MaaS(マース)とは? 日本の普及率や統合レベル、導入事例を解説

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目次

MaaS(マース)は、人々の移動を最適なものにし、暮らしや地域の活性化をはかれる便利な移動サービスです。

路線の廃止や高齢化が進む現代において、さまざまな企業や地域がMaaSにとりくみ、交通渋滞の緩和や交通弱者対策をおこなっています。

世界でも導入が進められているMaaS(マース)の意味や日本の普及率、統合レベルや導入事例も解説します。

MaaS(マース)とは

MaaSとは、鉄道やバスなどの公共交通機関やカーシェアなどの移動サービスを、利用者にとって最適となるようくみあわせて、検索、予約、決済などを一括でおこなうサービスです。

MaaSは、「Mobility as a Service」の頭文字をとった略語で、「サービスとしてのモビリティ(移動、移動性、可動性)」という意味になります。

MaaSの導入により、移動の利便性が向上したり、公共交通機関を有効活用できたり、外出機会が増え地方の活性化ができたりします。

MaaSの歴史

MaaSを最初に導入したのは、フィンランドです。

フィンランドは、公共交通機関のアクセスの悪さや寒冷地という特徴から、自動車の利用率が高く、二酸化炭素(CO2)の排出量の多さや高齢ドライバーの増加が懸念されていました。

そのため、公共交通機関やタクシーなどの移動手段を定額で利用できるMaaSアプリ「Whim(ウィム)」を開発し、公共交通機関の利用率向上や自動車の利用率減少を実現しました。

日本におけるMaaSの普及率

日本においてMaaSは、広くは普及していない傾向にあるため、国土交通省は企業間やサービスの連携、MaaS導入のための認識をあわせることを目指しました。

MaaSを日本に普及させるために、国土交通省と経済産業省が2019年4月に開始した新プロジェクト「スマートモビリティチャレンジ」の協議会員には、2022年9月30日時点で116の自治体と207の事業者、その他32団体が存在します。[※1]

会員の数は年々増加傾向にあり、モビリティに関するとりくみ状況や課題を、他会員やスマートモビリティチャレンジ推進協議会に情報提供していることから、MaaSに対する関心が高くなっているといえるでしょう。

MaaS(マース)が広がった背景

日本において「スマートモビリティチャレンジ」が2019年から開始されたように、MaaSの導入は2019年から本格的におこなわれるようになりました。[※2]

MaaSが広がった背景には、路線バス事業者のうち約7割が赤字であったり、路線が廃止されたり、高齢ドライバーによる自動車の運転が増えたりしていることがあげられます。

それらに加え、高齢者のインターネットの普及率もあがっていることから、MaaSで利便性のある移動サービスを普及させ、課題の解決を目指していこうという動きがあります。

MaaS(マース)の統合レベル

MaaSの統合レベルは、4段階にわけられます。[※3]

MaaSの統合レベルについて解説します。

レベル1:情報の統合

MaaSの統合レベル1は、情報の統合です。

情報の統合とは、駅やバス停、空港の便や時刻表、運賃などの静的データと、遅延や運行情報などの動的データを統合し、目的地までの最適ルートや運賃情報を検索できるレベルのことです。

日本は、統合レベル1の段階にいます。

レベル2:予約や決済の統合

MaaSの統合レベル2は、予約や決済の統合です。

予約や決済の統合とは、予約や決済に必要なデータを備え、最適なルートの検索、予約、決済までをおこなえるレベルを指します。

レベル3:サービス提供の統合

MaaSの統合レベル3は、サービス提供の統合です。

サービス提供の統合とは、フィンランドのMaaSアプリ「Whim」のように、電車やバス、タクシーなどの複数の交通サービスをアプリなどを介して、定額で利用できるレベルを指します。

レベル4:政策の統合

MaaSの統合レベル4は、政策の統合です。

MaaSの統合レベル3の状態を、国の政策や都市計画でおこなえているレベルを意味します。

MaaS(マース)を導入するメリット

MaaSを導入するメリットを解説します。

混雑を回避できる

MaaSの導入により、公共交通機関の利用率が向上したり、カーシェアリングやタクシーが使いやすくなったりするため、自動車利用による道路渋滞が減少する可能性があります。

交通状態の混雑は、事故やトラブルを招く恐れもあるため、安全でストレスのない道路状況をうみだす必要があります。

交通手段のシームレス化が叶う

現状、バスやタクシー、レンタカーなどの交通手段を利用した場合、予約や代金の支払いはそれぞれの事業者におこなわなければいけません。

MaaSを導入することで、最適な移動ルートの検索から予約、決済までシームレスに完結するため、個別の交通手段利用時における手間や煩わしさがなくなるでしょう。

交通弱者の対策につながる

バスや電車などの公共交通機関が発達しておらず、目的地にスムーズに行けない人や、自動車をもっていない人、免許証を返納してしまった高齢者などの交通弱者にとって、MaaSは有効な移動手段となる可能性があります。

定額制で公共交通サービスや移動サービスを利用できるようになった場合、たとえば運賃が高額になりがちなタクシーも気軽に利用でき、気候などに左右されない移動を実現できるでしょう。

環境問題への効果がある

MaaSが広まると、公共交通機関の利用者が増加し、自動車の利用者数が減少する可能性があるため、二酸化炭素(CO2)排出量を抑えられるかもしれません。

国土交通省の資料によると、フィンランドのMaaSアプリ「Whim」の導入前は公共交通機関の利用が48%、自家用車の利用が40%でしたが、「Whim」の導入後は公共交通機関の利用が74%、自家用車の利用が20%となり、自家用車の利用が減少していることがわかります。[※4]

そのため、MaaSが普及した場合、環境に配慮した移動が実現できるでしょう。

MaaS(マース)を導入している事例

MaaS(マース)を導入している企業の事例を紹介します。

バス乗車券発行を簡単にして来店者獲得

大型商業施設のオープンにともない、道路や駐車場の混雑を懸念した企業は、地元の公共交通機関と連携し、無料バス乗車券を簡単に発行できるサービスをうみだしました。

該当サービスは多くの人に利用され、施設への来訪のきっかけになったり、道路や駐車場混雑を緩和できたりしました。

最適ルートの予約や決済が可能

最適なルートが示されるだけでなく、予約や決済も可能なMaaSアプリを提供している企業もあります。

移動手段は幅広く、バスや電車、タクシー以外にもレンタカー、シェアサイクルなどがあるため、スムーズな移動が実現できるでしょう。

また、リアルタイムでバスの位置情報、駐車場の混雑情報もわかります。

MaaSを正しく理解し国内のとりくみを広げよう

MaaSとは、さまざまな移動サービスを統一し、最適なルートの検索や予約、決済までシームレスにおこなえるサービスのことです。

MaaSの導入により、交通混雑が緩和されたり、交通弱者が移動しやすくなったり、環境問題にアプローチできたりするメリットがあります。

日本におけるMaaSの普及率や統合レベルはまだ低い状況のため、今後のさらなるとりくみが期待されます。

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[※1]参照:スマートモビリティチャレンジ推進協議会について
https://www.mobilitychallenge.go.jp/aboutsmcpc/

[※2]参照:日本版MaaSの推進に係る最新の動向
https://www.chisou.go.jp/tiiki/toshisaisei/mini_symposium/20211026/03_r3dai2kai_02souseikyoku_kouensiryou.pdf

[※3]参照:国土交通省のMaaS推進に関する取組について
https://www.mlit.go.jp/maritime/content/001320589.pdf

[※4]参照:新たなモビリティサービスの推進について
https://www.mlit.go.jp/common/001273287.pdf


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