管理職が能力不足な状態とは?管理職が能力不足の場合に起きる影響
目次
管理職として適切に職務を遂行するには必要な能力があります。
しかしながら、すべての管理職が、求められる能力を備えているわけではなく、管理職として能力不足のまま業務をおこなっている場合もあります。
管理職として能力不足であることを自覚して、それを補うように行動ができればよいですが、能力不足のまま管理職が指揮を進めてしまうと、さまざまな影響が出てきます。
管理職が能力不足だと、どのような状態になるのか、また、管理職が能力不足の場合にどのような影響が生じるかを解説します。
管理職でも能力不足ということはある
経験が豊富な管理職であっても、完璧な管理職など存在しません。
ましてや、着任して間がないようであれば、管理職としての能力が完全であるなんてことは稀でしょう。
そのため、管理職は自らの能力不足を責めるのではなく、積極的に学び、スキルを身につけていく姿勢が求められます。
しかし、管理職が能力不足のままでいることは、まわりに悪影響を及ぼします。
どのような能力が不足しているのかを自覚し、不足部分を補うように取り組んでいかなければ、大きな問題やトラブルにつながってしまうかもしれません。
管理職が能力不足と考えられる状態
管理職に求められる業務はさまざまなものがあるため、必要とされる能力も多岐にわたります。
それぞれ管理職がすべき業務の場面を考えながら、どのような能力が欠けていると管理職として能力不足になるのかを見ていきましょう。
経営に関する知識不足
管理職には、数字を意識した経営の視点がなければなりません。
チームに与えられた、人・モノ・お金といった資源を効率よく使って、与えられた目標を達成するためにチームを運営していくことが、管理職の仕事のひとつだからです。
経営に関する知識がなければ、チームが成果をあげることはもちろん、会社の成長に貢献することは難しくなります。
目標設定のためのスキルが不足
チームの目標が達成できるように、管理職は部下ひとりひとりの目標を設定します。
部下はひとりずつ、経験や能力、性格が異なるので、目標を設定するときには、それらを考慮して、部下が力を発揮しやすい適切な目標を設定しなければなりません。
相応しい目標であれば、部下のモチベーションが上がり、成績を伸ばすことができますが、目標が悪ければ、部下はやる気をなくし、チーム全体の成績を落としてしまうこともあります。
計画立案と業務遂行のためのスキルが不足
どのようにしたらチームの目標を達成できるかを考えて、管理職は計画を立てます。
しかし、計画を立てただけでは、チームのメンバーは動いてはくれません。
また、問題が発生して、計画どおりに進まない場合もあるでしょう。
チームのメンバーに計画どおりに業務を進めてもらうには、チームのメンバーを動かす技術が必要ですし、トラブル発生時には、問題解決能力もなければなりません。
コミュニケーション能力が不足
管理職の仕事は、常にほかの人とのやりとりが発生します。
上司への報告、チームメンバーへの指示、部下の教育、他部署との調整、クライアントとの交渉、これらすべての業務の基本となるのがコミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力が不足していると、円滑に業務を進めることができません。
そのため、コミュニケーション能力の不足は、管理職としての能力不足に大きな影響を与えます。
人材育成のためのスキルが不足
部下を教育して、人材を育てるのも、管理職の役割のひとつですが、人材育成のスキルが不足していると、部下が育たず、チームの生産性が向上しません。
人材育成は短期間でできるものではありませんので、長期的なプランが必要です。
また、知識やスキルを教えるだけではなく、モチベーションの管理も重要になります。
分からないことがあれば、すぐに聞ける雰囲気の職場にするなど、環境づくりやこの部分でもコミュニケーション能力も必要になるでしょう。
論理的思考力の不足
論理的思考力というと難しく感じますが、分かりやすく伝えるスキルと言ってもよいでしょう。
管理職は、上司に報告したり、部下に説明をしたり、ほかの人に対して何かを伝える機会が多くありますが、この論理的思考力がないと、ものごとがなかなか伝わりません。
誰にでも分かるように話をするには、筋道を立てて、根拠を明確にしながら、話をする技術が必要です。
管理職の能力不足を補うためにできること
