ChatworkにCCはない?TOやグループチャットでの情報共有方法を解説

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ChatworkにCCはない?TOやグループチャットでの情報共有方法を解説

目次

メールでの業務連絡に慣れていると、「メインの宛先ではないけれど、参考までに見ておいてほしい」という場面でCC機能をよく使いますよね。

Chatworkを使い始めた方の中には、「ChatworkでもメールのCCのように、特定の人に情報を共有したいけれど、どうすればいいの?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。

この記事では、まずChatworkにCC機能があるのかどうかを明確にした上で、CCと同じ目的を達成するための具体的な方法を4つご紹介します。

Chatworkならではの効率的な情報共有のコツを掴み、コミュニケーションをさらに円滑に進めましょう。

Chatworkにメールのような「CC」機能はない【結論】

まず結論からお伝えすると、Chatworkにはメールの「CC(カーボンコピー)」と全く同じ機能は搭載されていません。

メッセージを送る際に、「TO(宛先)」とは別に「CC(参考)」の欄があって、そこにユーザーを指定する、という機能はないのです。

これを聞いて「不便だな」と感じる方もいるかもしれませんが、そこには理由があります。

なぜなら、Chatworkはメールとは異なるコミュニケーションの思想に基づいて設計されているからです。

メールが「個対個」のやり取りを基本とし、それをCCやBCCで拡散していくのに対し、Chatworkは「グループ(場)」でのオープンな情報共有を基本としています。

しかし、ご安心ください。

「この情報を参考までに見ておいてほしい」というCCの目的は、Chatworkの別の機能を活用することで、より効果的に達成することが可能です。

CCの代わりにChatworkで情報共有する4つの方法

ChatworkでメールのCCと同じような目的、つまり「メインの担当者ではないが、情報共有や確認をしておいてほしい相手」にメッセージを伝えるための代表的な方法を4つ紹介します。

状況に応じて使い分けることで、円滑なコミュニケーションが実現します。

方法1:「TO」機能でメインの宛先と閲覧者(CC相当)を明確にする

最もシンプルで分かりやすいのが、Chatworkの「TO」機能を活用する方法です。

グループチャット内で、メッセージを送る際に特定の相手を指定できる機能です。

基本的な使い方と「CC的」運用

  1. メッセージ入力欄の上にある「TO」アイコンをクリックします。
  2. グループチャットに参加しているメンバーの一覧が表示されます。
  3. まず、メインで対応してほしい相手(TOに相当)を選択します。
  4. 次に、情報共有として見ておいてほしい相手(CCに相当)も選択します。
  5. メッセージ本文の冒頭などで、誰がメイン担当で、誰が確認者なのかを明記すると、より丁寧です。

