認知的不協和とは?ビジネスでの事例や解消方法、関連用語について解説

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認知的不協和とは?ビジネスでの事例や解消方法、関連用語について解説

目次

認知的不協和とは、自分の認知と矛盾する認知を与えられることで、ストレスを感じる心理状態を指します。

ビジネスでは、マーケティングや営業活動などに応用されています。

日常生活や仕事において、どのようなシーンで認知的不協和が起こりやすいのでしょうか。

認知的不協和の事例、解消方法と関連用語を解説します。

認知的不協和とは?

自分の認知とは違う認知を他人から与えられることで、ストレスを感じる心理を認知的不協和といいます。

人間は認知の矛盾を解消するときに、考えや解釈を変えてしまう場合があります。

認知的不協和は、基本的にネガティブな認知に変えてしまうケースが多いです。

自分の都合がいいように認知を変えてしまうため、問題を解決しないまま放置しやすいというデメリットがあります。

日常生活における認知的不協和の具体例

認知的不協和の具体例について、日常生活を例にあげて見ていきましょう。

お酒・タバコをやめられない

認知的不協和の例として、お酒やタバコをやめられない現象があげられます。

たとえば、お酒やタバコが好きな人に、以下の異なる認知が生まれたとします。

  • 認知A:お酒やタバコが好きで、毎日飲みたい・吸いたい。
  • 認知B:お酒やタバコの過剰摂取は健康に影響を及ぼすので、飲むべきではない・吸うべきではない。

認知Aと認知Bは、矛盾する考え方になるため、認知的不協和が起こります。

その際「お酒やタバコをやめる」という認知に変える方法もあるでしょう。

しかし、不協和を解消するために、認知を変えてしまう場合があります。

  • 認知C:お酒やタバコを続けていても、健康な人もいるから問題ない。
  • 認知D:お酒やタバコはストレス解消になるから、問題ない。

何かしらの理由をつけて、お酒とタバコを続けるメリットがあると解釈し、不協和を解消する心理が働きます。

ダイエットが続かない

ダイエットが続かない場合も、認知的不協和の例にあげられます。

たとえば、ダイエットとして食事制限を始めたときに、以下の異なる認知が生まれたとします。

  • 認知A:食事制限でダイエットして目標体重を目指したい。
  • 認知B:たくさんお菓子を食べたい。

認知Aと認知Bは矛盾するため、認知的不協和が起こります。

不協和を解消するために、以下のような認知に変えてしまうケースがあります。

  • 認知C:体にやさしいお菓子だから、きっと問題ない。
  • 認知D:明日は今日の倍、運動すればいいから問題ない。

本来は「お菓子を食べない」という認知に切り替えるほうが、ダイエットの成果を引き出しやすくなります。

恋人と別れられない

恋人と別れたほうが良いとわかっていても、別れられないというケースも認知的不協和が生じています。

  • 認知A:恋人と幸せになりたい。
  • 認知B:恋人は私に嘘をつき、傷つける。

本来は、幸せになるために恋人と一緒にいるが、その恋人に傷つけられ幸せではない、という矛盾が生じています。

このような不協和を解消するために、自分の認知を変えてしまう人も少なくありません。

  • 認知C:私のための嘘なら仕方ない。
  • 認知B:好きならば我慢しなければいけない。

頭ではわかっているのに、別れられないというパターンは恋愛における認知的不協和の代表例です。

ビジネスシーンにおける認知的不協和の具体例

認知的不協和の具体例について、ビジネスシーンを例にあげて見ていきましょう。

出世した人を否定する

ビジネスにおいては、自分よりも若い人が出世したときに、認知的不協和が起きる事例があります。

  • 認知A:長年勤めて仕事で成果をあげている点を評価されて、出世したい。
  • 認知B:自分よりも若い人が出世した。

周りから思うように評価されない場合、現実を受け入れられず、認知の解釈を変えてしまうことがあります。

  • 認知C:若いのに出世するのはおかしい。上司に気に入られているだけではないのか。
  • 認知D:会社の評価制度が変わったせいで、適切に評価されていないのかもしれない。

