マネージャーがすべき目標設定とは?マネージャーの目標設定例とポイント
目次
マネージャーの業務のひとつに目標設定があります。
目標は、組織の生産性を向上させるために、なくてはならないものですが、どのような目標が効果的な目標になるのか、どのように設定をすればよいのか悩むこともあるでしょう。
マネージャーがすべき目標設定にはどのような目標があるのか、マネージャーが目標設定をおこなう理由、目標設定をする方法とポイント、目標設定例を紹介します。
マネージャーがすべき目標設定とは?
マネージャーがすべき目標設定には、3種類あります。
組織の目標設定、部下の目標設定、そして、自分自身の目標設定です。
順に見ていきます。
組織の目標設定
組織の目標設定とは、部長であれば部の目標、課長であれば課の目標、プロジェクトマネージャーであればプロジェクトの目標などがあげられます。
個人ではなく、複数名で成り立つ組織が一丸となって目指す指標といえるでしょう。
部下の目標設定
マネージャーの役割のひとつは、部下を管理することです。
そのため、マネージャーは、部下とコミュニケーションを取りながら、部下が成長できるよう細かな目標を決定する必要があります。
自分自身の目標設定
マネージャーは、自分自身の目標設定もおこなう必要があります。
それぞれの部下が目標を達成し、組織の目標も達成できるよう、自分自身のすべきことを明確化し目標として落とし込みます。
マネージャーが目標設定をおこなう理由
目標設定をすることは、さまざまなメリットがあります。
マネージャーが目標設定をおこなうメリットや理由を確認していきましょう。
役割が明確になる
目標設定することで、部下の組織における役割が明確になります。
また、目標があることで、目標に向けて何をすればよいかを部下自身が考えられるようになるため、自発的に動くきっかけにもなるでしょう。
進捗管理ができる
目標があると、目標に対してどのくらい達成できているかを確認することができるため、進捗管理ができます。
進捗が遅れているときは、問題点を見つけて、早い段階で改善策を考えることも可能です。
モチベーションが高まる
目標を達成したいという意識が芽生え、モチベーションの向上が期待できます。
目標がなければ、目の前の業務をただ淡々とこなすことになり、成果や達成感を得られないため、モチベーションや生産性が低下する可能性があります。
業務を効率化できる
目標設定をすると、目標を達成するためのステップを考えるようになるため、余計な時間やコスト、業務などを見直し効率化を目指すようにな流でしょう。
進捗とともに業務内容を改善していくことで、無駄な業務を省き効率よく仕事に取り組むことができるでしょう。
マネージャーが目標設定をする方法
マネージャーが目標設定をする際には、フレームワークを利用すると効果的な目標を設定することができます。
ここでは、ベーシック法と三点セット法という代表的な二つの方法を紹介します。
ベーシック法
ベーシック法では、目標項目、達成基準、期限設定、達成計画の4つのステップで目標を設定していきます。
まず、目標項目では、自分が達成したいことを明確にし、その目標を向上、改善、維持、創出の4つの種類に整理します。
たとえば、「新規顧客を30件増やす」という目標は向上にあたり、「経費を20%削減する」という目標は改善にあたります。
達成基準では、どのような状態になれば達成になるかの基準を設定します。
基準を設定する際は、具体的である方が評価しやすくなるため「売上1,000万円」や「前年比20%増」のように、金額や割合など数値化することが多いです。
期限設定では、いつまでに目標を達成するのか期限を設定します。
期間は、1年や半年など、目標の内容に応じて、達成可能な範囲で適切に設定するとよいでしょう。
達成計画では、目標を達成するためにはどのようなステップで何をしていけばよいのかを考え、具体的な道筋を明確にしていきます。
三点セット法
三点セット法は、ベーシック法を掘り下げた目標設定の方法です。
三点セット法では、テーマ、達成レベル、達成手段の3つを設定します。
達成内容であるテーマを決めるためには、安正早楽、自己否定、プロセスチェックの3つの方法がよく使われます。
