Chatworkでクライアントと連携する方法|招待から活用術、セキュリティまで解説

目次
「クライアントとのメールの往復が多くて、最新の情報を追うのが大変...」
「電話で話した内容が、後から『言った・言わない』問題になってしまった...」
クライアントとのコミュニケーションは、ビジネスの成功を左右する重要な要素ですが、そのやり取りに多くの時間と手間がかかっていると感じる方は少なくありません。
もし、こうした課題を解決し、よりスムーズで生産性の高い連携を実現したいなら、「Chatwork」の活用が非常に有効です。
この記事では、Chatworkを使ってクライアントと連携する具体的なメリットから、招待方法、実践的な活用術、そして最も重要なセキュリティの注意点まで、詳しく解説していきます。
なぜクライアントとの連絡にChatworkが有効なのか?メール・電話の課題
これまで、クライアントとのコミュニケーションはメールや電話が主流でした。
しかし、これらの従来の方法には、ビジネスのスピード感を損なう可能性のある、いくつかの共通した課題が存在します。
メール:情報が担当者に属人化する、ファイル管理が煩雑、スピード感に欠ける
メールでのやり取りは、基本的に送信者と受信者の閉じた空間で行われます。
そのため、担当者しか話の経緯を把握しておらず、担当者が不在の際に他のメンバーが状況を理解できない「情報の属人化」が起こりがちです。
また、何度もやり取りを重ねるうちに、最新版のファイルがどれか分からなくなったり、重要な情報が過去のメールに埋もれてしまったりすることも少なくありません。
定型的な挨拶や署名も、スピード感を求められる現代のビジネスには、やや非効率に感じられる場面もあります。
電話:記録が残らない、「言った言わない」のリスク、相手の時間を奪う
電話は、緊急の要件を伝えるには有効ですが、会話の内容が記録として残らないため、後から「言った・言わない」という認識の齟齬が生じるリスクがあります。
また、相手の都合に関わらず時間を拘束してしまうため、相手が会議中や集中して作業している場合には、かえって迷惑になってしまうことも。
担当者不在時の伝言ゲームも、情報の正確性を損なう原因となります。
Chatworkは、これらのメールや電話が持つ課題を解決し、クライアントとの関係性をより良いものにするためのコミュニケーション基盤を提供します。
Chatworkでクライアントと連携する5つの大きなメリット
クライアントとのコミュニケーションにChatworkを導入することで、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。
メリット1:やり取りがスピーディになり、プロジェクトが加速する
Chatworkのリアルタイムなチャット形式により、メールのような堅苦しい挨拶なしに、本題からすぐにやり取りを始めることができます。
ちょっとした確認や質疑応答がその場で迅速に行えるため、返信待ちによる業務の停滞がなくなり、プロジェクト全体のスピード感が格段に向上します。
メリット2:情報が一元化され、関係者全員が状況を把握できる
クライアントごとに専用のグループチャットを作成すれば、そのクライアントに関するすべてのやり取り、共有されたファイル、決定事項などが一つの場所に集約されます。
社内の関係者(上司、同僚など)もそのチャットに参加することで、担当者以外でも常に最新の状況を把握でき、情報の属人化を防ぎ、透明性の高いプロジェクト進行が可能になります。
メリット3:認識のズレや伝達漏れを防ぎ、手戻りを削減できる
すべてのコミュニケーションがテキストとして記録されるため、「言った・言わない」といったトラブルを防ぐことができます。
また、関係者全員が同じ情報を閲覧できるため、伝達漏れや認識のズレが生じにくくなります。
これにより、後工程での手戻りや修正作業といった無駄なコストを削減できます。
メリット4:タスク管理機能で依頼事項が明確になる
クライアントからの依頼事項や、こちらからお願いしたい確認作業などを、Chatworkの「タスク管理機能」を使って明確にすることができます。
「誰が」「いつまでに」「何をすべきか」が可視化されるため、対応漏れがなくなり、クライアントからの信頼向上にも繋がります。
完了したかどうかも一目で分かるため、進捗管理も容易です。
