社内のコミュニケーション不足で起こる問題とは?原因や解決策を詳しく解説

目次
テレワークの浸透や成果主義の広がりにより、職場でのコミュニケーションが希薄化している企業は少なくありません。
コミュニケーションの不足は、生産性の低下だけでなく、顧客からの信頼喪失や離職率の上昇といった経営課題にも直結します。
コミュニケーションを活性化させるには、上司からの積極的な働きかけや、誰もが気軽にやりとりできるツールの導入などが有効です。
本記事では、コミュニケーション不足から生じる問題、具体的な解決策などを詳しく解説します。
コミュニケーション不足が引き起こす問題
職場におけるコミュニケーション不足は、具体的にどのような問題を引き起こすのでしょうか。
代表的な4つの問題点を解説します。
認識の齟齬が生じる
チームメンバーと十分なコミュニケーションがとれていないと、業務の遂行に支障をきたす可能性があります。
従業員は個人ごとに異なるバックグラウンドや経験、知識をもっているため、同じ物事に関して認識に差が生じることは少なくありません。
コミュニケーションが円滑であれば、都度確認し合うことで認識のズレを修正できますが、コミュニケーション不足の状態にあると相手の考えがわからず、自分の認識とズレていることにも気づけません。
結果として、相手への説明が表面的になったり、必要な情報が正確に伝わらないまま業務が進んだりしてしまうことがあります。
とくに、業務の重要度や緊急度に関する認識がズレていると、業務の遅延を招くだけでなく、企業に大きな損害をもたらすおそれもあります。
生産性が低下する
コミュニケーション不足は、生産性の低下も招きます。
コミュニケーションが十分にとれている職場では、従業員間でノウハウや成功体験の共有が活発におこなわれます。
さらに、業務改善に関するアイデアや意見も出しやすくなり、組織全体で前向きに改善に取り組む雰囲気が醸成されます。
一方で、コミュニケーションが不足していると、こうしたノウハウやアイデアの共有が進みません。
従業員それぞれが自己流で仕事を進め、なかには非効率な方法を続ける人も出てきます。
生産性が上がらないだけでなく、情報共有不足によるミスやトラブルも起きやすくなり、その対応のために通常業務がストップすることもあります。
結果として、組織全体の生産性が著しく低下することにつながるケースもあります。
顧客からの信頼を失う
コミュニケーション不足が原因で納期の遅延や品質低下が発生すると、顧客からの信頼も失いかねません。
たとえば、営業担当者が顧客からヒアリングした要望が製造現場に正確に伝わっていなければ、完成した製品は顧客のニーズを満たさないものになります。
場合によっては、違約金の発生や契約の見直しなどにつながる可能性もあります。
また、コミュニケーションが不足している職場は、離職率が高くなる傾向があります。
担当者が頻繁に交代し、引き継ぎがスムーズにおこなわれない状況は、顧客からの信用を失う一因となります。
事故発生のリスクが高まる
コミュニケーションが不十分な職場は、安全管理の面でも課題を抱えています。
危険をともなう作業や注意すべき箇所について情報共有が徹底されなければ、従業員の安全を守れないリスクが高まります。
とくに、建設現場などで大型重機を扱う職場では、ささいな連携ミスが大事故につながる可能性も否定できません。
一度でも事故が起きれば、従業員は心身に大きなダメージを負い、企業は社会的な信頼を失ってしまう事態になる可能性を念頭に置いておきましょう。
コミュニケーション不足となる原因
コミュニケーション不足が起きやすい職場には、共通する原因が存在します。
自社の状況を改善するには、まず原因を特定することが不可欠です。
以下では、コミュニケーション不足の主な原因を解説するため、自社の状況と照らし合わせてみましょう。
縦・横・斜めの連携が不十分
上司と部下(縦)、同僚間(横)、他部署(斜め)の連携がとれていない職場は、コミュニケーション不足に陥りやすくなります。
テレワークの導入により、同じチームに属していても話す機会がほとんどないケースも珍しくありません。
