セキュリティポリシーとは?セキュリティポリシーが必要な理由
目次
セキュリティポリシーという言葉を聞いたことがあるけれど、どのような意味を持つのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
企業活動には多くのリスクが潜んでおり、被害を回避するためにもセキュリティポリシーの策定が必要です。
セキュリティポリシーを十分なものとするには、なぜ必要であるのかを理解し、効果が出る内容を作り上げるようにしましょう。
企業の安全を保てるように、セキュリティポリシーの策定方法について解説します。
セキュリティポリシーとは
セキュリティポリシーとは、企業や組織における情報セキュリティ対策のことです。
具体的には、社内のセキュリティを向上させるために、ルールや規定を設けることを指します。
企業に求められるセキュリティポリシーは、どのような情報を扱うのか、組織の規模、ネットワーク環境などに応じて異なります。
自社が抱えやすいリスクを考慮した上で、最適なセキュリティポリシーを策定する必要があります。
セキュリティポリシーが必要な理由
セキュリティポリシーは、どのような理由から必要とされているのでしょうか。
企業活動で起こり得るリスクを把握し、セキュリティポリシーを策定する基準を考えてみましょう。
外部からのサイバー攻撃に備える
セキュリティポリシーが必要とされている背景に、外部からのサイバー攻撃に備える点が挙げられます。
テクノロジーのレベルが向上している一方で、インターネットを悪用したサイバー攻撃の手法も高度となりました。
とくに、規模の大きい企業を攻撃対象とする集団も増加していることから、高いレベルでの対策を続けていかなければなりません。
業務に悪影響が出ないように、サイバー攻撃に対するセキュリティポリシーの策定が求められます。
情報漏洩の防止
セキュリティポリシーの策定は、社内の情報漏洩を防ぐ役割もあります。
テレワークを含む働き方の多様化にともない、情報漏洩につながるような事例も増加しています。
たとえば、外出先にPCを忘れてしまったり、移動中に社内用のスマートフォンを紛失してしまったりといった事例です。
紛失や盗難のリスクを回避することはもちろん、事が起きてしまったあとの対策も兼ねて、セキュリティポリシーの策定が必要です。
内部犯行を未然に防ぐ
企業に対する攻撃は外部からだけでなく、内部の犯行もゼロではありません。
従業員が悪意を持って、機密情報を外部に流出させる事例も少なくないことから、内部の統制も必要です。
とくに、社内システムやサーバーを管理する部署や、重要な情報を取り扱いやすい部署などに属する、従業員へのセキュリティポリシー遵守の徹底が求められます。
セキュリティポリシーに盛り込むべき内容
セキュリティポリシーを社内で策定する際には、どのような項目を盛り込む必要があるのでしょうか。
企業の情報や財産を守るためにも、3つの項目を重視したセキュリティポリシーの策定を進めましょう。
基本方針
セキュリティポリシーには、基本方針を盛り込むことを忘れないようにしましょう。
基本方針とは、セキュリティに関する対策基準や、実施方法といった全体像をまとめる項目です。
企業に潜むリスクに対して、どのようなセキュリティ対策の方針を取るのかを記載します。
また、セキュリティポリシーを適用する業務、対象者、違反者への処罰内容なども、基本方針に含めるのがポイントです。
対策基準
基本方針をまとめたあとは、対策基準を作成していきます。
対策基準とは、ガイドラインとも呼ばれており、各業務や各部署におけるセキュリティ対策をまとめたものです。
たとえば、システム開発に携わる従業員向けに、トラブル発生時や、外部から攻撃を受けたときのなどの対応を明確にします。
このように対策基準を明示しておくことで、どの段階で対応を進めればいいのかを共有できます。
実施手順
セキュリティポリシーの策定では、実施手順についても記載します。
実施手順とは、対策基準に該当している事柄について、どのような方法で進めていくのかをマニュアル化したものです。
また、セキュリティ対策の実施手順に加え、従業員へのセキュリティ教育や、実施頻度なども記載しておきましょう。
セキュリティポリシーを策定するポイント
セキュリティポリシーの効果を高めるためには、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
責任者の明確化や、誰でも理解しやすい内容づくりなど、細かい部分に注意してみてください。
責任者を明確にする
セキュリティポリシーを策定する際には、責任者を明確にすることが大切です。
各従業員にマニュアルを配布して個人に任せるのではなく、組織としての体制を構築します。
また、企業の安全性を高めるためにも、経営陣と現場の従業員が一体となって組織を構成するのがポイントです。
現場でのセキュリティリスクを重視した上で、経営層での判断や最終的な責任の所在を明確にしましょう。
誰でも分かりやすく記載する
セキュリティポリシーを策定しても、全従業員に理解してもらえないのであれば意味がありません。
とくに、シニア層の従業員や、IT関係を苦手としている従業員でも、セキュリティポリシーの内容が分かりやすいように記載するようにします。
内容が分からないまま放置しておくと、いざとなったときにセキュリティポリシーを活用できません。
また、セキュリティポリシーを策定して終わりではなく、定期的に教育を実施したり、都度不明点を解決できるような環境を用意しましょう。
PDCAサイクルを回す
セキュリティ対策を強化するためにも、PDCAサイクルを回します。
最初の段階からセキュリティポリシーを完璧に作ることは難しく、定期的なアップデートが必要です。
具体的には、セキュリティポリシーを策定し、問題点や課題を明確にしながら修正を進めていきます。
ときには、外部の専門家からの意見や、他社の事例を参考にし、セキュリティポリシーを万全なものに作り上げましょう。
リスク回避のためにもセキュリティポリシーが重要
インターネットの発達にともない、仕事が便利になっていく一方で、さまざまなリスクに気を付けなければなりません。
情報漏洩や外部からの攻撃を防ぐためにも、セキュリティポリシーを策定し、安全な状態に保つ必要があります。
セキュリティポリシーを策定する際には、「基本方針」、「対策基準」、「実施手順」を明確にすることが重要です。
それぞれの従業員が理解しやすいように作成し、PDCAサイクルを回しながらセキュリティポリシーをアップデートを実施しましょう。
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