「お久しぶりです」は正しい敬語?目上の人に使う方法と言い換え表現を解説
目次
「お久しぶりです」は、ビジネスシーンでもよく使われることのある言葉です。
この記事では、「お久しぶりです」の意味や、目上の人にも使える表現なのかについて解説します。
「ご無沙汰しています」との違いや、「お久しぶりです」の正しい使い方と例文も紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
「お久しぶりです」の意味とは
「お久しぶりです」とは、長く会っていなかったり連絡をとっていなかったりした相手に対して、久しぶりに会うときや連絡をとるときにあいさつとして使う言葉です。
期間としては、数か月から半年程度会っていない人や連絡をとっていない人に使用します。
ビジネスメールでも、長期間やりとりのなかった相手に対して、「お久しぶりです」の一言があると、唐突な印象をさけられるでしょう。
「お久しぶりです」は丁寧語にあたる言葉で、ビジネスシーンにおいても使われることがあります。
「お久しぶりです」は目上の人に使える表現なのか
「お久しぶりです」という表現を目上の人にも使うことができるのか疑問に思う方もいるでしょう。
「お久しぶりです」は、丁寧語のため、目上の人にも問題なく使うことができる表現です。
ただし、ややカジュアルな表現でもあるため、親しい取引相手などに限定して使用するのが無難でしょう。
そのほかのビジネスシーンでは、部下や同僚などに対して使うことが多いです。
「お久しぶりです」を使う場合は、使う相手や場面などを選んで使うようにしましょう。
上司や取引先などの目上の人に対して「お久しぶりです」を伝えたい場合、ビジネスシーンでは「ご無沙汰しております」という表現を使うことが多いです。
「ご無沙汰しております」の意味と使い方を確認していきましょう。
「ご無沙汰しています」の意味とは
「ご無沙汰しています」は、連絡や訪問が久しぶりになった相手に対する「あいさつ」と「謝罪」の意味を持つ言葉です。
「沙汰」の「沙」は砂のことで、「汰」には選び分けるという意味があります。
「沙汰」という言葉には、もともと砂金などを選別するという意味があり、のちに「沙汰」は「裁定する」という意味で使われるようになり、裁定結果の報告の意味から転じて、安否の知らせやたよりという意味になりました。
「無沙汰」で、「沙汰」がないこと、つまり長く会っていないことや連絡をとっていない状態を表しています。
>「ご無沙汰しております」の意味と使い方に関する記事はこちら
上述した通り、目上の相手に対して「お久しぶりです」を使いたい場合、「ご無沙汰しています」という表現を用いることが適切です。
「ご無沙汰しています」は、「お久しぶりです」と同様に、久しぶりに会う人や、久しぶりに連絡をとった人に対して使うあいさつで、長く会えなかったことや連絡しなかったことへの謝罪の意味も含まれている表現です。
相手に対する敬意も含まれている言葉で、「お久しぶりです」よりもさらに丁寧な表現のため、上司や取引先などの目上の人に対しては、「ご無沙汰しています」を使うようにしましょう。
「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」のどちらを使うべきか迷ったときに適切に判断できるように、2つの言葉の違いについて確認していきましょう。。
「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」の違い
「お久しぶりです」と「ご無沙汰しています」の使い分けができるように、2つの言葉の違いについて解説します。
「ご無沙汰しています」には、「謝罪」の意味が含まれます。
また「ご無沙汰しています」は、「います」の「いる」を謙譲語の「おる」にして「ご無沙汰しております」と使うことで、謙譲語となります。
そのため「ご無沙汰しております」は、目上の人に対する改まった印象がより強くなります。
自分よりも立場が上の相手や取引先に対しては、「ご無沙汰しております」を使うのがよいでしょう。
目上の人に「お久しぶりです」といってしまうと、相手に「敬意を払われていない」「軽く見られているのではないか」と思われ、信頼関係に悪影響をおよぼす可能性もあります。
「お久しぶりです」の正しい使い方と例文
