マザーズハローワークとは?利用メリットやサービス概要、ハローワークとの違いを解説

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働き方改革
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マザーズハローワークとは?利用メリットやサービス概要、ハローワークとの違いを解説

目次

マザーズハローワークとは、子育てと仕事の両立を目指す求職者に対して、就職支援を実施する施設のことです。

近年、多くの企業が、多様な働き方を受け入れる環境を整備しており、子育てと仕事の両立を支援する企業も増えています。

子育て中の職探しに役立つマザーズハローワークのメリットや、サービス概要についてご紹介します。

マザーズハローワークとは

マザーズハローワークとは、子育てをしながら就職したいと考えている求職者に向けて、就職支援をおこなう施設のことです。

仕事と家庭を両立したいと考えている人のサポートにくわえて、少子化や高齢化にともなう労働不足を補うために、企業側のサポートもしています。

マザーズハローワークは、平成18年の4月から、全国の12都市に開設されています。

マザーズハローワークを利用している人とは

マザーズハローワークを利用している人の多くが、仕事と子育ての両立を目指す求職者です。

現在子育て中であり、子育てをしながら就職をしたい人や、今後の再就職に向けて情報収集をしたい人などが幅広く利用しています。

「マザーズ」という名称ですが、男女問わず利用できる点も特徴です。

マザーズハローワークとハローワークの違い

マザーズハローワークとハローワークでは、利用できる対象者や、申請できる内容などが異なります。

具体的にそれぞれの違いを見てみましょう。

サービスの対象となる人

ハローワークは、求職中の人全般が対象になるのに対し、マザーズハローワークでは、求職者のなかでも、仕事と子育ての両立を目指す人に限定されます。

マザーズハローワークの情報は、一般的なハローワークの情報に加えて、仕事と子育ての両立に理解のある企業からの求人情報が多くあります。

「育児支援制度の有無」「残業が少ない」などの、子育て層の求める情報が多く集まっている点が特徴です。

雇用保険や職業訓練の申請手続き

ハローワークは、単身層やシニア層など、さまざまな求職者への就職支援を実施しているので、雇用保険の申請や職業訓練の紹介・申請手続きもおこなっています。

一方でマザーズハローワークでは、そうした雇用保険の申請や職業訓練の紹介・申請手続きはおこなっていません。

子育て中の方の職業探し支援に対応するための期間となっています。

マザーズハローワークの施設が提供しているサービス

マザーズハローワークは、子育て中の職業探しを支援するために、さまざまなサービスを提供しています。

マザーズハローワークが提供しているサービスについて紹介します。

(1)育児中の女性向けの職業相談

子育てと仕事を両立したい人向けの職業相談を実施しています。

子育て中特有のニーズや悩みをもとに、求人に関する質問の受付や指導、紹介状の発行など、求人企業への紹介をおこないます。

個別の要望をヒアリングしたうえで、マッチする企業の紹介に対応します。

(2)チャイルドコーナー

子どもを連れて安心して来所できるような設備や備品も揃っています。

たとえば、子どもの遊びスペースやおもちゃや絵本が用意されているほか、おむつ交換スペース、授乳用スペースなども用意されています。

子連れでも安心して足を運ぶことができるでしょう。

(3)子育て支援に関する情報の提供

就職に関する情報をボード展示やファイル展示などで提供しています。

提供している情報には、施設で受理した企業や託児施設がある企業などの求人情報のほか、保育情報ガイドブックや地域の保育に関連する子育て支援情報などがあります。

(4)就職に役立つセミナー・講習

就職に役立つセミナーや講習も開催しています。

たとえば、子育て中の求職者のための再就職準備や、ひとり親就職支援、ワークライフバランス、ビジネスメイクなどのセミナーや、WordやExcelなどの基本的なパソコン操作についての講習などを受けることができます。

