ロジックツリーとは?ロジックツリーの例と効果的な作り方
目次
ビジネスの現場で課題・問題解決に役立つフレームワークのひとつに、ロジックツリーがあげられます。
初心者でも取り組みやすい内容になるため、社内の部署やチームごとに課題を見つけて掘り下げ、解決策を見つけるための手段として活用できるでしょう。
ビジネスの現場にも役立つロジックツリーの例と効果的な作り方を解説します。
ロジックツリーとは
ロジックツリーとは、軸になるテーマを木と仮定して、テーマから連想するイメージを木の枝のように掘り下げるフレームワークです。
左側にテーマを書き出し、右側にテーマから連想するイメージを書き出します。
明確なメインテーマを決めておけば、具体的な行動につながる要素をさまざま書き出せるため、ビジネスの現場の課題解決に役立つでしょう。
ロジックツリーとピラミッドストラクチャーの違い
ロジックツリーではツリー式で関連性をもたせて掘り下げる点が特徴です。
一方、ピラミッドストラクチャーはツリー式という点では似ているものの、主張と根拠をもたせて掘り下げます。
ロジックツリーは内容を分解して課題解決の糸口を探るときに使い、ピラミッドストラクチャーは論理的思考で相手を納得させたいときに使う違いがあります。
ロジックツリーの種類と例:Whatツリー(要素分解)
Whatツリーとは、要素を分解してどの部分で問題が起きているのかを明確にする方法です。
問題を特定するために「何が考えられるのか?」という問いかけを繰り返します。
たとえば「自社の製品」というテーマの場合は、関連する内容には「店舗販売」「通信販売」などの要素があり、さらに「企業販売」「個人販売」などの内容を掘り下げられるでしょう。
テーマから連想される要素に分解すると、問題の全体像を把握しやすくなります。
ロジックツリーの種類と例:Whyツリー(原因研究)
Whyツリーとは、課題にどのような原因が考えられるのか、内容を詳しく掘り下げるための方法です。
「なぜ?」という問いかけを繰り返しながら、問題の本質に迫って課題解決の原因を特定していきます。
たとえば「ホームページのアクセス数が伸びない」というテーマの場合、関連する原因には「コンテンツの充実度が足りない」「使いづらいデザインである」などが考えられるでしょう。
原因はひとつだけではないため、複数の内容を掘り下げて効果的にツリーを完成させることが大切です。
ロジックツリーの種類と例:Howツリー(問題解決)
Howツリーとは、問題解決に向けて内容を掘り下げるための方法です。
「どのような方法が考えられるのか?」という問いかけを繰り返します。
たとえば「店舗の売り上げをあげたい」というテーマの場合、関連する解決方法には「商品の充実度」「価格の安さ」などがあげられるでしょう。
ロジックツリーの内容を整理しながら、最終的に行動につながるツリーまで書き出す必要があり、優先順位を決めて改善に取り組むことが大切です。
ロジックツリーの種類と例:KPIツリー
KPIツリーとは、KGI(=組織の重要な最終目標)の達成に向けて、過程や項目をツリー式で書き出す方法です。
たとえば「売り上げをあげたい」というテーマの場合、関連する項目には「新規顧客の獲得」「リピーター数の増加」などがあげられるでしょう。
事業の改善に向けてどのように進めばよいのか、具体的な数字を交えて方向性を検討できます。
ロジックツリーを取り入れるメリット
ビジネスの現場では、社員同士で課題・問題を共有して解決方法を検討することが大切です。
ロジックツリーを取り入れるメリットを見ていきましょう。
課題・問題を俯瞰できる
ロジックツリーでは内容を掘り下げる過程で、課題・問題をわかりやすく見える化できます。
ビジネスの現場では、仕事の生産性アップ・効率化を図るための解決方法を検討できるでしょう。
今まで気づけなかった問題の全体像を把握できる機会につながります。
行動や目標の優先順位が明確になる
ロジックツリーでは具体的な行動につながる項目まで書き出すため、改善に取り組むべき内容の優先順位をつけやすくなります。
重要度が低い事柄は後回しにしたり、コストが抑えられる方法を検討したりしながら、無駄の少ない行動につなげられるでしょう。
ビジネスの現場では、経営者層から社員に向けて的確な指示を出せて改善が進みやすくなります。
課題・問題の情報共有に役立つ
ロジックツリーは課題・問題の見える化を図れるため、第三者に情報共有を進めるときも活用できます。
たとえば、会議の時間に資料をつくって共有すれば、口頭での説明に説得力が増すため、話の概要を相手に伝えやすくなるでしょう。
また、社内のチーム同士でロジックツリーを掘り下げると、課題・問題に対する認識を共有する機会につながります。
ロジックツリーの作り方
ロジックツリーを作るときは、紙に書き出す方法や専用アプリなどを使って内容を掘り下げます。
実際にどのように進めるのか、ロジックツリーの作り方を具体的に見ていきましょう。
テーマを決めて書き出す
ロジックツリーの軸になる目標のテーマを決めて、用紙の左側に書き出しましょう。
ビジネスの現場で使うテーマの例には「目標の売り上げ金額を達成する」「市場シェアトップを獲得する」といった例があげられます。
テーマの内容はツリー全体の内容に影響を与えるため、慎重に検討しましょう。
内容を枝分かれにして掘り下げる
テーマを決めたあとは、Why・How・What・KPIツリーを使いながら、ロジックツリーを掘り下げましょう。
用紙の右側には、テーマから連想される内容を枝分かれになるように書き出します。
実際の行動につなげられる項目まで書き出す
ロジックツリーの掘り下げでは、具体的に行動できる項目まで書き出すことが重要です。
右側に枝分かれした内容は、最終段階で行動につながる部分になります。
ロジックツリーの内容から課題解決の行動を進めるときは、事業活動のデータ収集・分析を活用して成果が出せそうかを検証しましょう。
ツリーは包有・因果関係をもたせる
ロジックツリーでは要素を分解するときに、木が枝分かれするように左側と右側の内容に関連性をもたせる必要があります。
包有・因果関係があると、課題の原因や解決方法を見つけやすくなるだけでなく、最適な方法で行動に取り組みやすくなるでしょう。
ロジックツリーを作るときの注意点
効率よく課題解決の方法を掘り下げるためにも、ロジックツリーを作るときの注意点を見ていきましょう。
ツリーは要素を整理しておく
ロジックツリーを掘り下げるときは、項目ごとにわかりやすく調整しましょう。
たとえば、下記の方法を使ってわかりやすく分類します。
- フロー、ストック:単発の要素、継続するもの
- ハード、ソフト:形のある要素、形のないもの
- イン、アウト:内部、外部の要素
課題のテーマから派生した原因にあたる要素について、多くの項目を検討したい場合に有効です。
MECEを意識する
ロジックツリーでは「MECE(ミーシー)=モレやダブりがない」ように注意しましょう。
さまざまな角度から項目を掘り下げられると、課題解決につながる方法を出しやすくなります。
掘り下げた項目を振り返りながら、重複や漏れがある部分は修正して調整しましょう。
ロジックツリーは課題・問題解決に役立つフレームワーク
ロジックツリーには、仕事の課題・問題をわかりやすく見える化できるメリットがあります。
ビジネスの現場では、生産性をあげて作業効率化を図るためにも、課題・問題の解決につながる行動に取り組むことが大切です。
ビジネスチャット「Chatwork」は、社員同士の情報共有をスムーズに進めるときに役立ちます。
ロジックツリーの内容や行動につながるアイデアを共有するときにも便利なので、仕事の情報共有手段としてChatworkをぜひご活用ください。
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