時間管理のマトリックスとは?4つの領域ごとの分け方・具体例を交えて解説

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業務効率化
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時間管理のマトリックスとは?4つの領域ごとの分け方・具体例を交えて解説

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目次

時間管理のマトリックスとは?

時間管理のマトリックスとは、タスクの優先順位を明確化する管理手法です。タスクを緊急度と重要度の視点から分類し、本当にやるべきことを判断します。

緊急度の高いタスクを後回しにすると、納期に遅れるリスクが増加するでしょう。タスクの重要度はプロジェクトや企業に大きな影響を与えるため、失敗や遅延のダメージは深刻です。こうした懸念も、時間管理のマトリックスで優先順位を明確にしておけば解消できます。

時間管理のマトリックスと類似するものとして「アイゼンハワー・マトリクス」がありますが、これも緊急度や重要度から優先順位を判断する手法です。アメリカの元大統領の名前からつけられた手法で、時間管理のマトリックスの原型ともいわれています。

時間管理のマトリックスを提唱した人物について

時間管理のマトリックスを提唱したのは『7つの習慣』の著者であるスティーブン・R・コヴィー氏です。ハーバード大学でMBAを取得するなどの経歴を持ち、数々の大学で教師としても活躍しました。

7つの習慣の中では、成功者たちの持つ共通点を7つに分けて具体化し、成果を上げるために必要な習慣としてまとめあげています。時間管理のマトリックスも、重要な習慣の一つとして紹介されているのです。

時間管理のマトリックスの緊急度・重要度

時間管理のマトリックスには「緊急度」「重要度」の要素があります。軸となる2つの要素の測り方について、ポイントをチェックしましょう。

タスクの緊急度

タスクの緊急度とは、すぐに対応すべきかどうかを表す要素です。もっとも目安になるのがタスクの期日であり、期日までが短いほど緊急度が高く、長ければ低いと判断できます。急なトラブルやクレームなど、明確な期日はないものの急ぐべき案件もあるでしょう。

タスクの重要度

仕事や計画にどれだけ影響を与えるかは、タスクの重要度として判断します。成果に大きく貢献したり、失敗が致命傷になったりする場合、重要度の高いタスクです。影響を与える事象との関係性が深いほど重要度も高いといえ、利益や生産性にも密接に関わってきます。

【緊急度×重要度】時間管理のマトリックスの4つの領域の分け方

時間管理のマトリックスでは、重要度と緊急度の高低によって4つの判断基準を設け、各判断基準の領域にタスクを振り分けます。4つの判断基準について、詳しく確認していきましょう。

重要度も緊急度も高いタスク(第1領域)

第1領域に振り分けられるのは、重要度も緊急度も高いタスクです。真っ先に、かつ確実に取り組むべきタスクであり、以下のような業務があてはまります。
  • 納期が迫っている案件
  • 緊急の面談や打ち合わせ
  • トラブル対応
  • 顧客からの要請やクレームへの対処

第1領域のタスクは「今すぐやらなければ各方面に深刻な影響があり、長期的な目標にも影響する可能性が高い」タスクです。絶対に後回しにしてはならないタスクであり、処理を忘れると企業・部署・チーム・個人としての信頼を失ってしまいます。

重要度は高いが緊急度は低いタスク(第2領域)

第2領域には、重要度は高いけれど緊急度は低いタスクが入ります。期日に余裕があり、中長期的に実施することで効果を発揮するタスクです。例えば、以下のような業務が当てはまります。
  • 職場での人間関係の構築
  • 研修会、勉強会などの人材育成
  • 長期的な営業戦略
  • 顧客や販路の開拓
  • 労働環境の改善
  • リスクに対する準備
  • 新たなアイデアや技術の創出

第2領域のタスクは将来的に大きな価値を生み出す反面、緊急性が低いことから後回しにしがちです。計画的に取り組まなければ、重大な損失につながる可能性もあります。スケジュールに反映した上で着実に取り組むことで、ビジネスに必要な能力の底上げを図ることができるでしょう。

重要度は低いが緊急度は高いタスク(第3領域)

重要度が低く緊急度の高いタスクは、第3領域に当てはまります。チームの目標やメンバーの業務に支障をきたすことはないものの、自身にとっては溜めてしまうと厄介なタスクです。具体的には、以下のような業務が該当します。
  • 日常的な定型業務
  • 自分宛のメールや問い合わせ対応
  • 毎日の作業報告
  • 個人のスケジュール
  • いつでもできる相談

