職場の課題の見つけ方とは?職場の課題の見つけ方と解決方法
目次
仕事を進めていく上で、支障となる課題を解決する能力は社会人にとって必要不可欠な能力ですが、そのためには職場の課題の見つけ方を把握する必要があります。
また、自身で設定した課題や潜在的な課題を乗り越えることで企業や社員の成長にも大きくつながります。
課題を発見するにはどうすればいいのか、課題が見つかったらどうすればいいのか、職場の課題の見つけ方について解説していきます。
職場の課題の見つけ方:課題発見力を身につける
職場の課題を見つけるには、「課題発見力」を身につけ、日常的にからどこかに課題がないか意識することが大切です。
課題発見力が問われる場面や課題発見力を高める方法について確認しましょう。
課題発見力とは、現状を把握・分析し、課題を見つけていく力のことを指します。
経済産業省が2006年に提唱した「社会人基礎力」[※1]の12の能力要素のうちのひとつにも含まれている、課題発見力は、「現状を分析し目的や課題を明らかにする力」と定義されています。
課題発見力を身につけることで、職場の潜在的な課題を見つけることができ、問題が発生する前に先手の対応を取ることができます。
また、デジタル化やAIなどの最新技術の普及によって、日々変化が起きている現代においては、常に現状に対して「これでよいのか」という疑問を持ち、課題を見つけて解決していかなければ、変化への対応や改善をすることは難しいでしょう。
職場の課題の見つけ方:課題のタイプを知る
職場の課題を見つけるには、課題のタイプについて知っておく必要があります。
課題のタイプについて、具体的に見ていきましょう。
発生型の課題
「発生型」は、すでに表面化しており、明確に見えている課題のことを指します。
例えば、「トラブルの発生」「業績不振」「残業時間の増加」などといったものが挙げられます。
これらの課題は、目に見えているため比較的解決策を考えやすいタイプですが、表面的に見えている課題の奥に根本的な課題が隠れているケースも多く、その点は注意が必要です。
設定型の課題
「設定型」は、自身で設定した目標を達成しようとする過程で発生する課題のことを指します。
例えば、「残業時間の削減」という目標を設定した場合、「業務効率化」や「勤怠管理の見直し」などさまざまな要素を検討する必要がありますが、これらの検討要素が設定型の課題に該当します。
潜在型の課題
「潜在型」は、まだ表面化していないものの、将来発生しそうな課題のことを指します。
例えば、デジタル化が進んでいない企業において、現時点で業績悪化の兆候はないものの、このままデジタル化を進めないと、世の中のデジタル化についていけなくなる可能性があるなどの場合、この企業におけるデジタル化は潜在的な課題といえます。
潜在型の課題は、現状においては課題が表面化していないため、課題として認識することが難しいという点に特徴があります。
職場の課題の見つけ方:現状を知る
職場の課題を見つけるには、目標や理想をイメージし、現状と目標や理想とのギャップを知る必要があります。
職場の課題の見つけ方について、具体的なプロセスを確認しましょう。
現状とは別に目標や理想をイメージする
職場の課題を発見するためには、まずゴールとなる目標や理想をイメージすることが必要不可欠です。
大きな目標でなくとも、2~3ヶ月先や半年後の理想の姿をイメージすることで、職場の日常的な課題を見つけるヒントになります。
また、目標や理想の姿をイメージするためには、「もっとこうだったらいいのに」と現状に対する意見を挙げてみることも効果的です。
現状と目標や理想への道筋を考える
目標や理想がイメージできたら、現状から目標や理想をとらえてみましょう。
つまり、現状がこのまま続いたとして、イメージした目標や理想に到達するのか、到達しないのかを考えるということです。
現状で動いた場合を想定することで、現状では難しいなどの課題に現実味や実現を阻む要因が見えてきやすくなるでしょう。
現状と目標や理想を比較する
現状起点で目標や理想をとらえたときに、このままだと目標や理想に到達しない場合、現状と目標や理想の間のギャップを考えてみましょう。