話す機会があっても、上司からの一方的な指示ばかりで、部下が意見を言えない関係性も問題です。
業務上の接点がないために、他部署や他拠点のメンバーがどのような仕事をしているかわからない、といった状況も連携を妨げます。
このような連携不足が、自然と交流の機会を失わせ、コミュニケーション不足を深刻化させます。
役割分担が曖昧
各自の役割分担が明確にされていない職場では、コミュニケーションに時間を割く余裕が生まれにくくなる一方、無駄が発生しやすくなります。
たとえば、役割分担が曖昧なために、複数の従業員が同じ作業を重複しておこなってしまうケースです。
各自の役割が明確であれば、こうした無駄は発生せず、双方の時間をより建設的な業務に充てることができたでしょう。
コミュニケーションが不足した職場では、従業員同士の自発的な会話も生まれにくくなるため、より業務上の連携が難しくなるという悪循環に陥ることもあります。
組織をまとめる人材がいない
コミュニケーションの活性化において、リーダーの存在は極めて重要です。
リーダーが率先して社内イベントの開催や1on1ミーティングなどを推進することで、対話の機会は増えていきます。
逆に、リーダーが不在であったり、リーダーシップが不足していたりすると、コミュニケーション活性化の取り組みが進まず、状況は改善されません。
会話しにくい雰囲気である
職場の雰囲気は、従業員間のコミュニケーションに大きな影響を与えます。
業務に追われ、雑談すらためらわれるような雰囲気では、コミュニケーションが自然と減少します。
カフェスペースや休憩スペースといった、部署の異なる従業員が偶然出会い、話せる場所がない職場も同様です。
心理的安全性が確保されていない職場も、コミュニケーションを阻害します。
上司に悩みや困りごとを相談したくても、否定や叱責をおそれてしまい、対話そのものを避けるようになります。
個人での業務遂行が中心の職場も、他者と情報共有する機会が構造的に少なく、コミュニケーション不足になりがちです。
社内コミュニケーションが活性化するメリット
職場のコミュニケーションを活性化させると、多くのメリットが期待できます。
以下、代表的なメリットを紹介します。
業務効率が向上する
コミュニケーションが活発な職場では、ノウハウや成功体験の共有が進みます。
結果として、従業員それぞれのスキルが向上し、効率的な業務手法が組織全体に浸透するため、生産性の向上が期待できます。
こまめな情報共有は、伝達漏れによるミスやトラブルの防止にも効果的です。
また、困りごとがあっても手遅れになる前に周囲に相談できるため、大きな問題に発展する前に対処でき、納期の遅延なども回避しやすくなります。
エンゲージメントが向上する
日ごろからコミュニケーションが活発だと、困ったときにすぐに周囲へ相談できるため、従業員は安心して働けます。
結果として組織への帰属意識が高まり、従業員エンゲージメントの向上につながります。
従業員エンゲージメントが高い職場は、離職率が低い傾向にあります。
離職率が低下すれば、採用コストの削減や優秀な人材の定着が実現し、企業の持続的な成長を支えます。
イノベーション創出につながる
従業員が自由に発言できる職場では、新しいアイデアが生まれやすくなります。
自分ひとりでは思いつかないようなアイデアも、異なるバックグラウンドや経験をもつメンバーと話すなかで生まれることがあります。
生まれたアイデアをほかのメンバーに伝え、意見を求めることで、さらにブラッシュアップも図れます。
こうした土壌から生まれたアイデアが新規事業へと発展すれば、企業の成長に大きく貢献します。
コミュニケーション不足を解決する方法
コミュニケーション不足は放置すると重大な問題に発展しかねないため、早期の対策が重要です。
コストをかけずに気軽に取り組めるものから、組織的な改革まで、さまざまな解決策を紹介します。
チャットツールを活用する
コミュニケーション活性化にとくにおすすめなのが、チャットツールの活用です。
電話やメールは形式的なやりとりになりがちで、気軽な雑談には向いていないと感じる人も少なくありません。