(5)マザーズ予約相談

早期の就職を目指す人を対象にした、専任の予約相談コーナーも設けています。

事前に予約をすると、専任のナビゲーターが働く環境の整え方や応募書類の書き方などを一貫してサポートしてくれます。

(6)求人検索

施設で取り扱っている求人を検索できるコーナーもあります。

全国各地のハローワークで公開されている求人情報に限らず、個々のマザーズハローワークで受理した求人についても検索できます。

自分の希望に沿った求人情報を検索してみましょう。

(7)求人受理

企業から求人受理をするコーナーでは、子育てと仕事が両立しやすい求人を独自に受け付けています。

子育て中の求職者にアピールしたい企業が集まるので、子育て層に魅力的な求人情報が集まりやすい傾向があります。

マザーズハローワークの利用方法

マザーズハローワークは、ハローワークと同様の手続きをおこなう必要があります。

マザーズハローワークの利用方法を確認していきましょう。

ステップ(1):求職申し込み・プレ相談

マザーズハローワークを利用する際には、まずはじめに求職申し込みをして、プレ相談をおこなう必要があります。

申し込み方法には、以下の2つの方法があります。

  • ハローワークインターネットサービスから 求職申込みをする
  • 窓口で求職申込書を書き、希望条件や自分の情報を登録する

プレ相談では、マザーズハローワークの利用方法やサービス内容の案内を受けることができます。

ステップ(2):就業相談

就業相談は、施設により方法が異なります。

「マザーズ予約相談コーナー」では、子育てをしながら早期就職を目指す求職者に向けて、専任担当者がアドバイスをします。

「職業相談コーナー」では、幅広い求職者の相談を受けており、希望の条件などをもとに、仕事探しの方法や就職に向けたアドバイスを実施します。

ステップ(3):求人紹介

相談を経て条件に合った求人が見つかれば、求人紹介がおこなわれます。

選考に進むためには、ハローワークからの紹介状が必要になります。

ステップ(4):応募・面接・就職

求人紹介が完了すると、求職者は、応募後に面接などの選考に進みます。

面接などの選考を経たのち内定がもらえれば、就職できます。

マザーズハローワークのメリット:利用者側

マザーズハローワークを利用する側にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

  • 子どもと一緒に利用できる
  • 子育てと両立可能な求人を探せる
  • ひとりの担当者がサポートしてくれる
  • 子育て支援の情報も得られる

利用を検討している場合は、ぜひ確認してみてください。

子どもと一緒に利用できる

マザーズハローワークは、子どもと一緒に利用できるというメリットがあります。

絵本やおもちゃがあるキッズスペースや、おむつ交換台などの設備が揃っているため、子どもを連れて安心して利用できます。

また、同じ境遇の求職者が利用している施設のため、周囲に気をつかわずに相談できるでしょう。

子育てと両立可能な求人を探せる

「気になる求人情報があっても、子育てと両立できるか分からない」という不安はつきものです。

マザーズハローワークでは、子育てと両立可能な求人が探せるメリットがあります。

併設されている端末と窓口の両方を通して、子育てに理解がある企業を探すことができます。

ひとりの担当者がサポートしてくれる

マザーズハローワークでは、ひとりの担当者が、就職までをトータルサポートしてくれます。

求人情報の検索から応募書類の書き方、添削などの一連の流れを二人三脚で進められます。

「働きたいけど何からはじめたらいいかわからない」など、必要な準備に向けた情報提供もおこなっているので安心して利用できるでしょう。

子育て支援の情報も得られる

マザーズハローワークでは、子育て支援の情報を得ることもできます。

就職先の情報はもちろんのこと、希望する職場周辺や地域にある保育所や幼稚園、学校に関する情報も提供しています。

働くなかで必要になる支援情報も一緒に入手できて、便利です。

マザーズハローワークのデメリット:利用者側

マザーズハローワークには、注意しておくべきデメリットもあります。

利用を検討する際は、デメリットもよく確認しておくようにしましょう。

職業安定がメインになる

マザーズハローワークで紹介する仕事の多くは、職業安定がメインの仕事となります。

そのため、求職者のキャリアアップを見据えたキャリアプランとの求人のマッチングは、重視されない傾向にあります。

キャリアアップを考えている求職者の場合、まずは職業を安定させてから、自身のキャリアアップを目指しましょう。

個別の企業情報が少ない

求人検索では、企業の概要と求人の要件などの確認はできますが、個別の企業の具体的な情報が少ない傾向にあります。

少ない情報だけでは応募する企業のイメージが具体的にしづらいという声もあります。

就職する際は、求人票の情報以外の部分もよく確認するようにしましょう。

