ドラスティックとは?意味とビジネスにおける使い方を【例文付き】で解説
目次
ドラスティックとは、ビジネスシーンでもしばしば耳にすることのある言葉ですが、本来の意味をご存知でしょうか。
「思い切った」「抜本的な」という意味を指し、なにか大きな変化があったり、大きな影響が及んだりする際に使用されます。
本記事では、ドラスティックの意味、ビジネスにおける使い方や例文について解説します。
また、ドラスティックと混同されやすい言葉や、知っておくと便利なドラスティックの類語・言い換え表現、対義語も紹介します。
ドラスティックの意味とは
ドラスティックは、直訳すると「徹底的な」「思い切った」「抜本的な」という意味の言葉で、手段などに対して使います。
変化などに対して使う場合、「猛烈な」「激烈な」という意味になります。
ドラスティックは、英語の「drastic」に由来する言葉です。
ビジネスシーンでは、企業としての姿勢や今後の目標などを示す際に使うことが多く、通常はポジティブな意味合いで使用されます。
ドラスティックは強めの表現であり、使い方を誤ると大げさな印象となるため注意しましょう。
ダイナミックとの違い
ダイナミックとは、「躍動的」「力強く生き生きとしている」といった意味です。
ダイナミックは「力強さ」をあらわしており、動的な要素が強い言葉である点がドラスティックとは異なります。
ラディカルとの違い
ラディカルとは、「急進的な」「極端な」「革命的な」という意味です。
ラディカルは、人間の思想や考え、改革など、政治的なものに対して使います。
ドラスティックは、行動や手段などに対して幅広く使われるという点が違いといえるでしょう。
ドラスティックの使い方
ビジネスにおいて、ドラスティックは以下のようなシーンで使います。
- 経営方針や戦略の変更
- コスト削減
- 組織改革
- システム変更
ドラスティックの使い方について、例文を交えながら解説します。
経営方針や戦略の変更
経営方針や戦略を大きく変える場面で、ドラスティックという言葉を使うことがあります。
小さな変化ではなく、これまでの常識を覆すような大きな変化をともなう改革に対して使います。
- 新しい社長は、経営戦略をドラスティックに変更し、業績回復を狙っている。
- 業界の縮小が進む中で生き残るためには、経営方針そのものをドラスティックに変化させる必要がある。
コスト削減
企業のコスト削減の戦略に対して、ドラスティックを使う場合があります。
たとえば、従業員の解雇や事業の縮小などで大幅なコスト削減を目指す場合です。
- 年々売上が減少しており、これ以上は採算が見込めないため、順次工場を閉鎖しつつドラスティックなプランで事業の縮小をおこなう。
- 経営不振により、ドラスティックなコスト削減の一環として、本社では大規模な人員削減がおこなわれた。
組織改革
ドラスティックは、組織改革をおこなう場面で使うことがあります。
ドラスティックで表現される組織改革は、小さな組織改革ではなく、会社全体にかかわってくるような大きな改革を指します。
- 市場の競争激化に対応するために、部門の再編成をおこなうなどドラスティックな組織改革をおこなった。
- ドラスティックな組織改革によって、従業員の意識も少しずつ変わってきている。
システム変更
従来のシステムを変更するシーンで、ドラスティックを使う場合があります。
たとえば、社内の重要なシステムやセキュリティの大幅な変更をするシーンでドラスティックを使用します。
- 業務を効率化するために、ドラスティックなシステムの導入が決まった。
- より一層セキュリティを強化する目的で、セキュリティシステムをドラスティックに変更した。
ドラスティックを使う際の注意点
ドラスティックを使う際には、覚えておきたい注意点がいくつかあります。
- 大きな変化に対してのみ使う
- ポジティブなシーンで使う
- 多用しすぎない
それぞれを詳しく紹介します。
大きな変化に対してのみ使う
ドラスティックは「抜本的な」「思い切った」という意味の言葉であり、大きな変化に対してのみ使用します。
想定の範囲内にあるような、小さな改革や変化に対してドラスティックを使うのはふさわしくありません。
現在の状況や価値観を、根本から覆すような場合にドラスティックを使うのがよいでしょう。