チャットツールは挨拶文などが不要で、口頭に近い感覚でやりとりができるため、業務連絡から雑談まで、円滑なコミュニケーションを促進します。
なかでも、ビジネスチャット「Chatwork」は、シンプルな操作性で、ITツールが苦手な人でも手軽に扱える点が魅力です。
メッセージに対して絵文字でリアクションできる機能は、親近感の醸成にもつながります。
また、[タスク管理]機能も搭載しているため、メンバーそれぞれの役割分担を明確にする際にも役立ちます。
コミュニケーション文化を醸成する
従業員間で積極的なコミュニケーションが生まれるよう、意識的に文化を醸成していくことも大切です。
他部署との連携が不足している場合は、共同プロジェクトを立ち上げるのが有効です。
プロジェクト遂行のために定期的なミーティングの機会を設け、その際は誰もが自由に発言できる雰囲気をつくりましょう。
ミーティングの冒頭にアイスブレイクの時間を設けると、より会話が弾みます。
従業員が安心して発言するためには、心理的安全性の確保も重要です。
ミーティングでは「相手の意見を頭ごなしに否定しない」といったルールを定め、誰もが不安なく発言できる環境をつくってください。
社内報を発行し、従業員インタビューや部署紹介といった企画を盛り込むのも効果的です。
これまで話したことがない従業員同士の会話のきっかけになります。
定期的に社内イベントを実施する
社内イベントは、従業員が互いをより深く知るためのよい機会です。
歓迎会や忘年会といった定番のイベントのほかに、ランチ会やスポーツ大会などを開催すると、普段話す機会がないメンバーとも交流できます。
仕事中には見られない意外な一面を発見でき、相互理解の促進につながります。
従業員の家族を招いて開催するのもよいでしょう。
企業の規模にもよりますが、人数が多い場合は、営業所や部署といった単位での開催が現実的です。
離れた拠点と交流したい場合は、オンラインイベントも有効な選択肢となります。
1on1を実施する
上司と部下のコミュニケーション活性化には、1on1ミーティングが役立ちます。
月に1回など定期的に実施し、上司は部下の考えや悩み、キャリアプランなどに真摯に耳を傾けましょう。
部下の意見を取り入れながら職場環境の改善を図れば、部下からの信頼も深まります。
注意すべき点は、上司が話し過ぎないことです。
上司が一方的に話してしまうと、部下は本音を話せなくなり、関係構築の機会を失ってしまいます。
できるだけ聞き役に徹し、部下が自由に話せる雰囲気をつくることが重要です。
オフィス環境を見直す
物理的なオフィス環境の改善も、コミュニケーション活性化に有効です。
たとえば、固定席を設けないフリーアドレスの導入が挙げられます。
席が決まっていると、会話する相手が自席周辺の人に偏りがちですが、フリーアドレスなら業務で接点がない人とも隣り合わせになり、自然な会話が生まれる可能性があります。
また、リフレッシュスペースの設置も効果的です。
飲み物を片手に気軽に話せる場があることで、部署の垣根を越えたコミュニケーションが促進されます。
オフィス移転などを予定している場合は、コミュニケーションが生まれやすいレイアウトを意識して設計してみてください。
社内コミュニケーション活性化にChatwork
コミュニケーション不足は、生産性の低下や離職率の増加といった経営課題に直結します。
雑談しやすい雰囲気づくりや社内イベントの開催など、できることから対策を始めることが大切です。
なかでも、チャットツールの導入は、コミュニケーション不足を解消するうえでとくに効果的な手段です。
チャットツール「Chatwork」は、誰でも簡単に使えるUIが特徴で、業務連絡から雑談まで手軽にメッセージをやりとりできます。
モバイル端末にも対応しているため、外出先やテレワーク中でも円滑なコミュニケーションが可能です。
実際にChatworkを導入した企業からは、社内コミュニケーションが活性化したという声も多く寄せられています。
社内のコミュニケーション不足にお悩みの場合は、ぜひChatworkの導入をご検討ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。