マザーズハローワークのメリット:企業側

マザーズハローワークは、労働力不足の対策として開設された背景もあります。

求人情報を掲載する企業側には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

企業側の視点で、マザーズハローワークのメリットをみていきましょう。

子育て中の優秀な人材と出会える

マザーズハローワークに求人を出すことで、子育て中の優秀な人材と出会えるメリットがあります。

子育て中は、働く時間が限られるなどの時間の制約があるため、就労意欲があってもなかなか思うように働けないのが現状です。

しかし、このような制約をもちつつも、職業経験が豊富な人材や、専門知識をもった人材も多くいるため、マザーズハローワークに求人を出すことで、活躍を望む優秀な人材と出会える可能性を広げることができるでしょう。

採用コストの削減につながる

マザーズハローワークは、無料で求人を掲載できるため、採用コストの削減にもつながります。

「仕事と家庭の両立がしやすい」のような職場環境の情報を求人票に表記するだけでも、応募が多くなる可能性があります。

企業側の配慮なども求人票に記載すると、無料で多くの求職者にアピールできます。

マザーズハローワークの現状

2021年3月時点では、全国にマザーズハローワークが21カ所、マザーズコーナーが183カ所設置されています。

厚生労働省が発表した2021年度の評価シートでは、利用者の就職率は94.5%となっており、一般的なハローワークの就職率が25.1%なのに対して、かなりの高水準であることが分かります。

2017年以降の過去5年間では、マザーズハローワークを通して32万人の人が就職しており、ますます今後の利用は活性化されることが予想されます。

多様な働き方の実現により、優秀な子育て世代が社会で働くことを可能にする効果が期待されます。[注1]

多様な働き方の推進に「Chatwork」

マザーズハローワークは、子育てをしながら働きたい人々の希望を叶える貴重な施設です。

子育て層が働ける環境を整えるためには、企業側も多様な働き方を採用する必要があります。

企業の多様な働き方をサポートする方法のひとつとして、ビジネスチャット「Chatwork」の活用がおすすめです。

「Chatwork」は、離れた場所にいても、スピーディで円滑なコミュニケーションを実現するビジネスツールで、出社しなくても従業員同士で連携をとることができます。

時短勤務の働き方やリモートワークの働き方を後押しするでしょう。

また、「Chatwork」は、ビジネス専用のコミュニケーションツールのため、プライベートのSNSと切り分けることができ、オンオフのメリハリ付けや、ワークライフバランスの実現にも効果を発揮します。

子育て世代を受け入れやすい多様な働き方の推進に、「Chatwork」の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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[※1]出典:厚生労働省「職業安定分科会 2021年度評価シート」
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000995225.pdf

※本記事は、2023年8月時点の情報をもとに作成しています。


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マザーズハローワークに関するQ&A

マザーズハローワークとは?

マザーズハローワークとは、子育てをしながら就職したいと考えている求職者に向けて、就職支援をおこなう施設のことです。

厚生労働省が発表した2021年度の評価シートでは、利用者の就職率は94.5%となっており、一般的なハローワークの就職率が25.1%なのに対して、かなりの高水準であることが分かります。

マザーズハローワークのメリットはなにですか?

マザーズハローワークは、子育てと仕事を両立したい人向けの施設のため、子どもが遊べるコーナーの設置や、子育て支援に関する情報の提供もおこなっています。

そのため、子どもと一緒に利用しやすく、子育てと両立しやすい求人を探せるなどのメリットがあります。

マザーズハローワークとハローワークの違いとは?

ハローワークは、求職中の人全般が対象になるのに対し、マザーズハローワークでは、求職者のなかでも、仕事と子育ての両立を目指す人に限定されます。

また、ハローワークは、単身層やシニア層など、さまざまな求職者への就職支援を実施しているので、雇用保険の申請や職業訓練の紹介・申請手続きもおこなっています。

一方でマザーズハローワークでは、そうした雇用保険の申請や職業訓練の紹介・申請手続きはおこなっていません。

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