メリット5:手軽なコミュニケーションで良好な関係を構築できる
メールよりも気軽に、しかし電話よりも相手の時間を尊重しながらコミュニケーションが取れるため、クライアントとの心理的な距離が縮まりやすくなります。
リアクション機能を使って感謝の気持ちを伝えたり、必要な情報を迅速に共有したりすることで、単なる業務連絡を超えた、良好なパートナーシップを構築するきっかけにもなります。
【実践】クライアントをChatworkに招待する具体的な方法
Chatworkでクライアントと連携を始めるのは非常に簡単です。
ここでは、その具体的なステップを紹介します。
ステップ1:コンタクトを追加する
まず、やり取りをしたいクライアントの担当者を、自分のChatworkの連絡先(コンタクト)に追加します。
1.Chatwork画面の「コンタクト管理」アイコンをクリックします。
2.「ユーザーを検索」タブで、相手のメールアドレスやChatwork IDで検索するか、「メールで招待」タブで相手のメールアドレスを入力し、「招待メールを送信」します。
3.相手が承認、または招待メールから登録を完了すると、コンタクトとして追加されます。
ステップ2:専用のグループチャットを作成する
クライアントとのやり取り専用のグループチャットを作成します。
プロジェクト名やクライアント名など、一目で内容が分かるチャット名に設定しましょう(例:「株式会社〇〇様 プロジェクト」「△△案件 連絡用」など)。
チャットの「概要欄」には、プロジェクトの目的や参加メンバー、基本的なルールなどを記載しておくと、後から確認しやすくて便利です。
ステップ3:グループチャットにクライアントを招待する
作成したグループチャットに、コンタクトに追加したクライアントの担当者を招待します。
グループチャット画面のメンバー管理から、コンタクト一覧を表示し、招待したいクライアントを選択して追加するだけです。
これで、社内外のメンバーが参加する専用のコミュニケーションの場が完成します。
もしクライアントがChatwork未登録の場合
クライアントがまだChatworkのアカウントを持っていない場合でも問題ありません。
ステップ1で招待メールを送ると、相手はそのメール内の案内に従って簡単にアカウントを新規登録できます。
重要なのは、クライアント側は「無料プラン」で利用を開始できるため、相手に費用的な負担をかけることなく、スムーズに連携を始められる点です。
クライアントワークで役立つ!Chatwork活用術
クライアントとの連携をさらに円滑で生産的なものにするための、具体的な活用術を紹介します。
活用術1:タスク機能で依頼や確認事項を明確にする
クライアントに資料の確認をお願いしたい時や、逆にクライアントから何かを依頼された時に、タスク機能を活用します。
「【ご確認依頼】〇〇提案書」「【〇月〇日まで】△△の原稿提出」のようにタスクを作成し、担当者と期限を設定することで、お互いの「やること」が明確になり、対応漏れを防ぎます。
活用術2:ノート機能で議事録や仕様書を共有・ストックする
打ち合わせの議事録、プロジェクトの仕様書、よくある質問とその回答など、後から何度も参照するような重要な情報は「ノート機能」にまとめておきましょう。
これにより、情報がチャットの流れに埋もれることなく、いつでも誰でも簡単に確認できます。
クライアントとの認識合わせにも非常に有効です。
活用術3:Chatwork Liveで手軽にオンライン定例会を実施する
定期的な進捗報告会や打ち合わせには、ビデオ通話機能「Chatwork Live」が便利です。
別のツールを準備する必要がなく、Chatwork上ですぐに開始できます。
画面共有を使えば、資料やデモ画面を一緒に見ながら、具体的な議論を進めることができます。
活用術4:リアクション機能でスムーズな意思疎通を図る
クライアントからのメッセージに対して、「確認しました」という意味でリアクションを押すなど、簡単な意思表示に活用します。
これにより、わざわざ返信メッセージを作成する手間が省け、スピーディでテンポの良いコミュニケーションが実現します。
【最重要】社外ユーザーと繋がる際のセキュリティと注意点
クライアントという社外のユーザーとコミュニケーションを取る上では、利便性だけでなく、セキュリティの確保が最も重要です。
