サービス業、娯楽業

O.教育、学習支援業

P.医療、福祉

Q.複合サービス事業

R.サービス業(他に分類されないもの)

S.公務(他に分類されるものを除く)

T.分類不能の産業
[※1]

業種は「『販売する商品』によって分類」される一方、業態は「商品の『販売方法』によって分類」されるという違いがあります。

職種とは

職種とは、仕事の業務内容や役割によって分類されるものを指します。

たとえば、営業職や企画職、販売職や技術職などがあげられます。

職種は「個人レベルで担当する業務の役割」を指す言葉で、業態は「商品の販売方法における分類」を指している点で異なります。

業界とは

業界とは、同じ産業や商業に関わる企業の集まりや、その分野全体を指す言葉です。

業界の例として、以下のような内容があげられます。

  • メーカー
  • 商社
  • 小売
  • 金融
  • サービス
  • マスコミ
  • IT(ソフトウェア・通信)
  • 官公庁・公社・団体

業種に近い概念ですが、より具体的な分野や市場の枠組みを示しています。

業態と業種・職種・業界の違いの具体例

「IT業界」に勤める人を例として、4つの違いを解説します。

  • 業界:IT業界
  • 業種:情報通信業
  • 業態:クラウドサービス提供
  • 職種:システムエンジニア

このように、それぞれの観点から分類することで、企業や個人の活動が理解しやすくなります。

業態の具体例

業態の種類として、たとえば小売業の場合は、以下のような具体例があげられます。

  • コンビニエンスストア
  • スーパーマーケット
  • 百貨店
  • ドラッグストア

それぞれの運営方式の違いなどを詳しく紹介します。

コンビニエンスストア

コンビニエンスストアとは、14時間以上営業しており、飲食料品などを扱っているお店を指します。

基本的には、年中無休で24時間営業をしている店舗が多いです。

また、売り場面積は、30㎡以上250㎡未満のお店が当てはまります。[※2]

回転を重視した経営方針で、大元の企業が運営する直営店とフランチャイズの店舗で事業を展開しています。

飲食料品以外にも、ATMの設置や郵便物の発送、専用機によるチケット購入など、さまざまなサービスを展開しているところが特徴です。

スーパーマーケット

スーパーマーケットとは、衣食住などに関わる商品を販売する小売店を指します。

主に総合スーパーや専門スーパーといった区分に分けられています。

専門スーパーの場合、売り場面積が250㎡以上あるお店が当てはまります。[※2]

スーパーマーケットは、セルフサービスで効率を重視した販売方法が特徴です。

百貨店

百貨店とは、衣食住などに関わる商品を販売する小売店を指します。

スーパーマーケットとは違い、セルフサービス方式で販売しないという点が特徴です。

また、売り場面積は主に、大型百貨店の場合3,000㎡以上、他の百貨店の場合は3,000㎡未満の店舗が当てはまります。

また、従業員の人数が50人以上の事業所という点も特徴です。[※2]

百貨店は、小売店のなかでも裕福層をメインターゲットにしている点で違います。

ドラッグストア

ドラッグストアとは、医薬品・化粧品(小売販売額が全体の25%以上)を取り扱っている小売店のことです。

セルフサービス方式で、一般用医薬品を扱っている事業所が当てはまります。

最近では、飲食料品や日用品など、幅広い種類の商品を取り扱っています。

業態に関わる就職活動の研究方法

就職活動や転職活動を始めるときは、以下のような観点で情報収集をおこなうことが多いでしょう。

  • 業界研究
  • 職種研究
  • 企業研究

業態に関わる内容から仕事を探す方法もおすすめです。

それぞれの研究方法について見ていきましょう。

業界研究

業界研究とは、特定の業界における動向や市場規模、競争環境、主要プレイヤー、成長予測などを理解するための研究のことを指します。

業界研究をすることで、自分がどのような業界を目指したいのか、就職先の分野を選びやすくなります。

たとえば、マスコミ業界のなかには、テレビや広告、出版や新聞業界などがあります。

マスコミ業界のなかでも、特にどのような分野に関わりたいのかを決めてから掘り下げましょう。

情報収集を進めるときは、企業のホームページや就活セミナーなどに参加して、リサーチする方法がおすすめです。

職種研究

職種研究とは、特定の職種の仕事内容、必要なスキル、キャリアパス、労働条件などを研究することです。

職種を研究するときには、自分がどのような分野の仕事内容に就きたいのかをイメージすることが大切です。

たとえば、出版業界に入りたい場合、編集者や校正者などの仕事があげられます。

同じ出版業界を目指すとしても、事務職と編集職では、業務内容が変わってきます。

職種によって志望動機や自己PRの内容が変わってくるため、自分が目指したい職種に、どのようなスキルや資格などが求められるのかリサーチしておきましょう。

企業研究

就職したい業界や職種などが決まったら、応募したい企業について調べましょう。

企業の強みや弱み、将来性、成長性、価値観や文化などを研究します。

応募したい企業がある場合は、企業研究から業界や職種について深堀りする方法もあります。

企業に関する情報について、公式ホームページやSNS、採用情報などから入念に情報収集と分析を進めていきます。

企業研究に力を入れることで、面接官の目に留まる履歴書を作成しやすくなるでしょう。

業態と業種からさまざまな仕事内容を知ろう

業態と業種を知ることで、さまざまな仕事内容に興味や関心を寄せるきっかけになります。

自分が気になる分野の仕事内容があるときは、就職活動を成功させるためにも、しっかりと情報収集と分析を進めておきましょう。

企業側においては、採用活動の際に内定者とコミュニケーションを図る方法を検討しておく必要があります。

採用活動のコミュニケーションを円滑に進めるツールとして、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。

専用のグループチャットを作成することで、内定者に向けての情報共有をスムーズにおこなうことができます。

入社後のコミュニケーション手段としても便利なので、ぜひ「Chatwork」をご活用ください。

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[※1]出典:総務省 日本標準産業分類
https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/sangyo/02toukatsu01_03000023.html
[※2]出典:参考:経済産業省「業態分類表」
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syougyo/result-2/h26/pdf/ricchi/ricchiriyou2.pdf

※本記事は、2024年7月時点の情報をもとに作成しています。


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