ポジティブなシーンで使う
ドラスティックは、いい方向への変化や改革に対して使います。
「想定以上に悪くなる」「急に下がる」など、悪い方向への変化に使用するのは適切ではありません。
「進化」や「進歩」といったポジティブな変化が発生するシーンで使うようにしましょう。
多用しすぎない
もともとドラスティックとは、大きな変化に対してのみ使う言葉です。
ドラスティックな変化は、そう何度も起こるものではないため、多用するとドラスティック本来の意味が薄れてしまいます。
ドラスティックという言葉は、多用しないようにするのも覚えておきたい注意点です。
ドラスティックの類語・言い換え表現
ドラスティックの代表的な類語・言い換え表現を紹介します。
類語や言い換え表現を覚えておくと、同じ言葉の繰り返しを避けたり、TPOにあわせた使い分けができたり便利です。
- 劇的
- 急激
- 抜本的
- 極端
それぞれを詳しく解説します。
劇的
劇的とは、「劇を見ているような緊張や感動を覚えるさま」をあらわす言葉で、「ドラマティックな」ともいいます。
- 新しいマーケティング戦略の効果によって、今期の売上が劇的に増加しました。
- 新設備の導入により、製造プロセスが劇的に効率化されました。
急激
急激とは、急に激しい変化が起こる様子のことです。
- AI技術の急激な進化は、我が社の今後の事業戦略を考えるうえで無視できない。
- SNSの影響によって、新商品の売上が急激に伸びて、生産が追いつかない。
抜本的
抜本的とは、問題や状況を根源となる部分から大きく変えようとするさまのことです。
- 会社の経営状況を考えると、抜本的な改革が必要だと思われます。
- 業績の向上を目指して、抜本的に組織を再編成することが決定されました。
極端
極端とは、普通の程度から大きく外れていることを意味する言葉です。
- 会議では極端な意見が出るばかりで、賛成派と反対派の対立がより深まった。
- 昨年の業績不振の影響で、今年の会社の支出は極端に削減されている。
ドラスティックの対義語
ドラスティックには、以下のような対義語があります。
- 緩やか
- 穏やか
- 漸進的
- 徐々
- 保守的
それぞれの詳細を解説します。
緩やか
緩やかとは、動きや勢いが激しくないさまをあらわす言葉です。
- 顧客への影響を抑えるために、価格改定は緩やかにおこなう。
- 部署の再編成は緩やかにおこなって、現場の混乱を防ごう。
穏やか
穏やかとは、何事もなく静かな様子、落ち着いているさまなどをあらわす言葉です。
- 今日の会議は穏やかな雰囲気が漂っていて、意見を出しやすかった。
- 彼は穏やかなリーダーシップスタイルでチームをまとめ、プロジェクトを成功に導いた。
漸進的
漸進的(ぜんしんてき)とは、目的や理想などを、順番に段々と実現しようとする様子のことです。
- 海外市場への進出は、リスクを抑えるために漸進的に進めていこう。
- 社員からの反発を避けるために、組織改革は漸進的におこなう。
徐々
徐々とは、ゆっくりと進行、変化するさまのことです。
- 顧客の意見を取り入れながら、徐々に商品の改良を進める。
- 実践的な研修プログラムを通じて、従業員のスキルが徐々に向上しています。
保守的
保守的とは、これまでの考え方や価値観を維持していこうとする様子のことです。
保守的は、コンサバティブともいいます。
- 安定性を重視して、保守的な人材採用方針をとっています。
- ブランドイメージを保つために、マーケティング戦略についても保守的な意見が多く出されました。
円滑なコミュニケーションに「Chatwork」
ドラスティックとは、「徹底的な」「思い切った」「抜本的な」という意味の言葉です。
ビジネスシーンでは、経営方針や組織改革をおこなう場面などでドラスティックという言葉を使用します。
企業にとってドラスティックな変化は、組織に大きな影響を与えるため、情報共有やコミュニケーションが重要です。
コミュニケーションツールとして、ビジネスチャット「Chatwork」などのチャットツールを使うのもよいでしょう。
ドラスティックな変化をともなう企業活動に、ぜひビジネスチャット「Chatwork」の導入をご検討ください。
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