メッセージ本文の例

TO:田中さん

CC:佐藤部長

田中さん、お疲れ様です。

先日ご依頼いただいた〇〇の件、資料を作成しましたのでご確認ください。

ご確認後、タスクを完了いただけますと幸いです。

このように、「TO」機能で宛先を指定しつつ、本文で役割を明記することで、誰が何をすべきかが一目瞭然となり、メールのCCと同じ目的を達成できます。

TOを付けられた相手には通知が届くため、重要なメッセージを見逃しにくくなるというメリットもあります。

方法2:グループチャットを活用し、関係者全員で情報を共有する

CCを使いたくなる場面の多くは、そもそも情報共有の範囲が曖昧なケースです。

Chatworkの基本的な考え方は、関連するメンバーが参加する「グループチャット」を作成し、その中でオープンに情報を共有することです。

CC不要のコミュニケーション文化へ

例えば、「〇〇プロジェクト」に関するやり取りは、すべて「〇〇プロジェクト」のグループチャットで行う、というルールを徹底します。

そうすれば、プロジェクトメンバーは都度CCの相手を選ぶ必要がなく、そのチャットを見ていれば常に最新の情報を把握できます。

メインの担当者への依頼も、閲覧してほしい上司への報告も、すべてそのグループチャット内で行うのです。

これにより、情報が特定の個人に留まることなく、チーム全体の資産として蓄積されていきます。

「誰をCCに入れればいいか迷う」という時間そのものをなくし、透明性の高いコミュニケーションを実現するのが、この方法の大きなメリットです。

方法3:「メッセージの引用」機能で特定の会話を別の人に共有する

あるグループチャットでのやり取りを、別のチャットに参加している人に共有したい、という場面もあるでしょう。

これは、メールで過去のやり取りを転送するケースに似ています。

このような場合には、「メッセージの引用」機能が便利です。

操作方法と活用シーン

  1. 共有したいメッセージにカーソルを合わせると表示される「引用」アイコンをクリックします。
  2. メッセージ入力欄に、引用形式でそのメッセージが挿入されます。
  3. この引用メッセージをコピーし、共有したい相手がいる別のダイレクトチャットやグループチャットに貼り付けて送信します。
  4. 送信する際には、「こちらの件、参考までにご確認ください」といった補足を加えると親切です。

この方法を使えば、特定の会話の文脈を保ったまま、必要な情報を的確に別の人へ伝えることができます。

方法4:「タスク機能」で「確認依頼」として共有する

「この資料、目を通しておいてください」「この件、状況を把握しておいてください」といった、相手に具体的な返信は求めないものの、確認というアクションを依頼したい場合に有効なのが「タスク機能」です。

「やること」として明確に依頼する

CCで送られたメールは、受け取った側が「自分は何をすればいいのか(読むだけでいいのか、何か意見すべきか)」が分からず、結局見過ごされてしまうことも少なくありません。

  1. そこで、相手にしてほしいことを「タスク」として明確に依頼します。

  2. 情報共有したい相手とのチャットで、「タスク追加」をクリックします。
  3. タスク内容に「【確認依頼】〇〇の件に関する資料」のように入力します。
  4. 担当者に相手を指定し、必要であれば確認の期限を設定して、タスクを作成します。

この方法の最大のメリットは、相手がタスクを完了すると通知が届くため、「相手が確認してくれたかどうか」が明確に分かる点です。

単なる情報共有(CC)以上に、確実なコミュニケーションを実現できます。

なぜChatworkにはCC機能がない?メールとチャットの思想の違い

ChatworkにメールのようなCC機能が意図的に搭載されていない背景には、両者のコミュニケーションに対する根本的な思想の違いがあります。

この違いを理解することで、なぜChatworkが現在の形になっているのか、より深く納得できるはずです。

・メールの思想:

 ・基本は「1対1」のクローズドな手紙のやり取り。

 ・CCやBCCは、その手紙の「写し」を関係者にも送るという考え方。

 ・情報共有は、送信者が都度「誰に送るか」を選択して拡散する「プッシュ型」。

・ビジネスチャット(Chatwork)の思想:

 ・基本は「複数人」が参加するオープンな会議室(グループチャット)。

 ・情報は特定の個人に送るのではなく、関連する「場」に投稿する。

 ・メンバーは必要な情報をその「場」に能動的に見に行く「プル型」の側面も持つ。

 ・情報の透明性を高め、属人化を防ぎ、チーム全体の知識として蓄積していくことを目指す。

このように、ChatworkはCCのように都度宛先を選ぶ手間を省き、最初からオープンな場で情報を共有することで、より効率的で透明性の高いコミュニケーションを目指しているのです。

「CC」的な使い方をするときの注意点とマナー

ChatworkでCCの代替としてTO機能などを使う際には、いくつか気をつけたいマナーがあります。

むやみに使うと、かえって相手の負担を増やしてしまう可能性もあります。

メンション(TO)の使いすぎに注意する

TOを付けられると相手に強い通知が届くため、本当に相手に確認してほしい、あるいは対応してほしい重要なメッセージに限定して使いましょう。

単なる情報共有のつもりで毎回多数の人にTOを付けてしまうと、「通知疲れ」の原因になります。

「これは本当にTOを付ける必要があるか?」と一呼吸置いて考える習慣が大切です。

情報共有の目的を明確にする

なぜその人に情報を共有したいのか、その目的を簡潔に伝えるようにしましょう。

「ご参考まで」「ご確認をお願いします」「ご意見をいただけますと幸いです」など、相手に期待するアクションを明確にすることで、受け取った側もどう対応すれば良いか分かりやすくなります。

