GMOインターネットグループに聞く緊急時のテレワーク移行のポイント -なぜ約4000人が在宅勤務へスムーズに移行できたのか?-

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新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅勤務を導入する企業が増えています。移行を成功させるためには、どのような点に気をつければいいのでしょうか。

いち早く在宅勤務体制へと移行し、成果を上げているGMOインターネット株式会社グループコミュニケーション部の福井 敦子さまとグループコミュニケーション部 広報担当の石井 晴美さまに緊急時のテレワークについてポイントをお聞きしました。

東日本大震災をきっかけに在宅勤務の訓練を毎年実施

オンライン会議でのインタビュー風景 (写真左上:左前方からChatwork株式会社 取締役副社長COO 山口 勝幸、人事広報本部 広報部 大江ふみえ、左後方から事業推進本部 マーケティング部 林 真里帆、大森 徹、写真右上・下:写真下 GMOインターネット株式会社 取締役 グループコミュニケーション部 部長 福井 敦子さま、写真右上 グループコミュニケーション部 広報担当 石井 晴美さま)

Chatwork(以下、Cw): 昨今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)(以下、新型コロナウイルス)の拡大に伴い、テレワークの導入が急速に進んでいます。そんな中、GMOインターネットグループさまでは、渋谷・大阪・福岡のパートナー(従業員)約4,000人を対象に、2020年1月27日に在宅勤務体制へ移行されました。これは他社と比べてもかなり早いタイミングだったと思いますが、なぜこれほどスムーズに移行することができたのでしょうか。

GMOインターネットグループ(以下、GMO):弊社では、2011年の東日本大震災をきっかけに、災害などの不測の事態に備えて在宅勤務のシミュレーションをおこなっていました。今回の在宅勤務への移行がスムーズだったのは、その訓練を活かすことができたからだと思います。

Cw:具体的にはどのような訓練をおこなっていたのでしょう。

GMO:毎年5月、すべての国内拠点で一斉にリモートに切り替える取り組みをおこなっています。その際、特に重要視しているのは災害時に社内のコミュニケーションをどのようにとるかということです。東日本大震災でも携帯電話が使えず、結果としてTwitterの有用性が広く知られることになりましたよね。

Cw:たしかに安否確認や現状報告などをするうえで連絡ツールは重要ですね。

GMO:弊社でも訓練を通して、携帯電話や安否確認ツールなどさまざまな手法を試してきました。在宅勤務をおこなうには他にも(社外アクセスができないシステムに入るための)VPN専用線を付与するなど多くの準備が必要です。2011年に訓練を始めた当初は色々とうまくいかないこともありましたが、そこから急速に在宅勤務の体制を整えて少しずつ慣れていきました。

情報はスピードだけでなく正確性も重要

在宅勤務体制に移行した後のGMOインターネットグループのオフィス 在宅勤務体制に移行した後のGMOインターネットグループのオフィスの風景

Cw:災害などが発生したときは、どのような流れで在宅勤務へ移行するのでしょうか。

GMO:何らかの災害が発生すると、まず災害対策本部が立ち上がり、そこからボードメンバーに連絡が入って基本方針を決定します。そして、その方針が全パートナー(従業員)に伝えられます。こうした危機発生時の流れはしっかりとマニュアル化してあります。

Cw:意思決定はスピードも大事だと思いますが、どれくらいの時間で方針が決定されるのでしょうか。

GMO:特に時間を定めているわけではありません。災害にもさまざまあり、震災や台風などであれば迅速に意思決定する必要があります。一方で、新型コロナウイルスは情報も錯綜しており、慎重に検討しなければなりません。 情報はスピードだけでなく正確性が重要です。災害時にはデマも流れますし、何が正しい情報なのかわからなくなることもあります。そうした場合に指針となるよう、災害対策本部から正しい情報を定期的に出すことが大事なのです。

今回の新型コロナウイルスの件でも、各メディアが情報サイトを立ち上げて正しい情報を提供しようとしています。私たちも微力ながら「新型コロナウイルス関連リンク集」を作成したり、在宅勤務に関するノウハウをご提供したりしています。災害時には正しいアクションを取ることが命を守ることにつながりますので、情報は惜しみなく提供していきたいと考えています。

パートナー(従業員)の9割が在宅勤務体制を高評価

Cw:新型コロナウイルスへの対応としておこなった施策について詳しく教えてください。

GMO:2020年1月16日に日本で初めて新型コロナウイルスの感染者が確認された時点で全パートナー(従業員)に向けて注意喚起メールを配信し、そこから状況に応じて海外出張の取り止めや中国からの帰国者の在宅勤務指示、そして1月27日からは国内主要オフィスにおいて在宅勤務へ移行するなどをおこないました。2020年2月10日からは感染流行の長期化に備えた体制に移行し、パートナー(従業員)の安全を最優先に対策を講じています。
在宅勤務期間は安否確認ツールを用いた勤務状況の把握や、在宅勤務状況に関するアンケートを実施するなどパートナーとのコミュニケーションを大事にしています。

Cw:在宅勤務に関するアンケートを実施されたとのことですが、パートナー(従業員)の皆さんからは在宅勤務に対してどのような声があがっているでしょうか。

GMO:アンケートではパートナーの9割近くが在宅勤務体制を高評価しており、7割が業務について大きな問題はないと回答しています。
一方で課題も見えてきました。まず、設備面では、「リモートでのネットワーク環境が悪い」や、「自宅での作業用の椅子や机、PCがないことによる作業効率低下」などの声があがっています。たしかに会社員で自宅に仕事部屋を持っている人は少ないですよね。私自身も自宅ではダイニングテーブルで仕事をせざるを得ない状況ですが、やっぱり自宅の椅子では長時間座るのはきついですね。

