アントレプレナーとは?求められるスキルや心構えを解説
目次
起業についての情報を集めたり学んだりする際に、「アントレプレナー」という言葉を見聞きした経験がある人もいるのではないでしょうか。
アントレプレナーは一般的に「起業家」を指す言葉として使われています。
単に経営者を意味するのではなく、ゼロから事業を起こす創業者を意味しています。
経済の発展やテクノロジーの進歩に伴い、現代社会ではアントレプナーの活躍がめざましく、また、そうした人材の育成に力を入れる大学や企業も多くあります。
この記事では、アントレプレナーとはなにか、求められるスキルや育成方法について紹介します。
アントレプレナーとは
アントレプレナーとは、会社や事業をゼロの状態からつくり出す人をいいます。
一般的に、アントレプレナーは「起業家」を指します。
アントレプレナーから派生した言葉である「アントレプレナーシップ」は、ゼロから会社や事業をつくろうとする「起業家精神」をあらわします。
アントレプレナーの語源
アントレプレナーの語源はフランス語の「entrepreneur」といわれています。
「entrepreneur」は、13世紀の東西貿易が盛んなころに「貿易商」「仲買人」という意味で使われていました。
その後、経済学者らが著書のなかで経済用語として使い始め、現在使われている「起業家」という意味が定着しました。
アントレプレナーと類語の違い
アントレプレナーにはいくつか類語があります。
- イントレプレナー
- インフォプレナー
- シリアルアントレプレナー
それぞれの類語について解説します。
イントレプレナー
イントレプレナーは、「社内起業家」のことです。
会社員でありながら自分自身で事業を始める人をイントレプレナーと呼びます。
自身が勤務する会社からサポートを受けつつ新しい事業を始める場合が多いです。
働きながらの企業になるため、時間効率や社内折衝など高いスキルが求められます。
インフォプレナー
インフォプレナーは、「情報起業家」のことです。
「インフォメーション」と「アントレプレナー」をつなげた造語です。
成功するためのノウハウを情報商材として販売する人をさします。
情報商材なので、インターネット上での販売がメインとなり、電子書籍や動画、DVDなどと言った媒体でやりとりされます。
シリアルアントレプレナー
シリアルアントレプレナーは、「連続起業家」のことです。
シリアルは英語の「serial」に由来し、「連続的な」という意味があります。
ひとつの事業が成功したら売却して、次に別の新しい事業を始めて何度も新しい事業をスタートさせる人をシリアルアントレプレナーと呼びます。
アントレプレナーが求められる背景
アントレプレナーが求められている背景には、社会や価値観の変化があります。
具体的にどのような背景があるのか解説します。
経営や評価に対する価値観の変化
過去の日本では、年功序列や終身雇用をベースにした経営が中心でした。
しかし、世の中の動きとともに経営のあり方は変化していきます。
また評価についても、成果主義が中心になるなどの変化により、現在では自主的に新しいことに挑戦しようとするアントレプレナーが求められています。
テクノロジーの進化によるビジネスの多様化
各企業においてDX(デジタルトランスフォーメーション)が進むなど、テクノロジーの進化とそれにともなうビジネスの多様化という変化が起きています。
めまぐるしく変化する状況に適応していくために、既存のやり方や価値観に従うだけではなく、自ら変化を起こせるアントレプレナーという人材が求められています。
グローバル化
現在では、インターネットの普及などにより、世界中とつながっています。
また、日本では少子化が進むなど日本国内のみならず、海外を含めたビジネスの展開も重要です。
しかし、世界的に見ると日本の競争力は低く、アントレプレナー型の人材による更なる活躍が期待されています。
アントレプレナーに求められるスキル
アントレプレナーには、以下のようなスキルや素養が求められます。
- リーダーシップ
- マネジメントスキル
- クリエイティビティ
- コミュニケーションスキル
- 責任感
- 課題解決スキル
それぞれについて解説します。
リーダーシップ
会社やチームは複数の人で成り立っているので、アントレプレナーには複数の人をまとめるリーダーシップが必要です。
自分ひとりではなく、自分の立ち上げた事業に共感してくれる仲間をつくり、引っ張っていく能力は、アントレプレナーに重要なスキルといえるでしょう。
マネジメントスキル
自分自身やチームをマネジメントするスキルも、アントレプレナーに求められます。
事業を運営していくうえで、どのようなチームが必要か、チームが円滑に機能するために自分自身はどう立ち回るべきかなど、全体を俯瞰して管理していくマネジメント能力は非常に重要です。
スケジュールやモチベーションの管理においても、ビジネスシーンでマネジメントスキルは欠かせません。
クリエイティビティ
クリエイティビティとは、独創的なビジネスのアイディアを生み出す発想力を指します。
他社にはないテクノロジーや、ニーズを捉えたプロダクトなど事業の根幹となる部分から、思わぬ課題に直面したときのソリューションなど、常識に囚わない柔軟な考えが求められます。
