クレーム対処法で適切なものとは?効果的なクレーム対処法と基本手順
目次
企業ではクレームを受ける機会がありますが、担当者がどのような対応をするかで、相手の反応が変わります。
そのため、担当者は適切なクレーム対処法を身に着けておくことが大切です。
また、クレームをしてくる相手が怒って興奮している場合、不慣れな担当者であれば委縮してしまうものですが、対処法がわかっていれば落ち着いて対応できるでしょう。
効果的なクレーム対処法と基本手順を紹介します。
適切なクレーム対処法が求められる理由
企業活動をしていれば、多かれ少なかれ、クレームを受ける機会があります。
クレームは、初期の対処方法によって、その後が大きく異なります。
たとえば、クレームを受け付けた担当者が対応を誤れば、二次クレームに発展して、事態を収拾させるために、多くの時間と労力が必要となることがあります。
また、悪質なクレーマーに対しては、通常のクレームとは別の対応をしなければなりません。
そのため、日ごろから適切な対処法を定めておくことが求められます。
基本的なクレーム対処法の手順
クレーム対処法の基本的な流れや、クレームを受け付けた際にするべきことを、順を追って見ていきましょう。
6つの手順に分けて説明します。
クレーム対処手順1:部分謝罪をする
クレームを受け付けたら、まずはお詫びをします。
ただし、事実確認ができるまでは、全面的なお詫びをして、非を認めることはできません。
また、ただ「申し訳ございません」と伝えても、何に対するお詫びかわからず、誠意が伝わらないでしょう。
そこで、お客さまが何らかの不快な感情を抱いたことは事実であるため、その不快感に対してお詫びをするという部分謝罪をします。
クレーム対処手順2:クレーム内容の理解と事実確認をする
お客さまがクレームについて説明をしているときは、聞くことに徹します。
お客さまが興奮していると、話が飛び、支離滅裂となることもありますが、落ち着いて、クレーム内容の理解に努め、事実確認をしていきます。
こちらが誠意を見せてしっかりと話を聞き、抱いていた気持ちをお客さまがすべて話すことができれば、次第に興奮が冷めてくることも少なくありません。
クレーム対処手順3:共感を見せながら質問と要約を重ねる
お客さまの話を聞く際には、共感を見せると、こちらの誠意が伝わりやすくなります。共感を見せるためには、質問と要約を重ねることでしょう。
具体的には、重要なポイントでは、質問をして話を掘り下げたり、ところどころでお客さまの話を要約して、内容を整理しながら話を聞いたりすると、真摯に受け止めていることが伝わります。
このほか、適度な相槌を打つことも効果的です。
クレーム対処手順4:解決策や代替案を提示する
話を聞くだけでクレームがおさまればよいですが、多くの場合、お客さまは問題を解決するために何かを求めているはずです。
そこで、契約内容や法律の範囲内で解決策や代替案を提示して、落としどころを見つけます。
一方で、理不尽な要求をするクレーマーもいます。
悪質なクレーマーには、毅然とした態度で明確に断り、あきらめてもらうことが必要です。
クレーム対処手順5:改めてお詫びとお礼をする
解決策や代替案をお客さまに受け入れてもらえたら、改めてお詫びとお礼をします。
クレームをするお客さまは全体の一部でしかありません。
多くはクレームをすることなく、他社のサービスや商品へと移っていってしまいます。
お客さまの怒りが強いと委縮してしまいがちですが、貴重な時間を使ってクレームをしてくれているという認識を持ち、感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。
クレーム対処手順6:社内でクレームの共有と再発防止策を検討する
クレームのお客さま対応が完了したら、社内でクレームを共有して、再発防止策を検討していきます。
社内でクレームを共有することで、次に同じようなクレームが起きた際に、スムーズな対応ができるようになります。
また、サービスや商品に問題があるのであれば、クレームを活かして、より良いものを提供できるように改善することが可能です。
クレーム対処法でしてはいけない対応
クレームに対応する際に、してはいけない注意点があります。
ことを大きくしかねないため、きちんと理解しておきましょう。
相手のクレームを疑わない
