「わからない」の敬語とは?メールや電話、上司との会話に使える例文付き

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「わからない」の敬語とは?メールや電話、上司との会話に使える例文付き

目次

ビジネスシーンにおいて「わからない」ことがある時には、わからないことをはっきりと相手に示す必要があります。

しかし、「わからない」の正しい敬語表現を知っている人は、少ないのではないでしょうか。

「わからない」状況を伝えるのが、相手が上司や目上の人である場合には、正しい敬語を使わないと、失礼な印象を与えてしまう恐れがあります。

「わからない」の敬語表現や、言い換え表現、ビジネスシーンで使える例文を知り、コミュニケーションの円滑化をはかりましょう。

「わからない」の敬語とは

「わからない」の正しい敬語表現は、「わかりません」「わかりかねます」です。

ビジネスシーンにおいて、質問された際に答えがわからない場合は、「わかりません」「わかりかねます」と返答するようにしましょう。

しかし、「わかりません」だけの返答では、少々ぶっきらぼうな印象を与える可能性もあります。

お互いに気持ちの良いコミュニケーションにするためにも、「わかりません」に代わる敬語や言い換え表現を活用し、相手を思いやる返答にすることを意識しましょう。

>コミュニケーションの大切さに関する記事はこちら

「わかりません」に代わる敬語

気持ちの良いコミュニケーションを実現する「わかりません」に代わる敬語にはどのようなものがあるのでしょうか。

「わかりません」の言い換え表現をみていきましょう。

わかりかねます

「わかりません」に代わる敬語に、「わかりかねます」があります。

「わかりかねます」は、わからない状況や答えられない状況を相手に伝える表現ですが、このひと言だけだと、少し冷たい印象を与えてしまいます。

「わかりかねます」の前後に、「〇〇のため」「△△なら知っているかもしれません」などの状況説明を加えることで、与える印象をやわらげましょう。

・この質問の返答はわかりかねます。〇〇社のA氏がご存じだと思うので、お尋ねいただけますでしょうか。
・この部署に来てまだ3カ月なので、わかりかねます。申し訳ございません。

存じません

「わかりません」の丁寧な表現として、「存じません」も活用することができます。

「存じません」は、「知りません」という意味あいが強い言葉で、謙譲語のため、上司や目上の人などに「わからないこと」を伝える際に活用しやすい表現です。

・課長がいつ戻られるのかは存じません。
・昨日の資料がどこにあるのかは存じません。

また、「存じません」に似ている言葉に、「存じあげません」がありますが、それぞれ言葉の対象がなにかという点に違いがあるため、注意しましょう。

「存じません」は、基本的に、人以外の物や場所などを対象に使う表現ですが、「存じあげません」は、基本的に人に対してのみ使う表現です。

そのため、「○○プロジェクトの件は存じません」「山田さんのことは存じあげません」のように使いわけられます。

お答えいたしかねます

「お答えいたしかねます」も、「わかりません」に代わる表現として活用できる表現のひとつです。

この表現は、「答えられない」に、謙譲語の「お〜いたす」と、丁寧語の「ます」をつけた表現で、「わからない」ということを、丁寧に伝えることができる表現です。

「お答えいたしかねます」は、「わからない」のなかでも、決まっていないことについて聞かれた際や、自分の担当ではない範囲について聞かれた際などの、「わからないので、答えられない」という意味あいが強い表現です。

同じ意味の言葉で「ご返答いたしかねます」もあり、「お答えいたしかねます」と同意語として活用することができます。

「お答えいたしかねます」「ご返答いたしかねます」という表現は、人によっては冷たい印象を与えてしまう可能性があるので、前後に解決策などを加えて、印象をやわらげる意識をしましょう。

・本件の回答は私からはお答えいたしかねます。社長秘書へ直接お問い合わせください。
・現段階で結果はお答えいたしかねます。10月下旬頃までお待ち願います。

確認します

わからないことを丁寧に伝える表現として、「確認します」も活用することができます。

わからない状況を相手に伝えつつ、そのことに関して検討や回答を確認する意思を示す表現で、前向きで親切な印象がもたれやすいという特徴がある表現です。

解決しようという姿勢が伝わりやすく、ポジティブな印象がもたれやすいので、取引先への返答などに活用しましょう。

・ご質問の返答に関しては確認をしますので、少々お待ちください。
・本件は確認し、改めてご連絡いたします。

ご教示ください

「ご教示ください」も、「わかりません」に代わる表現として活用することができます。

「ご教示」は、知識や仕事の方法などを相手から教えてもらうことを示す言葉で、わからないことに対して、相手に敬意を示しながら、教えて欲しいという意図が含まれます。

この表現は、わからないことを知ろうとする意思を相手に伝えることができるので、未経験の業務を担当する際や、新入社員のころなど、前向きな姿勢を伝えたいシーンなどに活用しましょう。

・やり方に不明点があるため、改めて方法をご教示いただけると幸いです。
・未経験の分野になるため、ご教示ください。

しかし、何事においても「ご教示ください」とお願いすることは、相手への負担になる可能性もあるため、頻度はわきまえるようにしましょう。

なお、似ている表現として「ご教授ください」もありますが、「ご教授」は専門的な知識や技芸、方法などを教え授けてもらうことを示す言葉なので、使い分けに注意しましょう。

ビジネスシーンで使える「わからない」の敬語の例文

ビジネスシーンでわからないことを放っておくと、大きなトラブルにもつながりかねません。

わからないことがある際は、素直にわからないことを認め、教えてもらうようにしましょう。

「わからない」けど検討したいときの例文

現状「わからない」けど検討して答えを出したいシーンの場合は、「確認し、改めてご連絡いたします。」と伝えることで、検討の姿勢をみせるようにしましょう。

「わかりません」だけでは、一方的で不親切な印象を与えやすいです。

わからないことを検討したり、確認をとったりして解決する姿勢を示すことにより、よい印象を与えやすいため、その場で答えを出さずに、改めて返答する選択肢もあることを覚えておきましょう。

「わからない」から教えてほしいときの例文

「わからない」ことを教えて欲しい時には、「不勉強で申し訳ありません。ご教示ください」と相手に伝えるようにしましょう。

「分からないので教えてください」のように、ストレートに伝えてしまうと、失礼に感じる人もいるため、上司や取引先に伝える際には、上記のような表現を使うと、よりよい印象を与えやすくなります。

「自分では、〇〇であると調べたのですが」「XXだと考えているのですが」のように、自分の意見や考えをあわせて伝えると、回答を丸投げしている印象を与えず、自分の考えも伝えることができます。

わからないことをわからないまま教えてもらうのではなく、理解しようとする姿勢をみせることが大切です。

ビジネスシーンでは正しい敬語を使いましょう

「わからないこと」を、わからないまま進めてしまうと、大きなトラブルにつながりかねません。

ビジネスシーンでわからないことが出てきたら、上司や同僚に聞いて、理解をしてから、物事を進めるようにしましょう。

相手に伺いをたてる際などは、正しい敬語表現を意識することが大切です。

誤った表現を用いてしまうと、失礼な印象を与えてしまったり、本当に知りたいことが伝わらなかったりする可能性もあるため、注意しましょう。

紹介したように、ビジネスシーンでのコミュニケーションにおいては、敬語表現を意識することはとても大切です。

敬語表現への気づかいに加えて、コミュニケーション自体を見直してみることも、対話の相手との理解をより簡単に深めることができます。

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