管理職のあるべき姿から管理職に必要な能力と資質を考える
目次
管理職は責任も能力も必要なポジションです。
管理職に就いたならば、自身が任せられたチームが成果を出競るように導き、会社に貢献することが求められます。
また、成果を出すためにも部下が働きやすい職場環境を作って、部下から信頼される上司である必要もあるでしょう。
管理職のあるべき姿とはどういうものか、あるべき姿を実現するためには、管理職に必要な能力と資質はどのようなものなのかを解説します。
管理職のあるべき姿とは
管理職の仕事は多岐にわたるため、目標の設定や目標に向けたチームの運営、部下の管理と育成、外部との調整など、さまざまな役割が求められます。
それぞれの場面に応じた管理職のあるべき姿を考えていきましょう。
組織としての目標設定ができる
部下の目標を設定するのは、管理者の大切な仕事のひとつです。
目標を設定する際、管理職は会社全体を見つめた、俯瞰的な視線を持つ必要があります。
これは、チームのパフォーマンスを引き上げるために大切な視点です。
会社全体の目標を把握した上で、自身の部署がその目標を達成するためにどのようなポジションに置かれているかが理解できていれば、部下ひとりひとりが達成すべき目標も自ずと明確になり、部下が力を発揮しやすくなるからです。
戦略を立案できる
チームに目標が与えられていても、適切な戦略がなければ、目標が達成されることはありません。
目標への道筋がなければ、チームは正しい方向へと進まないからです。
戦略を立てるためには、まずは現状分析から始まります。
現状分析をすることで、問題が見えるようになり、次は問題を解決するための方法やプロセスを考えることにつながります。
戦略は一度立案したら終わりではなく、問題が生じるたびに修正をしながら、目標へと進んでいけるようにすることが求められます。
外部との調整ができる
管理者には、調整機能としての役割があります。
例えば、部下が営業先との間でトラブルを起こした際には、上司である管理者が間に入り、トラブルを調整しなければなりません。
ここでの調整とは、相手を説得して、納得させるものではありません。
相手の真意を探り、要求をつかんだうえで、妥協点を見つけていきます。
つまり、優れたコミュニケーション能力が必要とも言えるでしょう。
部下のマネジメントができる
部下のマネジメントは、管理者の役割のひとつですが、ただ部下の仕事を管理すればよいというだけではありません。
人はそれぞれ、能力も成長速度も異なります。
ひとりひとりの適性や性格にあわせて、部下を育成していけるように工夫や配慮をする必要があります。
最近は、職場でメンタルヘルスの不調を訴える人の増加が問題になりますが、部下の精神状態や健康状態を把握することも、部下のマネジメントに含まれ繊細な対応が求められる場合もあります。
リーダーシップを発揮できる
組織の目標を達成するためには、チームが一丸となって動かなければならない場面があります。
仕事への向き合い方や仕事の進め方は、ひとりひとり異なりますが、それらを束ねて目標に向かわなければなりません。
管理職がリーダーシップを発揮できると、チーム全体のパフォーマンスを引き上げることができます。
また、リーダーシップを発揮するには、統率力があるだけでは足りず、コミュニケーション能力や強い責任感も必要です。
雰囲気づくりができる
職場の雰囲気は、管理職によって大きく変わります。
例えば、管理職がポジティブであれば、部下は何か問題が起きても相談がしやすく、コミュニケーションが活発になり、生産性の向上につながりやすくなるでしょう。
一方で、挨拶を交わすこともなく、常に他人の批判ばかりするような管理職では、職場の雰囲気が悪くなることは見えています。
成果を出すためや働きやすさを高めるような雰囲気づくりも管理職の振る舞いや対応に大きく影響される部分があるでしょう。
管理職に必要な能力とは
管理者のあるべき姿を見てきましたが、このような管理職になるためには、どういった能力を身につければよいのでしょうか。
管理職のあるべき姿を実現するための、管理職に必要な能力を見ていきましょう。
経営者視点の問題解決力
問題の解決が必要になる場面が、管理者には頻繁に訪れます。
その際、現場のやり方だけではなく、経営者の視点も取り入れて考える能力が必要です。
管理職は、現場のトップというだけではなく、現場と経営層との橋渡し的な役割もあります。
