ダイバーシティとは?ダイバーシティ推進のメリットや方法を簡単に解説
目次
働き方改革が盛り上がりをみせて久しい昨今、より良い働き方を実現するための「ダイバーシティ」という概念も広がるようになりました。
一方で、ダイバーシティは一見難しい用語に見え、理解が難しいと感じる方もいるかもしれません。
ダイバーシティとはなにか、ダイバーシティを実現することによるメリットや、推進する方法を簡単に紹介します。
ダイバーシティを簡単に表すとなにか
ダイバーシティ(Diversity)とは、もともと英語で「多様性」を意味する言葉です。
多様性とは、年齢、性別、人種、宗教などの属性に制限を設けず、さまざまな背景を持った人物が集まった状態を指します。
ダイバーシティは、アメリカでマイノリティや女性の人権問題を解決し公正な社会を実現する運動が盛り上がったことをきっかけに重視されるようになりました。
日本では、企業でダイバーシティを実現することで、人材の確保や会社の競争力を向上させるという文脈で「ダイバーシティ」という用語が使われています。
なぜダイバーシティが重視されるのか
アメリカで始まった「ダイバーシティ」が、なぜ日本での会社経営に重視されるのか、その背景をみていきましょう。
労働人口の減少
総務省のデータによると、2020年の労働人口は6,868万人と、前年と比較して18万人の減少となりました。
とくに、15〜64歳の労働人口に注目すると、2020年の5,946万人と、前年から34万人も減少しています。
このように、労働人口が減少していくなかで、多くの企業では人材確保が急務です。
積極的にダイバーシティを企業に取り入れることで、女性や外国人、障害者をふくむ多様な人材が働ける環境が整い、優秀な人材を活用できる準備ができます。[※1]
価値観の多様化
さまざまな働き方が実現するなかで、労働に対する価値観も多様化しています。
終身雇用制度も崩壊し、やりがいを求めて転職する事例や、ワークライフバランスを重視する従業員が増えるなど、会社の選び方にも変化が生じています。
労働者側での意識の変化が進む一方で、優秀な人材を確保するためにも、企業側で対応しなければなりません。
女性が働きやすい環境や、労働者の意見を反映した環境など、ダイバーシティの実現が求められているのです。
ビジネスのグローバル化
海外に生産拠点を設けたり、海外市場へ進出したりするなど、ビジネスのグローバル化が進んでいます。
国内市場が縮小するなかで、海外での消費拡大が余儀なくされているのが現状です。
とはいえ、国際競争に打ち勝つためには、海外の商習慣や外国語を理解できる外国人人材を受け入れなければなりません。
国籍・人種を問わない優秀な人材を確保し、グローバル化を推進することが求められます。
ダイバーシティを経営に取り入れるメリット
ダイバーシティが重視されるようになった背景をふまえ、企業が積極的にダイバーシティ経営にとりくむメリットを見ていきましょう。
新たな視点によるイノベーションが実現しやすくなる
ダイバーシティは、新たな視点によるイノベーションの実現につながります。
人種や国籍、学歴といった多様な背景を持った従業員からの意見を活用し、従来の組織体制では得られなかったアイデアを創出します。
たとえば、マイノリティ向けのサービス提供や、新たな顧客層の開拓を実現できます。
また、多様な人材間での意見交換を行うことで、自社が抱える課題の早期解決も可能です。
競争力の向上
ダイバーシティの実現は、競争力の向上にもつながります。
従来の同質的な組織体制だと、市場の変化にも対応しにくく、ビジネスチャンスを逃す可能性がありました。
一方で、異なる背景を持つ人材が集まれば、さまざまな方向にアンテナを向け、市場の変化にもいち早く対応できます。
さらに、多様な国籍や、言語スキルを持つ人材を採用することで、グローバルな市場における競争力高められます。
働きやすい環境の整備
ダイバーシティの実現は、企業だけでなく、従業員にもメリットがあります。
労働人口が減少するなかで、働き盛りの若手や、育児の両立を目指す女性の支援が必須です。
従業員の個性や背景を考慮し、最適な働き方を提供することで、働きやすい環境を実現します。
企業にとっても離職率が低下することで、人材の入れ替わりを減らし、企業価値の向上につながります。
ダイバーシティを推進する方法
将来的な企業経営に向けて、ダイバーシティの実現が欠かせなくなりました。
これまでダイバーシティを意識してこなかった企業や、ダイバーシティに取り組んでみたい企業向けに、ダイバーシティを推進する方法を簡単に解説します。
ダイバーシティへの理解を深める
まずは、経営層を含めて、会社全体でダイバーシティへの理解が必要です。
ダイバーシティの概要に加え、なぜ自社でダイバーシティを実現する必要があるのか、ダイバーシティでどのようなメリットを得られるのかを模索します。
また、ダイバーシティを推進するにあたり、経営層と現場で働く従業員間での情報交換も重要です。
ダイバーシティに向けて、なにを改善していくべきかを具体化し、社内環境の整備を進めていきます。
多様な意見を取り入れる文化をつくる
ダイバーシティを推進するためには、まずは多様な意見や文化的背景を持った人が組織にいることを受け入れられる土壌づくりが必要です。
多様な考えを可視化するだけではなく、ひとつひとつをないがしろにせず、尊重する風土を醸成しましょう。
コミュニケーションを活性化する
多様な考えを可視化するためには、コミュニケーションの活性化も必要な要素です。
チャットツールやビデオ会議ツールなどを活用し、いつでもどこでもコミュニケーションを実現できる環境と、コミュニケーションの内容にアクセスしやすい環境を構築しましょう。
ダイバーシティの実現にChatworkもおすすめ
ダイバーシティを実現すると、イノベーションを生み出したり、グローバル化による競争力を高めたりし、組織力の向上につながります。
社内でダイバーシティを推進する方法として、コミュニケーションの活性化も重要な要素です。
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[※1]出典:総務省「第1 就業状態の動向 1 労働力人口」
https://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/index.pdf
※本記事は、2022年2月時点の情報をもとに作成しています。