Cw:設備面の課題は生産性に影響を与えるのでしょうか。

GMO:それは気になっている点です。たとえば、椅子を買うための補助金や通信費、光熱費など、在宅で快適に仕事をするためのサポートを会社ができると良いと思います。ただ、設備面は人によるので、何が足りていなくてどれだけ支給するべきなのか、支給額の根拠が必要です。
そこで、在宅勤務体制となり浮いた水道光熱費をはじめとするオフィス運用コストをパートナーに還元するという制度が動き出しました。これで皆さんの在宅で仕事をする環境をサポートできればと思っています。

Cw:現在は全パートナー(従業員)が在宅勤務なのでしょうか。

GMO:100%ではありません。銀行業や決済事業など、セキュリティなどの関係でどうしても会社でないとできない業務を抱えている人もいて、1~2割程度は出社しています。そうした方に向けても新型コロナウイルス対策で環境の整備をおこなっています。たとえばランチで外食しなくてすむようにお弁当を出したりしています。

Cw:そこに費用がかかりそうですね。

GMO:ええ。ただ、出社するパートナー(従業員)が減ったことで浮く費用もあるので、そこから捻出している感じですね。たとえばオフィスが手狭になっても、在宅勤務なら人を増やすことができます。そういったメリットもあります。

Chatworkは在宅勤務に欠かせないツール

Cw:災害対策本部をスムーズに運営するためのポイントはありますか。

GMO:感度を高くして、スピーディーにジャッジすることが大事です。弊社では何かあれば災害対策本部の誰もが物怖じせずトップの熊谷にすぐ連絡しています。そして、熊谷やボードメンバーがすばやく会社の方向性を決定し、それがパートナー(従業員)へ情報を伝達します。このとき重要なのは、やはり連絡ツールです。今回のスムーズな移行は、Chatworkだからこそ、このスピード感で対応することができているのです。

Cw:どんなところがChatworkの良さだと思いますか。

GMO:まず、メールのお作法が不要ですよね。「おつかれさまです」のような定型文を書く必要がないので、その分やり取りのスピード感が上がります。また、いちいち連絡先を検索してメールアドレスをコピーし、CCに貼り付けるといった手間もありません。グループチャットを作ったら、案件に関わるメンバーをグループに入れておけばそれで済みます。Chatworkは在宅勤務に欠かせないツールになっています。

Cw:在宅勤務でのコミュニケーションにはどのような工夫をしていますか?

GMO:在宅勤務では各々の業務が見えにくくなるので、まずは朝に「今日はこの業務をやります」のような宣言をしています。そして1日の終わりには日報を提出して、それにコメントがついたりもします。といっても堅い内容ではなく、ユニークなコメントが多いので見るのが楽しみなんです。

在宅勤務の孤独をChatworkが埋めてくれる

Cw:今後、テレワーク導入を検討する企業の皆さまへのアドバイスとして、テレワークへの移行を成功するためにおさえておくべきポイントを教えてください。

GMO:とにかくコミュニケーションが重要です。コミュニケーションツールを活用する際のポイントは、派遣社員やアルバイトなどを対象外にしないことです。使うのであれば全員で使わないと意味がありません。コミュニケーション格差があると、結局電話やメールなど別の手段を使う場面が出てきて、生産性をロスしてしまいます。

Cw:中途半端に始めてはいけないということですね。

GMO:そうですね。とにかく全員で同じツールを使ってコミュニケーションを確立することが大切です。在宅は集中して仕事ができますが、一方で隣に仲間がいない寂しさもあります。そんなとき、Chatworkなら隣に人がいるような感覚でコミュニケーションできるのです。

Cw:在宅勤務の状況が長引きそうな現在、通常時と同じコミュニケーションを離れた場所でも継続できるような環境作りに真剣に取り組めるかは、企業としてのパフォーマンスを維持する鍵になりそうですね。大変参考になりました。このたびは貴重な話を聞かせていただきありがとうございました。

GMOインターネットグループに学ぶ在宅勤務のポイントまとめ

GMOインターネットグループさまの新型コロナウィルスへの在宅勤務体制の迅速な対応について紹介しました。
緊急時に従業員の命を第一に守り、かつ事業を継続するために、一体何が必要なのかを事前にイメージし準備しておくことはとても重要です。今回のGMOインターネットグループさまの新型コロナウィルスに関する取り組みは、以下のページにて確認が可能なので、ぜひ参考にしてください。

GMOインターネットグループ 新型コロナウィルスに関するグループの取り組みと関連リンク集
https://www.gmo.jp/coronavirus/

GMOインターネット株式会社導入事例:スムーズに在宅勤務へ移行できたのはChatworkがあったから
https://go.chatwork.com/ja/case/gmo.html

長期にわたる在宅勤務を成功させるためには、従業員同士のコミュニケーションを絶やさない環境を用意することが必須となります。情報格差を生まないためにも全従業員に共通したコミュニケーションツールを使ってもらうことが理想的でしょう。
特に、在宅勤務では、同僚との日常会話が減少する傾向があります。
Web会議で顔を見ながらの会話はもちろん、チャットなどの非同期でライトなテキストコミュニケーションも有効です。ぜひ試してみてください。

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Chatworkの中の人です。お役立ちコラムの編集者として、ワークスタイルの変化に伴うコミュニケーションと組織のあり方など発信していきます。

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