親しい取引先や、同僚や部下などに対しては「お久しぶりです」を使うことも可能です。
「お久しぶりです」の正しい使い方と例文を紹介します。
- お久しぶりです、お元気でしたか。
- お久しぶりです、A支店の○○です。
- (仲のいい同僚や部下の場合)久しぶり、サッカー部で昔1週間だけ一緒になったことがあるけど、覚えていますか。
「ご無沙汰しています」同様に、相手が自分のことを覚えていない可能性があります。
同僚や部下の場合、相手のことを覚えていなくてもいい出しづらいでしょう。
誰だかわからなかったということがないように、自分の方から相手に自分を思い出してもらえるような一言を添えておくと無難です。
ビジネスメールにおける「お久しぶりです」の例文
「お久しぶりです」のビジネスメールでの例文を紹介します。
- お久しぶりです、A支店の○○です。
- xx年入社の同期で、研修などでも何度かご一緒していましたが、覚えていますでしょうか。
- お久しぶりです、Bのプロジェクトで3か月ほど新宿の現場でご一緒した○○です。
久しぶりに連絡を取る相手の場合、親しい相手や部下であっても、「お久しぶりです」の一言があると、唐突な印象をさけられるでしょう。
「ご無沙汰しています」の正しい使い方と例文
「ご無沙汰しています」のビジネスシーンにおける、正しい使い方と例文について紹介します。
- ご無沙汰いたしまして、申し訳ありません。
- ご無沙汰しておりますが、その後お変わりはありませんでしょうか。
- ご無沙汰しております、A株式会社の○○です。
「ご無沙汰しています」とあわせて、「申し訳ありません」と謝罪の言葉を使うとより丁寧な表現となることも覚えておきましょう。
ビジネスメールにおける「ご無沙汰しております」の例文
ビジネスメールで「ご無沙汰しています」を使う場合には、以下のような使い方があります。
件名:新サービスに関するご案内
本文:
A株式会社
企画部 部長 ○○ ○○様
大変ご無沙汰しております。
B株式会社、営業部の●●です。
××の業務の際には大変お世話になり、まことにありがとうございました。
その後ご連絡が滞り、申し訳ありません。
この度は、弊社新サービスの「△△」についてのご案内でご連絡差し上げました。
長く会っていない相手の場合、相手が自分のことを覚えていない可能性もあります。
とくにメールの場合、顔もわからないため、相手に自分のことを思い出してもらえるように「△△の際には大変お世話になりました」など、一言あるとよいでしょう。
「お久しぶりです」の英語表現
「お久しぶりです」は英語では、「I haven't seen you for a long time.」という表現がよく使われます。
カジュアルな表現では、「Long time no talk.」「Long time no see.」といった表現もあります。
ビジネスシーンであれば、丁寧な印象のある「I haven't seen you for a long time.」を使用するとよいでしょう。
ほかにも、「お久しぶりです」を使った英語表現の例には以下のようなものがあります。
- It has been a while. I am xxx from xxx Corporation.
(お久しぶりです、×××株式会社の×××です。) - It's been a while. I am ○○, and I have been working with you on the A project.
(ご無沙汰しております、Aのプロジェクトでお世話になりました、○○です。)
正しい言葉遣いでコミュニケーションを円滑に
「お久しぶりです」は、久しぶりに会う人や連絡をとる人へのあいさつの表現です。
ただし、実際のビジネスシーンでは、目上の人に対しては「ご無沙汰しております」を使用するのがよいでしょう。
正しい言葉遣いを身に着けることで、ビジネスシーンにおいてスムーズにコミュニケーションがとれるようになります。
社内外での連絡手段として、メールのほかにチャットツールが使われているケースもあるでしょう。
チャットツールでのやりとりでも、久しぶりにやりとりをする人には、「お久しぶりです」「ご無沙汰しております」など、一言添えておくと丁寧です。
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