まずは、お客さまから話を聞き、クレームを受け付ける際には、相手のクレームを疑わないことです。
「そんなはずはありません」「何かの間違いではないでしょうか?」など、相手を疑う発言をしてしまうと、お客さまの感情を逆なでしてしまうことがあります。
疑わしい内容があったとしても、真実かどうかは、お客さまとの話が終わった後に調査をおこなうようにしましょう。
お客さまの話を聞く際は、共感を見せることが基本です。
相手の話を遮らず、最後まで聞く
クレーム対処法に限ることではありませんが、相手が話をしているときには、話を遮らずに、最後まで聞くようにします。
お客さまは、何か伝えたいことがあるためにクレームをしているのですから、それを聞くことが先決です。
話の途中で、相手の誤解や間違いに気づくことがあるかもしれませんが、そこで話を遮り、反論してしまうと、相手をさらに不快にさせてしまいます。
スムーズにクレームを対処するポイント
できることであれば、クレームを大きな問題にさせることなく、スムーズに解決したいものです。
どのようにするとスムーズにクレームに対処できるのか、スムーズにクレームに対処するためのポイントを紹介します。
相手の心情を理解する
まずは、相手の心情を理解することです。
こちら側に非があるか否かにかかわらず、お客さまが不快な思いを抱いていることに変わりはありません。
そのため、相手に寄り添うかたちで、なぜ、どのようにして、お客さまは不快な思いを抱くに至ったのかを考えてみましょう。
相手の心情が理解できると、それが自然とお客さまにも伝わるものです。
そうすると、お客さまとの信頼関係が築きやすくなります。
不快な思いをさせたことにお詫びする
謝罪をしてしまうと非を認めることになるため、事実関係がはっきりするまで、お詫びはできないと考えている人がいますが、そんなことはありません。
提供するサービスや商品をお客さまが利用したことで、お客さまが何か不快な思いを感じたということは、紛れもない事実です。
まずは、その不快な思いをさせてしまったことに対してお詫びをします。
相手の要求を正確に把握する
何か問題があったために、クレームをしているのに、クレームを受け付ける担当者が、クレームの内容をなかなか理解してくれなかったり、話した内容と異なる理解をしてしまい、話が伝わらなかったりすることほど、もどかしいことはありません。
このような対応をしては、お客さまの気持ちは、おさまりがつかなくなってしまいます。担当者は、相手の要求を正確に把握することが大切です。
迅速に対応する
クレームは可能な限り迅速に対応します。
解決策や代替案をその場ですぐに提案できない場合もありますが、期限を定めて、いつまでに連絡するということをお客さまに伝えるとよいでしょう。
メールの返事が遅れたり、電話の折り返しに時間がかかったりしていると、クレームに対して真摯に対応していないように思われてしまいます。
すぐに返事ができない場合には、進捗状況を伝えるだけでも、印象が変わります。
担当者ひとりで抱えずにクレームを共有する
クレームに対応する担当者には、少なからず精神的な負担が伴うものです。また、クレームは担当者ひとりの問題ではなく、組織全体の問題です。
担当者の精神的負担を軽減するためにも、クレームを組織全体の問題として対応にあたるためにも、クレームを担当者ひとりで抱え込むことがないように、問題を共有するべきです。
そのためには、組織の体制づくりやマニュアルの整備なども検討するとよいでしょう。
クレームの共有にはChatworkを活用しよう
クレームにスムーズに対処するためにも、クレームをサービスや商品の改善のために活かすためにも、クレームを組織全体で共有することが大切です。
クレームの共有には、組織の体制づくりやマニュアルの整備のほかに、ツールの導入が必要でしょう。
クレームを共有するためのツールとして、ビジネスチャット「Chatwork」を活用することができます。
Chatworkには、個別やグループでのチャット機能以外にも、ファイルを共有する機能やタスク管理機能を搭載しています。
クレーム対応をスムーズにおこなうためにも、Chatworkの導入をぜひご検討ください。
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