真実かどうかは別にして、認知を変えることで、自分を納得させて折り合いをつけられます。

自分の意見が言えない

ディスカッションのような自分の意見が求められる業務において、上司の顔色を伺い意見が言えない、といった場面でも認知的不協和が生じます。

  • 認知A:様々な意見が求められるので、自分も意見を言わなければいけない。
  • 認知B:自分の意見が上司の機嫌を損なうかもしれないため、言い出せない。

このような状況の際、意見を言わなくてもいいという認知にすり替えてしまう心理が働きます。

  • 認知C:自分の意見よりも上司や先輩の意見のほうが正しい。
  • 認知D:間違ったことを行って評価を下げるくらいなら黙っていたほうが良い。

結果、意見を言わなくていい理由を自分の中で探してしまいます。

会社をやめられない

会社をやめられないときも、認知的不協和が起きている可能性があります。

  • 認知A:好きな仕事ができている。
  • 認知B:残業が多く、待遇面で不満があるので会社をやめたい。

好きな仕事ができているはずなのに、仕事の待遇面で不満があるという状況になります。

認知的不協和を解消するために、以下のような認知に変える場合があります。

  • 認知C:世の中には、好きな仕事ができない人も多いからこれでいいんだ。
  • 認知D:やりがいがある仕事は、待遇面が悪くても仕方ない。

認知的不協和に関連する言葉

認知的不協和に関連する言葉を見ていきましょう。

すっぱいぶどう理論

すっぱいぶどう理論とは「○○は価値がないに違いない」と決めつけて、自分の考えを正当化する心理をいいます。

言葉の語源は、イソップ童話の『すっぱいぶどう』が由来といわれています。

童話では、主人公のキツネがぶどうを見つけるものの、高い場所にあって食べられないという場面が出てきます。

キツネは「きっとあのぶどうは、すっぱいから美味しくないだろう」と決めつけて、その場を去ってしまいます。

すっぱいぶどうの心理は、認知的不協和を説明するときにも使います。

事実の解釈を変えることで、自分の考えは間違っていないと正当化できるのです。

甘いレモン理論

甘いレモン理論とは、実際の価値よりも高い価値があると思い込むことで、自分の考えを正当化する心理状態をいいます。

レモンはすっぱい食べ物ですが、自分が苦労して手に入れたレモンの場合「甘いに違いない」と思い込む心理が働くという理論です。

たとえば、長年ほしかった車を購入したときに、思っていたよりも性能が悪かったとします。

「想像よりもたいした車ではなかった」と思うと、自尊心が傷ついてしまうかもしれません。

無意識のうちに「でもこの車には○○のいいところがある」「型落ちしていたから安く買えた」というふうに、実際よりも価値があると思い込もうとする心理が働きます。

返報性の法則

返報性の法則とは、何かしてくれた相手には「お返しをしたい」という心理が働くことです。

たとえば、プレゼントをもらったときに「今度は自分が何かプレゼントをあげないと申し訳ない」という心理が働きます。

人間関係では、相手から何か手助けしてもらったときに「今度は自分が相手に何かしてあげなきゃ」という気持ちになります。

返報性の法則は、ビジネスの現場でも利用されています。

商品を購入するつもりがなかった顧客に対して、営業担当者が親切にすることで「親切にしてもらったから、自分も何かお礼がしたい」という心理が働き、商品の購入につながるケースがあります。

認知的不協和の解消方法

認知的不協和を解消するには、以下のような方法があります。

  • 別の価値を与える
  • 価値の前提条件を変える

それぞれ詳しく解説します。

別の価値を与える

認知的不協和を解消するには、別の価値を与える方法があります。

たとえば「お菓子を食べすぎてしまう」場合、「代わりに炭酸水にレモンを絞って飲む」という方法があげられます。

炭酸水で少しお腹がふくれるので、食べ過ぎを防いでくれます。

何かをやめる代わりに、別の報酬を与えることで「明日は倍の運動をすればいい」という認知にならず、認知的不協和を解消しやすくなります。

価値の前提条件を変える

物事における価値の前提条件を変えることで、認知的不協和を解消できます。

「タバコをやめられない」という状況を例にしてみましょう。

「毎日タバコを吸うと、毎月×円のお金を失ってしまう」など、タバコに対する価値や捉え方を変えてしまうのです。

また、別の価値を与えるという意味で、節約できたお金は貯金や別の趣味に使うことで、タバコをやめるメリットを感じやすくなります。

認知的不協和のビジネスにおける活用事例

認知的不協和のビジネスにおける活用事例を見ていきましょう。

キャッチコピーを使う

消費者が抱えている矛盾をキャッチコピーにするという手法で、認知的不協和が使われています。

たとえば、「努力して営業成績をあげたい」「でも営業目標を達成できない」という認知の矛盾を抱えていたとします。

認知の矛盾に訴えるキャッチコピーの一例として「営業しなくても新規顧客を獲得できる方法」というセールストークが考えられるでしょう。

顧客の心に訴えかけられるキャッチコピーは、商品やサービスを効果的に売り出しやすくなります。

アフターフォローする

アフターフォローによって、顧客の認知的不協和を解消しやすくなります。

顧客は商品やサービスを購入後「本当にこの商品を購入してよかったのか?」という不安を抱えている場合が多いです。

何かしらのサポートをしないと「価格の高い商品を購入した」ものの「思っていたよりも商品の価値が低かった」という認知の矛盾を抱える可能性が出てきます。

顧客の不満や疑問になりやすいポイントをカバーするために、商品のQ&Aサイトを準備したり、メールマガジンでお役立ち情報を配信したりする方法があげられます。

アフターフォローによって、顧客に「この商品を購入してよかった」と感じてもらいやすくなります。

購入すべき理由を提案する

顧客が購入に迷っている場合は、購入するベネフィットやメリットを提案し、購入を後押しできます。

たとえば「家事の時間を節約できる」「仕事のキャリアアップや投資になる」など、できるだけ具体的なイメージがわくように伝えられると効果的です。

ただ、あくまでも後押しをするだけなので、押し売りにならないように注意しましょう。

認知的不協和を理解して前向きな行動に活かそう

認知的不協和は、矛盾する認知を抱えたときに起こります。

仕事やプライベートにおいて、前向きに行動できない場合、認知的不協和が働いている可能性があるでしょう。

別の価値を与えるなど、ポジティブな行動につながる認知に変えることで、認知的不協和を解消しやすくなります。

また、周りの人に意見を聞き、自分とは違った認知を知ることで発想を転換させることもできます。

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