相手の通知設定に配慮する

緊急性の低い内容であれば、業務時間外や深夜・早朝にTOを付けてメッセージを送るのは避けるのがマナーです。

相手が通知をオフにしている可能性もありますが、基本的な配慮として、相手の働き方を尊重する姿勢が求められます。

まとめ:Chatworkの機能を理解し、メールのCCを超える情報共有を

Chatworkには、メールの「CC」と全く同じ機能はありません。

しかし、それはChatworkがメールとは異なる、より効率的でオープンなコミュニケーションを目指して設計されているからです。

「参考として情報を共有したい」というCCの目的は、Chatworkの「TO」機能、目的別の「グループチャット」の活用、「メッセージの引用」、そして「タスク管理機能」といった多様な方法で、むしろそれ以上に効果的に達成することができます。

特に、関係者全員が参加するグループチャットで情報をオープンに共有するスタイルは、都度CCの宛先を選ぶ手間を省き、情報の透明性を高め、チームの知識として情報を蓄積していく上で非常に有効です。

また、「確認してほしい」という意図を明確に伝えたい場合は、タスク機能を使うことで、相手の対応状況まで確実に把握できます。

これらの方法は、単なるCCの代替ではなく、メールのコミュニケーションが抱えていた課題を解決し、より質の高い情報共有を実現するためのものです。

Chatworkの導入を検討されている方、あるいは使い始めたばかりの方は、ぜひこれらの機能を活用して、自社に合った効率的なコミュニケーションの形を模索してみてください。

Chatworkは、シンプルな操作性で誰でも簡単に始められ、本記事で紹介したような柔軟な情報共有を可能にする機能が充実しています。

まずは無料プランから、その使いやすさと効果を体験してみてはいかがでしょうか。

メールのCCの習慣から一歩踏み出し、Chatworkで新しいコミュニケーションのスタイルを確立することで、チームの生産性はきっと向上するはずです。

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ChatworkのCC的な使い方に関するQ&A

ChatworkでメールのCCのように複数人を宛先にするにはどうすればいいですか?

グループチャット内でメッセージを送る際に、「TO」機能を使って複数人を選択することで、CCのように複数の宛先を指定できます。

メッセージ本文で「TO:〇〇さん(メイン担当)、CC:△△さん(情報共有)」のように役割を明記すると、より分かりやすくなります。

Chatworkに既読機能はありますか?CCで送った相手が読んだか確認したいです。

Chatworkには、個人単位で既読したかどうかが分かる機能はありません。

もし相手に内容を確認したことを明確にしてほしい場合は、「タスク機能」を使って「【要確認】〇〇の件」のように依頼し、相手にタスクを完了してもらう方法が最も確実です。

または、チーム内で「確認したらリアクションを押す」というルールを設けるのも有効です。

TOを付けずに、ただ見ておいてほしい場合はどうすれば良いですか?

その情報に関連する「グループチャット」でメッセージを投稿するのが基本的な考え方です。

関係者がそのグループチャットに参加していれば、通知は飛ばさずに情報を共有できます。

特に見てほしい相手がいる場合は、メッセージ本文で「(佐藤部長、ご参考まで)」のように名前を記載しておくと、相手も自分に関係のある情報だと認識しやすくなります。

社外の人をCCのように情報共有の輪に入れたいのですが可能ですか?

はい、可能です。

Chatworkでは、社外の人をコンタクトに追加し、グループチャットに招待することができます。

これにより、取引先や協力会社など、社外のメンバーを含めたプロジェクトの情報共有を円滑に行えます。

ただし、情報セキュリティには十分配慮し、招待する際のルールを社内で定めておくことが重要です。

なぜChatworkはメールのようなCC機能をあえて付けないのですか?

Chatworkが、都度宛先を選ぶメールの文化とは異なり、「オープンな場で情報を共有し、チーム全体の資産とする」というコミュニケーション思想を重視しているためと考えられます。

CC機能は便利ですが、時に宛先選定の手間や、情報共有の範囲が不透明になるという課題もあります。

グループチャットを基本とすることで、これらの課題を解決し、より透明で効率的なコミュニケーションを目指しています。

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