第3領域のタスクは、利益や生産性に直結しないものがほとんどです。反面、個人レベルでは比重が大きくなりやすく、時間を割く羽目になってしまいます。やらなくて構わないものは思い切って省くほか、作業を効率化する仕組みを取り入れたり、ITツールで自動的に処理したりするのも有効です。

重要度も緊急度も低いタスク(第4領域)

第4領域のタスクは、重要度と緊急度のどちらも低いタスクです。以下のように、やってもほとんど意味のないタスクが当てはまります。
  • 活用されていない日報の作成
  • 習慣化しているだけのミーティング
  • 形骸化している業務や工程
  • 待機や休憩に割く過剰な時間

第4領域に振り分けられるタスクは、多くが時間の浪費ともいえます。「やらなくてもいいこと」であれば業務自体を廃棄して、時間管理に余裕を作ることも検討しましょう。

時間管理のマトリックスをタスク管理に利用するメリット

タスク管理を時間管理のマトリックスに基づいて行うことで、仕事にどのような影響が出るのでしょうか。時間管理のマトリックスを活用する2つのメリットを紹介します。

タスクを整理でき優先度をつけられる

時間管理のマトリックスを用いることで、タスクの整理と優先度の決定が一度に行えます。重要度・緊急度という指標に従ってタスクを分類するため、自ずと整理整頓が図られ、着手すべき順番もわかりやすくなるのです。

日々の業務に追われていると、ついつい目の前に来たタスクをとりあえず処理するだけになってしまいます。大切な業務を後回しにしたり、納期が遅れたりする原因にもなるでしょう。タスクの整理によって優先順位がはっきりすれば、期日を守った的確な対応ができ、重要なタスクの抜け漏れも防止できるのです。

タスクを効率的に処理できる

時間管理のマトリックスにのっとってタスク管理を行うと、限られた時間内で効率よくタスクを処理できます。

今何をすべきかを明確にした上で取り組むため、やるべきことに迷ったり、確認したりする手間がありません。本当にやるべきことから順に処理できるので「あのタスクが終わっていないから進められない」といった問題も起こりにくく、全体の進行効率を高められます。

タスクの効率的な処理は、企業やプロジェクトの生産性を上げるためにも重要です。時間管理のマトリックスで優先順位が定まることで、効率化による高い生産性を実現できます。

時間管理のマトリックスでタスクを効率化させるコツ

時間管理のマトリックスを使いこなしてタスク管理をするには、いくつかのコツがあります。ここでは、代表的なタスク効率化のコツを3つ紹介します。

緊急度と重要度を区別するルールを作っておく

時間管理のマトリックスで用いる緊急度と重要度ですが、それぞれどのように区別するかルールを作っておくのが良いでしょう。指標となる項目を設定したり、度合いの大きさを大・中・小で分けるといったルールが例です。

緊急度は期日までの時間やスケジュールの調整ができるかどうか、重要度はプロジェクトやチームへの影響が主な指標となります。プロジェクトの根幹となるタスクなら重要度は大、納期に余裕があるタスクの緊急度は小にするなど、同じ領域でも度合いで区別すると細かな優先順位を決めやすいでしょう。

1日にやるタスクに上限を設ける

タスクの優先順位がどんなに明確であっても、1日の効率的な作業量を無視して詰め込みすぎていては、生産性は上がりません。1日に行うタスクには上限を設け、だらだらと業務時間を伸ばさないよう気をつけましょう。

自己キャパシティーに見合ったタスク量を知っておけば、時間管理のマトリックスの効果を最大限に発揮できます。時間ぎりぎりではなく、多少の余裕を持って1日の予定を組むこともポイントです。

「重要度も緊急度も低いタスク(第4領域)」を極力減らす

第4領域に振り分けたタスクは、できることなら削除すべきタスクです。自分の目標達成や各方面への影響がほとんどないので、極力減らして他のタスクにリソースを回しましょう。

第4領域のタスクが息抜きになっている場合は、効率の落ちない範囲で残す選択肢もあります。基本的には減らすべきタスクであるため、不要と感じたものから削除し、第1・第2領域のタスクに時間を割けるよう工夫してください。

時間管理のマトリックスでタスク管理を効率化

時間管理のマトリックスを使えば、タスクを整理して優先順位をつけ、効率的に業務を処理できるようになります。重要かつ緊急のタスクを見逃したり、後回しにしたりするリスクも減るでしょう。

時間管理のマトリックスに向いているツールを活用することで、より便利に使いこなせるようになります。紹介したツール・アプリに搭載されている機能を有効活用し、効果的な時間管理のマトリックスを実現してください。

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