人には得手不得手がありますので、管理職に必要なすべての能力が優れている人などいませんが、管理職として能力不足であれば、補う努力は求められます。
どのようにすれば管理職としての能力不足を補うことができるのでしょうか。
熱意と責任感を示す
熱意と責任感があれば、当面の間は部下もついてきてくれるものです。
まずは、能力不足があることを認めたうえで、能力が不足していながらも、管理職としての業務には責任をもち、真摯に取り組んでいる姿を示しましょう。
ここで時間を稼いでいる間に、どのようにしたら不足している能力を獲得することができるかを考える時間を作りましょう。
また、管理職として能力が高いとしても、熱意と責任感がなく人望がなければ、その部分は管理職として不足している部分ともいえます。
責任を持たなければいけない立場であり、まわりを引っ張っていく立場である自覚があれば、熱意と責任感は自然と示せるはずです。
貪欲に学ぶ
管理職に求められる能力の多くは、学んで実践することで、身につけることができます。
能力不足があるのであれば、とにかく積極的にその能力を学ぶ姿勢が必要です。
管理職にはリーダーシップも求められますが、常に学び続けるリーダーの姿勢は、チームの手本となり、統率力も発揮できるようになるでしょう。
自らが学び、動くことで周りも助けてくれるようになる、不足があっても好意的な目で見てくれるようになるかもしれません。
ほかの人に任せる
チームの人材を活用するのも管理職の仕事です。
自分が任されたチームの中に、自分よりも優れた能力をもった人材がいるのであれば、自分ですべての仕事をやろうとするのではなく、その人に仕事を任せることもひとつの方法です。
しかし、管理職が自らやらなければならない仕事であるかどうかを判断することと、ほかの人に任せるとしても、その仕事を任せた責任は自分にあることを忘れてはいけません。
丸投げや責任転嫁のような形で任せるようであれば、管理職として相応しくないでしょう。
管理職が能力不足の場合に起きる影響
管理職が能力不足に気づき、それを補う努力ができればよいですが、もし能力不足のままで管理職が指揮をしていくことになってしまうと、チームの内外で、悪影響が出てきます。
管理職が能力不足の場合にどのような影響が起きてしまうか見ていきましょう。
全体のパフォーマンスが低下する
管理職が能力不足だと、チームのメンバーのモチベーションを管理することができずに、生産性が低下し始めます。
これが特定のチーム内でおさまっているうちはまだよいですが、チームの成績が著しく落ちることがあれば、ほかのチームで不公平感が生じて、全体のパフォーマンスを下げることにもなりかねません。
リスク管理ができずトラブルが増加する
管理職に能力があれば、トラブルを事前に回避できるように、計画を立案する時点でリスクを見込んで、業務を遂行していきます。
しかしながら、管理職が能力不足の場合、問題が起きるであろうことを事前に予測できません。
トラブルが起きてから、問題解決に取り組むのでは遅くなりますし、問題解決能力が不足していれば、トラブルが解決されずに、課題ばかりが蓄積されてしまいます。
人材が育たない
管理職が能力不足だと人材が育ちません。
部下はモチベーションが上がらずに、能力が活かされることもなく、嫌々と仕事をするようになります。
また、人材が育たないだけでなく仕事にやりがいを感じず、職場環境も悪くなり、離職者の増加も考えられます。
優秀な人材が採用されることがあっても、力を発揮することができないので、定着せずに、すぐに転職してしまう可能性も高くなるでしょう。
必要な能力を身につけて管理職の能力不足を解消しよう
管理職が能力不足のままでは、会社のためにも、部下のためにもよくありません。
まずは、どのような状態が管理職の能力不足なのかを理解して、管理職の能力不足があれば解消できるようにしましょう。
管理職に求められる数ある能力のなかでも、コミュニケーション能力は基本となるものです。さまざまなコミュニケーション手段を用意しておくと、効率的なやりとりが可能になります。
部下や他部署とのコミュニケーションにビジネスチャット「Chatwork」を利用すると、コミュニケーションの幅が広がり、管理職として円滑な業務をおこなえるようになるでしょう。
管理職の能力強化としてコミュニケーション部分は意識や方法を変えるだけで取り組みやすい部分ですので、Chatworkを活用してください。
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