時代の変化に上手く適応し、価値を生み出せる能力が事業を大きく発展させる鍵になります。
コミュニケーションスキル
ビジネスの成功には、チーム内外の人との協同が必要です。
チーム内ではお互いを認め合ったり、時には衝突したりといったコミュニケーションが大切です。
社外との商談や折衝にも、プレゼン力や傾聴力が求められ、その根本に必要なのは日常的なコミュニケーションです。
他者とうまく関係を構築するためには、コミュニケーションスキルがポイントになります。
責任感
失敗を他人のせいにするなど、他者に依存していてはゼロからのビジネスの構築は難しいでしょう。
物事を自分ごととして捉え、最後までしっかりとやり切る責任感が重要です。
そうした姿勢が周りから認められると、信頼関係の構築にも繋がります。
自分自身で責任をもつ考え方はアントレプレナーにとって必須要件となります。
課題解決スキル
起業するうえでは、誰のどのような問題を解決するのかという視点が必要です。
課題の根本は何か、その緊急度や重要度はどのくらいか、単なる解決ではなく再発防止ができているかなど、さまざまな観点で解決へ導くスキルが求められます。
課題設定とそのために必要な戦略を考えるスキルは、常に磨いておくと役に立つでしょう。
アントレプレナー教育とは
アントレプレナー教育とは、アントレプレナーを育成するための取り組みをいいます。
日本と海外にわけてアントレプレナー教育について紹介します。
日本のアントレプレナー教育
日本においては、イノベーションをもたらす人材育成を目的としてアントレプレナー教育がおこなわれています。
たとえば、アントレプレナーに必要なリーダーシップやコミュニケーションスキルを訓練する教育があります。
海外のアントレプレナー教育
海外では、さまざまなアントレプレナー教育が盛んにおこなわれています。
大学によっては起業についての講義が必修のところもあります。
ケーススタディなど実践的なアントレプレナー教育がおこなわれているのも特徴です。
アントレプレナーに必要な心構え
アントレプレナーには、起業家としていくつかの必要な心構えがいくつかあります。
アントレプレナーに、どのような心構えが必要なのか解説します。
目標達成への情熱
ゼロからの起業は、成果が出るまでに時間がかかったりさまざまな困難があったりと大変なものです。
時間がかかっても、大変なことがあっても成果を出すには、目標達成まで失われることのない情熱が必要でしょう。
真摯・誠実な姿勢
真摯・誠実な姿勢とは、人やものごとに感謝することや、嘘をつかないことなどがあてはまります。
こうした真摯・誠実な姿勢は周りの仲間やビジネスパートナーを惹きつけるでしょう。
多くの仲間を集めることに成功し、結果として目標達成にも近づけます。
アントレプレナーシップを育成する方法
アントレプレナーシップを育成するための方法を紹介します。
- 挑戦しやすい風土の醸成
- 従業員に与える裁量の拡大
- ビジネスプランコンテストの実施
挑戦しやすい風土の醸成
ゼロからのスタートや新しいことへの挑戦は、失敗するリスクも高いものです。
失敗を責めないような雰囲気をつくる取り組みで、挑戦しやすい風土が醸成され、アントレプレナーシップの育成にも役立ちます。
従業員に与える裁量の拡大
アントレプレナーには、他者に依存するのではなく自分で考え行動し、責任をもつスタンスが必要です。
従業員に裁量を増やす取り組みで、責任感が生まれアントレプレナーシップも育ちやすくなるでしょう。
ビジネスプランコンテストの実施
ビジネスプランコンテストとは、社員がグループを組んでビジネスの企画、提案をおこない、その内容を競い合うものです。
実際にビジネスプランをつくり上げる取り組みにより、アントレプレナーに必要なクリエイティビティやマネジメントスキルが学べます。
また、ビジネスプランコンテストで提案されたプランを実際に事業化するケースもあります。
社内コミュニケーション活性化に「Chatwork」
アントレプレナーとは、会社や事業をゼロの状態からつくり出す人のことで、一般的には「起業家」をさします。
変化の激しい社会のなかでは、受け身ではなく自ら考え行動するアントレプレナーシップが重要です。
企業内においても、挑戦しやすい風土の醸成や個人の裁量権の拡大などによって、アントレプレナーシップを育てることが可能です。
ビジネスシーンの変化のなかでは、コミュニケーションのあり方も変化し、チャットツールが使われる場面も増えています。
対面や電話は大切なコミュニケーション手段ですが、シーンに応じてお互いの都合のいいタイミングで情報を確認できるチャットツールを併用していくと、業務の効率化につながります。
ビジネスチャット「Chatwork」では、音声通話やビデオ通話、テキストによるチャットなど、シーンに応じてコミュニケーション方法を使い分けられます。
ぜひビジネスチャット「Chatwork」をコミュニケーションにご活用ください。
Chatwork(チャットワーク)は多くの企業に導入いただいているビジネスチャットです。あらゆる業種・職種で働く方のコミュニケーション円滑化・業務の効率化をご支援しています。