現場と経営層の双方の視点を取り入れて、問題に立ち向かうことで、会社側からも部下からも信頼される管理職になることができるでしょう。
業務遂行力
チームに目標が与えられ、その目標を達成するための計画が作成できたなら、その計画に沿い、業務を遂行していく能力が求められます。
業務を遂行するためには、部下という人的資源のほかにも、モノ、お金、情報といった資源を使う、管理する能力が求められます。
これらを効率的に運用して、目標を達成するためにチームを運営していくのに必要なのが、業務遂行力です。
コミュニケーション能力
さまざまな職種において、コミュニケーション能力が重視されますが、管理職にとっても重要な能力のひとつです。
目標に向かって業務を遂行するためには、メンバーと適切なコミュニケーションを必要とします。
部下の育成、クライアントとの関係構築、他部署との調整なども、コミュニケーション能力が求められる場面は多くあるでしょう。
また、現在は対面での会話以外にも、Web会議やチャットツールのように、コミュニケーションの方法が増えています。
これらの中から、適切なツールを選択し活用することも、コミュニケーション能力に含まれるといえるでしょう。
人材育成力
部下に仕事の指示をするだけでは、部下は育ちません。
部下を教育して、能力を伸ばす人材育成力も管理職に必要な能力です。
人には個性がありますので、業務によって、向き不向きがありますし、業務を理解するまでのスピードや、成長するスピードにも違いがあります。
人材を育てるためには、メンバーの特徴を把握することや、適材適所を意識して、ポジションを決めるなどの判断が求められます。
管理職に求められる資質とは
管理職に必要な能力を身につけることで、管理職の業務を遂行することはできますが、ただ能力があればいいというわけではありません。
管理職に必要な資質を持ちあわせている人が管理職に向いているともいえ、どのような資質が管理職には求められているのかを解説します。
論理的思考
管理職には論理的な思考、ものごとを客観的に捉えて、原因や理由をしっかりと判断できることが求められます。
もし、管理職が、感情的な判断しかできずに、その時々で対応が異なるようであれば、チームのメンバーの不満が膨れ上がることでしょう。
また、部下やメンバーだけでなく、クライアントとの信頼関係も築くことはできません。
適切な指示や管理をするためにも論理的な思考を持って、業務を進められる資質が重要です。
強い責任感
強い責任感も管理職に求められる資質です。
チームに与えられた目標に対して、強い責任感で取り組み、成果を出していく管理職は、経営層から評価されます。
また、チームのメンバーから見ても、部下のミスやトラブルに対して、上司として責任をもって対応してくれる管理職がいれば、前向きに仕事に取り組むことができるでしょう。
管理職は権限を持つと同時に責任を背負う立場でもあります。
指示だけ出して、部下に丸投げをするような姿勢では管理職に相応しいとはいえず、部下からも信頼されないでしょう。
優れたバランス感覚
管理職は、部署を超えて調整役としての振る舞いが必要になります。
その時に、自分のチームの利害だけを優先するのではなく、組織全体のバランスを考えて、判断できることが望まれます。
誰もが納得できるような優れたバランス感覚で、人やモノ、お金の調整ができることは、管理職として高く評価される資質といえるでしょう。
リーダーシップ
チームに複数の人がいれば、それぞれのメンバーが違う方向を向いているものです。
チームが目標に向かい、パフォーマンスを引き上げるためには、管理者の統率力も必要になります。
リーダーシップの資質を持つ管理職は、チームをまとめて、ひとりひとりの能力を引き出すことができるでしょう。
管理職としてあるべき姿を実現しよう
会社が目標を達成するためにも、チームのメンバーである部下ひとりひとりが、気持ちよく働き、成果を伸ばすためにも、あるべき姿を実現できる管理職が必要です。
管理職に必要な能力を高め、求められている資質を理解して、管理職としてあるべき姿を実現しましょう。
管理職としてチームや組織をマネジメントする際には、円滑なコミュニケーション手段を用意しておくとより効率的です。
ビジネスチャット「Chatwork」を利用し、部署内や組織全体のコミュニケーションを円滑化することで、管理職として目標達成に向けたマネジメントをおこないやすくなるでしょう。
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