注意点1:共有する情報の範囲を明確にする(社外秘情報の取り扱い)
どの情報をクライアントと共有して良いのか、社内で明確なルールを定めておく必要があります。
特に、他のクライアントの情報や、社外秘の技術情報などが誤って共有されることのないよう、細心の注意を払いましょう。
必要に応じて、クライアントとの間で秘密保持契約(NDA)を締結することも重要です。
注意点2:グループチャットのメンバー管理を徹底する
クライアントが参加するグループチャットには、本当にその情報が必要なメンバーだけを参加させるようにしましょう。
担当者の異動や退職があった際には、速やかにメンバーから削除するなど、定期的な棚卸しと管理を徹底することが情報漏えいリスクの低減に繋がります。
注意点3:ファイルの取り扱いルールを定める
共有するファイルにパスワードを設定したり、ダウンロード期間を設けたり(外部ストレージ連携の場合)、ファイルの取り扱いに関するルールをクライアントと合意しておくことも有効です。
安易に重要ファイルを共有するのではなく、その必要性を都度判断する姿勢が求められます。
Chatworkのセキュリティ機能の紹介
Chatworkは、ビジネスでの利用を前提に、国際基準のセキュリティを満たしています。
通信の暗号化はもちろん、有料プランではIPアドレス制限やモバイル端末制限、ユーザーの操作ログを閲覧できる監査ログ機能など、企業のセキュリティポリシーに合わせた高度な管理機能も提供されており、安心して社外連携に活用できます。
クライアントにChatwork利用をお願いする際の伝え方(例文付き)
クライアントにChatworkの利用をお願いする際には、そのメリットを丁寧に伝えることが大切です。
【件名】今後のご連絡方法について(株式会社〇〇 担当:△△)
【本文】
株式会社〇〇 〇〇様
いつもお世話になっております。
株式会社△△の△△です。
さて、現在進行中の〇〇プロジェクトに関しまして、今後の情報共有をより迅速かつ円滑に進めるため、ビジネスチャット「Chatwork」でのご連絡をご提案させていただけますでしょうか。
Chatworkを利用することで、以下のようなメリットがございます。
・メールよりもスピーディなやり取りが可能です。
・プロジェクトに関する情報やファイルが一元管理でき、確認が容易になります。
・ご登録やご利用に関して、〇〇様(クライアント)側に費用は一切かかりません。
つきましては、下記よりChatworkへのご招待をお送りいたしましたので、お手すきの際にご確認いただけますと幸いです。
(招待リンクや、簡単な登録手順などを記載)
ご不明な点がございましたら、お気軽にお申し付けください。
何卒、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。
まとめ:Chatworkでクライアントとの関係を、もっと強く、スムーズに
クライアントとのコミュニケーションは、プロジェクトの成否、ひいてはビジネスの成長を左右する重要な生命線です。
メールや電話が持つ課題を解決し、より迅速で、透明性が高く、そして確実な連携を実現するツールとして、ビジネスチャットの活用は今やスタンダードになりつつあります。
本記事でご紹介したように、Chatworkは単に社内の連絡を効率化するだけでなく、クライアントという重要な社外パートナーとのコミュニケーションハブとしても、その真価を発揮します。
情報やタスクを一元管理し、認識のズレを防ぎ、スピーディなやり取りで信頼関係を深める。これらは、クライアントワークにおいて大きな価値をもたらすはずです。
その背景には、誰でも直感的に使える「シンプルさ」と、社外のユーザーとも簡単かつ安全に繋がれる「コンタクト管理のしやすさ」という、Chatworkが大切にしている設計思想があります。
もし、あなたがクライアントとのやり取りに非効率さや課題を感じているなら、Chatworkの導入は非常に有効な解決策です。
まずは特定のクライアントとの一つのプロジェクトからでも、Chatworkでの連携を試してみてはいかがでしょうか。
クライアント側は無料で始められるため、提案のハードルも高くありません。
Chatworkを活用し、クライアントとの関係性を次のステージへと引き上げ、ビジネスを成功に導きましょう。