親和図法とは?新QC7つ道具の連関図法や特性要因図との違いややり方

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親和図法とは?新QC7つ道具の連関図法や特性要因図との違いややり方

目次

親和図法は、複雑な課題を整理したいときや、複数の言語データを整理する際に使用します。

日々の品質改善のなかで、混沌とした問題をはっきりとさせ、確実に改善を重ねていきたいときに活用できます。

親和図法と連関図法、特性要因図との違いや親和図法の手順について見ていきましょう。

親和図法とは?

親和図法とは、はっきりとしない混沌とした問題を明確化できるフレームワークです。

問題に関する複数の言語データを集め、親和性の高いグループをつくることで問題を明確化します。

品質管理の業務改善や、あやふやな課題を明確化したいときに用いられます。

また、親和図法は「新QC7つ道具」のひとつでもあります。

新QC7つ道具とは

新QC7つ道具とは、品質管理の改善に有効な7つの手法を指します。

1972年に、納谷嘉信氏が発端で結成された「QC図法開発部会」によってまとめられました。

新QC7つ道具は、以下の7つから構成されます。

  • 親和図法
  • 連関図法
  • 系統図法
  • マトリックス図法
  • アローダイアグラム図法
  • PDPC法
  • マトリックス・データ解消法

連関図法との違い

連関図法は、さまざまな要因が絡み合った問題の、原因と結果の因果関係を明確にする方法です。

問題に関する重要な要因を探し出すために、有効な手法といえます。

親和図法はあやふやな問題の事象を明確化することが目的のため、因果関係の明確化を目的とする連関図法とは意味が異なります。

特性要因図との違い

特性要因図とは、結果に至るさまざまな要因とその変動を図にして表したものです。

特性要因図は、魚の骨のような形をしているため、フィッシュボーン図とも呼ばれます。

新QC7つ道具には含まれていませんが、QC7つ道具に含まれています。

QC7つ道具とは、新QC道具が誕生する前にまとめられていた、従来の品質改善の方法のことで、パレート図や、チェックシートなど7つの手法を集めた総称です。

親和図法は、そもそもの問題が明確化しない場合に使われるので、特性要因図とは意味が異なります。

系統図法との違い

系統図法は、目的達成のための手段を多角的に考えるための手法です。

達成したい目的や目標を設定し、系統図を作成し、どの策が最適であるかを考えます。

親和図法のやり方

親和図法のやり方について見ていきましょう。

問題に関する言語データの収集

複雑な問題を解決したいときは、問題に関するデータの収集からおこないます。

まず、会議や対話のなかで出てきた言語データを集めましょう。

日ごろの業務のなかで気づいたことを記したメモするのもいいでしょう。

一用語や一文ずつ紙に書き起こす

集められたデータや事項をまとめる作業に入ります。

一用語や一文ずつ、紙に書き起こして言語カードを作成しましょう。

一枚に複数の用語を書かないように注意してください。

関連用語ごとにグループを作成

言語カードを関連用語や関連事項ごとに集めて、グループを作成してください。

最初は、親和性のあるカードのペアを作ることから始めてみると、わかりやすいかもしれません。

親和カードの作成

親和性のあるカードのペアをつくったら、親和カードを作成します。

親和カード作成時のポイントは、それぞれの言葉の意味を的確に表しているような文章になるように推敲することです。

抽象的すぎて、意味をとらえにくくならないように注意してください。

親和カードを作成したら親和カード同士で新たなグループを作成する、という手順を繰り返しましょう。

結論をまとめる

親和カードの作成を進めると、問題点が明確になり、具体的な結論が見えてきます。

親和カード同士を融合して新たな親和カードを作成すると、問題の本質が判明しやすいです。

親和カードの文章を参照し、結論をまとめてください。

親和図法のポイント

親和図法作成時のポイントについて見ていきましょう。

なるべく具体的にカードを作成する

具体的な事項を書けるように、カードの作成をおこなってください。

抽象的な事項よりも、具体的な事項を記載しているカードをたくさん作成しましょう。

抽象的な事項なカードを作成してしまうと、言語カードの後に作成する親和カードも抽象的な事項になってしまいます。

親和カードが抽象的であると、問題を明確化することが困難になるため、具体的にまとめることを意識しましょう。

多くの言語カードを作成する

言語カードの作成は可能な限り、多くのカードを作成しましょう。

多くのカードを作成することで、より複雑で大きな問題をすっきりと明確化できます。

親和図法が利用できるシーン例

親和図法が利用できるシーンの例を見ていきましょう。

製造業

親和図法は、製造業の品質改善に役立ちます。

品質改善を測りたい場合、品質に関して顧客からの声をもとに問題を振り返ります。

親和図法を活用する場合は、顧客の声を言語カード化し、グループごとに親和カードをつくります。

すると、親和カードが複数枚でき、顧客の声が具体的な課題となって明らかになるでしょう。

小売業

親和図法は、小売業でも役立ちます。

たとえば、従業員の接客による顧客満足度が低い場合に、何が問題点であるかを突き止めやすいです。

定量的な尺度で測れない課題を、明確化し具体的な解決方法へと導きたいときに活用できるでしょう。

商社

商社でも親和図法は有効です。

たとえば、新しい分野や事業の商品を取り扱いたい際に親和図法を用います。

いま顧客から求められている商品は何か、新商品はどのような人からニーズがあるかというテーマで、言語カードを作成してみましょう。

日頃の顧客との会話や、業務中に感じたことなど、自由な発想で思いついたことを書くとよいです。

最後に、言語カードを集めて親和カードの作成を進めれば、顧客のニーズを適切にとらえられるでしょう。

親和図法を使って具体的な課題解決を

親和図法を活用することで、複雑な問題を明確にし課題を洗い出すことができます。

どこから業務改善をおこなえばいいのかわからないときや、業務上での課題を明確にしたいときに活用できるでしょう。

具体的な課題解決に、ぜひ親和図法を取り入れてみてください。

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