BYODとは?BYODのメリットとBYODのリスクを把握しよう
目次
デジタルデバイスの普及やIT化が進んだことで、業務においてもPCやスマートフォンを持使用するのが当たり前という状況になっています。
利便性の高いデジタルデバイスを、業務でも活用する考え方として、「BYOD」が注目されています。
BYODの概要やメリット、BYOD導入のリスクについて解説します。
BYODとは
BYODとは、「Bring your Own Device」の頭文字を取った言葉で、従業員個人が所有するPCやスマートフォンを業務に使用することです。
BYODが注目されている背景には、個人でのモバイルデバイスの利用が増加していることや、デバイスのスペックが向上し、ビジネスでも十分に使えるようになったことが挙げられます。
また、効率化を図るアプリケーションやサービスも出てきていることが、BYODが後押しされている理由です。
BYODのメリット
日本では馴染みのないBYODですが、アメリカや欧州などでは導入が進んでいます。
BYODを活用することで、どのようなメリットを得られるのか解説します。
デバイスを複数持ち歩く必要がない
BYODは、従業員が複数のデバイスを持ち歩く手間を省けることがメリットです。
デジタルデバイスが欠かせなくなった現代では、プライベートとビジネス用にそれぞれデバイスを所有している方も多いのではないでしょうか。
もちろん、デバイスを使い分けられるという点では便利ですが、PC、スマートフォンなどを複数台持ち歩くと、バッテリーの管理や、日常的な持ち歩きに負担が生じてしまいます。
BYODの考え方では、複数台のデバイスをひとつにまとめられるため、これまで以上に管理が簡単になります。
デバイスの導入コストを抑えられる
BYODのメリットとして、デジタルデバイス導入のコストを抑えられる点もあげられます。
従業員が自身のデバイスを使用することで、企業側で用意をする必要がなくなるため、その分コストを抑えられるようになります。
とくに、営業を多く抱えている企業では、人数分のデバイスを用意しなければならないため、大きな経費削減につながります。
シャドーITの抑制につながる
シャドーITとは、会社側が許可をしていないのにもかかわらず、業務で私物のデバイスを使用することです。
クラウドサービスやSNSなどを私物のデバイスで利用することで、セキュリティリスクに発展する危険性があります。
BYODは、シャドーITを助長するアイデアにも見えますが、BYODでは導入時に運用ルールやセキュリティリスクについて教育をおこなうことを前提としています。
ルールに基づいて私物のデバイスの利用を許可するため、さまざまなリスクを防げるというわけです。
BYODによるリスク
導入コスト削減や業務効率化に便利なBYODですが、導入によるリスクも存在します。
BYODを導入する際に、気を付けておきたい注意点を把握しておきましょう。
情報セキュリティのリスクが高まる
BYODの導入によって、情報セキュリティのリスクが高まります。
運用ルールを定めることでリスクを軽減できますが、従業員がデバイスを紛失してしまう、盗難被害に遭ってしまうと情報漏洩の危険性が出てしまいます。
また、プライベートで利用したWebサイトを経由して、コンピューターウイルスに感染することもあるため、業務外での取り扱いには十分気を付けなければなりません。
運用ルールを設ける必要がある
BYODを新たに導入する企業では、運用ルールを一から作る必要があります。
デバイスの公私混同防止や運用面での規則を細かく設定しなければならないため、従業員からの不満につながることも考えられます。
また、BYODを積極的に利用する従業員もいる一方で、これまでどおり、私物の仕事専用のデバイスを使い分けたい従業員も多く出ることが予想されるので、運用ルールの設定は必要です。
労務管理の複雑性が増す
業務効率の向上に効果のあるBYODですが、労務管理の複雑化に注意が必要です。
仕事とプライベートの境界線がつきにくくなるため、終業時間を過ぎたあとや休日に、自宅でPCを使って仕事をする従業員が増える可能性があります。
また、従業員にとっても、常に仕事の連絡が入るデバイスを持ち歩かなければならないため、精神的なストレスにつながってしまいます。
従業員がプライベートと仕事の時間を分けられるようにするためにも、管理体制の強化が必要です。
BYODのリスクを軽減するための方法
BYODの導入時は、セキュリティや労務に関する問題点を対処しなければなりません。
ビジネスで発生するリスクを軽減するための方法を解説します。
セキュリティの強化
BYODでは、セキュリティ管理が必須となります。
たとえば、ネットワークへの接続による被害を防ぐために、ウイルスソフトやVPNをあらかじめ導入することがポイントです。
また、デバイスの盗難・紛失のリスクを踏まえ、パスワードの強化も検討しましょう。
ガイドラインの策定
従業員がBYODを活用しやすいように、取り扱いに関するガイドラインを設けることも重要です。
利用するデバイスでの業務範囲や用途を定めたり、就業時間外での仕事を防ぐために、残業管理システムを導入したりすることで、BYOD導入の理解を得やすくなります。
ガイドラインを作成する際には、従業員が自然にルールを守れるような仕組み作りが大切です。
BYODのメリットである利便性を損なわないように、シンプルなルールを設けるようにしましょう。
業務で使用するアプリケーションの厳選
BYODを効果的なものとするために、業務で使用するアプリケーションを企業側で厳選します。
従業員によって異なるアプリケーションを使っていると、セキュリティリスクが高まるほか、社内での情報共有をおこないにくくなるためです。
業務の目的や用途に応じて、アプリケーションを厳選して効率化を図りましょう。
BYODのリスク管理にはチャットツールが効果的
BYOD導入によるセキュリティリスクを軽減するためには、チャットツールの導入が効果的です。
ビジネスチャット「Chatwork」は、相手とのやりとりを暗号化し、外部への情報漏洩を防げます。
また、Chatwork内のデータは、強化なセキュリティシステムを備えたサーバーに保存されており、第三者に開示されることはありません。
BYODのリスク管理や効率化に、Chatworkの導入をご検討ください。
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