安正早楽は、より安く、より正しく、より早く、より楽に、を基準にして目標を設定する方法、自己否定は、自分がもしそのテーマを達成できなかったら、どのような影響が出るかを考えて目標を設定する方法です。
プロセスチェックは、ルーティンワークのなかから改善すべき点を目標に設定する方法です。
次に、達成レベルとは、テーマに対する具体的な目標です。
なるべく数値化して、具体的に設定することで、目標が効果的になります。
実現可能な範囲で、達成レベルを設定することがポイントです。
達成手段とは、ベーシック法における達成計画にあたります。
マネージャーが目標設定をおこなう際のポイント
マネージャーが効果的に目標設定するためには、気をつけるべきポイントがあります。
目標設定をおこなう際のポイントを見ていきます。
達成可能な目標であること
達成可能な目標を設定します。
実力と釣り合わず目標が高過ぎると、業務効率が低下し、モチベーションも下がってしまいます。
個人のキャリアビジョンやスキルセットをきちんと把握し、適切な目標設定のサポートをできるよう心がけましょう。
具体的な目標であること
目標を設定する際は、具体的な内容にしましょう。
たとえば、「ヒット商品をつくる」という抽象的な目標では、どれだけ売ればよいのかわかりません。
また、ヒット商品をつくるために何に取り組めばいいのかもわからないでしょう。
「商品Aを30万個販売する」のように具体的な目標にすることで、達成すべきことが明確になります。
内容にもよりますが、定量的な目標を設定できるとわかりやすいでしょう。
納得できる目標であること
目標は、マネージャーが部下に対して押し付けるものではなく、部下が自分自身で納得できる目標であることが大切です。
押し付けられた目標では、モチベーションもあがらず、業務の効率化も期待できません。
部下の意見やキャリアプランをきちんと理解し、納得できる目標設定ができるようサポートしましょう。
マネージャーが目標設定をおこなう際の例
目標設定は、職種によっても内容が変わってきます。マネージャーが目標設定をおこなう際の例を、職種別に紹介します。
営業職の目標設定の例
営業職の場合、以下のような目標設定の例があげられます。
- 1日の商談件数を5件に増やすことで、年間売上を3,000万円にする
- 年3回のセミナーを開催することで、200件の新規顧客を獲得して、前年比20%増の売上にする
マーケティング職の目標設定の例
マーケティング職の場合、以下のような目標設定の例があげられます。
- ブログ記事を毎月30本アップすることで、来期までにオウンドメディアでの集客を前年同月比30%増にする
- SNSで企業アカウントを開設して、年度末までに1万人のフォロワー数を獲得する
管理職の目標設定の例
管理職の場合、以下のような目標設定の例があげられます。
- 毎月チームミーティングをおこなうことで、メンバーの目標達成率を80%以上にする
- 毎月、部長会議をおこない、今期末の各部署の目標達成率を85%以上にする
エンジニア職の目標設定の例
エンジニア職の場合、以下のような目標設定の例があげられます。
- ダブルチェックを徹底することで、毎月のエラー数を30%減少させる
- 前年度の開発コストを見直すことで、今年度は10%の開発コストを削減する
人事職の目標設定例
人事職の場合、以下のような目標設定の例があげられます。
- 四半期ごとに各部長と面談をすることで、配置転換時のトラブルを年間5件以下にする
- 各部署で管理職と従業員の定期的な個別面談を実施して、離職率を前年比10%減にする
マネージャーが目標設定をおこなう際はコミュニケーションも重視しよう
マネージャーが目標設定をおこなう理由や目標設定の方法について説明しました。
目標設定のポイントのひとつに、本人が納得できる目標であることがあげられます。
マネージャーが目標を考え部下に与えるだけでは、目標の押し付けとなってしまうため、適切な目標設定とはいえません。
部下が納得できる目標設定をするためには、部下の能力や特性、キャリアビジョンなどをきちんと把握する必要があります。
そのためには、日頃から部下とコミュニケーションをおこなう必要があります。
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