どこに、どのようなギャップがあるのかを考えることで、現状の課題を見つけることができます。
このようなプロセスを経ることで、職場の課題を見つけることができます。
職場の課題の見つけ方:課題を集める
職場の課題を見つけるには、周囲の人から意見を募り、課題を集めるという方法も有効的です。
職場の課題を集める方法について、具体的に見ていきましょう。
意見を集める
職場の課題について社員から意見を募り、課題を集めるのもよいでしょう。
ただ漠然と「職場の課題について意見を募集します」と言っても、社員にとっては大がかりなものに感じられてしまい、意見が集まりにくいかもしれません。
日常感じている不便な点や、無駄だと感じていること、もっとこうだったらいいのにと思うところなど、些細なことを教えてほしいと言ったり、募集方法もメールやチャットや無記名のアンケートなどの方法を使ったり、箇条書きでかまわないとするなど、意見を言いやすい工夫をすることで、より多くの意見が集まりやすいでしょう。
直接話を聞く
ミーティングや面談の機会を利用し、社員から直接話を聞くことも有効的です。
ミーティングや面談の中で、目標の確認、現状の分析、目標と現状のギャップを知るといった課題発見のプロセスを取り入れることで、職場の課題を見つけることができます。
特に、部下との個人面談の中で課題発見のプロセスを取り入れることで、部下自身の課題を見つけることができ、部下の成長につなげることもできます。
社員ひとりひとりが課題発見のプロセスを意識することで、総合的に職場の課題が見つけやすくなるでしょう。
普段の会話からヒントを得る
雑談などの普段の会話の中には、職場の課題発見につながるヒントが隠されていることも多いです。
誰しも、雑談の中で、業務の愚痴を言ったり、「こうだったらいいのに」と理想を話したりすることはあると思います。
このような普段の会話には、社員の本音が現れやすいです。
ただの雑談で終わらせず、課題発見につながるかもしれないと意識することで、職場の潜在的な課題に気づきやすくなるでしょう。
職場の課題の見つけ方:課題が見つかったときの対応
職場の課題の見つけ方を見てきましたが、実際に職場の課題が見つかったらどうしたらよいのでしょうか。
課題は見つけ出して終わりではないので、職場の課題が見つかったときの対応について確認しましょう。
評論家にならない
課題は、見つけるだけでなく、見つけた課題を解決することが一番重要です。
課題を指摘するだけだったり、何か問題が発生した後に「自分は課題だと思っていた」と批判する「評論家タイプ」の人は、周囲の人からよく思われないでしょう。
課題発見から課題解決までのプロセスすべてに責任を持って取り組むことが大切です。
第三者の意見も取り入れる
課題が見つかったら、課題解決へ向けて第三者の意見を取り入れることも重要です。
第三者の意見を取り入れることで、自分では思いつかなかった考えが出てくることもありますし、職場の課題を共有することで、同じような課題が生まれにくいというメリットがあります。
課題解決後に振り返る
課題を解決することができたら、課題発見から課題解決までのプロセスを振り返ることも忘れずにおこないましょう。
なぜそのような課題が生じたのか、再発の可能性はないかなど、振り返りをおこなうことで、再発防止や潜在的な別の課題に気づくことができるかもしれません。
常に、どこかに課題はないかと考える癖を身につけることで、職場の課題を見つける力は高まっていくでしょう。
職場の課題を見つけやすい環境を作ろう
職場の課題を見つけるには、現状に対して満足せず、日常の中の小さな不満に着目してみることから始めてみましょう。
また、このままの現状が続いたらどうなるのかという未来思考で物事をとらえることも有効です。
職場の課題を見つけやすくするためには、社員同士のコミュニケーションを活性化し、社員の「もっとこうだったらいいのに」という気持ちを見逃さないことが大切です。
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※1 引用:経済産業省「社会人基礎力」
https://www.meti.go.jp/policy/kisoryoku/