DiSC理論とは?DiSC理論の4つの型と応用できる場面
目次
DiSC理論(ディスク理論)は、人間の性格・行動傾向をパターンごとに分類できる方法です。
主導型・感化型・安定型・慎重型の4つの型に分類できます。
職場の人間関係を円滑にしたり、営業活動で相手の懐に飛び込んだりする場面で役立つでしょう。
ビジネスで幅広く活用するためにも、DiSC理論の内容を解説します。
DiSC理論とは?
DiSC理論は、コミュニケーション理論のひとつです。
主導型・感化型・安定型・慎重型の4つの軸から、人間の性格・行動傾向をパターンごとに分類できます。
職場の人間関係では、円滑にコミュニケーションを進められる工夫が重要です。
DiSC理論は、人材育成やマーケティング分析のペルソナ設定など、相手の性格・行動傾向を読みとって、関係性を築いていくときに役立ちます。
DiSC理論を活用するメリット
企業の事業活動において、DiSC理論を活用するメリットを見ていきましょう。
相手の言動を理解しやすくなる
職場の人間関係における相互理解を推進できます。
相手の言動の意味を理解できるようになり、余計なストレスを抱える場面を減らせるでしょう。
相手と自分の価値観が違うことを前提にコミュニケーションがとれるため、職場内の摩擦を減らす効果が期待できます。
採用時に人物像を把握できる
DiSC理論は、新卒・中途採用の面接を進めるときに、求職者の行動傾向を分析できます。
- 自社の企業理念に合った人物像か
- 採用後に職場の人間関係を築いていけるのか
- どのような価値基準をもっているのか
上記の一例のように、採用するときの判断基準として活用できます。
DiSC理論:主導型(Dominance)
DiSC理論「主導型」の特徴と適切な接し方を見ていきましょう。
主導型の特徴
主導型は、積極的に挑戦して結果を出すことを重視します。
リスクを引き受けられる決断力がある点も特徴です。
場の主導権を握りたいタイプで、ライバルがいる環境のほうが力を発揮しやすいです。
主導型の人への適切な接し方
主導型は、結論重視で、周りと協調するコミュニケーションに関心が少ない傾向があります。
会話をする際は、過程よりも結論から話すようにして、細かい指示は出さず、相手に任せるようにしましょう。
職場で指導するときは、細かい指示やルールを苦手とする傾向があるため、やる気を削がないようにすることが大切です。
DiSC理論:感化型(Influence)
DiSC理論「感化型」の特徴と適切な接し方を見ていきましょう。
感化型の特徴
感化型は、積極的に人と交流する傾向があります。
アイデアを考えるのが得意で、感情表現が豊かなところが特徴です。
楽観的で場の雰囲気をつくるムードメーカー的な役割を担うことが多いです。
感化型の人への適切な接し方
感化型は、周りからの評価を大切にするため、仕事の進め方や本人の気配りなどを含めて、褒めることを意識するといいでしょう。
人が見ているところで叱ったり、業務的な話だけをしたりするなど、個人に関心を寄せない接し方はよくありません。
仕事中は適度な雑談をとり入れるなど、相手に興味関心があるというメッセージを伝えるようにしましょう。
DiSC理論:安定型(Steadiness)
DiSC理論「安定型」の特徴と適切な接し方を見ていきましょう。
安定型の特徴
安定型は、周りとの協調性を大切にします。
仕事は、最後まで粘り強くやり遂げるところが特徴です。
変化の少ない安定した環境のほうが、力を発揮しやすい傾向にあります。
安定型の人への適切な接し方
安定型は、相手の不安に寄り添うコミュニケーションを求めます。
抽象的に指示を出すと、心理的なプレッシャーを与えるため、具体的に伝えましょう。
指導するときは「わからないことがあったら、いつでも聞いてほしい」と、安心感を与える接し方を大切にしてください。
DiSC理論:慎重型(Conscientiousness)
DiSC理論「慎重型」の特徴と適切な接し方を見ていきましょう。
慎重型の特徴
物事の細部までこだわり、正確に進める傾向があります。
合理的・論理的に判断するところが特徴です。
データや事実に基づく根拠を大切にします。
慎重型の人への適切な接し方
慎重型は、感情に訴えるのではなく、相手が納得できる論理的な説明を大切にしましょう。
相手が納得していないときは、質問に対して丁寧に答える姿勢も必要です。
褒めるときや指導が必要なときも、データや根拠をもとに説明すると意思疎通を図りやすくなります。
DiSC理論を応用できる場面
DiSC理論は、仕事の人間関係を円滑に進めたいときや、マーケティング分析に使えます。
どのような場面で活用できるのかを見ていきましょう。
商談・営業に関わる場面
営業・商談するときも、担当者に合わせた対応ができるため、相手の懐に飛び込みやすくなります。
たとえば、データや根拠ベースに納得したいタイプなのか、相手の人柄を重視したいタイプなのかなど、相手の価値基準を判断しやすくなるでしょう。
相手側に「話のわかる人だ」という印象を与えられ、仕事のコミュニケーションを円滑に進められます。
営業先からの評判が上がり、新しい契約につながる効果が期待できます。
人材育成に関わる場面
職場の人間関係でコミュニケーションが円滑になると、作業効率や生産性を高められます。
新入社員や部下を育成するときに、相手のやる気を削がない接し方ができるなど、性格・行動パターンに合わせた対応が可能です。
管理職・リーダーの育成など、企業を支える人材を育成するときも活用できます。
コミュニケーションスキルを高めるためにも、DiSC理論の研修を実施してみてください。
顧客・取引先に関わる場面
顧客・取引先とスムーズに仕事を進めるには、円滑なコミュニケーションが重要です。
「どうしてそんな言動をとるのだろう?」と疑問を感じたときも、性格・行動傾向が把握できるので、相手の言動を予測しやすくなるでしょう。
マーケティング分析に関わる場面
商品・サービスを販売するには、顧客のターゲット層を決めるペルソナの設定が重要です。
DiSC理論を応用すると、ターゲットになる人物像のイメージを膨らませられます。
コミュニケーション理論の根拠に基づいて説明できるため、上司に納得感を与えるプレゼンが進められるでしょう。
DiSC理論はビジネスの現場に応用できる
DiSC理論は、人間の性格・行動傾向を分類できるコミュニケーション理論です。
人間関係におけるコミュニケーションを円滑に進めたいときに役立ちます。
人材育成や営業活動に応用して、仕事で成果を出すための工夫としてご活用ください。
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